映画の字幕の作業ー簡単な翻訳では決してありません。
先日ある事務所から翻訳を依頼され、「700語程度の翻訳」ときいて軽い気持ちで受けたが原稿が来てびっくり! なんと字幕翻訳の仕事だった。
おい、ちょっと話違うだろ?これ普通の翻訳の仕事と全然違うぞ、といって依頼主に文句いったら、クライアントに金がないということらしい。金がないというのは日本の映画会社だけじゃないらしい。
字幕作業が普通の翻訳と違うのは、字幕用に翻訳された文字を台詞のタイミングに合わせて表示させる、つまり映画やドラマのタイムコードに合わせる、という作業がある点。つまり1つ1つの台詞を該当のタイミングに合わせるために可能な限りに正しいタイムコードに」合わせないといけない
そしてそのタイムコードを入れる作業は映画の世界でいう「ポストプロダクション」の作業の工程で行われる。つまり単に翻訳の能力だけでなく映画のポストプロダクションの工程も理解していないとできない作業なのだ。

しかも今回来た案件、映画の映像を送ってもらって作業開始したら、なんとタイムコードがメチャクチャ! 原稿と映像のタイムコードが全然違う。たぶんこの原稿のタイムコード、編集される前のものらしい。
翻訳の元原稿は英語だけど、これもかなりいい加減だということがわかった。映画はスイス映画(!?) らしいが舞台はたぶんベルギー、台詞はフラマン語(殆どオランダ語と同じ)とフランス語でたまに英語となぜか日本語まである。一応フランス語はある程度わかるのでガイド的になり訳のミスとかわかったけど、そんなわけで通常の字幕作業より手間がかかってしまった。
それでも何とか無事納品できたが、とにかく「字幕制作」と翻訳は全然別の作業という点はご理解いただきたい。
ちなみに最近は自主制作を含め海外の映画祭に作品を提出することが多くなり、また映画制作のボーダーレス化に伴い海外の映画の日本語字幕作業(特にAmazon Prime,Netflix, Disney Plus等のストリーミングチャンネル)が今後も増えてくることが予想される。その関係でうちの会社としても字幕制作作業について取り組もうとも考えている
ちなみに以下のような料金で考えております。興味ある方はお問合せ下さい
字幕制作 英→日 日→英
- ショートフィルム 15分以内 3万円
- ショートフィルム 30分以内 5万円
- 準長編フィルム 60分以内 7万円
- 長編フィルム 2時間以内 10万円
- 長編大作 2時間半以上 15万円
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2月 1, 2023 文化・芸術映画テレビ18- | Permalink




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