マスメデイア、SNSの情報に対する姿勢、マスコミ=偏向報道、SNSは全て正しいなどと言ってるようでは簡単に洗脳される
最近SNSの状況を見て、なるほどと思った。
高市政権(海外の報道では「右翼政権」といわれているーそもそも参政党信者やネトウヨは本当の右翼とは何なのか、そもそも左翼と右翼の差すら理解していないので話にならないが) が発足していかにも参政党信者といわれる投稿がSNSで激減した。替わりに高市賛辞の投稿が特にスレッドでは引っ切り無しに流れていた。これを見た時に実にわかりやすい、何のことはない最近の参政党信者の大多数が高市信者になったのである。笑ってしまうほどわかりやすい。
だから読売新聞の最新の世論調査で高市内閣の支持率が71%などという信じられない調査結果が出てきた
■高市内閣の支持率71%、歴代5位の高さ…読売世論調査
https://www.yomiuri.co.jp/election/yoron-chosa/20251022-OYT1T50164
とはいえ、だいたい内閣発足当時は「ご祝儀相場」で高いという点もあるが、旧参政党信者を含め前回の参議院選挙に投票しなかったが政治にド素人の無党派層ー参政党支持者に潜在的になりうる層、さらに「女性首相」ということで女性の支持者もかなりの数がいたためだと思われる。いずれにせよ参政党信者がいとも簡単に高市信者になってしまう、というあたり、あまりの単純さに笑うどころか呆れてしまう。
但しそれはあくまで発足したばかりの話、具体的な政策を推進する場合は話は別である。
実際に以下のような政策を推し進めれば今回の高市人気など簡単に吹っ飛ぶ。旧参政党信者とネトウヨ以外は
だが昨年の都知事選挙に始まり兵庫県知事選挙、そして参議院選挙とSNSを中心とした情報とマスメデイアの情報に関する誤った、というか偏った認識があたかも真実であるかのように広まっている点で、その状況は少しも変わっていない。
多情報化社会においては情報の評価はユーザーがきちんと行わなければならない。確かに 今のマスメデイアに対する不信感はよくわかる。だがマスコミの報道内容は一部記者が不手際で間違える以外は基本的に「ファクトチェック」を行っている。それはBPOの基準もあり必ずそれをやらなくてはならないのだ。
但し報道各社の立ち位置も含め、政治権力者に忖度することが多い。つまり政治権力者や特定の利益団体のバイアスがかかっている点は事実である。そういうところがマスメデイアの情報に対して信頼感が損なわれているのも事実だし、そのような不信感が今世の中に蔓延している。その責任は100%マスメデイアにあり、マスメデイア関係者の反省を促したい。(最近のマスコミ関係者で反省しているところをあまり見ないが..)
つまりマスコミは偏向報道というより忖度報道という表現の方が正しいのである。
一方最近の参政党信者やネトウヨ系に顕著だが「マスメデイアは全て嘘でネットの情報が全て正しいという思いこみ」が世の中をおかしな方向に導いているのは事実である。
先程も言ったがマスコミは忖度報道である。しかしネット(特にSNS)の情報の8割がデマかフェイクである。
そのとおり、「マスコミは偏向報道、ネットは全て真実」だが実際には全く逆である。
ベストセラー「サピエンス全史」の著者で、イスラエルの歴史学者、ユヴァル・ノア・ハラリ教授によれば「ネットの殆どの情報はゴミ」と断定している。
■「ほとんどの情報はゴミ」蔓延するウソ情報 知の巨人が学生に警笛「情報=真実ではない」
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/1792656?display=1
海外の最先端のネット関係者の認識は実はこうなのだ。
そして今AI生成による画像、動画が既にSNSにあふれている。下の動画をみていただきたい。
@nicebeer31 luck dog #tiktok #dog ♬ 原聲 - Nicebeer
これはSNSで話題になった動画だが、この動画をみておかしいと思わないだろうか。もし何も思わなかったらあなたはSNSの情報操作にいとも簡単にひっかかってしまうことになる。
まず車があの勢いで普通壁にぶつかれば車は普通大破するはずである。しかし車はほぼ無傷で済んでいる。これは普通に考えてありえない。明らかにAIによって生成された動画である。
特にTikTokはこうしたAIによって生成された動画が多いので、それらを「現実に起きたこと」として認識するのは極めて危険である。
画像や動画だけを見せられてももはや「証拠」にならないのである。大事なことはその情報が正しいのか事実なのかを疑い調べるクセをつけることである、AI時代になるともはや何が真実で何が真実でないかを見極めるのが難しくなる。
特にこのような動画に疑問をもたずに、自分の中にある理想の犬を投影して納得する。思った通りだ!って情報に触れたときほど事実かどうか疑わないといけない。「好きな情報」「そうであってほしい情報」がAIに生成されたとしてもそれに対して疑ってかかることが重要である。少なくとも動画や画像を見てこれらがAIで生成されたものかどうか、についていちいち精査する必要がある。
前にもいったが、はっきりいって「マスコミ=偏向報道、SNSは全て正しい」というのは私はメデイアリテラシーがありません、といっているのと同じである。そういう人はいとも簡単に陰謀論に走るし、洗脳される可能性が高い。それでいてyoutubeあたりにある「自分の好きな情報」「本当であってほしい情報」のみを信じることは完全な反知性主義者の行動である。
重要なことは
1.マスメデイアだろうがネットだろうが、そこに書いてある情報を鵜呑みにしてはならない
2. 動画や画像はAIによる生成の可能性が高いので決して無条件に信じてはならない。もはや動画も画像も証拠にはならないのである。
3.特に自分が「好きな情報」「そうであってほしい情報」の場合逆に懐疑的になるようにする。「好きな情報」「そうであってほしい情報」はあなたを洗脳するためのワナの可能性が高いと考えよ。
4. 特定の人物の主張、「好きな情報」「そうであってほしい情報」 のみを受け入れ、それ以外の人の情報を頭からシャットダウンしてはならない。もし自分がそうなっている場合は「洗脳」されている可能性が高い
5. いかなる情報も「ファクトチェック」するクセをつける。マスメデイアだろうがネットだろうが情報をまず疑ってかかるクセをつけないといけない
必ずその情報を鵜呑みにして受け入れるのではなく、その情報について頭を使い考えるクセをつけることである。
でないと以前このブログで論じたように結果的に「バカを大量生産」してしまうのである
続ネットはバカを大量生産か?ー「マスコミは偏向報道、ネットは全て真実と思い込んでいる人たち」がもたらす世界情勢への悪影響
https://kyojiohno.cocolog-nifty.com/kyoji/2025/03/post-c438a2.html
ネット、SNSはバカを大量生産か?
https://kyojiohno.cocolog-nifty.com/kyoji/2024/11/post-8443f4.html
10月 26, 2025 パソコン・インターネット経済・政治・国際映画テレビ18- | Permalink | コメント (0)








最近のコメント