2024年12月31日 (火)

最悪の2024年が終わってー来年のリベンジを誓い引き続き前進を

2,024年、大みそかの明日を残してはいるが実質的に今年は終了。

正直いって最悪の一年だった。やることなすこと全てうまくいかない。今度こそ動くと思った案件が動かない。満を持して始めようとした案件が頓挫する、そんなことの連続だった。これほど悪戦苦闘した一年はない。

しかし愚痴をいって解決するわけでもない。自分にできることはとにかくめげずに前進を続けることだけである。

音楽関係者のかつての仲間から、「お前は音楽やめて映画人になったのか?」とか「なんで音楽家のお前がそこまでやっているんだ?」といったよくきかれる。詳しく説明すると話が長くなってしまうが、こうなったのは映画音楽の作曲家という道を自分で選んだためである。

今から10年くらいまでにJ-POP(もうこんなジャンルがあること自体皆さん忘れてるでしょ?)にすっかり嫌気がさし、日本の音楽界に絶望した折に映画の交流会とかに出席してから、映画の世界にどっぷりつかってしまったのは事実。今や映画の交流会で主催側になってしまった。理由はいろいろあるが、少なくとも音楽界と比べると映画界はオープンな世界である、と感じたからだ。

例えば今や打ち込み関係の音楽制作が完全に主流だが、歌がボーカリストとオケを作る作曲家兼アレンジャーがいれば作ることはできる。打ち込みのインストなどは一人でもできる。

ところが映画はそうはいかない。カメラ、照明、メイク、衣装、それぞれの専門家とデイレクターの共同作業で行う仕事である。役者も複数の人間が必要だし、要は一人では決して作ることができないのが映画である。だからいつも人材を募集しているし、ある意味その中に入っていくのは難しいことではない。必要なのは映画関係の仕事をする、とぃう強い意志のみである。そうやって私もいくつかの作品の音楽を作る機会を得た。今年も一つ作品を作り、今後もたぶんやると思うが、とにかく良質な映画作品を作るために貢献をしたいと考えている。

そして何よりも映画音楽の仕事を本格的にやろうと思ったら、「音楽人」であると同時に「映画人」でもなければならない、という点である。歴史に残る日本の映画音楽作家、伊福部昭、武満徹、冨田勲、佐藤勝、いずれも映画の現場と密接に顔をだして映画音楽の作業を行っている。私も時々やるが、エキストラとしてもこの先生方は出演したりしている。映画音楽の作曲家になりたい、と思っている人はそこまでの覚悟で映画音楽に取り組み覚悟があるかどうか自問自答する必要がある。

ただ映画界を見るにつけ、日本の映画界にもいろんな問題があることが見えてきた。

問題はいろいろあるが、特に深刻なのは映画作りのプロセス、映画の質で日本が世界から大きく後れを取っていることが見えてきた。と同時にサブスクのプラットホームが普及したこともあり、映画制作にもはや国境がない時代に入ってきたのだが、日本の映画界はまだそのグローバルな制作の動きに頭がついていっていないことがみえてきた。

私が最近映画音楽の作曲家に限らず、映画制作やラインプロデューサーの域まで業務を拡大したのは、日本の映画制作のグローバルな制作の動きの遅れに対して危機感を感じたためである。
今年は思うように成果を上げられなかったが、来年こそは実績を作ろうと考えている。

まあとにかく挑戦は続けていこうという気構えはある。

正直、決して若いという年齢ではない。また同年代で早めに引退して悠々自適の生活をしている人間がいるし、羨ましいと思わないでもない。

でも今の自分にはとてもできない。やろうと考えることもできない

なぜなら自分の中で全く燃え尽きていないからである。

自分でやりたいと思っていることができていない、自分がやりたいと思っているレベルの仕事まで行っていない、

それができるレベルになり、誰からも文句言われない実績を出すまでは引退など考える気にもなれない。まあそこまでいくには最低10年はかかるかもしれない

希望を持っているのは、海外の映画関係者の自分の音楽サンプル、デモリールには手ごたえを感じているためである。

ちなみに今日、デイズニープラスでジョンウイリアムスがサイトウ記念オーケストラをサントリーホールで演奏するのを見た。ジョンウイリアムス、92歳ーまだバリバリの現役である。

この年齢までできたら少しは燃え尽きているかな? まだ数十年あるけど..

とにかくあと何年できるかわからないが、燃え尽きるまでやりたいと考える次第

そして2025年はリベンジしたい。今年の停滞をカバーできるまで

 

12月 31, 2024 日記22ー | | コメント (0)

2024年12月15日 (日)

サブスクの本格プロモ4年たって...

日本の音楽業界では一部まだCDにこだわる向きがあるようだが、CDの時代からサブスクの時代に本格的に世界的に移行している。

特にコロナ禍に入ってからその向きは拡大した。一方ではコロナ禍に入り新作も発表できたし(配信のみだが)ありがたいことにビクターエンタテインメント(現JVC ケンウッドエンタテインメント)が私の昔の旧作を大量に復刻配信してくれたおかげで商品ラインアップだけはかなりの数が現在Spotify, Amazon, Apple Music, Youtube 他主要プラットホームにて配信され聴くことができるようになっている。

https://www.jvcmusic.co.jp/-/Artist/A004591.html

下手な鉄砲数撃てば当たる、ではないがおかげ様でActiveな音源はビクター系が118曲、私のインデペンデントが19曲、あと劇伴音楽を中心にある音楽出版社に委託している音源が20曲、計157曲ある。

そのためさまざまなテーマのプレイリストも作ったりした

https://www.hybridmusic.jp/playlist.html

だが残念ながら期待したほどの成果をあげることができないでいる。

そもそも私の曲がサブスク向きではないのはわかっている。理由は

1) インストである。
2) 演奏時間が平均5分以上(長いのは20分ゆうに超えるものもあります)

その意味では成果が揚げられないのも仕方ないのかもしれないが、それらはエクスキューズにすぎない

私自身のインデペンデントで出した作品もいろいろと試行錯誤して再生回数を増やす努力はしている。主に私のアルバム"metanature"の中の VisionFlo- について行っている

Spotifyはだいたい年末くらいにまとめをしてくれるが現状はこの程度。正直サブスクとしてはたいしたことない。私のインデペンデントが19曲についてのデータである。

Spo2401

Spo2402

2万回じゃ全然少ない、少なくともこの2桁多く再生されないとまともな数字にはならないのだ

ただし唯一よかったのは自分の音楽を聴かれているのが日本だけではない、ということ。これは少しいい気分になる

Spo2403

Spo2404

だがこれがある意味環境音楽としては限界なのかもしれない。

最近はこれらの大多数がインストということもあり、映像やネットでのBGMのライセンスの方にシフトしている。特に劇伴音楽の20曲については出版社のライセンシングを始め、私自身もライセンシングを打ち出しているので一定の成果をおさめつつある。

何にせよ音楽にとって難しい時代に入ってしまったものだと自分で音源を配信していて実感する次第

12月 15, 2024 パソコン・インターネット音楽日記22ー | | コメント (0)

2024年6月 9日 (日)

人生は「未完成」なのがもしかしていいのかな、と

まず現在の業務状況をいうと、現在国内物の長編映画の音楽制作案件が一件進行中。実は基本的な部分はできているのだがこれから最終(かどうかわからないけど)の編集があがるのを待っている状態で、いずれにせよ短くなることはあっても長くなることはなさそうなので、とにかく編集の上がり待ちである。足すのは大変だけど削るのは簡単である。

そしてもう1つ、これが大きな問題でここ数年海外の映画の音楽制作の機会を作ろうとしていたけど、ようやく契約書を締結するところまで行きそうだけど、ようやくできるかと思ったら投資家の一人が中国出張中で来週になることが決定。海外映画、特に国際映画プロジェクト(映画のグローバル化を反映して違う国の合作の方が多い)はインベスター全員の承認が必要らしい。日本とは違った難しさがあるわけだが、そんなわけでまた待たされることになる。

