「選ぶことに慣れていない」「あと1クリックができない」日本人
最近この分野は低調ではあるのだが、私の会社も「営業」の一手段としてGoogleのAdwordsを使っている。キーワードで検索させて次のページに誘導している。
1. CDプレスページ
http://homepage1.nifty.com/hyb-music/cd_press.htm
2. 音声ナレーション録音
http://homepage1.nifty.com/hyb-music/narration.htm
売上的にはこの2つが大きいがさらには
3. サウンドコンテンツ
http://homepage1.nifty.com/hyb-music/contents.htm
4. 販促のためのノベルテイCD
http://homepage1.nifty.com/hyb-music/cd_ordermade.htm
5. 立体音響システム
http://www.hybridmusic.jp/3Dsounds.htm
6.サウンドデザイン
http://www.hybridmusic.jp/sounddesign.htm
7.ペットミュージック
http://homepage1.nifty.com/hyb-music/pet.htm
以上の7つのページに対して誘導している。会社のトップページに誘導していないのは最近は上記のような「サテライトページ」の方をアクセスするパターンの方が圧倒的に多いからである。
とはいえ、予算の限界もあるから各ウエブページに対してそれほど多額な宣伝費は正直かけていない。ただ費用対効果は最大限になるようにキーワードは設定してある。
昨年も同じことがあったが、商工会と別経路1つ経由でまたAdwordsのタダ利用券を¥15000分もらった。一応Bto Bとはいえネット広告で会社の集客をはかっている弊社としてはやはり利用しない手はない。メールアカウントを新たに作らなくてはならないが、それでAdwords¥15000タダで使えると思えばどうってことはない。 ということで今週からそれを実施している
その際費用対効果は最大限にするために当然ながらアクセス解析を行なう。そしてあることに気がついた、というか思い出した。
それは日本人というのは「たった1回のクリックをなかなかしない」ということだ。
その傾向はアクセス解析をするとはっきりわかる。
1クリックすれば検索をした人間の望む情報が掲載されているウエブペー
アクセスする人の大半は「CDプレス 格安」とか「CDプレス 価格」という風にプレスを発注下場合いくらかかるのか、について検索している。その情報は上記のページ(弊社のCDプレスの特徴やプレスをする際のお客様への説明とかが書いてあるのだが、私の見るところ大半の人がそこの部分を読んでいない) そのため弊社のCDプレス料金表を見るには上記のページから下記のリンク(「CDプレス価格表はこちら」と書いてある)をクリックする必要がある。
CDプレス価格表ページ
http://homepage1.nifty.com/hyb-music/cd_price.htm
ところがだ、アクセス解析をした結果その1クリックを行なったのは10人のうちに1人も満たない のだ。
先日の例の「虚構新聞」のガセネタ騒ぎの時もあの記事の中の「詳しくはこちら」という1クリックすれば「虚構新聞=冗談の嘘の情報)と書いてありすぐにわかるのにそれをしないでそこの見出しの部分の情報だけを鵜呑みにして大騒ぎする輩が多数いたために「虚構新聞」としては予期せぬほどの大騒ぎになった。ひどい人など「虚構新聞」と書いてあってもそれが「普通の報道」と勘違いしてしまう人がいたくらいである。
まあ一部の出会い系サイトやアダルトサイトのように1クリック詐欺のサイトもあるのは確かなので、そういう経験をした人はその1クリックを躊躇する人もいるのかもしれないが、弊社のサイトに限っては1クリック詐欺になる可能性は0ですので安心してクリックして下さい。といいたいのだけど(苦笑)やはり駄目なのだろうか?
あともう1つ上記のCDプレスページ
には国内プレス、海外プレス、マスタリングとのお得なセット料金、やDVDの価格表等、お客様のニーズにそって選べるようにできている。
ところがどうもそれも混乱を呼んでいるようなのである。
アクセス解析してわかるのは上記のページを見てたくさんの選択肢を見せられてかえってパニックを起こしている人が非常に多いこともわかった。そういう人は検索したページと全く無関係のページをあちこちクリックしていたり、とにかくやたら無関係のページをクリックしたあとどこかに飛んで行ってしまう。明らかに「選択肢」を見せられてかえって混乱しているのが手に取るようにわかる。
どうも日本人は「選択肢」がたくさんあると「どれを選択していいかわからなくなる」人が少なくないらしい。最近わかったのはとにかく「検索する」目的の情報が「すぐにそのページ」にしかもすぐ見えるところにないと駄目なのである、大半の人がマウスのスクローラーすら使っていないようである。
つまり情報を自分で積極的に捜すのではなく、捜す情報がすぐに「見える」ところにないと駄目なようである。細かい説明文とか書いても殆どの人は読まない。これがよくも悪くも日本人は欧米人とウエブページの味方自体が根本的に違うことがわかる。
ひとことでいえば欧米人は情報を「捜すことができる」「多く掲載している」ページを好むが日本人は情報を「与えてくれる」ページを捜しているのだ。だから自分の捜している情報以外には例え本来必要な情報でも全く興味を示さない人が多い。かくして受注した場合、0から説明しなおす必要性が生じる場合が多い。
しかしそもそも自由社会で生きるには「自分で選択できる能力」というのは本来必要なはずである。だがどうも多くの日本人にはそれがないらしい。そもそも自己責任とかを負うような体質を持っていないのだ。
これを見ても新自由主義的な考え方は日本人にはなかなかなじめないというのがわかるのだが、マスコミを初め経済学会、「マーケテイング」の世界ではいまだに新自由主義、市場原理主義の論調が主流である。新自由主義や市場原理主義が世界に何をもたらしているかはここ数年起きていることを見れば火を見るよりも明らかなのに、あたかも宗教のようにそれを信望するのが特にエリート層といわれている人たちに多いというのは驚くべきことだ。日本人のこのネットでの検索の仕方を見ても「自分で選択できない人」が大半
まあそういうことをいって突っ張ったところで何にもならないので
そのニーズにあわせた設定をしてより「情報の検索」がしやすなるように、アクセスの誘導のしかたを変えた。具体的にはストレートに以下のページに誘導できるように設定しなおしたのである。
CDプレス価格表
http://homepage1.nifty.com/hyb-music/cd_price.htm
DVDプレス価格表
http://homepage1.nifty.com/hyb-music/dvd_price.htm
まあこれがマーケテイングということなんだろう。
それもこれも元をただせば「ネットマーケテイング」の連中のアドバイスを取り入れた結果、結局こちら側でこういう修正を行なわざるを得なかった。どうも日本の「ネットマーケテイング」の奴らのいっていることを聞くと「こいつら本当にきちんとした市場調査をやっているのか?」と疑いたくなることがある。このホームページのSEO対策などさいたるものだ。だから私は日本のSEO屋を信用していない。
6月 26, 2012 パソコン・インターネット | Permalink




コメント