2009年12月20日 (日)

CDを買わなかったというある「ファン」の方からのメール

私の音楽を気に入ってくださった方からのメール
音楽を気に入ってくれたのはありがたいのだけど、図書館にあったものをコピーして「とても気に入りました」といわれても..

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私は、約十年前、専門生の時に、学校近くの新宿中央図書館で、ミュージックのCD二枚を借り、MDに録音、かなり気に入って、今に至るまで、愛聴させていただいています。
ただ、学生の忙しさを理由に、その時にしっかりコピーなどせず、CD題名や曲名を走り書きしたメモだけが頼りで、二年前くらいに、気になり出して、新宿中央図書館在庫検索で、やっと二枚が詳しくわかり、mixiでも検索、作曲者様、大野 恭史さんにたどり着きました。(後略)

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うーんツタヤのようなところから借りてコピーしたのならまだしも、図書館かあ。実は著作権法には次の項目があります。

「図書館は利用者の求めに応じ、利用者の調査研究を目的として、公表された著作物の一部分を、1人につき1部のみ複製できる。」(著作権法第三十一条第一項)

これはいわゆるフェアユース(学術や非営利、教育のための使用に関しては文化の発展のために権利を主張しないことを認める用途のこと。国際的に認められている権利だが、原則非営利目的に限定する)に相当するし、著作権に関する答申でもこの分野に関しては基準をゆるめる方向にいっている。勿論完全に学術目的ならいいのだが、実際問題としては一般ユーザーもかなり図書館にある「一般市場に流れているCD」をコピーしているのが実態。ツタヤと違って費用もかからないから、公共の施設とはいえ著作者からすれば「対価なし」でコピーされている現実は変わらない。

最近は不況の影響もあって図書館はどこも満員だという。人気の本は何ヶ月待ちの状況でもある。一応作者の保護を目的に「新刊」の貸し出しはどこの図書館も行なっていないはずであるが、実はこれが現在貸し出し可能な方向に議論が進んでいるという。そうするとますますCDや本を買わなくなる人が増えてくるだろう。

正直いって図書館の存在が著作者にとって好ましくないという部分もあります。(但しメーカーにとっては「買い手」でもあり税金でパッケージを購入してくれる相手でもありますーそこがまたジレンマです)一方でユーザーにとっては著作物の一部分しか複製できないということを生真面目に実行すると、市民の苛立ちが大きくなります。

「個人使用の自由」(著作権法第三十条)と学術目的(フェアユースー著作権法第三十一条)のためにかなり著作権法の扱いにグレーゾーンが大きくあり、それがある意味著作権法を始め知財そのものの誤解につながっていった。デジタル時代に入りこのグレーゾーンがますます大きくなり、いまや音楽業界や出版業界の存続すらおびやかす状態になっています。

行政も政治も「知的所有権、知財を尊重する」と口先ではいっていますが実際にやろうとしていることは全くその逆をやろうとしています。ネットでの著作権の主張を事実上できなくする「ネット法」の推進を始め、コピーされる対価の補償金をなくす方向で現在、業界団体と裁判沙汰にまで発展しています。(行政は当然 業界団体側にたっています)

「個人使用の自由」は確かに難しい問題ですが、著作権や知財はハードウエアのような「モノ」とは根本的に違います。一度購入したらあとは消費者が何をしようと勝手、自由ーということではないんですね。無償コピーを友人を始め第三者に渡すのは著作権違反なんですね。役人も政治家もここを全く理解していません。「モノ」と知財は同じ商品でもその特性上根本的に違う部分があるんです。ここをもっと声を大にしていわないといけないでしょうね。

また携帯の着うたが既に実売の数字以上に違法ダウンロードされているという実態があるのに行政も警察も取り締まりには極めて消極的に見えます。

違法コピーが音楽業界衰退の原因ではないと誰がいったのか?
http://kyojiohno.cocolog-nifty.com/kyoji/2009/10/post-4c4f.html