もともとせっかちな性格なので「待つ」というのは性に合わないのだが、この状況はどうにもならない。
このプロジェクトだけではないんだが、最近の海外の映画制作の進行は本当に遅い。遅くてイライラするくらいだが、そんなことで気がめいっているので、クラシック音楽でも聴こうする。ロックやポップスだと何だか仕事の延長になってしまう気がするからである。

Franz_schubert_by_wilhelm_august_rieder_それでたまたま聴いたシューベルトの未完成交響曲(!) 実はシューベルトの作品の大半は一部を除いて実質「遺作」のようなもので交響曲も番号が安定しない。私の子供の頃は「未完成」は8番だったのだが、今は7番とかになっている、そもそもシューベルトの交響曲で未完成なのはこの曲だけではなく他にも何曲かあり、本当の番号も研究者によってまちまちである。例えばシューベルトの交響曲の最高傑作といわれるハ長調の「ザ・グレート」も7番から9番の間を研究者によってずれているため、どれが本当かはわからない。
ただ1点。これは私見でシューベルトファンを怒らせるかもしれないが、個人的にはいわゆる「未完成」といわれている交響曲と「ザ・グレート」といわれている2曲を除いてはシューベルトの交響曲は習作の域を出ていないように思う。本当にシューベルトらしくオリジナル性がはっきり出ているのはこの2曲しかないと思うのだ。まあ異論がある人も多いと思うので、この件はここだけの話にする。実は当ブログ記事の本題はそこにはない。

 このシューベルトの「未完成」交響曲には昔、個人的にいわくつきな事情がある。といっても今考えると他愛もない話ではあるのだが..(笑)

私は子供の頃から音楽を聴いて、この曲はどうやって作られていくのか、ということに強い興味をもっていた。古い話だがプログレッシブロックでシンセサイザーが使われている時に、当時まだ高値の花だったシンセをいじりに楽器屋に入り浸っていたし、オーケストラ曲を聴くときはスコアとにらめっこしていた。その様子は当時の同級生にも知られていて、いろんな話しているうちに「シューベルトの未完成交響曲を完成させてみろ」という話になり、まあ子供同士のやりとりで「よし、やってやろうではないか」みたいな話になった(笑)ww

参考記事

https://mag.mysound.jp/post/692

クラシックのアカデミズムでガチガチな人から「シューベルトを冒涜するのか」などという人が出てきそうだが、まあそこはさておいてください(笑)。しかし先ほども「未完成」といわれている交響曲と「ザ・グレート」の2曲がシューベルトの交響曲の中で突出している、と書いたが実際この「未完成交響曲」といわれている曲ー第一楽章と第二楽章は完成しているのだが、この2つの楽章は音楽作品として完成度が極めて高くまたシューベルトらしい抒情性とダイナミズムを兼ね備えた作品である。これだけで十分に高い芸術性の作品なので、だからクラシックの演奏会でもよく演奏されるのだが、三楽章以降シューベルトがなぜ完成しようとしなかったのか不明である。

しかし第三楽章のスケルツオと思われる部分の初めの部分は書いており、

Schubert_unfinished_score

これを参考にして三楽章を作ることは可能ではある。

シューベルト「未完成」の第三楽章のピアノスケッチ

Unfinished11_20240609144001

Unfinished12

Unfinished13_20240609144001

ピアノスケッチをベースに作業したので、なにやら音大作曲学科の「オーケストレーション」講座の課題のようにも見えるが、これらを参考にして作ったものはあったのだが、その楽譜自体はもう紛失して今どこにあるのかわからない。まあ子供の遊び以上のものではないので、どうでもいい、といえばどうでもいい

だが同時にこれをやってみて、あることを思った。シューベルトのこの交響曲は二楽章のみの「未完成」だからいいのではないかと。

自分で曲を作ってみて思うのは、本当の意味で「完成した」作品を自分はどれだけ作っているのかと思うことがある。自分の作品はもしかしたら「未完成」だらけなのではないか、とも思う。だから私の曲には「ナントカバージョン」といったものが結構ある。それは以前作ったバージョンで自分は満足しておらず、作品として「完成されていない」からやったことではないか。とも思う。

シューベルトの「未完成」といわれている交響曲で現在よく演奏されている二楽章は極めて完成度の高い作品である。しかし三楽章以降はスケッチのみで実際にシューベルトがどう作ろうとしたのか今となっては知りようもない。だがその残りの2楽章がないからこそ、ある意味我々の想像力をかきたて、「あとはどうなるのだろう?」といった我々が子供の頃に考えたように想像するのも楽しいかもしれない。

たぶんよほどのことがない限り、今週くらいには今度こそ海外のフィルムメーカーと契約をかわすことになると思うが、実際に映画音楽作品に着手したらまた「未完成」の作品ばかり作るのかもしれない。でも結果的にそれが映画作品を引き立てるものであればそれでいいのである。

 

 

 

6月 9, 2024 音楽日記22ー | | コメント (0)

2024年1月18日 (木)

絶滅危惧種ー年賀状

年賀状ー年々劇的に数が減っている日本人の風習

今や絶滅危惧種といってもいいかもしれない

かつては200枚を優に超えた時代もあった現在、今年到着したのは39枚に過ぎない。

そんな中恒例の「お年玉年賀はがき」の当選番号が発表され、この数では到底当選しないだろう、と思いきやなんと切手シート分1枚当たった

Img_7662

ちなみに当選番号の情報は以下でご覧ください

https://www.post.japanpost.jp/notification/pressrelease/2024/00_honsha/0117_01.html

1等、2等はリンク先をご参照下さい。

とりあえず切手シートは7 1, 6 9, 0 0

そのうち"00"で当たりました。

年賀状を100枚単位で出し、100枚単位が到着していた時代、ゲン担ぎとして切手シート何枚当たるか、というのがその年の運試しでした。(笑) 今年は当たるなんて思わなかったので、ラッキーと思いました。今年は正月早々震災を始めいろいろとんでもないことが起きたのですが、そういうのを吹き飛ばしてくれる、くらいの願いを持っています。

年賀状がこれだけ減ったのはSNSの普及もあるだろうし、紙資源を節約しようという社会的雰囲気も強くなったからだと思われる。これからさらに減っていくでしょう。残るとしても会社同士の挨拶とか「業務用」の分野にとどまるかもしれません。

いずれにせよ日本の風習の1つの年賀状

絶滅危惧種といっていいでしょう

 

 

 

1月 18, 2024 日記22ー | | コメント (0)

2024年1月11日 (木)

2024年に入り昨年起きていた一連の私の活動に対するデマについて

このブログでは何回か書いているかもしれないが、私が日本の映像や音楽の世界が「ガラパゴス」な状態から脱却するために細やかではあるが、ある活動をしている。その中の1つがFacebookのキャステインググループで、このグループコミュニテイは「秘密のグループ」なのでグループ関係者の紹介か、私が招待しない限り入れないようになっている。

そして一昨年からハリウッドのキャステイングデイレクターで日本に定住していて制作会社を運営している会社と提携して、日本が映画やその他の映像コンテンツでグローバルな市場展開に対応できるような体制を整えてきた。目立たない形ではあるが日本の映画、ドラマその他の商業映像の世界に一石を投じるべく活動してきたのである。

ところが6月頃から当グループや提携会社、更に管理人の会社に対する怪情報等の事件が発生してきた。何者かが私の管理するグループや提携する会社に関してデマや流言卑語を流していたことがわかった。それに関して昨年末にようやく全容を把握することができるようになった。それに関し残念ながらその事件に関わったと思われる人物を5名 強制退会させた。 

尚、固有名詞や団体名を公表すると影響が大きすぎるのでそれらは伏せさせていただく

今年の4月―6月にかけてグループ参加者のあるメンバーが新規のメンバーを招待した。いずれも海外での活動の経験がある、もしくは海外進出に関して意欲があるとの情報を得た。その中で「元ハリウッド俳優」という肩書の方もいた。その時は何とも思ってなかったが...

