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2021年7月23日 (金)

東京五輪の次々と起きる不祥事は組織委員会のプロデユーサー不在の実質シロウトによる運営と日本の文化のガラパゴス体質がもたらしたもの

何度もいうが今回の東京五輪、二重三重の意味で本当にお粗末である。

昨日の記事にも書いたが以下の記事で書きそびれたものもあったので改めてリストにする

■もはや“呪われた五輪”? デザイン模倣疑惑、大会延期、女性蔑視発言、いじめ…東京五輪トラブルまとめ
https://www.sponichi.co.jp/sports/news/2021/07/22/kiji/20210722s00048000340000c.html 

1. 誘致のスピーチは嘘まみれ
「おもてなし」どころか外国の選手団をないがしろにする扱い
2. 誘致に汚職疑惑
フランス警察が捜査中

3. 五輪ロゴ盗作疑
とてもプロのクリエイターの仕事とは思えなかった。
4. 猛暑でマラソンは札幌に移転が合意のないまま強行 
 マラソンだけでない、ほかの競技も心配
5. 女性蔑視発言で大会組織院長の森辞任
信じられないことだが組織委員会は森氏の復権を進めている
6. コロナで聖火リレーもPV中止
コロナが大会開催そのものを完全に不可能に近くしている
7 オリンピックが史上初延期ー
新型コロナウイルスの世界的まん延を受け、大会の1年延期が決定
8. 開会式の実質的な責任者だった振付師のMIKIKO氏が組織委員会への不信で辞任
延期決定後、組織委員会から連絡のないままIOCから新たな企画案を提示されたことに不信感を持ち辞任
9. 水際対策はザル
10. 選手村からコロナ陽性者
11. 開閉会式の演出総合統括の佐々木宏氏が、人気タレントの容姿を侮辱する演出プランで辞任
12緊急事態宣言下でのオリンピック強行開催のため無観客で五輪開催
緊急事態宣言下のため東京都を含む首都圏1都3県では無観客での開催に
13いじめ自慢 で開会式音楽担当辞任
ほとんど犯罪レベルのいじめを行った人間が「多様化と調和」がテーマのオリンピックの音楽担当には不適格
14 ホロコースト揶揄で開会式演出デイレクター解任
ユダヤ人「大量虐殺ごっこ」というホロコーストを揶揄したギャグを行った人間が開会式のデイレクターというのはまずい

よくもまあこれだけトラブルが起きたものだ。起きすぎである。特に昨日のブログ記事ではもれてしまった振付師のMIKIKO氏のケースをみてなんとなく背景がわかったような気がする.。

要するにそもそも本大会にきちんとした運営プロデューサーがいないのではないかと思うのである

組織委員会とIOCが現場の意向を無視して勝手に決めるなどあってはならない。そのクリエイターに依頼したのに何の連絡もせず勝手に変えたら、誰だってやる気をなくす。大会の大きな変更を余儀なくされた場合は現場を統括するプロデユーサーがクリエイター、アーチストにきちんと説明し、以後の現場運営に支障がおきないように動く、これが運営プロデューサーの大事な仕事の1つである。

東京五輪 は実質シロウトで運営されていていた、と言わざるを得ない。これが小山田、小川の人選ミス、プロデユーサー不在のお粗末な運営、次々と出てくる問題発言という結果になっている。

だがそれだけではない。今回の度重なる不祥事の背景は日本社会のもっと本質的な問題が絡んでいるように思う

実は朝日新聞のこの記事も今回の問題の本質をついてのでので紹介する。日本における文化のガラパゴス体質 である

■開会式担当解任が示す日本の大衆娯楽の「ガラパゴス化」
https://digital.asahi.com/articles/ASP7Q74SWP7QUCVL00C.html

開会式は、オリンピックの理念や開催国・開催都市のメッセージを具体的にイメージさせ、広く世界に伝える場であるはずだが、そうした場に似つかわしくない、いまの日本社会全体の人権意識の低さが露呈した。仲間うちで面白がっているものが一歩外に出ると通用しない、という日本社会のゆがんだ部分が、海外から注目が集まるこの機会に一気に噴出した形だとこの記事は述べている

