« 2025年8月 | トップページ | 2025年10月 »

2025年9月28日 (日)

ネットがバカを大量生産するメカニズムー情報に頭を使わない低リテラシーによるもの

参議院選から二か月が過ぎたがSNSでは相変わらず参政党がらみの投稿が多い(とりわけスレッズに多い)

当ブログでもネットの情報に関するリテラシーに関する記事を多数書いたが、相も変わらず根強くあるのは

マスメデイア(マスコミ)=偏向報道   SNS,ネット=全て正しい

という解釈である。

何度も言うが マスコミの報道内容よりSNSの方が信頼できる、と考えるのはメデイアリテラシーを考える上で、初心者がよくやる誤り、なのである。

テレビやラジオ、新聞を一切見ずSNSのみから情報を得て、SNSの情報のみが正しい情報と思い込むのは危険である。しかし昨年の都知事選そして兵庫県知事選だけでなく、アメリカ大統領選のトランプ支持者(主にMAGA層)そして先々月の参院選の参政党支持者の主張内容を見るとマスメデイア=悪、SNS=善という勘違いリテラシーが世間を支配している。

マスメデイアとSNSの情報リテラシーの誤った認識が広まっていることへの懸念ーアメリカ大統領選と兵庫県知事選挙
https://kyojiohno.cocolog-nifty.com/kyoji/2024/11/post-aa158a.html

勿論このようなマスメデイアの情報の信頼低下の原因を作ったのはマスメデイア自身の責任である。安倍政権以降顕著となった明かに政権政党の忖度をしている報道、一般庶民に本来なら伝えるべき情報を(恐らくは意図的に) 伝えない等、さらにはこれが大きいかもしれないがコロナ禍におけるワクチンに関する「無責任な」報道も数多く行い、マスメデイアに対する不信感を作ったのは事実である。

それを踏まえた上で日本人の情報に対する姿勢がやはり違う、

当ブログにも何回も書いた「ネットはバカを大量生産か?」シリーズで

続ネットはバカを大量生産か?ー「マスコミは偏向報道、ネットは全て真実と思い込んでいる人たち」がもたらす世界情勢への悪影響
https://kyojiohno.cocolog-nifty.com/kyoji/2025/03/post-c438a2.html

ネット、SNSはバカを大量生産か?
https://kyojiohno.cocolog-nifty.com/kyoji/2024/11/post-8443f4.html

実は日本人の情報の接し方、(たぶんアメリカ人ですらそうだ)を分析すると「ネットはバカを大量生産」はまんざら間違いではない、と思うようになった。人間をバカにするメカニズムは確かにそこに存在するのである。

情報化社会における情報に対する心得をいくつか挙げる

1.マスメデイアだろうがネットだろうが、そこに書いてある情報を無条件に受け入れてしまう体質

情報が氾濫する、ということはその情報には質のバラツキがある。つまりはっきり言えば正しい情報もある一方で、「一部しか正しくない情報」または「全くただしくない情報ー嘘やデマ」とかもある。

つまり何をしなくてはならないか、というと「この情報は正しい情報なのか?」ということを絶えず精査すること、そしてファクトチェックするクセをつけることである。そしてもっというと「この情報が流れてくる意味は何なのか」ということをふくめてその情報について考えること、頭を使うことである。

流れてくる情報を決して鵜呑みにせず、その情報の信憑性、意味を含めて自分で考えること、これを必ずやらなくてはならない

2.重要な情報は「好きな情報」「そうであってほしい情報」とは限らない。寧ろそう出ないことが多い。大事なことはいかなる情報に対しても沈着冷静で対処することである。

参政党支持者やアメリカのMAGA支持者に共通なのは「自分の好きな情報しか見ない」「本当であってほしい情報以外受け容れない」点である。だがこれは現実の認識から大きなずれをもたらし、その情報に対策が必要な場合トンチンカンな対応になる(あるいはそもそも何の対策も行わない)ことが多い気が付いたら手遅れになる、ということも多い。

当たり前だが情報は「自分の好きな情報」「本当であってほしい情報」であることは寧ろ少ないが、参政党支持者やアメリカのMAGA支持者は頭の中で勝手にフィルターを作り自分の都合の悪い情報はシャットダウンしてしまう。当然ながらそれに関して考えたり頭を使うなんてことはありえない。