 実はその直後からある「異変」が起きていた。グループ、管理人である私、そして提携している会社に関し、おかしなデマもしくは流言卑語が飛び交うようになった。

いわく「私、そして提携している会社が詐欺師で役者やアーチストたちを騙そうとしている」。といった内容のデマや流言卑語が飛び交った。

そのため9月に行った案件2件の模様を公開し、海外プロジェクトに関わろうとしている件は嘘ではないことを示したつもりだった。しかしそれで怪情報が止むことはなかった。

関連記事■映像新時代ー国際プロジェクト制作に向けて動き出しています
https://note.com/kyojiohno/n/nd5dc5ef5ca0f

そしてクリスマス直前のとあるオーデイション案件でまた騒ぎが起きた。その場に居合わせていないのだが、提携している会社 と私、そして私の映像制作会社があたかも「とんでもないことをしている」という怪情報が流れ、何人かの役者さんがパニック状態になったようだ。そもそもそのオーデイション案件は「外国人」を募集とした案件であり、私も当グループも全く無関係な案件なんだがいつのまにか私や弊社が関与しているかのような怪情報に発展した。何者かがその騒ぎを煽動したのは明らかだった。

そもそもその提携している会社とうちのグループ、そして弊社という図式を知っているのは当グループの関係者しか知りえない情報のため、動きをたどっていて今回強制退会ブロックした5人にぶちあたった。どういう意図でそのような行為に及んだのかわからないが、提携している会社や当グループの事業に対する明確な妨害行為であり、その行為には悪意しか感じられない。我々の活動のどこが気に入らないのかわからないが、このような妨害、敵対行為を行ったのは残念である。それゆえこの5人には強制退会していただくしか方法はなかった。

またこの5人の背後に私や提携している会社の活動に敵意を抱いている人物の存在を感じる。つまり陰で糸をひいている「黒幕」だ。だいたい誰だか検討はついているのだが、引き続きこのような行為を続けるようであれば弁護士に相談して相応の法的手段を取るつもりである。既に今回の一部の人間には弁護士からFinal Warning(最終警告)を行っている。今回の事件以後も私が提携している会社、管理するグループ、そして弊社に対し、あくまでこれからも妨害行動、敵対的行動を続けるのであればこちらも戦う用意がある。

ちなみに私は自分で管理するグループ以外に、日本国内に定住する映像関係者のグループのモデレーター(副管理人)もしている。いわゆる「外国人案件」の情報源になっているが、管理人グループで私が唯一の日本人だが、日本人がいるという関係で日本人の参加希望者が増えている。これは昨今の映像制作のグローバル化や「外国人案件」もしくは「海外案件」の方が様々に条件がいいために希望者が増えているということもある。

今回除名された5名は当然そちらにも入ることはできない。参加希望出しても私の権限でブロックする。少なくとも日本国内の外資系の制作案件や海外案件に関する情報はこれでかなり限られるようになるはずである。

あと一連のできごとに関して心配してくれた複数の映画監督から今回騒ぎを起こした5名の情報について問い合わせがあった。皆さん結構忘れているが私は本職が映画音楽作家である関係上、懇意にしている映画監督が何人かおり、昨年からの一連のできごとを彼らは心配してくれた。勿論うちのグループで問題おこすような人間はこの監督の下でも問題を起こす可能性はあるので、名前を既に提供した。少なくともその複数の監督の下では除名された5人は二度と仕事できない。

こうしてみると人の誹謗中傷や陰口をたたく輩はその行動が自分にブーメランしてくる、ということだろう。

私は業界では決して影響力が業界である方ではないが、それでも今回の5人はかなり大きなものを失ったといっていいだろう。他人についてデマや誹謗中傷、流言卑語を流すような輩は最終的に成功をつかむことは断じてないのである。

一方でこういう流言卑語やデマを自分でよく調べもせず鵜呑みにしてしまう人間もあまりにリテラシーがなさすぎてこれはこれで大きな問題だ。だが日本人にそういう人が多いのも残念ながら事実である。

年開けて、ようやく落ち着きをみせてきたが、もうこのようなことを書かせないようにしていただきたい。こちらは事業に専念したいだけなのだ。余計なことに神経を使いたくないのでジャマをしないでいただきたい。

 

 

1月 11, 2024 日記22ー | | コメント (0)

2023年12月30日 (土)

2023年は日本の映画界がほんの少し「世界」に目を向け始めた年ーしかし一方日本の音楽界はより深刻な状況に

2023年も業務上は実質的に終わり「回顧と来年の展望」のシーズンになったわけですが、世界から「ガラパゴス」と揶揄された日本の映画界がほんの僅かですが「世界に目を向けた」年だったかもしれません。

その理由はいうまでもなく「ゴジラーマイナスワン」の日本だけでなく世界的なヒットを飛ばしたわけだからですが、東宝はこの「ゴジラーマイナスワン」を配給するために「東宝グローバル」という会社を立ち上げ、世界に向けた日本の映画の配給の体制を作り上げた点にあります。
つまり本格的に日本の映画をアメリカ国内からヨーロッパまで配給できるようになる、という従来の日本の映画界では考えられなかった体制です。

同時にスタジオジブリの「君たちはどう生きるか」もアメリカでの配給会社経由で全米一位の興行収入を得る等、ゴジラ、ジブリという海外では誰でも知っている日本のコンテンツということもあるんですが、まずは両者とも全米一位を獲得したことから、いい出だしだったといっていいと思います。
何よりも世界に目を向けることを頑なに拒んできた日本の映画界にとっては大きな転換点にもなる可能性が出てきました。

テレビドラマでも1つドラマ"VIVANT"が従来の日本のドラマの常識を根底から揺るがす作品が発表されました。

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日本のテレビが作ったとは思えないほど壮大なドラマであり、キャストを含めかかっている予算は半端ではありません。あらゆる意味で従来の日本のテレビドラマとは一線を画すドラマといっていいでしょう。ドラマを今回の場合はU-NEXTですが、ストリーミングプラットホームで流すというのも従来のドラマではなかった点です。(一説によると大手ストリーミングプラットホームに流す話があったようですが、重役陣の猛反対で立消えになったという説もあります)いずれにせよ、モンゴルを始めグローバルなドラマの作り方も従来とは一線を画します。

だが、ジブリはさておき、東宝にしてもTBSにしてもこの成功を全員が喜んでいるわけではなさそうです。

特にTBSでは社内でのバッシングすらあったそうです。実際"VIVANT"にはデイする記事がよく出ていました。

■日本に珍しい大予算のVIVANT をめぐるTBSと批判者の反応にみるテレビ関係者の新時代への対応をめぐる分断
https://kyojiohno.cocolog-nifty.com/kyoji/2023/08/post-2e66d4.html

 

しかし殆どのVIVANT"のデイすり記事をよく見ると共通するのはドラマの具体的な展開や内容には殆ど触れず、リアルタイムの視聴率というテレビのもはや旧態依然といってもいい判断材料を絶対視しその数字のみで批判している点。どの記事もドラマの内容、登場人物に関する点には殆ど言及していない。デイすり記事にしてもあまりにも内容がなさすぎる、と言わざるを得ません

これを見て思うのは映画製作会社でもテレビ局でも旧態依然のビジネスモデルにこだわる勢力と、新たなビジネスモデルを構築しようという勢力の間にせめぎ合いが起きているのではないか、と推測できる点です。

実際日本のいわゆる「芸能界」ー音事協を中心とした世界ーは極端なほどに変化を忌み嫌い、自分たちが築いた「芸能界ムラ」を守ることを何よりも優先する社会だったからです。

しかしその「芸能界ムラ」も今年のジャニーズ事件(これだって国連人権委員会やNHKが取り上げなければ誰も本気にしなかったでしょう)そして先日のダウンタウンの松本の件にせよ、かなり従来では当たり前にように行われた行為が思うようにできなくなりました。

とはいえ、従来の古い「芸能界」のありかたに固執する向きも根強く存在します。守旧派とグローバル派との対立は2024年はより一層激しくなるとみていいでしょう。

問題は今回僅かに「世界に向けた目」を今後より大きく広げることができるのか、それとも「音事協」勢力によって時計の針を戻すようなことが行われるのか。事実日本国内では後者の力の方が根強いのは否定できないので、大きな懸念点になります。

ある意味それが今後の日本のエンタテインメントビジネスにおける重要なポイントになるかもしれません。

もう1つ、一応私は本来音楽肌ですので日本の音楽界に目を向けると、状況はより深刻である、と言わざるを得ません。
「世界に目を向ける」どころか寧ろ実質的にK-POPに支配されている始末で、新しい時代に向けて対応しようというそぶりも見せていません。
あらゆる面でもう世界から置いて行かれてますね。

アニメやマンガが辛うじて日本のコンテンツに世界が目を向けさせてますが、日本のポップスはほぼ無視されています。救いがたいのはここまで酷い状況になっても「グローバル化」への改革の動きが殆ど皆無な点です。

まあ一応映画音楽をやっている立場なので、テーマソングといった場合で日本の音楽の底上げに寄与できるといいな、とも思ってますが..