日本人同士の身内のみ受けるコンテンツを標準にすると今回のような事態が起きる。いじめを武勇伝のように語るのは身内同士では受けるかもしれないが、日本から一歩出れば非道外道と非難されるのは当然。ホロコーストのギャグもアウシュビッツのことなど知らない日本人には抵抗はないかもしれないが日本から一歩でればとんでもないことだと世界に目をむければわかる

日本という国は音楽はもちろんのこと、映画や演劇そのほかでも「日本人同士でウケればいい」という姿勢で業界全体がやってきた。そして今もその体質は変わっていない。なまじっかそれでやってこれた時代が長かったためである。

しかしインターネットで情報もコンテンツも自由に行き交う時代ではそういう考えではもはや通用しないということだ。日本国内にいるとなかなか実感できないが、現代のコンテンツ文化にかかわる人間としてやはり「ガラパゴス化」から日本はいい加減卒業しないと今回のようなみっともない事態が繰り返されることになるだろう

それらを総合して考えると今の日本ははっきりいってオリンピックなどを開催する資格など到底ない国なのである。

ダイバーシテイ、LGBT, SDG,そしてパラリンピックがらみで障害者の社会的復帰と独立を推進するERG

これらは世界的な潮流であるが、今の日本でそれらを完全に理解している人たちがどれだけいるだろうか?相も変わらずガラパゴス体質なのだろうか?

小山田、小川の相次ぐ辞任は今の日本のそうしたガラパゴス体質を背景としたもの、すくなくともそういわれても仕方がないのである。

さらに実現しないことを心から祈るが、オリンピック組織委員会は信じられないことをやろうとしている。女性差別発言で辞任したはずの森喜朗の復権である。

■森元首相に「名誉最高顧問」就任案 五輪組織委が検討
https://newspass.jp/a/2u23w

正気か?

といいたくなる。オリンピック組織委員会の体質に甚だ問題があるといわざるを得ない。というかこれだけ不祥事が続いても何も反省していない、ということがこのことでもわかる。

これから8月8日の閉会式の間、仮にコロナ感染爆発 が起きなくても(起きる可能性極めて大)今回の東京オリンピックは日本の歴史上の最大の汚点の1つになることはもはや避けられないだろう。57年前の東京五輪とは対極の大会だ。個人的には閉会式 が待ち遠しくなる大会になるだろう

 

 

 

7月 23, 2021 文化・芸術 | | コメント (0)

小山田圭吾に続き演出担当の小林賢太郎辞任ー失態続きの東京五輪と組織委員会のお粗末ぶり

先日小山田圭吾についてこのブログでも書いたばかりだったが、本日耳を疑う記事が飛び込んできた。

■小林賢太郎氏を解任 五輪開会式演出担当、ホロコーストをやゆ
https://mainichi.jp/articles/20210722/k00/00m/040/070000c
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ホロコーストをギャグのネタにするのはまずい。ていうか、大会組織委員会の丸投げ体質は酷すぎる。一体何を採用基準にしていたんだろう?ここまで不祥事が続くと大会組織委員会のトップの責任問題は避けられないだろう

「多様性と調和」を理念に掲げた今回の東京五輪、小山田圭吾は中学時代のいじめーそれもかなり悪質な内容のいじめをあたかも武勇伝のように自慢し、今回の演出担当の小林は人類でももっともデリケートな問題であるユダヤ人のホロコーストを揶揄するもの
いずれも東京五輪のイメージにそぐわない酷い行為だ。

しかし前日になってからのこの不祥事、またか? というのもそうだが開会式は明日、いったいどうするつもりなのか?

組織委関係者は「この五輪が呪われているどころの話ではなく、これまでの準備が根本的に間違っていたのではないか。組織が肥大化しすぎて、演出の担当者チームの人選まで目が届かなくなっていた」と頭を抱えているそうだが、その通り今回の五輪のキャステイングを含め根本的な姿勢に問題があったといわれても仕方あるまい

気になるのはすでに24時間切っている明日の開会式をどうするか、もし小林がかかわったと思われるクリエイターの仕事、アーチストの仕事が「小林の演出」ということで削除されるのであれば、このイベントのために長い間準備してきた音楽家、アーチストは今までの努力が水泡に帰す可能性大なわけで彼らも今回の犠牲者だ。ギャラも払われない可能性が高い。
本来なら自慢できる仕事のはずが、悲惨な結果になってしまう可能性がある。もしそうなったら本当に気の毒だ