 こういうのを反知性主義ともいうが、反知性主義が政治を支配すると(今アメリカで正に起こっていること)国は制度崩壊をしてしまう。まさにネット(に限らないが)により「バカを大量生産」しているプロセスがそこにある。

3.特定の人物の主張のみを受け入れ、それ以外の人の情報を頭からシャットダウンすること。

これは当然あたかもカルト宗教のように特定の人物の主張以外を受け入れない、という意味で、特定の人物の崇拝にもつながる。個人崇拝は完全な思考停止である。

参政党支持者は神谷代表のいうことを全て正しいと思いこまされているし、その前の兵庫県知事選では斎藤知事を応援した立花孝志がそれと同じ役割を果たした。

この3点に共通するのは情報に対して頭を使うのではなく、気に入らない情報を自らによってシャットダウンする姿勢である。

つまり反知性主義が支配する選挙キャンペーンでは間違いなく、ネットはバカを大量生産する

これが今日本社会を支配しつつあるし、アメリカのトランプ政権の支持者もほぼ同様な構造でバカが大量生産されている。面白いことに参政党支持者にトランプや先日暗殺されたチャーリーカークの崇拝者が多い、というのも注目すべき点である。(ちなみにトランプもチャーリーカークも筋金入りのレイシストであり白人以外は人間だと思っていない。当然アジア系の日本人は彼らからみて蔑視の対象でしかない、ということが理解できない人が多い)

だからマスコミだろうがSNSだろうが情報に接した場合はまず「本当か?」と疑いの目を向けるべきである。そして自分なりに調査する、ここでいう調査とは特定の情報しか流さないYoutubeのようなものではなく、さまざまな内容のウエブサイト、SNSを見て、そして考える行為である。

日本の教育は教師の示す答えばかり探させ、自分の頭で考える教育をしていない。だからこそ今回の参政党のような、ある意味事件といっていい現象が発生する。

情報は決して鵜呑みにしてはならない。必ずその情報について頭を使い考える事である。

でないと「バカを大量生産」してしまうのである

9月 28, 2025 パソコン・インターネット思索,考察 | | コメント (0)

2025年9月18日 (木)

AIとクリエイテイビテイについて

まあ今更いうまでもないでしょう。AIの急速な普及で一般業務だけでなく、クリエイテイブな現場にもいまや当たり前のように普及し、SNSに流れている画像や動画までもどれがAIでないのか判断するのが難しくなってきている。多分今SNSで流れている画像の大半がAIではないだろうか、とも考えられる。女の子の写真などは実在しない女の子の写真があたかも実在するかのように拡散されている。

クリエイテイブだけではない、私がアルバイトで始めた時の翻訳も初期は正直酷かったが最近ある国際ドキュメンタリーの仕事をして字幕のチェックを行った時は驚くほど性能が上がっていた。なるほど将来は翻訳家も通訳もいらなくなる、という話もわかる。

先日私の本職といえる作曲の方でもかなりAIの性能が向上したことを実感した。

Sunoによる音楽作品を聞いて、音楽業界の未来その他に対する所感
https://kyojiohno.cocolog-nifty.com/kyoji/2025/06/post-81d845.html

しかし上記の記事でも書いたが、ドキュメンタリーの仕事をして字幕のチェックを行った時は驚くほど性能が上がっていた。なるほど将来は翻訳家も通訳もいらなくなる、という話もわかる。

先日私の本職といえる作曲の方でもかなりAIの性能が向上したことを実感した。

Sunoによる音楽作品を聞いて、音楽業界の未来その他に対する所感
https://kyojiohno.cocolog-nifty.com/kyoji/2025/06/post-81d845.html

しかし上記の記事でも書いたが、曲のクオリテイは確かによくなったが、やはりずーっと聞いているとAIの曲はつまらない、というのが正直な印象だった。やはり「生の気持ちのこもった」表現が感じられないので聴いていてすぐに飽きてしまうのだ。尚、プログラム上人間の感情も反映した表現の生成AIもある、という話だがそれが人間の行う表現をどの程度反映できるものだろうか?