 

 

12月 30, 2023 文化・芸術日記22ー映画テレビ18- | | コメント (0)

2023年3月23日 (木)

日本のWBC制覇は選手が力的に世界レベルーグローバルスタンダードーによるスキルやトレーニング向上の成果。エンタテインメント界もやる気になればできる

昨日のWBC(World Baseball Classic)のサムライジャパンの優勝は素晴らしかった。MLBを始めとする野球好きの私にとっても忘れられない大会になった。

まずは選手の皆さん。おめでとうございます!そして感動をありがとう!お疲れ様でした。と申し上げます。

Img_4290  

これは昨今の停滞した日本、あらゆる面で後進国に転落してしまった日本に大きな希望を与えるものであり、この国も日本人今後の取り組みの仕方によってはこの日本という国の再生も決して不可能ではないことを証明してくれたものと感じている。

今回のサムライジャパンの優勝は2009年の優勝より遥かに価値のあるものと感じている。なぜなら

1) 2009年当時のUSAチームを始めメジャーリーガーの参加は少なかったが、今回のUSAチームを始め強豪チームは全員メジャーリーガーであり各国の最高の選手が終結したチーム同士だったこと

2) 大谷選手を始め日本人選手の体力、パワー、野球のスキルが2009年当時と比べて飛躍的に向上したこと

今回決勝戦を見ても驚いたのは日本選手が並み居るメジャーリーガーと比べてもパワーでもスピードでも全く遜色なく戦ったことである。それゆえUSAチームと日本チームが力と力の対決が見られたことだ。

極めつけはこれだろう。

FOXのアナウンサーも"The Best against the Best" と評したこの対決。世界最高のプレーヤー同士の対決をWBCのクライマックスで見られるとは、まるで誰かが映画の脚本を書いたのではないかと思うくらいだ。

だが大谷選手だけではない。今回のサムライジャパンは史上最強といわれるだけあって、世界中を驚かせた選手が多かった

投げた球の殆どが160キロを超えた佐々木朗希投手(千葉ロッテ)は既に注目されていたが, 弱冠20歳ながら150キロ後半を投げた髙橋宏斗投手(中日), などはメジャーリーグの全球団のスカウトを騒がせるに十分だった。そして不調ではあったが史上最年少の三冠王や村上宗隆選手(ヤクルト) , 岡本和真(巨人) も注目されている。

これはひとことでいって日本のプロ野球選手が一人ひとり個人のレベルが底上げし、世界レベルのアスリートに育てることに成功したことに他ならない。パワー、スピード、スキルいずれも「グローバルスタンダード」になりメジャーリーグと何ら遜色のない選手が多く育ったためだと思われる

これはちょっと前だったら考えられなかったことだ。日本人は欧米人に体力ではかなわない。パワーとスピードでは負けるに決まっているというのが半ば常識に近かったからである。

なぜそれができたか?

それは日本人メジャーリーガーが次々と出てきたことが原因と思われる。1990年半ばの野茂英雄投手がパンドラの箱を開け、イチロー選手の大活躍で、後に続けとばかりに「世界に挑戦する」選手が次々と出てきたこと。松井秀喜選手、そして忘れられがちだが先発投手としてノーヒットノーランを達成した岩隈久志投手を始め日本人選手がメジャーリーグに挑戦することが珍しくなくなった。そしてその流れが二刀流の大谷翔平選手のエンゼルス入団につながる。

ここで重要なことは日本人が一流のメジャーリーグの選手になることで、調整方法、トレーニング方法といった情報もメジャーリーガーでない日本人選手の間に拡散共有されたことである。それが今までの日本の選手の練習方法で時代遅れだったものを修正し、最近は高校野球にまでそれが浸透していった点である。以前はプロとアマチュアはお互い壁を作り、プロの選手のアマチュア指導が禁止されていた、という信じられない規定があったが、それらは撤廃されていった。そしてパイレーツにも所属した桑田真澄元選手のようにアマチュア球団の指導をすることが多くなった結果、そしてかつての巨人の星よろしく、根性主義、精神主義に固執する指導者は時代錯誤の指導者として忌避されるようになり、アマチュアでも世界レベルの指導方法が浸透していくようになった。

 それが野球の選手育成の「グローバルスタンダード」化を生み、世界レベルの選手を次々と創出することになった。それらすべてが今回のWBCの14年ぶりの制覇につながったといえるだろう

 だが問題がないわけではない。それは日本の球団オーナーや経営者がまだ「昭和脳」の人物が多い点にある。

思い起こせば野茂投手がドジャースに挑戦するときの世間の反応は冷たかった。スポーツ新聞は競って野茂投手に対する批判的な論調を展開し現場で野茂投手と衝突することも珍しくなかった。今でもそういう傾向がなくなったとはいえないが、日本のサラリーマン層は野球選手を自分と同じサラリーマンと同一視する傾向があり、年俸での契約更改時にはたいてい世間は「社員が社長に楯突いている」といった感じでみていた。最近は以前ほどではなくなったが、まだそういうものの見方がなくなったとはいえない。野球選手は自分の運動能力、アスリートの才能を球団に売るフリーランスであり、だからこそフリーエージェントの権利は選手の寧ろ人権として当然保有すべきものなのである。

あと以前ほどではなくなったが、球団側の「既得権益」に固執する体質も根強い。メジャーリーグのインターナショナルドラフトへの参加も拒否したまま、フリーエージェントの権利も10年はメジャーと比べても長い、最近はポステイングシステムという「妥協の産物」も外圧によってしぶしぶ球団側が承認しているが、一方で日本のドラフトにかからずメジャーに挑戦した選手を二度と日本の球団がドラフトや契約をさせないようにする「田沢ルール」なるものを一方的に決めた。

田沢ルールとは https://sports.yahoo.co.jp/column/detail/202011050001-spnavi

 そもそも才能流出と考えること自体まさに「島国的発想」である。逆に日本は広島カープのようにドミニカの若者の学校を作り優秀な選手を広島がドラフトする例があり、それを「才能流出させている」と非難する言質など聞いたことがない。要は自分たちの「既得権益」を守るためのケツの穴の小さい行動である。これこそ「昭和脳」の発想であり時代遅れ、どころか「時代錯誤」といっていいルールである。

そして数年前公取(公正取引委員会)から「田沢ルール」は独禁法に抵触するとの指摘がなされ、廃止された。当然のことである。

だが「田沢ルール」廃止に対する異論は球団トップの間で根強い。残念ながら野球の現場では「グローバルスタンダード」が進んでいるが経営のトップにはまだ「昭和脳」が支配している。これが日本再生の大きな障害になっている。

そして全く同じことが映画や音楽のエンタテイメント業界についてもいえるのである。

実際日本の芸能界を「グローバルスタンダード化する」というと芸能界のトップにケンカを売ることと同じことになるらしい。

実際音事協の標準の契約書は公取によって「違法の可能性がある」と指摘されている。彼らが死ぬほど恐れているのはアーチストがその契約書の違法性を裁判に持ち込むことで、そのことにより「音事協の契約書は違法性がある」という判例ができてしまえば音事協そのものが崩壊する可能性があるからである。

 だがそろそろ自らの既得権益を守ることをトッププライオリテイにするのではなく、真にアーチストのためにいいことはなにか、日本の映画や音楽、そして文化のためになることはなにか?それを真剣に考える時期に来ているのでは、と思う。WBCではサムライジャパンが優勝し「グローバルスタンダード」による世界レベルのチームとなった。だが日本の映画と音楽はアニメを除き、世界から大きく後れをとり、世界に無視すらされている。