今回の相次ぐ不祥事には大会の制作を行う電通にたいしても批判が多く出ている

■電通関係者に頼りがちの五輪組織委 司令塔不在でガバナンス働かず
https://mainichi.jp/articles/20210722/k00/00m/040/258000c

「司令塔不在でガバナンス無し」って本来なら広告代理店と傘下の制作会社が制作進行や管理をすべきなのに、こうなってしまったのは実質的に電通 が殆ど仕事をしなかったのと同じ。そういわれても仕方がないお粗末な内容だ。

私も博覧会やCMの仕事とか電通でやった経験があるが、昔の電通はきちんと制作ガバナンスが機能していた。いつからこんなに劣化したのだろう。そして迷惑をこうむるのは現場の人間である。

それにしても過去これだけの不祥事、や問題が起きたオリンピックというのは記憶にない。今回の度重なる不祥事だけではない

1. 誘致のスピーチは嘘まみれー「おもてなし」どころか外国の選手団をないがしろにする扱い
2. 誘致に汚職疑惑ーフランス警察が捜査中
3. 五輪ロゴ盗作疑惑ーとてもプロのクリエイターの仕事とは思えなかった。
4. 猛暑でマラソンは札幌に ー マラソンだけでない、ほかの競技も心配
5. 女性蔑視発言で大会組織院長の森辞任
6. コロナで聖火リレーもPV中止
7. 水際対策はザル
8. 選手村からコロナ陽性者
9. 開閉会式の演出総合統括の佐々木宏氏が、人気タレントの容姿を侮辱する演出プランで辞任
10 いじめ自慢 で開会式音楽担当辞任
11 ホロコースト揶揄で開会式演出デイレクター解任

まあよくもこれほどまでたくさん出てくるものだ。
今回まま東京五輪、二重三重の意味で本当にお粗末である。これから3週間どうなるかわからないが、このままいけば日本の歴史の汚点になることは避けられない、

やはり東京五輪は最初からケチがついていた。やるべきではなかったのだ

 

 

7月 23, 2021 イベント・コンサート17- | | コメント (0)

2021年7月19日 (月)

小山田圭吾五輪開会式の楽曲担当辞任問題 IOC 大会組織委員会を含め日本社会の膿が続々出る「恥かき五輪」

コロナパンデミック第五波が発生中の中、東京オリンピックが強行されようとしているが、その中で開会式の音楽を担当していた小山田圭吾が中学時代にいじめを行っていた記事が拡散され、ネットで大炎上が続いていた。

先ほど小山田圭吾は五輪音楽の辞任を発表した。

■小山田圭吾さん 五輪開会式の楽曲担当辞任 過去に同級生いじめ
https://mainichi.jp/articles/20210719/k00/00m/050/255000c?

そのいじめの記事は「ロッキング・オン・ジャパン」の1994年1月の記事で私も今回の騒動で初めて読んだのだが、27年前でもこんな記事が堂々と掲載されてたことに驚きあきれた。

Oyamada

ロッキンオンといえば音楽評論家の重鎮の渋谷陽一氏が編集長を務める歴史ある雑誌である。そのロッキンオンがこのような酷い内容の記事を掲載することに社内でなんの議論も行われなかった、ということが驚きである。

そのロッキンオンは遅まきながら本日インタビュアーの山崎洋一郎氏による謝罪文を発表した。

■ロッキング・オン・ジャパン94年1月号小山田圭吾インタビュー記事に関して
https://www.rockinon.co.jp/news/150893

 小山田圭吾も謝罪文を発表したが、最初は作曲家の辞任ではなくむしろ続ける意思を示していた。

 ■小山田圭吾さん謝罪文全文 自身のツイッターに掲載
https://www.asahi.com/articles/ASP7J67FTP7JUTIL03F.html

