サブスクとライセンシングによる印税ー何度でもいいます。日本の業界はタイアップをいい加減やめましょう!
さて、私が2年前にリリースしたここ10年+αの映画音楽、ドラマ作品の音楽を集めた作品をSpotify やApple Music その他各プラットホームにてリリースしたことを以前お知らせした。
さてそのアルバムの著作権印税が今月入ることがわかったけど、今頃気づいたのは著作権はJASRAC経由ではなくNextoneだったのね。Nextoneの方が何かと面倒くさくないという点とどうせ配信中心ということもあるけど、まあ日本の音楽著作権の権利ー「信託」と「委託」の違いがあるけど、まだJASRACの実質独占状態(特に「演奏権」の面で)が続いているのはやはり問題かなと思う。なかなかアメリカのASCAPやBMIのようにはいかない。

ちなみに「演奏権」というのはどういう時にかかるかというと、例えば私の劇伴作品が演奏会とかカフェその他で演奏家によって演奏された場合に発生するもので、演奏会ホールはともかく現在日本ではライブハウス、クラブ、カフェ等は殆どJASRAC特有の「包括契約」によって分配される。だが一般的には私の劇伴の曲が「有名」になった場合に限られるので、今回のケースは「演奏権」のないNextoneの委託契約で十分ということなんだろう。
さて、リリースから一年たってようやく分配に至った経緯は、やはりサブスクのみの印税だとタカが知れている。しかし放送局のライセンシングが入るとガラッと変わる、という点。日本はタイアップがあるから実質的に放送局のライセンシングの道が絶たれているという面もあるけど、放送局が私の劇伴の曲をあるところで使ったことが大きいようだ。
アメリカではサブスクの印税ではなく、ライセンシングが作曲家のメイン収入になっている現状を聞いたけど、それが図らずも証明されたらしい。まあとにかく地道に曲を作り続けないといかん、ということかな? というわけで私の劇伴音楽の二枚組のアルバム。もし映像に使えそうな音源がありましたらどうかお使いください。音源はこちらのページにあります。
https://kyojiohno.cocolog-nifty.com/kyoji/2021/03/post-828022.html
申請につきましてはヴェイス・ミュージック・パブリッシング株式会社(担当石田)にお問合せ下さい。
あるいは曲のプレイリストがあるのでよろしければお聴きください。ライセンシング完全にオープンですので必要な方はお問合せ下さい
・Spotify https://open.spotify.com/playlist/0pND7vMnCcvDs4UpL0C5zU?si=5620c05eb58e4b08
・Apple Music https://music.apple.com/jp/playlist/kyojis-film-music/pl.u-DdANrkBTykE79
・Amazon Music https://music.amazon.co.jp/user-playlists/d0f5b40557064560873dd55a9432802ejajp?ref=dm_sh_c83b-a9f5-cAmazon Music
・You tube music https://www.youtube.com/playlist?list=PLbzBwA8YMlP84SkpYDsSR2bq8cM9IWv_m
とにかく今回ではっきりしたのはサブスクの印税なんて微々たるものだけど、ライセンシングをすると印税額がドーンとあがるという点。日本は「タイアップ」という「悪慣習」があるため日本の作曲家はライセンシングの収入がほぼ絶たれているに等しい状況。しかしインストでもテレビや映画に使われれば金額がドーンとあがるので、こちらにエネルギーを注入すべき、という結論に達する
というわけで業界から総スカンくらうのを覚悟でいいますが、日本の業界はタイアップをいい加減やめましょう!
5月 19, 2023 音楽16-23 | Permalink




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