 俳優もミュージシャンも狭い日本の芸能界ではなく、世界のショウビズに名乗りを上げることがどんどん起きないと全体のレベルの底上げにはならない。渡辺謙、真田広之を始めハリウッド映画に頻繁に出る俳優はいるが現行ではまだまだ少ない。

 日本のエンタテインメントが世界レベルになるには、サムライジャパンが大いに参考になるのではないか、と考えている。サムライジャパンのWBC制覇はそれに対する希望を与えてくれたといえる

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3月 23, 2023 スポーツ日記22ー思索,考察 | | コメント (0)

2023年2月25日 (土)

MXテレビ「ペルーの旅」のケーナ奏者 福田さんの訃報ーまだ二か月経ってないのに今年は訃報が多すぎる

今年はまだ二か月経っていないのに本当に訃報が多い。

今年に入って有名ミュージシャンで、ジェフベック、高橋幸宏、デビッドクロスビー、そして今日はムーンライダースの岡田徹さんの訃報が流れた

■「ムーンライダーズ」岡田徹さん死去、73歳心不全 プリプリら作品プロデューサーとしても活躍
https://www.nikkansports.com/entertainment/news/202302220000931.html

ムーンライダースのサウンドを支えた方だった。また映画、アニメ、ゲーム音楽の作曲も手がけられ、私にとっても同業者としての先輩に当たる。

また個人的にも先日リリーズの真由美さんの訃報を聞き、気分的に落ち込んでいたが昨日また、私の音楽関係者の訃報が飛び込んできた。

今から10年近く前にMXテレビだったが南米ペルーへの旅行をテーマとした番組「Viva! Peru! 」のテーマ曲を手掛けた。その時にペルーの雰囲気を出すために民族楽器ケーナを使おうと思いケーナ奏者に演奏を依頼した。福田さんという方だけど今日、白血病でお亡くなりになったというお知らせを受けた。とても悲しい気持ちであり残念である。

福田さんは南米の民族楽器ケーナ(写真)の奏者で日本の尺八に似た楽器である。 

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ケーナは日本の尺八に近い楽器でまさにペルーの雰囲気を醸し出す音色の楽器である。今日は追悼の意味も含め番組「Viva! Peru! 南米の旅」のテーマ曲をここで披露させていただく

  • Viva! Peru! メインテーマ試聴
  • Viva! Peru! Fiestaテーマ試聴
  • Viva! Peru! しっとりテーマ試聴

福田さん。ありがとうございました。心からご冥福をお祈り申し上げます。R.I.P

それにしても今年は訃報が多い。有名人だけでなく私の関係者まで…
死神仕事し過ぎだぜ(ー ー;)

 

 

 

 

2月 25, 2023 日記22ー音楽16-23 | | コメント (0)

2023年1月 7日 (土)

2023年と現代の時代背景について

2023年になりました。

3年間もコロナ禍に苦しみ昨年は辛うじて映画音楽1本とCM2件と録音案件等で少し正常化の方に動くことができました。しかしもっと重要なことは2023年に向けて次の重要なステップに向かう下準備の作業ができたことです。

次のステップ、次の事業というのが具体的に何を指しているかについては残念ながらここでは具体的な内容は書けません。ただ昨今の時代の動きをみていると極めて当然ともいえる中での大転換の時期に2023年はなるでしょう。

ただだいたいの概要は以下の説明からある程度想像できるのでは?と考えます。

そもそも今の時代背景ー日本にいて日本人同士だけで話すると実感はわかないかもしれませんが、100年に一度という大変革の時代であることをご存じでしょうか?例えば多様性(デイバーシテイ), SDGs , 国境のないボーダーレス社会、音楽や映像のパラダイムシフト、それらが100年に一度の変革の時代をもたらしています。

詳しいことを書くと長くなるので興味ある方は以下の記事をお読みください。

■現代は映画も音楽も100年に一度という大変革の時代であるという事実がまだあまり理解されていない日本(前編)
https://note.com/kyojiohno/n/n53afc78798c8

 ■現代は映画も音楽も100年に一度という大変革の時代であるという事実がまだあまり理解されていない日本(後編)
https://note.com/kyojiohno/n/n47a9cd22e99a

今の時代は差し詰め江戸時代末期、長い鎖国の時代に欧米列強が日本に来て、開国を余儀なくされ、それに伴いあらゆる価値観が大きく変わった幕末の時代によく似ています。日本の歴史で大きく価値観が変わった時代はいくつかありますが、その中で江戸時代の幕末から明治が最もドラステイックに価値観が変貌した時代といっていいでしょう。価値観だけでなく生活、文化を始めありとあらゆるものが変わった時代です。

日本人は私はDNAレベルで変化というものを嫌う国民だと感じています。変化よりは安定を望み、それが250年間戦争が一度もないという世界でも稀なの太平の世で培われたものだと思います。

勿論、平和ー太平の世を実現したのは素晴らしいことですが、私は幕末の尊王攘夷運動は一般のイメージでは明治につながる、といったイメージがありますが、実際には欧米列強の開国の圧力に反発する「変わりたくない」「変化より安定」を望む当時の日本人の反応だったと考えています。実際水戸藩などはある意味現代の右翼勢力にもつながる国粋主義的であり、開国を行おうとする勢力に対するテロリズムを繰り返しました。長州、薩摩は実際に欧米と戦って(下関戦争、薩英戦争)欧米列強の力を実感して大攘夷→倒幕という流れになりますが、その経験がない水戸藩は最後まで偏狭な視野のとどまり最後は天狗党の乱のような身内同士血で血を洗う悲劇に発展しました。

 

ここでのポイントは欧米列強の情報、文化を吸収した者とそうでない者の間の「情報格差」がその後の彼らの運命を決めてしまったという点です。

最近気になるのはこれだけ情報が氾濫している現代で、多くの人は「自分の好きな情報」「そうであってほしい情報」のみに目を傾け、本来必要で吸収すべき情報に目もくれない、新たな意味での「情報格差」が生じていることです。
例えば今海外の情報、海外の事情はインターネットで簡単に検索して得ることができます。英語の力が必要なことは事実ですが世界のマーケットや世界の産業の状況をネットやFacebook, LinkedIn といったソーシャルメデイア(SNS)で簡単に得ることができます。

しかし英語というものが日本人にハードルになっているのか、私がみたところ日常的に海外の事情について情報を得ている人は私の周囲でも少ない、というのが現状です。

そのことが日本と諸外国との間に深刻な「情報格差」を生じさせている原因にもなっています。そしてそれが日本の「後進国化」に大きく寄与してしまった点は否定できません。

とりわけ映画、音楽といったコンテンツですが、業界は今まで日本国内の市場のみを視野に入れ、殆どは国内市場での販売のみを前提として制作されてきました。つまり制作から宣伝も広告、コンテンツのでデイストリビューションまで全て国内向け、というのが大前提でした。

しかし世界の市場はグローバル化しています。映画も音楽も全世界への配給、ストリーミングを前提に制作され、またWEB CMなどはグローバルマーケテイングを前提に制作され、全世界に向けて情報を発信する、というのが大前提となります。ところが日本の映画、音楽はそういったグローバルマーケテイングに関しての経験が0に近い状況で、その結果日本は世界から一歩も二歩も遅れてしまっているのが現状です。

そして何よりもーこれが最大の問題ですがー日本は映画も音楽も日本国内のみーいわば進化が隔絶されたいたため、いわゆる「ガラパゴス」な体制で制作のシステムが運営されてきました。

ガラパゴスというのはご存知の通り、太平洋上の赤道下にある絶海の孤島といわれるエクアドル領の島であるガラパゴス諸島から取った表現で、他の地域から離れているために生態系が全く違う地域であるため、孤立した環境(日本市場)で製品やサービスの最適化が著しく進行し、外部(外国)の製品との互換性を失い孤立して取り残されてしまう状態のことをいいます。
その件は例えば海外の役者さんはエージェント制が一般的なのに対し、日本は事務所制という体制、諸外国のエンタテインメントの制作体制と比べて日本の体制はあまりに独特であり、しかも特殊すぎる体制になっております。

■海外案件、ハリウッド案件に応募する場合ー日本の「事務所制」は世界的にみてガラパゴスなことをご存じでしょうか 
https://note.com/kyojiohno/n/n6280b50d8bf8

しかし日本国内のみで仕事する場合はそれでいいのですが、今は映画製作も何度も書きますがグローバリゼーションの動きがある状況、これが日本のやりかただ。郷に来たら郷に従え」という理屈は通用しません。

しかし残念ながらそれを理解している業界関係者が極めて少ない、というのが現実です.

