参政党支持者急増にみるー政治に無関心層が「政治に目覚めた」層が陥りやすいワナ
ご存知の通り参議院選挙の公示以降、マスコミの世論調査でなんと参政党が二位になっているという情報が衝撃を持って迎えられた
参政党は戦前の「大日本帝国憲法」の復活や排外主義を唱え、男尊女卑など古い価値観にこだわる等、主張内容を見れば明らかに極右政党といっていい内容だからである。
それで私を含むリベラル論客は危機感を持って参政党のおかしな点を糾弾した。
参政党に関しては「ネトウヨ」の分析で定評のある古谷氏が的確な分析をしているので引用させていただく。
参政党支持層の研究
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/a8c540ceeac4bad06c7f110d2c927b1b0f2763e2?
ここでおさえておかねばならないのは2点
1. 既存の右翼政党や「ネット保守」とはつながりもなく、過去の右翼論客とのつながりも全く何もないこと。
のっけから「天皇を中心とした国家」を謳い、強い保守色があるように見えるが保守論壇中央からの強力な支持が皆無に近いこと、その点保守界隈の重鎮らがこぞって支援した「次世代の党」の支持構造とは大きく異なり、多くの候補者を立てたが、この中でも保守界隈で名の知れた人はほぼゼロであるといってよい。よって「既存保守政党への不満の受け皿」との役割が果たせるとは思えない
2 支持者の殆どが政治リテラシーを持ち合わせておらず、何が右で何が左か、どの政党が与党でどの政党が野党かという基本的な知識をもちあわせていないこと。
支持者の殆どは「無党派層」ではなく「無関心層」であり、既存政党が何を言っているのかをそもそも知らない、理解できない.。よって自分が差別や排外主義につながるような言説を弄しているという自覚がほぼゼロなのが参政党支持者の特徴といわれる。だから余計にあぶないのである
ではなぜ今まで「全く政治に関心がなかった」層が参政党によって「政治に目覚めたのか」?参政党の場合は最初は政治イデオロギーではなく、「オーガニック信仰」から始まったという。「オーガニック信仰」とは「混じりけのない純粋なる何か」を追及する信仰であり、「混じりけのない純粋なる何か」そのまま延長していくと、「日本は純血の日本民族だけが独占する、混じりけのない国民国家であるべきだ」という結論に行きつく。これは必然的に排外主義につながり、「憲法9条改正」だの「外国による侵略の危機」だの「太平洋戦争の肯定」などの主張をおりまぜる。支持者の殆どが政治的リテラシーをもちあわせていないのでれが「一般的にいうところの右なのか左なのか」という鑑別基準すら持っていない場合が多い。
■参政党とは何か?「オーガニック信仰」が生んだ異形の右派政党
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/067c5c8f972ec52861a3f3fdef31af904e9c9728
参政党はそういった「政治無関心層」をターゲットにして、演説もできるだけシンプルにわかりやすくしていることが「無関心層」を呼び起こす原因となっている。ところがこれが大きなワナでもある。
元々「ガイジン」が苦手な日本人に「外国人が日本の土地を買っている」とかインバウンドにあわせた急激に増える外国人の話で危機感を煽り排外主義に誘導する。政治的に全く無垢な人が多いだけにそういう言葉にいとも簡単に動いてしまう。変な例えだが都会のことを全く知らない田舎者が詐欺師の「わかりやすい言葉」にいとも簡単に信じて騙されるのと同じ構図である。
また先日フィンランドの子供たちの高いネットリテラシーに話をしたが、
■インターネットの情報に騙されないためにーフィンランドの子供たちの取り組み方
https://kyojiohno.cocolog-nifty.com/kyoji/2025/07/post-511eab.html
日本人はネットの情報を信じすぎている。だから「マスコミは偏向報道だがネットは全て正しい」などという言質があたかも正論であるかのように広まる。実際には全く真逆である
日本人は得てしてネットの情報を信じすぎる。「ネットの情報の8割以上がデマかフェイクだよ」というと変な顔をする人が多い。そして彼らのいう「調べる」というのは文献を読まずにyoutubeやSNSを見てその情報を信じる事。それでは調べたことにならないのにね。だから参政党の神谷や立花孝志とかに簡単に騙される
マスコミは偏向報道というのは間違ってないけど、だからといってその辺のわけのわからないSNSの投稿の方が信用できることにはならない。
おそらく東京都知事選での石丸の支持者、そして兵庫県で立花氏に煽動されて斎藤知事を再選させた層、そして参政党を支持する層はかなりかぶっていると私は感じる。かれらに言いたいのはこのまま参政党に投票すれば同じ失敗を繰り返すことになる、という点である.。