AIの基本性能はある言葉があれば次に来る言葉に何が来る、ということを認識することから始まる。言ってみればパターン認識を行動に発展ささせたものであり、それを大量のデータ処理によって高度な知能に発展させたものである。そして今AIは人間の感情表現のパターンを学習しようとしているようだ。

しかし仮にそれができたとしても、鑑賞した人間の心をどれだけ動かせるものなのか、ふつうの人間を実際に感動させられるものなのか、それはまた別の話である。私の知り合いでAIのみでヒット曲を作って見せるなどと息巻いている音楽デイレクターがいるが、曲を作るのとヒットするのは全く別の話である。

ビルゲーツは「AIが発展すれば人間に残された仕事はわずかである」といっているが本当なのか現時点では何ともいえない、いずれにせよ最近のAIの発展ぶりを見て実感するのは以下の点である。

1. AIの性能に過剰に依存するのは危険である。AIの生成物は必ず人間が内容を確認しなければならない、というのはどんなに精度のいいAIでも「絶対に間違いのない」ということはありえない、からである。どの業務の分野でもそれを確認する役目の人間は必要である。

2. AIは「過去のパターン」を学習する能力は優秀だが、やはり既成概念をひっくり返す創造性はやはり不可能である。そのためクリエイターも技術や製品開発等の関係者も今まで以上に「頭を使う」「考える」ことが要求される。

3.(これは前々から主張している点だが)生成AIのもとになる「元の表現」を生成AIのデータに使った場合の権利処理、使用する権利許諾のルールを早急に確立すること

尚、肖像権やその他映像や画像を他人が無許可で使えないようにする技術が名城大の研究室によって開発された。AI時代のコンテンツの権利保護にとって極めて重要な技術出現といっていいだろう。これで画像を勝手に盗むことを防御することができる「デジタルタトウー」というものが開発されたという。

■画像に秘密のバリアー AIに学ばせない技術でデジタルタトゥーで防げ
https://mainichi.jp/articles/20250829/k00/00m/040/115000c

17361140059348105752

人間の目には認識できない加工処理が施されているという。AI推進者はこの技術に関してどのように考えるであろうか。苦々しく考えている人もいるかもしれない

ついでに音楽に関しても同じような技術が開発されるといい、デジタルウオーターマークならぬデジタルサウンドタトウーみたいなやつ (^^:)

9月 18, 2025 パソコン・インターネット | | コメント (0)

2025年9月 1日 (月)

参政党は「反知性主義」ではなく「無知性主義」ーそういう人達がまだ潜在的に国民の4割いる?恐ろしく低い日本人の民度に恐怖を感じる

参院選後SNS等で参政党支持者のスレッドを見ていてだいたい背景がわかってきたような気がする。

参政党支持者の殆どはそれまで政治や社会のことに無関心で無知だった人で今回の選挙で生まれた初めて選挙に行った人が大多数。なおかつ「外国人苦手な人たち」であって、彼らの言動を見ると殆ど「外国人恐怖症」といっていい。おそらく昨今のインバウンド系の外国人の急増やその他ビジネス等でも外国人が増えるのを目の当たりにしてパニックになり、神谷の「日本人ファースト」を始めとする排外主義的なスピーチに共鳴して支持者になったのが背景だろうと思われる。

ただでさえ、日本人の島国根性で異質なものを受け付けない体質がこれで余計に強化されてしまい、理屈でなく感情レベルで「外国人嫌い」という感情が参政党支持者を駆り立てているようである。あたかも幕末の尊王攘夷運動よろしく「外国人日本に入ってくるな」という言動が感情レベルから発せられる。差し詰め幕末なら開国派に「天誅」といってテロを起こす水戸藩士のようなものだろう

そして彼らのよくいう「外国人に特権がある」とか「政府が外国人に金を出している」となど既に多くの人たちがデマと指摘しているにも関わらず、いまだにそれを信じ込んでしまっている。参政党支持者(信者の方が適切か)がそれらはデマというエビデンスを出しているにも関わらず頑なに信じ込んでいるデマをリストアップされた画像があるので張り付けておく

Sanseito_dema

上記以外に補足すると参政党支持者が「日本には不法移民があふれている」みたいなことを言っている人が多いけど、少なくと正規のビザがない人が町でぶらぶら歩いているケースは殆どないはずである。また正規のビザがなくて入国できるほど日本の入管は甘くない

