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2025年10月26日 (日)

マスメデイア、SNSの情報に対する姿勢、マスコミ=偏向報道、SNSは全て正しいなどと言ってるようでは簡単に洗脳される

最近SNSの状況を見て、なるほどと思った。

高市政権(海外の報道では「右翼政権」といわれているーそもそも参政党信者やネトウヨは本当の右翼とは何なのか、そもそも左翼と右翼の差すら理解していないので話にならないが) が発足していかにも参政党信者といわれる投稿がSNSで激減した。替わりに高市賛辞の投稿が特にスレッドでは引っ切り無しに流れていた。これを見た時に実にわかりやすい、何のことはない最近の参政党信者の大多数が高市信者になったのである。笑ってしまうほどわかりやすい。

だから読売新聞の最新の世論調査で高市内閣の支持率が71%などという信じられない調査結果が出てきた

■高市内閣の支持率71%、歴代5位の高さ…読売世論調査
https://www.yomiuri.co.jp/election/yoron-chosa/20251022-OYT1T50164

とはいえ、だいたい内閣発足当時は「ご祝儀相場」で高いという点もあるが、旧参政党信者を含め前回の参議院選挙に投票しなかったが政治にド素人の無党派層ー参政党支持者に潜在的になりうる層、さらに「女性首相」ということで女性の支持者もかなりの数がいたためだと思われる。いずれにせよ参政党信者がいとも簡単に高市信者になってしまう、というあたり、あまりの単純さに笑うどころか呆れてしまう。

但しそれはあくまで発足したばかりの話、具体的な政策を推進する場合は話は別である。

実際に以下のような政策を推し進めれば今回の高市人気など簡単に吹っ飛ぶ。旧参政党信者とネトウヨ以外は
Img_4271

だが昨年の都知事選挙に始まり兵庫県知事選挙、そして参議院選挙とSNSを中心とした情報とマスメデイアの情報に関する誤った、というか偏った認識があたかも真実であるかのように広まっている点で、その状況は少しも変わっていない。

多情報化社会においては情報の評価はユーザーがきちんと行わなければならない。確かに 今のマスメデイアに対する不信感はよくわかる。だがマスコミの報道内容は一部記者が不手際で間違える以外は基本的に「ファクトチェック」を行っている。それはBPOの基準もあり必ずそれをやらなくてはならないのだ。

 但し報道各社の立ち位置も含め、政治権力者に忖度することが多い。つまり政治権力者や特定の利益団体のバイアスがかかっている点は事実である。そういうところがマスメデイアの情報に対して信頼感が損なわれているのも事実だし、そのような不信感が今世の中に蔓延している。その責任は100%マスメデイアにあり、マスメデイア関係者の反省を促したい。(最近のマスコミ関係者で反省しているところをあまり見ないが..)

つまりマスコミは偏向報道というより忖度報道という表現の方が正しいのである。

一方最近の参政党信者やネトウヨ系に顕著だが「マスメデイアは全て嘘でネットの情報が全て正しいという思いこみ」が世の中をおかしな方向に導いているのは事実である。

先程も言ったがマスコミは忖度報道である。しかしネット(特にSNS)の情報の8割がデマかフェイクである。

そのとおり、「マスコミは偏向報道、ネットは全て真実」だが実際には全く逆である。

ベストセラー「サピエンス全史」の著者で、イスラエルの歴史学者、ユヴァル・ノア・ハラリ教授によれば「ネットの殆どの情報はゴミ」と断定している。

■「ほとんどの情報はゴミ」蔓延するウソ情報 知の巨人が学生に警笛「情報=真実ではない」
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/1792656?display=1 

海外の最先端のネット関係者の認識は実はこうなのだ。

そして今AI生成による画像、動画が既にSNSにあふれている。下の動画をみていただきたい。


@nicebeer31 luck dog #tiktok #dog ♬ 原聲 - Nicebeer

これはSNSで話題になった動画だが、この動画をみておかしいと思わないだろうか。もし何も思わなかったらあなたはSNSの情報操作にいとも簡単にひっかかってしまうことになる。
まず車があの勢いで普通壁にぶつかれば車は普通大破するはずである。しかし車はほぼ無傷で済んでいる。これは普通に考えてありえない。明らかにAIによって生成された動画である。

特にTikTokはこうしたAIによって生成された動画が多いので、それらを「現実に起きたこと」として認識するのは極めて危険である。

画像や動画だけを見せられてももはや「証拠」にならないのである。大事なことはその情報が正しいのか事実なのかを疑い調べるクセをつけることである、AI時代になるともはや何が真実で何が真実でないかを見極めるのが難しくなる。

