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2023年1月 7日 (土)

2023年と現代の時代背景について

2023年になりました。

3年間もコロナ禍に苦しみ昨年は辛うじて映画音楽1本とCM2件と録音案件等で少し正常化の方に動くことができました。しかしもっと重要なことは2023年に向けて次の重要なステップに向かう下準備の作業ができたことです。

次のステップ、次の事業というのが具体的に何を指しているかについては残念ながらここでは具体的な内容は書けません。ただ昨今の時代の動きをみていると極めて当然ともいえる中での大転換の時期に2023年はなるでしょう。

ただだいたいの概要は以下の説明からある程度想像できるのでは?と考えます。

そもそも今の時代背景ー日本にいて日本人同士だけで話すると実感はわかないかもしれませんが、100年に一度という大変革の時代であることをご存じでしょうか?例えば多様性(デイバーシテイ), SDGs , 国境のないボーダーレス社会、音楽や映像のパラダイムシフト、それらが100年に一度の変革の時代をもたらしています。

詳しいことを書くと長くなるので興味ある方は以下の記事をお読みください。

■現代は映画も音楽も100年に一度という大変革の時代であるという事実がまだあまり理解されていない日本(前編)
https://note.com/kyojiohno/n/n53afc78798c8

 ■現代は映画も音楽も100年に一度という大変革の時代であるという事実がまだあまり理解されていない日本(後編)
https://note.com/kyojiohno/n/n47a9cd22e99a

今の時代は差し詰め江戸時代末期、長い鎖国の時代に欧米列強が日本に来て、開国を余儀なくされ、それに伴いあらゆる価値観が大きく変わった幕末の時代によく似ています。日本の歴史で大きく価値観が変わった時代はいくつかありますが、その中で江戸時代の幕末から明治が最もドラステイックに価値観が変貌した時代といっていいでしょう。価値観だけでなく生活、文化を始めありとあらゆるものが変わった時代です。

日本人は私はDNAレベルで変化というものを嫌う国民だと感じています。変化よりは安定を望み、それが250年間戦争が一度もないという世界でも稀なの太平の世で培われたものだと思います。

勿論、平和ー太平の世を実現したのは素晴らしいことですが、私は幕末の尊王攘夷運動は一般のイメージでは明治につながる、といったイメージがありますが、実際には欧米列強の開国の圧力に反発する「変わりたくない」「変化より安定」を望む当時の日本人の反応だったと考えています。実際水戸藩などはある意味現代の右翼勢力にもつながる国粋主義的であり、開国を行おうとする勢力に対するテロリズムを繰り返しました。長州、薩摩は実際に欧米と戦って(下関戦争、薩英戦争)欧米列強の力を実感して大攘夷→倒幕という流れになりますが、その経験がない水戸藩は最後まで偏狭な視野のとどまり最後は天狗党の乱のような身内同士血で血を洗う悲劇に発展しました。

 

ここでのポイントは欧米列強の情報、文化を吸収した者とそうでない者の間の「情報格差」がその後の彼らの運命を決めてしまったという点です。

最近気になるのはこれだけ情報が氾濫している現代で、多くの人は「自分の好きな情報」「そうであってほしい情報」のみに目を傾け、本来必要で吸収すべき情報に目もくれない、新たな意味での「情報格差」が生じていることです。
例えば今海外の情報、海外の事情はインターネットで簡単に検索して得ることができます。英語の力が必要なことは事実ですが世界のマーケットや世界の産業の状況をネットやFacebook, LinkedIn といったソーシャルメデイア(SNS)で簡単に得ることができます。

しかし英語というものが日本人にハードルになっているのか、私がみたところ日常的に海外の事情について情報を得ている人は私の周囲でも少ない、というのが現状です。

そのことが日本と諸外国との間に深刻な「情報格差」を生じさせている原因にもなっています。そしてそれが日本の「後進国化」に大きく寄与してしまった点は否定できません。

とりわけ映画、音楽といったコンテンツですが、業界は今まで日本国内の市場のみを視野に入れ、殆どは国内市場での販売のみを前提として制作されてきました。つまり制作から宣伝も広告、コンテンツのでデイストリビューションまで全て国内向け、というのが大前提でした。

しかし世界の市場はグローバル化しています。映画も音楽も全世界への配給、ストリーミングを前提に制作され、またWEB CMなどはグローバルマーケテイングを前提に制作され、全世界に向けて情報を発信する、というのが大前提となります。ところが日本の映画、音楽はそういったグローバルマーケテイングに関しての経験が0に近い状況で、その結果日本は世界から一歩も二歩も遅れてしまっているのが現状です。

そして何よりもーこれが最大の問題ですがー日本は映画も音楽も日本国内のみーいわば進化が隔絶されたいたため、いわゆる「ガラパゴス」な体制で制作のシステムが運営されてきました。

ガラパゴスというのはご存知の通り、太平洋上の赤道下にある絶海の孤島といわれるエクアドル領の島であるガラパゴス諸島から取った表現で、他の地域から離れているために生態系が全く違う地域であるため、孤立した環境(日本市場)で製品やサービスの最適化が著しく進行し、外部(外国)の製品との互換性を失い孤立して取り残されてしまう状態のことをいいます。
その件は例えば海外の役者さんはエージェント制が一般的なのに対し、日本は事務所制という体制、諸外国のエンタテインメントの制作体制と比べて日本の体制はあまりに独特であり、しかも特殊すぎる体制になっております。

■海外案件、ハリウッド案件に応募する場合ー日本の「事務所制」は世界的にみてガラパゴスなことをご存じでしょうか 
https://note.com/kyojiohno/n/n6280b50d8bf8

しかし日本国内のみで仕事する場合はそれでいいのですが、今は映画製作も何度も書きますがグローバリゼーションの動きがある状況、これが日本のやりかただ。郷に来たら郷に従え」という理屈は通用しません。

しかし残念ながらそれを理解している業界関係者が極めて少ない、というのが現実です.

それらのどこが問題なのか、なぜ日本は「ガラパゴス」 ではいけないのか?詳しくは次の記事をご覧ください

■なぜ「ガラパゴス」な体制ではいけないのか?
https://note.com/kyojiohno/n/n4df312c3d93a 

これらの諸問題を解決するのは簡単ではありませんが、それに向けて様々な観点から2023年動き始めます。今はそこまでしか言えませんがブログ記事に追い追いこれらの点で何か進展があれば書くことになると思います。いずれも情報解禁できる段階になってから、ですが...

というわけで長くなりましたが、本年もよろしくお願い申し上げます

 

 

1月 7, 2023 日記22ー |

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