よって「日本は不法移民があふれている」 というのもデマである

だが彼らにとってそれらがデマや嘘なんていうことは実はどうでもよくて、上記のような「外国人の優遇デマ」は彼らにとって「真実でなければならない」「真実だと信じたい」嘘なため、我々がそれが嘘というエビデンスをいくら出しても頑なにそれを見ようとしない、理解しようとしない、信じようとすらしない。それよりも参政党支持者が好むyoutubeの情報のみを信じる。だから議論にすらならないのだ。

なぜそれらのデマを彼らは「真実だと信じたい」のか?それは参政党の支持者の大半が社会の中であまり恵まれていない、社会的地位も低い人間が多いという。ただでさえ外国人嫌いの彼らが自分たちの境遇を見るにつけ、「こうなったのは外国人のせいだ」という風に思いたいからである。他人のせいにするというのは最も安直な考えであり、そこが参政党支持者の薄っぺらな論理であり本来なら相手にする価値すらないものである。無知無能に加えすべてを外国人という他人のせいにするのは人間としていかがなものか、と言わざるを得ない。

偏見というのは無知から生まれる。外国人への対話やコミュニケーションを一度でも行った経験があれば、そうした差別的な言動はできないはずだが、おそらく参政党支持者で外国人と話をしたり、外国に行った経験がある人は殆どいないだろう。

そもそも日本の在日外国人は376万8,977人で全人口の3.1%に過ぎず「日本が侵略」なんていうレベルでないことは明らかだろう。インバウンド系はトータルすると2000万だが殆どが長期滞在者ではないのでこれで「外国人だらけ」とパニックになるのは明らかに過剰反応である。

参政党支持者はトランプ支持者のMAGA (Make America Great Again) に似ているといわれる。トランプもハーバードを始めアメリカのインテリ、エリート層を嫌っているし、参政党支持者もそういうところはある。だが実際は参政党支持者はMAGAよりレベル低いと思う。
MAGAは民主党と共和党の違うくらいは理解しているが、参政党支持者は自民党と野党の違う点を理解していない。それどころか政策が180度真逆だが、支持者への語り掛け方が似ているれいわ新選組に親近感を持っている人が多いようだ。(れいわの支持者は迷惑だと感じている)
真逆な政策の内容であることがきちんと理解ができていない、と考える方が自然である。

そして参政党支持者同士のやりとりとか見ていると申し訳ないが知性のかけらも感じられない。そして恐ろしく無知である。それを見るとMAGAの反知性主義と違う、非常にきつい言いかただが「0知性主義」または「無知性主義」といってもいい。そう反知性ではなく知性が0ー無知性なのだ。

参政党は今回の選挙で14議席も取ってしまったが、おそらく国会提出用の法案を作れるノウハウは殆どもっていないだろう。最終的には自民党あたりの支援がないと政党として機能しないと思われる

自民党の旧安倍派や麻生派(特に麻生派の代表の麻生太郎氏)は参政党との連立に積極的といわれる。実際問題として参政党が単独で政策を作れる能力はどうみてもないので、自民党の力に頼らざるをえまい

もし実際にそうなった場合に公明党はどういう行動とるか興味がある。公明党は参政党を嫌っているからだ。また念のためにいうが公明党が野党側についても多数派を構成できる。自民党が辛うじて今までの勢力を保てるのは公明党の票があるというのも理由の1つ、もし公明党と自民党が袂を分ったらそれこそ自民党は今度の総選挙で壊滅的な打撃を受ける可能性が高い。

参政党はこのままいくと最終的にはミニコミューン化する可能性が高いが、実は一点気になる点がある。

それは今回選挙に行かなかった層がまだ有権者の4割以上いる点だ。今回「生まれた初めて投票した」層が投票しただけに今回の参院選の投票率は上がり、58%の投票率だったが、それでもまだ4割以上の人が投票にいっていないことになる。

もしその4割が参政党の今の支持者のように無関心、政治に無知な層だったらどうなるだろう?生まれてこの方投票にいったことがない層がまだ4割いるとしたら? そして彼らが参政党党首の神谷や現在告訴されているN党の立花孝志、あるいは石丸のような人間にいとも簡単に騙されてしまう層だったとしたら?

それを考えると恐怖を感じるのだ.杞憂であってほしいと心の底から思うが、

いずれにせよ日本人の民度、に対して重大な懸念を昨今の状況から持たないわけにいかないのだ

9月 1, 2025 経済・政治・国際 | | コメント (0)