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2024年10月27日 (日)

侍タイムスリッパー映画レビュー(ネタバレ注意)

<以下の記事にはネタバレがあります。まだご覧になっていない方はスルーしてください>

第二のカメ止め?ともいわれる話題の「侍タイムスリッパ―」どんなもんかようやく見ることができました。

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結論からいって本当に面白かったですね。そもそも脚本が素晴らしくすぐに映画の世界に引き込まれました。「カメラを止めるな」も脚本が面白かったですが、それとはまったく違う面白さでした。 

しかもこの2作、単館上映からどんどん広がって大ヒット作になったというプロセスは同じですが、両者は単純比較はできません。勿論「カメラを止めるな」は制作費300万といわれましたが、「侍タイムスリッパ―」は時代劇ということもあって、制作費2500万。しかも東映太秦のバックアップによって作られている点。それを考えますと両者の単純比較はできないように思います。

さらに「カメラを止めるな」は、基本「いかにも自主映画」という作り方を逆手にとっており、登場する役者も基本自主映画を中心に出ていた人ばかり(しゅはまはるみさんはこの映画公開後、各方面で活躍されていますが...)なのに対し、「侍タイムスリッパ―」に出演している役者はいわゆる売れっ子の大スターはいないものの、大河ドラマ、時代劇やドラマ等で一定の実績がある役者さんが出演しています。
主演の山口馬木也さんは多くの時代劇の出演実績があり、その関係で芝居等も安心してみていられました。他の役者さんもテレビドラマや映画の時代劇の出演経験があり、役者の演技力はきちんとしていました。役者も実績があり東映太秦のバックアップ、クオリテイが高くなるのは寧ろ当然のような気がします。

そしてよく考えれば当たり前のことでしょうね。時代劇の言い回し方、殺陣の訓練、スキルといったものは大変な訓練が必要で自主映画しかやったことない人にはとうてい対応できるものではないからです。

主人公は幕末の日本に生きた侍、その点もあり幕末と現代日本の生活の質の差、文明の利器、を見て戸惑うのは当然としても、驚くべき順応力で対応する様子も描かれています。しかしユーモアたっぷりに描かれており、会場は頻繁に笑いに包まれました。この映画は江戸幕府が滅んで140年(2007-8年くらい)の日本という設定のように見えます。(登場人物はガラ携を使ってました)

そして実はタイムスリップしたのはこの映画の主人公だけではない、ことが判明します。しかもタイムスリップする時間にずれが生じている。この辺はどうしてそうなるのかわかりませんが、実は主人公は幕末の会津藩士、そしてもう一人の敵役(? ともいえないですねーライバル役?)はなんと長州藩士という設定。この二人が映画の最後で対決します。そしてそのシーンは時代劇ー特に黒澤作品を見た人ならすぐにわかるシーンー「椿三十郎」を意識したシーンが出てきます。血のブシューッはなかったですけどね。でもこのシーンは見ごたえありました。単なるコメデイではないですね。

とにかく見に行って損しない映画です。時代劇や歴史に詳しくない人でも十分に楽しめます

サムライ、は海外の人でも大好きな人が多いのでこの映画は海外でも受けるのではないかと考えます。実際北米最大のジャンル映画祭「ファンタジア国際映画祭」オフィシャルセレクションに選出され、Rotten tomatoes を始め評論家からも高い評価を得たようです

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https://youtu.be/EEv2owwlJwE?si=DRcTgQeBMC5e9o5t

海外での本格公開も楽しみですね。英語の題名は"Samurai In Time"だそうです

 

 

10月 27, 2024 映画テレビ18- |

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