だがある政党の出現によって「政治に目覚めさせた」ことはこの参政党が初めてではない。山本太郎の「れいわ新選組」が同じようにかつては政治に興味すらもたなかった層を政治にひきよせた実績もある。あの当時のれいわ支持者も既成政党ー立憲民主党や共産党ともずいぶんいざこざを起こしたが、参政党のような民主主義を潜在的に破壊するような要素がなかったのでそれほど問題にならなかった。
そして今回の参政党のように山本太郎の演説によって動かされた、「政治に目覚めた」層がいたことも事実である。つまり感情に訴えかけ非常にシンプルに訴えかける手法は確かに共通している。有権者の関心を取り付ける手法がとても似ているのも事実で、それを考えるとれいわも参政党もシンプルで感情に訴えかける演説にひかれ、細かい政策とか理念とかをじっくり見比べる事が苦手な人だけをターゲットしてきた点では共通しているようだ。
それゆえ、政治に一定の関心をもってきた我々では考えつかないことで結構悩んでいる人がいる。それは参政党とれいわをどっちにしようなんていう人がいるらしいという点だ。政策は180度真逆で先ほどの有権者にたいしての訴えかけ以外では共通点は何もない。だが「生まれて初めて投票する」人にとってはどちらも新鮮にみえるらしい。
れいわ新選組と参政党は完全に水と油,政策的に真逆だが支持者の大多数が政治的リテラシーの低い人たちによって構成されている点では確かに共通している。感情に訴えかける呼びかけで関心を取り付ける手法が似ているともいわれるが参政党に投票するなられいわの方が遥かにマシだといっていい。(私はれいわの支持者ではないが..)
勿論選挙の低投票率を毎回嘆いている私としては今まで全く政治のことを知らなかった「無関心層」が「政治に目覚める」こと自体は悪い事ではないと思う。しかしその背景には日本社会の政治に関する姿勢は非常によろしくない部分がありそれが原因と考えている。
それは仕事その他の場所で政治の話題をタブー視する雰囲気が強い点。つまり政治のことには無関心を貫いたほうが良い―。とにかく、社会問題には特段の関心や立場を示さないほうが良い―。こういった「無難」「無摩擦」「無感情」な価値観が、学校教育でも職場でも、ありとあらゆるところで「それこそが処世術として正しい」といった考え方が蔓延してきたことが原因ではないだろうか?
それゆえ日本社会では政治に対して無知でも生きていけるのだ。何が右で何が左か、どの党が野党でどの党が与党か、そんなことを知らなくても生きていける社会になっている。齢四十,五十を経ても、「与党と野党の区別がつかない」「右翼と左翼の区別がつかない」「民主的価値観と差別や排外主義の区別がつかない」という人が、かなりの割合ーたぶん数千万単位いるーそれでも彼らは、地域社会の中できちんと自営業などをして、客商売をして、愛される存在になっている。それこそが問題ではないかと思う。
だからこそ政治の基本的なことを知らないーいびつな形で普通に考えれば支離滅裂なこともいとも簡単に受け入れてしまうのである。
参政党はかなり危険な政党である、マスコミはそれを追及すべきだ、というのはかなり前からあった。そしてようやく神奈川新聞が重い腰を上げた
とにかくこの危険極まりない政党の情報をどんどん拡散してこの党に議席を与えないことである。
マスメデイアはどんどんこういう記事を出してほしい、でないと手遅れになるかもしれない。そして逆に支持者は余計に頑なになってしまう心配もある。
参政党とナチスは違うと頑強に主張される方がいるのでこちらのリストをシェアします。
知れば知るほど危険な政党です。あくまで支持するという方、せめて参政党の憲法草案を読んでください。私が参政党が戦前の軍国主義を美化してるというのが嘘でないことがわかります
https://sanseito.jp/new_japanese_constitution/
最後にこのブログは基本的に音楽、映像、アート関係のブログなんですがなぜ参政党の記事を書いているのか。それは今若手のアーチスト、ミュージシャンで参政党を支持している向きがいるためです。それに関して最後に私は一言大声でいわせてもらう
この際はっきりいおう!
音楽も映画もアートも多様性があってこそ成り立つんだ。違う価値観と価値観との遭遇が新しい表現を生む。だから排外主義と絶対に相いれないんだ。
音楽家でも映画関係者でも参政党や保守党 N党、アメリカのトランプ大統領をを支持するような奴は俺は断じてクリエイターとして認めない。
なぜなら創造などできるはずがないからだ
参政党に投票しようと思っているそこの君
まだ間に合うから再度考え直してほしい、なぜならその政党が権力をにぎれば間違いなく日本は破滅するから
まだ間に合う!考え直してほしい
7月 9, 2025 経済・政治・国際 | Permalink





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