正直これがまずかったと思う。本人は謝罪したつもりだったかもしれないが、これではおそらく被害者には伝わらないだろうし、本気で謝罪したのか、と疑われても仕方がない。

小山田圭吾がこの状況でオリンピック開会式での仕事を強行すると二重三重の意味で深刻な状況をもたらす。

1. 小山田圭吾 のアーティストイメージに致命的なダメージを与えること。
2. 多様性や平和共存のイメージに最も似つかわしくない人物がオリジナル曲を提供しこれだけで東京オリンピック の事実上失敗になる
3. このような人物の参加で日本の国としての品格威信がガタ落ちになること

辞任しなかったらおそらくアーティストとして再起不能になったと思う。それほどまでに重大な事態だったのだ

一部のネットユーザーに「なんでそんな昔のことを蒸し返す」と言う輩が少なからずいたが、このいじめの内容は昔だから許容できる内容ではない。なぜならこれは人権問題に直結する内容だからである。
昔の自分の犯罪レベルと言っていいいじめの報いを何十年後の今受けたのだ。自業自得であり同情の余地など1ミクロンもない。

よくネトウヨや保守系の人たちに「アーチストはなんでアッチ系の人が多いの?」などという輩がいる。

だが、アーチストは本来社会的弱者や社会で虐げられた人たちを代弁し、応援するのが当たり前で、このような発言を行っている者は音楽や芸術の本質を理解していない人間の発言である。ロック音楽は社会の不条理や圧政者たちに対する反抗から生まれた音楽であり、ほかのジャンルの音楽も多少イデイオムは違うにせよ、社会の底辺にいる人たちへの視点がないと人を感動させることなどできない。

だから社会的弱者、底辺に苦しむ人たちをいたわり、その人たちを勇気づけ夢を与える存在でなくてはならない。それこそはエンタテインメントでなければならないはずだ。障害者をいじめたり虐待するなどもってのほか。そのような行為を自慢するだけでこの人物の人格を疑わざるを得ない。数十年前だから、という免罪符など存在しない。

日本の教育からいじめがなくならない原因は、虐められる側にも問題がある、悪いとの変な考えを持っている人間が、特に教師側に少なくないことである。今回の問題となっている和光学園にも甚だ問題があると言わざるを得ない。少なくとも今回の件は氷山の一角という話もある。この件に関しては声明を発表すべきと考える。

今回小山田が辞任したことで問題が解決した、と考える向きがあるようだが、とんでもない。辞任してもこのような人物を選んだという事実はきえないのである、
菅や与党自民党や公明党が目論む「オリンピックで国民はコロナ を忘れる」は失敗し海外からも非難の嵐だろう。オリンピック開催中に感染爆発が起きずとも(起きる可能性極めて高いが)間違っても東京五輪成功とは言えなくなるだろう。

まさに「恥かき五輪」になる。やはりオリンピック強行は誤り

 

 

7月 19, 2021 経済・政治・国際思索,考察イベント・コンサート17- | | コメント (0)

2021年7月 6日 (火)

拙音楽担当「銀幕彩日」A Theater with a View 第74回カンヌ国際映画祭マルシェ・ドゥ・フィルム(マーケット)部門で上映決定!!

昨年の第一回緊急事態宣言が終了した直後に撮影した映画、当ブログでも紹介しましたがミニシアター応援映画「銀幕彩日」

昨年の6月から7月にかけて撮影➡ポスプロという強行スケジュールで制作された作品で昔の名作映画のオマージュ満載の映画好きにはたまらない映画になっています。 

中田圭監督作品
大野恭史 音楽
小沢仁志/白本彩奈/田中要次/川村エミコ(たんぽぽ)
佐藤永典/小澤雄太(劇団EXILE)/しゅはまはるみ/大島葉子/松田賢二/工藤俊作/川本淳市/中山来未/真野未華/木下綾菜/宮内桃子/穐田和恵/塩田時敏
ダイアモンド☆ユカイ 手塚眞

Ginnmakusaijitsu

ちなみにこの映画で小生は音楽だけでなくエキストラ出演、英語字幕の作成も担当しています。

小生は「カンヌ映画祭応募作品」は数えきれないほど関わっていますが今回はコンペ作品ではないにせよ、実際にカンヌ映画祭で上映されるのは初体験となります。何度目の正直でしょうか?

劇場公開は秋頃と聞いていますが正式に決定次第お知らせします

 

 

 

 

7月 6, 2021 映画テレビ18- | | コメント (0)