それらのどこが問題なのか、なぜ日本は「ガラパゴス」 ではいけないのか?詳しくは次の記事をご覧ください

■なぜ「ガラパゴス」な体制ではいけないのか?
https://note.com/kyojiohno/n/n4df312c3d93a 

これらの諸問題を解決するのは簡単ではありませんが、それに向けて様々な観点から2023年動き始めます。今はそこまでしか言えませんがブログ記事に追い追いこれらの点で何か進展があれば書くことになると思います。いずれも情報解禁できる段階になってから、ですが...

というわけで長くなりましたが、本年もよろしくお願い申し上げます

 

 

1月 7, 2023 日記22ー | | コメント (0)

2022年12月30日 (金)

2022年実質終了で2023年はポストコロナ克服でエキサイテイングな年に!

いやー年の瀬の成りすまし事件は驚きましたが、そのスタジオも電話でのブッキングだったらしいので情報も不確かなところもあり、携帯電話に何度も電話しても繋がらない状態なので犯人特定は微妙な状況のようです。しかしこのスタジオとは連携が取れていますので、何かわかれば共同で動く体制は確認しました。とにかく本当に私の会社名で成りすましでブッキングしたとすればこれは重大な問題になりますので、今後の状況次第ですがまずは被害届を警察に提出する方向になりそうです。実際の被害はスタジオの方ですけどね。

いずれにせよ一年の終わりに嫌な情報で終わりましたが、一方来年の事業について昨日ズーム会議を行い大いに盛り上がったこともあり、来年の見通しがかなりたちました。ここ3年余りコロナに振り回され、多くの仕事が飛ぶ等損害も被りましたが、2023年からようやく完全正常化に向けて動き出しそうです。

そして具体的な内容は現段階ではここでは書けませんが、映画関係、そして映画音楽関係でいくつかのプロジェクトが現在水面下で進行中です。それらすべてが具体化すればかねてからこのブログでかいていましたグローバリゼーションを背景とした制作作業が実現すると思います。

ここ数年見るにつけコロナによって事業もダメージを受け停滞状況も生み出しましたが、同時にオンラインによるコミュニケーションが活発になり世界がものすごく小さくなっていきました。この状況は特に日本以外の国では非常に顕著で日常的にソーシャルメデイア、その他のツールで私も日本の外とのコミュニケーションが頻繁になってきました。

それが非常に面白い状況を作ってきたと思います。正直いって5-6年前だったら考えられなかったことが可能になってきています。

具体的には実際にコントラクト(契約)を結んでからの話になりますので現段階ではここまでしかいえません。しかし期待通りの結果になったときはかなりセンセーショナルなことが起きると思います。5-6年前、10年前だったら考えられなかったことが現実になります。その現実に向けてひた走る所存です。

 

 

12月 30, 2022 日記22ー | | コメント (0)

2022年12月28日 (水)

年の瀬に何者かが弊社に成りすましスタジオ代の請求を発行させたというハプニング

いやー年の瀬の今の時期にこんな目に逢うとは思わなかった。

本日私が経営する「ハイブリッドミュージック」に業界では有名な撮影スタジオのKスタジオのブッキング担当から電話があり、いきなり「請求書」などという話が出て耳を疑った。

話によると先週の22日の木曜日にブッキングして直前にキャンセルしたためにキャンセル料が発生したというが

「全く身に覚えがない。そんな制作案件などない」

しかも担当者名がうちの会社にはいない名前、存在しない社員になりすまして何者かがスタジオブッキングを行ったということらしい

何、これ?嫌がらせ? 

全く根耳に水、何者かがうちの会社の人間に成りすまして撮影スタジオをブッキングしたようで、うちの会社の名を語って迷惑行為が行われましたのでこれから調査をしなければならない。

弊社としましてはそのような行為を業務妨害と認定し犯人を特定した場合は法的措置を検討せざるを得ない状況です。

ついでに携帯で予約してきたらしく、うちからその携帯の番号を聞いたものの、スタジオの担当者が「個人情報」という名目で教えてくれなかった。しかし向こうはこちらの連絡先や会社名をしっているわけなので、うちとしてはブッキングした人間を問い質す必要がある、と強く主張。結局「調査して連絡する」で終わってしまったが、電話番号がわかればある程度トレースはできるはずなので、犯人特定のための作業を行おうと思う。

結局うちとしては請求は来ていないが、犯人がまた再度同じ行動を起こす可能性があるので、一応警察に被害届けを出そうかと検討中

まさか年末のいまの時期にこんなことが起き、こんなことに巻き込まれるとは思わなかった。今日は本当に驚いた。

とりあえず関係各所に連絡し、どのような対応をすればいいか、今回の件についての調査についても検討しようと思う。明らかな犯罪行為である。

続報を待ってほしい

 

 

12月 28, 2022 日記22ー音楽16-23 | | コメント (0)

2022年12月 7日 (水)

名刺を改造ーもはや作曲家のデモにCDは完全に不要な時代に

以前の記事の続報になります。

年末に入り忘年会の季節にもなりました。我々フリーランスにとって忘年会や交流会というのは飲み会ではなく「営業のチャンス」であると以前からこのブログで書いていると思います。結構その意味ではこの時期というのは重要なのです。コロナの影響でここ数年殆ど忘年会というものがありませんでしたが、今年は少ないですがぼちぼちあります。

その時我々作曲家の「営業活動」に以前ならプロフィールとサンプル音源のCDをプロデューサーやデイレクタ―に渡すというのが普通でしたが、もはやCDの時代は確実に日本でも終焉しており、やはりサンプルを渡す新しい形を考えなくてはなりません。そのため私はコロナ以前からある試みをしてきました。このブログでご紹介しておりますが

■CDがなくなることで変わって行く作曲家の宣材の形ーあくまで1つの案です。
https://kyojiohno.cocolog-nifty.com/kyoji/2018/09/cd-565c.html

「ポストCD時代」での作曲家の宣材の形ー改良版
https://kyojiohno.cocolog-nifty.com/kyoji/2019/12/post-784a78.html

■海外に音楽サンプルリンクを送信する日々
https://kyojiohno.cocolog-nifty.com/kyoji/2022/04/post-e23bf7.html

プロフィールに自分のサンプルや動画のウエブページのQRコードを貼る、ということを始めました。当時はめずらしがられましたが...

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先日今年最初の忘年会で自分のサンプルを今までのようにQRコードでまとめていたミュージシャンがいました。

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なるほど。考えることは同じだな。と同時に自分のやりかたは基本間違っていないことを確信しました。

QRコードが日本で生まれた数少ないITツールであり、スマホの普及により全世界に普及しました。やはりこれを利用しないてはありません。ということで私自身の名刺を日本語と英語用に次のように作り変えました。

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プロフィール(左) とサンプルミュージックサイト(右)をQRコードです。スマホ翳すとサイトが出てきます(実験済)

音源サンプルをCD-Rで渡す時代は終わりました

同じく英語の名刺。最近外国人の業界関係者は名刺を持っていないケースが多いんですが、一応必要な時もあったりしているので..

