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2024年11月19日 (火)

マスメデイアとSNSの情報リテラシーの誤った認識が広まっていることへの懸念ーアメリカ大統領選と兵庫県知事選挙

既にご存知の通り県議会による不信任決議が可決されたことを受けて地方自治法の規定により兵庫県知事を失職、再度県知事選挙に出馬した斎藤元彦氏が再度兵庫県知事に当選した。

問題となっているのは斎藤氏の投票の過程があまりにも異様な点である。

1.投票者の大半がSNSのみを情報源として投票していること

2.立候補した「NHKから国民を守る党」党首の立花氏が斎藤氏の応援に立ち、支持者を実質的に煽動していること

何もかもが異例である。

どちらも1つのブログの記事にする十分内容だが、まず立花氏だが本来なら対立候補であるはずの立花氏が斎藤氏の応援に回る、などというのは前代未聞である。

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明らかに立候補はわざわざ斎藤氏の応援が目的であり、SNSや選挙公報で注目度がダントツとなった。立候補の供託金は300万でわざわざ応援候補応援のためにそれを払うという行動自体が不自然であり、誰かが背後で糸を引いているのでは、と考えてしまう。立花氏は統一教会との関係があることを認めており、今回の行動がこの反社会カルト教団の統一教会の指示によって行われたのか、立花氏本人の意図なのか不明だがいずれにせよわざわざ応援のためとはいえ高額な供託金を自腹で払うというのは考えにくいので誰かの何らかの指示と資金提供でこの行動を行っていると考える方が自然である。立花氏の煽動の方法をみるとナチスの台頭と同じ空気を感じてしまう。ゲッペルスと同じ手法を用いているように感じるからだ

 この立花という男は都知事選でも候補者掲示板を「広告」にしようという試みを行い都民のひんしゅくを買った男だが、どうもこの男は日本の民主政治を破壊しようとしているのではないかという懸念を持ってしまう。いずれにせよ水面下で今とんでもないことが行われようとしているという懸念をもってしまい恐怖を感じる。

そして今回問題となっているSNSの使われ方だ。いずれも煽動された民衆が一部の熱狂をつくりだし、それに影響された大衆がそれを信じ一定の方向に流されるという状況になっているという点。まずメデイアリテラシーというものを斎藤元彦の支持者は大きく勘違いをしている点を述べなければならない。

安倍政権がマスメデイアを統制下においたことで多くのマスメデイアが実質的な「政府の広報誌」になり下がったという実態も反映して、マスメデイアの信用度は著しく低下した。それは事実だがだからといってマスメデイアの情報を一切見るなという意味ではない。マスメデイアの報道は確かにバイアスがかかっているし、たまに記事の捏造に近いことも行われる。だが実際に政府よりの観点は多くともさすがにマスメデイアといえども記事の露骨な捏造はそうめったにあるものではない

そして今回驚いたのはネットのバイラルメデイアやSNSの情報の方が絶対正しいと思い込んでいる人が多かったことだ。確かにマスメデイアの情報にバイアスがかかっていない情報は存在しない。しかし一般のSNS、バイラルメデイアの情報はそれ以上にバイアスがかかっており。そのマスメディア以上にバイアスがかかった怪しい情報であるにもかかわらず、「マスメディアのバイアスを排除した真実」であるかのように見なされ、実際には事実と違う内容もあたかも事実であるかのように認識されるという逆説的な現象が頻発した。私見ではこの傾向は前々からネットに存在したが、コロナ禍当時から特に顕著になってきたと感じている。

これらのバイラルメデイアやSNSの情報は実際にはマスメデイア以上にバイアスがかかっているアヤシイ情報である場合が殆どである。特にそれを勧めているのが、反社的カルト教団である統一教会とのつながりがり(本人も認めている)ストーカー容疑で書類送検された経験のある、いかにもアヤシイ立花孝志という人物である。今回斎藤氏に投票した人たちはそういった事実を全く見ずに、バイラルメデイアやSNSの情報の方が絶対正しいと思い込まされた、ある意味洗脳された人たちといっていいだろう

実はメデイアリテラシー論の観点からすれば
自分はマスメデイアを信用しないリテラシーが高くなった「SNSの方が正しい情報だ」というのはメデイアリテラシーを学ぶ初心者がよくやる勘違いである

 テレビやラジオ、新聞を一切見ずSNSのみから情報を得て、SNSの情報のみが正しい情報と思い込むのは危険である。ほとんどのSNSにはアルゴリズムがあり、投稿した内容と同じ内容の投稿を呼び込む機能がある。その結果自分の見解が「世の中の多数派」であるという錯覚に陥り、それが特定の方向に偏る情報になることに気づかなくなる。情報源が「SNSのみ」で自分の「興味のあることしか見ない」という人は確実に情弱になる。そしてさらに怖いのは自分が「情弱である」という認識を全く持っていない点である。それは上記のメデイアリテラシーの初心者がよくやる勘違いが関係し、「自分はマスメデイアのいうことに騙されないんだ。なんとリテラシーが高いんだ」という思い込みに発展する。

海の向こうのアメリカ大統領選挙でも今回同じようなことが起きた。トランプなどはCNNを始め、FOXを除くアメリカ三大ネットワークはいずれもトランプに対して批判的だったにも関わらず何らかの理由でSNSを中心にトランプ支持者が増殖して今回の選挙結果につながった。特にこの傾向はいわゆるZ世代に多大な影響を与えたといわれる。

若者は特に思い込みが強い傾向があるので危険だが大事なことは、全ての伝わる情報には何らかのバイアスがかかっており、それを認識した上でSNSに偏らず、幅広く情報を得て、そうした上でどれが真実に近い情報であるか,ということを認識する点である。もう1つ別の記事でも書いたがテレビやラジオ、新聞を一切見ずSNSのみから情報を得る、とどういうことになるか一例をあげよう

今話題になっている闇バイトの募集だが応募者の殆どがここでいる「情弱」であることが判明している。驚くべきことだが彼らの多くは世間で「闇バイト」自体が話題になっているという認識すらなかったという。そしてどんどん情弱になり、知の低下が進んでしまう。そういう人間が何の疑問ももたずに闇バイトに応募する、ということらしい

■あまりにもバカが多いことに絶望。闇バイトについて潜入調査中の「ベテラン迷惑メール評論家」が感じた知の格差
https://rocketnews24.com/2024/11/12/2362291/

マスメデイア以上にバイアスがかかったアヤシイ情報を真実だと思い込むようになると確実に情弱になる。そういう人は上記の闇バイト応募にもいとも簡単にひっかかってしまい犯罪者として一生を終えることにもなりかねない。そこで1つ提言をこのブログで行いたいと思う

提言

マスメデイア、ネットSNSを含めた情報リテラシーの再教育が全国民的に必要なので、超党派議員の法案でメデイアリテラシー講習等の予算の獲得とか検討していただくとありがたいのだが

今回の選挙で若い世代で メデイアリテラシー が全くできでいないことがわかったのでこれ急務だと考える

 

 

11月 19, 2024 パソコン・インターネット経済・政治・国際 |

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