特にこのような動画に疑問をもたずに、自分の中にある理想の犬を投影して納得する。思った通りだ!って情報に触れたときほど事実かどうか疑わないといけない。「好きな情報」「そうであってほしい情報」がAIに生成されたとしてもそれに対して疑ってかかることが重要である。少なくとも動画や画像を見てこれらがAIで生成されたものかどうか、についていちいち精査する必要がある。

前にもいったが、はっきりいって「マスコミ=偏向報道、SNSは全て正しい」というのは私はメデイアリテラシーがありません、といっているのと同じである。そういう人はいとも簡単に陰謀論に走るし、洗脳される可能性が高い。それでいてyoutubeあたりにある「自分の好きな情報」「本当であってほしい情報」のみを信じることは完全な反知性主義者の行動である。

重要なことは

1.マスメデイアだろうがネットだろうが、そこに書いてある情報を鵜呑みにしてはならない

2. 動画や画像はAIによる生成の可能性が高いので決して無条件に信じてはならない。もはや動画も画像も証拠にはならないのである。

3.特に自分が「好きな情報」「そうであってほしい情報」の場合逆に懐疑的になるようにする。「好きな情報」「そうであってほしい情報」はあなたを洗脳するためのワナの可能性が高いと考えよ。

4. 特定の人物の主張、「好きな情報」「そうであってほしい情報」 のみを受け入れ、それ以外の人の情報を頭からシャットダウンしてはならない。もし自分がそうなっている場合は「洗脳」されている可能性が高い

5. いかなる情報も「ファクトチェック」するクセをつける。マスメデイアだろうがネットだろうが情報をまず疑ってかかるクセをつけないといけない

必ずその情報を鵜呑みにして受け入れるのではなく、その情報について頭を使い考えるクセをつけることである。

でないと以前このブログで論じたように結果的に「バカを大量生産」してしまうのである

続ネットはバカを大量生産か?ー「マスコミは偏向報道、ネットは全て真実と思い込んでいる人たち」がもたらす世界情勢への悪影響
https://kyojiohno.cocolog-nifty.com/kyoji/2025/03/post-c438a2.html

ネット、SNSはバカを大量生産か?
https://kyojiohno.cocolog-nifty.com/kyoji/2024/11/post-8443f4.html

10月 26, 2025 パソコン・インターネット経済・政治・国際映画テレビ18- | | コメント (0)

2025年10月25日 (土)

映画グローバルプロジェクト奮闘中ーしかし日本の映画界も確実にその方向に動きつつあります

もう先週の話になりますが、Global filmの月例交流会が行われて、そもそもGlobal film という集まりのきっかけとなったハリウッドの撮影方法についての最近のスキル、技術について述べたStudio Binderでのハリウッドの撮影方法のおさらいが行われました。

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昨年の9月に元ワーナーブラザーズジャパンの副代表でTIFF(東京国際映画祭)元ディレクターの久松氏が"Global Films 勉強会”を題して会合を開き、ハリウッドの撮影スキル、テクニック等の講習会を開きました。私はそれより1-2年前に「東京バイス」の通訳のアルバイトをした時、従来からの「日本的やりかた」に固執する日本の撮影クルーがハリウッド側と激しく対立している現場を見てきており、このままでは日本の映画撮影技術は世界から置いてかれる、という強い危機感を持ってました。

ちなみにそのハリウッドの技術、スキルの情報はyou tubeのチャンネル"Studio Binder"にありますので興味ある方は是非ご覧ください。最近のハリウッドのテクニック、スキルあらゆることを学ぶことができます

技術というのは時代背景や産業のニーズに伴い激しく変化していくものであり、いやしくもプロであるのならばその新しい技術をどん欲に吸収しようと考えるのがプロとしての普通の姿勢であると思いますが、当時の大手映画会社の技術部はあくまで自分たちの従来のやり方に固執する極めてアンプロフェッショナルな姿勢に固執しました。私は日本の映画界が韓国はもとより中国やアジア諸国と大きく後れを取った理由は日本の映画界のこういうところに原因があると考えます。

昨年の"Global Films 勉強会”の発足では参加者のクルー、キャストで映画を全世界公開、ビジネスをグローバルスタンダードに基づく手法で作ることを目標に制作活動を行おうという話になりました。

しかしそれは言うは簡単、なかなか難しいことでした

実はあまり詳しい内容はここでは言えませんが、その掛声を元に「日本初のインターナショナル映画」の制作の準備に入っています。少し前に日本の映画界、芸能界でこんなことをいおうものなら気違い扱い、変人扱いされたものですが、ゴジラ-1の成功やドラマ『SHOGUN 将軍』のエミー賞受賞に伴い、日本の映画界でもあちこちにグローバルな映画市場を目指す映画制作を動きはでてきています。