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とりあえず名刺を渡しただけでプロフィールや自己のサンプル音源を聴かすこともできます。重い荷物をわざわざ渡す必要もありません。

しばらくはこれでやっていこうと思います。たぶん、このやり方でうまくいくのではないかと考えます

 

 

 

12月 7, 2022 日記22ー音楽16-23 | | コメント (0)

2022年8月28日 (日)

ポストコロナの業務の大きな変化ー既に動き始めていてその準備を進めています

まだコロナウイルスは収束したとは程遠い状態ではありますが、しかし既にポストコロナ体制にたいして動き始めています。


以前私はポストコロナでコロナが仮に収束しても状況が「コロナ以前」に戻ることはないと書きました。


■コロナがダメ押しした時代の変化、もはや「コロナ以前には戻れない」ポストコロナ時代
https://kyojiohno.cocolog-nifty.com/kyoji/2020/05/post-82636c.html


日本人同士だけで話をしていると理解できないかもしれませんが、今コンテンツ制作の世界にかぎりませんが100年に一度という劇的な変化が起きています。詳しくはこちらをお読みください。


現代は映画も音楽も100年に一度という大変革の時代であるという事実がまだあまり理解されていない日本(後編)
https://note.com/kyojiohno/n/n47a9cd22e99a


先ほどの記事にも少し書きましたが、デイバーシテイ―、SDGsといった「新たな価値観」の世界中に拡散される点とインターネットによる世界のボーダーレス化、というのがポストコロナにおいて大きな要素になると思います。


つまり


コンテンツ制作については国境が全くなくなっている


ということです。そのために従来では考えられなかったことが起きています。起き始めています。


その関係で今後は海外、もしくは日本国内の外国系製作会社とのお付き合いが中心になっていくと思います。


勿論今までの日本国内の取引先のお付き合いを切るという意味ではありません。しかし海外や外国人系が増えていくと思います。なぜなら今日本国内にいながらそういった会社との取引が十分可能な時代になっているからです。


率直に申し上げていま日本はキャストでもクルーでも世界で最もギャランテイが低い状況が続いています。これは自分でFacebookのキャステイング関係のコミュニテイの管理人をしていて実感していることです。しかも日本の場合ですとギャランテイが低いくせに細かい注文が多かったり、いろいろ振り回されたりすることが多く正直「割に合わない」ものを感じます。


無論海外案件の全てがいいとはいいませんが、少なくとも低賃金で振り回されるようなことはまずありません。


何よりも映像の音楽は映像制作の手順としてポストプロダクションに入りますが、海外ではポスプロの作業はリモートで行うことが多く、しかも会社として受注すれば企業の国際間取引の扱いになりますので、役者さんのようにビザのステータスを気にしなくていい点がありがたいです。


実はまだ正式発表ではありませんが、10月からアメリカの映画音楽の製作会社と委託契約を行いました。エクスクルーシブな契約ではないので、日本国内での業務等は引き続き行うことができますが、海外の映画製作案件での映画音楽制作案件をいただくことになります。


https://filmmusicproductions.com/


これ以外にもたくさんありますが、それらは順次発表することにします。


何が言いたいかといいますと、ポストコロナに向けて大きな飛躍の準備をしていますよ、ということです。(笑)





 


8月 28, 2022 日記22ー | | コメント (0)

2022年8月21日 (日)

日本在住外国人クリエイターの交流会で気づいた外国人は日本の外も内ももはや名刺使わないという事実

お盆休み中、やや体調を崩していたんですがだいぶもどってきたので今日は外国人のクリエイター、アーチストの交流会に出かけました。

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大勢いたので全員は把握していませんが、映像関係、女優、ダンサー、映画監督、IT関係、クルー関係、その他ミュージシャン等多彩な面子でした。日本人はあまり気づいていませんが、最近外国系の製作会社が急激に実績を伸ばしており、もはや国境がなくなっているコンテンツビジネス、コンテンツ制作の現実を反映したものでした。

なぜ日本国内にこれだけ外国系製作会社が増えている背景についてはこちらの記事をお読みください

■日本国内に外資系制作会社が増加している理由
https://note.com/kyojiohno/n/n3a2305ed1d7c?f

私自身も結構外国系製作会社とのつきあいが増えているし、これからそれを強化していこうと考えていました。なかには偶然その場にいあわせた知り合いの人もいました。

さて、日本人の交流会ですと名刺交換が頻繁に行われる、というのが通例ですが..

実は最近気づいたのですが、外国人はあまり名刺を使わないのです。日本人にこれをいうと「え?」という人もいるでしょうが...

名刺を使わない、代わりにSNSで繋がる、つまりSNSというのが海外では完全に「名刺替わり」になっているという点です

日本人はSNSというとすぐにLineを使いたがりますがLineでは名刺替わりにはなりません。やはりFacebookかInstagram,可能であればLinkedIn 等が主になります。

確かに名刺というのは名前や所属のメモ書きとしての機能でしかなく、SNSのようにデジタルで普通に見ることができる時代ではもはや無用の長物になりつつあるのかもしれません。それでも昔ながらの「営業方法」にこだわる人もいるでしょう。特に日本人では....

ある販売会社の中にはセールスマンに交換した名刺の数を競わせて一番名刺交換したセールスマンを表彰する、なんてことをいまだにやっている会社があるそうですが、会社のトップが昭和の発想だとそうなっちゃうんですね。

海外では完全にソーシャルメデイアが今までの名刺に取って代わってしまっている、その発想が日本人にはまだできていない人が多いようです

でも今日は「有名人」と名刺交換ができました。有名人はまだ逆に名刺を使っているんですね(^^)

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はい。東京バイスの原作者の方です。

なんにせよ、日本人同士だとわからないですが、いろんな点で日本は遅れている、ということを外国人や海外の人との連絡を取っているとわかります。日本人の大多数はいまだ気が付いていないようですが、今100年に一度くらいの大変化が起きようとしていますから

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8月 21, 2022 経済・政治・国際日記22ーイベント・コンサート17- | | コメント (0)

2022年8月13日 (土)

作曲家のデモにQRコード 宣材の新しい形を作る毎日

今から約4年前当ブログにて以下の記事を書いた。

■CDがなくなることで変わって行く作曲家の宣材の形ーあくまで1つの案です
https://kyojiohno.cocolog-nifty.com/kyoji/2018/09/cd-565c.html

当時日本ではまだデモ音源としてCD-Rを焼くという形が一般的で私のやりかたをみて試みとしては興味をもたれたものの、あまりこのやり方を真似る人はいなかったような気がする。

また当時は特に海外ではQRコードはまだ一般的ではない、ような感じだったがあれから4年。その状況は劇的に変わった。QRコードは日本で生まれた二次元のバーコードだが今では日本より海外の方がよくつかわれているくらいである、スマホの急激な普及がQRコードにも拍車をかけたようである。

その関係で私のデモ音源のurlサイトに誘導、という方式は決して珍しくなくなったのである。寧ろ海外の方は一般的になってきた。

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今ではすっかり日本だけでなく世界でも定着して、CD-Rのサンプルなどもはや遠い昔の話になったといっていい。日本ではまだCD-Rにこだわる向きが強いが、海外の映画関係者は本当にCDプレーヤー自体を持っていないのだ。そのためこういうデモの渡し方の方が結果的により有効になったのだ。

しかしそれでもまだ不十分かもしれない。海外の業界関係の交流会"meet~up"では嵩張るポートフォリオを渡すのは好まれない。パーテイーということでA4のファイル入りのポートフォリオを渡すことにあまりポジテイブな反応はないという。そこで対策として現在名刺にqrコードを貼る作業をしています。

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それにしてもサンプルurlにqrコード、というやり方は間違ってなかったことを実感。これからも頑張ります

 

 

8月 13, 2022 日記22ー | | コメント (0)

2022年6月 3日 (金)

コロナのトンネルを抜けられそうな現在

1カ月ぶりの記事です。

5月はいろんなことに忙殺されブログ更新どころではありませんでした。やはりブロガーってヒマ人でないとできないですね。

しかしコロナ禍に遭遇し2年以上も停滞した時期を過ごさざるを得なかった現在、長いトンネルに苦しめられ、持続化給付金、一時支援金や月次支援金、そして事業復活支援金といった公的支援、そして様々なことをやって悪あがき、もがいていたわけですが5月に入りCM音楽制作の仕事が入り、ようやくコロナの長いトンネルから抜けられそうな感じになりました。

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とあるスポーツ用品メーカーのWEB CMですが、この件で久々にレコ―デイングも予定しており、ようやく音楽の仕事が帰ってきたという実感を得ることができました。

また現在ショートフィルムの音楽も着手しており、徐々に事業復活の方向に歩み始めています。

とにかく1日も早く業務正常化を。これは私だけでなく全ての中小企業関係者が考えていることではないでしょうか?

この流れが続くことを祈ります。

 

 

6月 3, 2022 日記22ー | | コメント (0)

2022年4月 5日 (火)

海外に音楽サンプルリンクを送信する日々

実は最近日本にいながら英語ばかり使っている。どういうことかというとSNSやメール通じて海外のフィルムメーカーや映画関係者とのコンタクトを毎日のようにやっているからである。


特にここ数週間顕著だけど、海外の映画製作会社、プロデューサー、監督等で映画音楽作家の募集案件が頻繁にSNSに投稿されるようになり、全部ではないけど面白そうなところに自らのCV(プロフィール)とともに音楽サンプルのリンクをSNS経由でほぼ毎日送信している

SNSの募集には世界中から応募があり、そのため競争も半端じゃないんだけど、こういうこと自体以前では考えられなかったことだ。キャステイングコールもおそらく「東京バイス」の影響だと思うが日本で撮影のハリウッド映画やドラマの案件も増えてきており、間違いなく世の中が大きく変わっていることを実感する。以前とは違うながれができつつあるように思う。


さて日本では音源サンプルを送る場合未だにCDを渡すことがメインなんだけど、驚くなかれ海外で音関係の業界関係者に接しても、もうCDプレーヤー自体持っていない人が多い。今海外に対してプレゼンする場合は必ず音源を直接聴けるリンク、もしくは音源を聴けるウエブページのリンクを提出する、という方法が完全に定着している。


そのため音源のパソコンリンクやSpotify等のリンク等をいつでも出せるようにしている。私のCV(プロフィール、レジメ)にも音源に直接リンクできるようにQRコードをCVに張り付けている。


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QRコードはスマホが普及するまでは海外ではあまり使われなかったが、最近はヨーロッパでも中国でも頻繁に使われており今では日本より使われているくらいである。スキャンすればすぐにページに飛べるので便利である。日本発のITツールで世界中で普及した数少ないツールの1つである。作曲やっている方で海外進出を考えている皆さんも使われることをお勧めする。


日本があくまでCDにこだわるのは日本の音〇協を始めCD製作から流通まである種の既得権益のようなものが構築されているからである。音〇協を始めとする業界団体は日本の「芸能界ムラ」の体制を維持することをトッププライオリテイとしていて、社会やイノベーションがどうなろうがそれを維持することを目的としているためだ。しかし今の10代―20代はもはやCDプレーヤーを持っている人は極めて少なく、やはり100年に一度のパラダイムシフトはいかに音〇協がこの流れに逆らってももはや止められるものではない。それゆえ昭和の発想はもはやどう抗ってももはや時代錯誤のものでしかない。


今SNS、それもFacebookだけではない。それによって海外との繋がりが比較的に簡単にできる時代である。とにかくSNSに投稿されている映画音楽募集案件に音楽サンプルのリンクを送り続けようと思う。それを続けていればいつか必ず道が開けると信じる。


 





 


4月 5, 2022 日記22ー | | コメント (0)

2022年1月 2日 (日)

今年の抱負ー暗黒時代からの脱却 コンテンツのボーダーレス戦略、サブスク、NFT 大事なことはチャレンジ精神を失わないこと

2022年に入った。

2020年と2021年とコンテンツ制作会社にとって暗黒時代が続いた。しかし暗黒時代をコロナのせいばかりにしてはいけないと思う。確かに音楽家はライブができない、もしくはかなり制限された状況で行うしかない。映画やその他の映像の撮影作業についても同様である。

しかし同時に次の時代の大きな変革の兆しも既に見えている。

1.ボーダーレス、グローバルな制作案件への参加や企画

前にも書いたと思うがインターネットの普及により以前ならほぼ不可能だったことがSNS(ソーシャルメデイア)の出現によって可能になりそれがとんでもない変化を業界にもたらしつつある。具体的には以前も書いたが以下のような変化である。

1.メデイアの変化 

パッケージの時代からサブスクリプションによるストリーミングの時代。映画ならNetflix, Amazon Prime, Disney Plus etc. 音楽ならSpotify, Apple Music, Amazon Music, You tube 等

2.グローバル、ボーダーレスの時代

コンテンツの制作工程からリリース、発表まで国境に関係なく全世界に広がる。クリエイターもアーチストのファンベースももはや国境関係なく広がる。

3. グローバル化、ボーダーレス化に伴う業界の構造の変化

コンテンツ、情報が国境に関係なく動きコンテンツの制作環境も必然的にボーダーレス、国境がなくなる。特にコロナパンデミック以降、特にポストプロダクション関係でリモートによる作業が推進されており、制作プラットホームが統一されればファイルの転送だけで済む。

上記1-3 が推進されると制作案件を共同で行う場合世界で統一されたビジネスルールに基づいて作業が行われなければならない。その点がガラパゴス体質を持っている日本が大きく世界から遅れている原因でもあるが、私は今年はその「世界統一のルール」に基づく制作ー具体的には日本発ー世界向けリリースの作品の制作が当たり前になる事例を作っていこうと考えている。

それによる「価値観の変化」が起きている。具体的にはP.F.ドラッカー氏のいう「情報革命」が起きた結果だと私は考える

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テクノロジストの条件 (はじめて読むドラッカー (技術編)上田惇生編訳、ダイアモンド社)  

詳細な内容は拙ブログ記事を参照されたい。

■「情報革命」がひょっとしたら...起き始めているのかもしれない と思う今日この頃
https://kyojiohno.cocolog-nifty.com/kyoji/2020/01/post-5d23d1.html

私たちは音楽でも映画でも100年に一度の大変革が起きている時代に生きている、と考えると面白いではないか。
変革が起きているということはそれだけチャンスがあるということである。最近わかったのだが、日本人というのは基本「変化を好まない」体質があるようである。それは自国のマーケットでは到底自分たちで食べられないお隣の韓国などと違い、ぼろ儲けというレベルではなくても国内市場だけでやっていこうと思えばやっていけたので、どうしてもガラパゴス体質になりがちである。

しかしそんな時代ももう終わりを告げる時代だし、終わらせなければならない、とも思っている。今年はその一翼を担うことができれば、と考えている。

2.新コンテンツ時代の商品ーサブスク、NFT事業の本格化

そしてデジタルコンテンツの新時代における賞品形態ーもはやDVDでCDといったパッケージではなくサブスクリプションによるストリーミング、昨年私は旧作を含む作品の復刻リリースもあり、現在ストリーミングで視聴可能な作品が急激に増えた。

http://www.hybridmusic.jp/streaming.htm

しかしリリース開始よりは再生回数が伸びたもののまだ事業として十分なレベルには程遠い、というのが現実である。

またNFT (Non-fungeble Token) というデジタルの新しい商品形態が昨年より急激に注目されて、現在その市場をにらみ実験的な作品をリリースしている。NFTは未来のデジタルコンテンツの作品の形態で音楽を売る有望な市場だと思うのだが、現在売るのに正直悪戦苦闘をしている。

https://www.hybridmusic.jp/nft.htm

サブスク、NFT いずれも何とか形にしようと、孤独な悪戦苦闘の毎日を送っていずれも道半ばである。できれば昨年のうちに少しでも目標に達する成果を収めたかったが残念ながら引き続き今年の課題、ということになろう。

 これに関しては昨年最後の記事で詳細に書いてあるので参照されたい

■悪夢の2020-2021年が終わり、ポストコロナ時代の音楽や映像の時代を展望
https://kyojiohno.cocolog-nifty.com/kyoji/2021/12/post-4f7f74.html

何にせよ本格的な新しい時代がすぐそこまでやってきている。そのためのさまざまなトライ&エラーを続けていく。

しかしこの2つの分野で何らかのめぼしい実績をあげるように頑張るしかないのだろうと思う。

 

 

 

1月 2, 2022 日記22ー | | コメント (0)