私の方もそれに伴いグローバルスタンダードに基づく手法で映画を作ることを目標にしていますが、これがなかなか難しく現在悪戦苦闘している、というのが正直なところです。

当たり前ですが映画制作はお金がかかります。そのために投資家による映画投資が必要ですが、日本はこの面で決定的に不利な面があります。それは海外は税法に「寄付に税制優遇がある」という制度的基盤が存在しており、それが文化的・教育的映画制作を支える大きな柱となってい ますが、日本の税制にはそれがありません。そのため正直現行では日本国内の投資家に映画投資を期待するのは難しいというのが正直なところです。そのため映画投資に関しては海外の投資家に頼るしかありません。

海外では投資家に対して映画の企画を提出しプレゼンすることを「ピッチデック」という言いかたをします。この「ピッチデック」の「ピッチ」とは企画をプレゼンするという意味で、企画のプレゼンを投資家に提出することをピッチデックという言いかたをします。

日本国内では聞きなれない言葉ですが、海外では普通に使われている言葉です。その個人投資家を始め「税制の優遇」のために海外では短編映画ですら投資家による出資があります。日本国内では短編の殆どは自主映画である、という現実がありますが、正直それではとても太刀打ちできないことがわかります。

そのため一定の資金を得るために投資家への提案を現在やり続けている、というのが現状です。

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ここ一カ月くらいはこの作業に明け暮れる毎日です。

何とか昨年の9月の"Global Films 勉強会”の時に話したグローバルスタンダードに基づく手法に基づく映画作り、「日本初のインターナショナル映画」制作の実現に向けて微力ながら全力を挙げる所存です

10月 25, 2025 映画テレビ18- | | コメント (0)

2025年10月13日 (月)

中国国際テレビCGTNで国際チームによるドキュメンタリー映像が公開されました

中国の国際放送であるCGTN (日本のNHKワールドニュースに相当)でのドキュメンタリー撮影の模様を当ブログで何回か書きましたが、

ホール録音ーではなく海外のドキュメンタリー番組のフィクサー業務をあるホールにて行いました。

■ホール録音ーではなく海外のドキュメンタリー番組のフィクサー業務をあるホールにて行いました。
https://kyojiohno.cocolog-nifty.com/kyoji/2025/05/post-854276.html

■海外のドキュメンタリー番組のフィクサー業務2-日中戦争終結から80周年 記念のつどいのイベント取材
https://kyojiohno.cocolog-nifty.com/kyoji/2025/08/post-ed7c07.html
 

前にも書きましたが私は通訳兼フィクサーでカメラマンはドイツ人、アシスタントはタイ人という国際チームによる撮影です。海外テレビによるインタビューが英語なので私はその通訳を行いました。 

取材したのは「再生の大地」という合唱団です。年配の方が多いですが、きれいなハーモニーを奏でる合唱団です。日中の平和をテーマとした演奏活動を行ってまして、中国講演を始め海外の公演も行っています。

ちなみに日本国内でいまだに南京大虐殺など存在しない、を主張する人が特に右寄りの人に多いですが「南京大虐殺」は既に史実としてユネスコにも世界記憶遺産として登録されています。

■南京大虐殺、記憶遺産に ユネスコが登録発表
https://www.nikkei.com/article/DGXLAS0040008_Z01C15A0000000/

それでも「捏造だ」などと頑強に主張する人が後を絶たないのでいくつか史料リンクを貼っておきます。

南京大虐殺を記録した皇軍兵士たち
村上春樹:父親の戦争体験を気に留め、20年以上まったく顔を合わせなかった

「日本とドイツでは歴史的責任や罪に対する姿勢に異なる部分があると考える」「日本の文化の中では、過ちや失敗に向き合い、前向きに議論することが難しいように感じる」

これが今世界の人が日本人の歴史認識についてもつ一般的な印象になってしまってます。個人的には恥ずかしいことだと思います。

ドキュメンタリー映像です。今回はあまり声を聞くことのない中国残留孤児だった方の声も入れることができました。ドキュメンタリーとして大きな成果だと考えます。

参政党やネトウヨと呼ばれる人に顕著なのは「自分の好きな情報しか見ない。自分が本当であったほしい情報のみ信じる」ことでそれ以外の情報を頭の中で完全にシャットダウンしてしまう点です。

こういう姿勢では自分の頭を使う機会がどんどんなくなり、考えることをしなくなります。このブログで「ネットはバカを大量生産」してしまうのは、SNSの情報のみ鵜呑みにして、その情報に関して考えることを放棄することが多いためです。

一切の余計な思い込みとか雑音を排して上記の映像をご覧いただければ幸いです。

10月 13, 2025 経済・政治・国際思索,考察映画テレビ18- | | コメント (0)