またこのことを表明するとネットではほぼ例外なく袋たたきにあいます。例の「自己責任論」という奴を持ち出すわけですが、これは以前のブログ記事でも書きましたように、「無関心である」ことが心地よい、その「無関心」を正当化できるのが「自己責任論」であり、それを脅かす言動に対してはヒステリックなまでに叩く、という今のネットの構造です。これは近々私のもう1つのブログでも述べますた小泉、竹中を始めとするかつての権力者たちが作ったワナでもあるんです。

■被害を受けている音楽の権利者がなぜ非難されなければならないのか?
http://kyojiohno.cocolog-nifty.com/kyoji/2009/11/post-6b88.html

いずれにせよ「個人使用の自由」の適用範囲を罰則も含めて明確に規定する必要がありますね。もうこれ以上グレーゾーンを広げてはならないです。

自分にとっても切実な問題だな、と今日CDを買わなかったある「ファン」からのメールを見て痛感しました。

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2009年12月18日 (金)

ビクターエンタテインメント買収騒ぎその後

さて、2009年も2週間を切りました。忘年会シーズンたけなわですが当然今の時期ですと昔の知り合いを含め多くの人と飲む機会が増えます。

ご存じの通りこのブログでも昨日のビクターエンタテインメント売却騒動ー業界再編の前奏曲ビクター コナミに売却は誤報 (とりあえず)  の記事で一時大変なアクセスがありましたが、どうやら実情が見えてきましたし、もう済んだことですから記事にしても差し支えないだろうと思います。

結論からいいましてコナミのビクターエンタテインメント買収の動きは実際にありました。そして実情はコナミ側がその買収話を降りた、つまり買収話で合意に至らなかった、そして合意に至る前に大新聞の読売が先走って報道した、というのが真相のようです。

したがってビクターエンタテインメントの身売りは少なくとも当面はありません。勿論ケンウッドのK会長は買い手をまだ捜しているようなので将来的には可能性は充分にありますが...

ただ私の中ではもうメジャーレコード会社という存在はもはや業界ではどうでもいい存在ですね。元ソニーの丸山さんもおっしゃっているように「もうレコード会社の時代は終わった」といっていますように、もうレコ協でなくても全国流通は勿論できるし、i-tunesや着うたの配信も別にメジャーでなくったって方法はいくらでもあります。あとは宣伝の部分だけですがどうせ「おいしいタイアップ」はプロダクションとテレビ局でつるんでいますから、外部の人間が入り込める余地は殆どありません。あとは仮に宣伝費を払っても回収できそうにないリスキーなものしか残っていないのが実情。だったら余計メジャーにこだわる理由なんかありません。

ただ音楽は権利ビジネスですから権利は抑えておく必要があります。だから音楽出版はまだビジネスとして可能性もありますし、このブログの一部の読者の方は失望されるかもしれませんがJASRACはこの音楽不況でもびくともしないでしょう。問題は権利を管理するところとレコード会社のように「流通する」ところを分ける必然性がもはやなくなったという点です。

エーベックスはその典型でエーベックスにとってCD流通はもはや単なる一事業に過ぎず、音楽出版やアーチストのマネージメント、制作を全て実質一社で行なっています。実際そうしないともう利益が出ないはずで、極端ないいかたすれば別にCDでもうけなくても他でもうけることができればそれでいい、という考え方でやっています。そして基本的にその考え方は残念ながら正しいです。しかし業界人の大半はそういう考え方ができないでしょうね。

今年も厳しい経済環境だったし来年はもっときついでしょう。音楽業界は表面上まだつぶれていないように見えますが実質機能していない状況が続いています。結論からいうと殆どの業界の会社は会社自体は存在しても機能はしていない、言葉が悪いですが会社としては廃人状態同然で細々と続く、そんな感じかもしれませんね。

しかし私も業界状況についてもう3年も前からこのブログに書いていますが、次の時代に向けてどういう体制に移行したらいいか、どういうやりかたでやったらいいか、まだ答えが出せていません。今年亡くなった加藤和彦さんが「世の中が音楽を必要としなくなった...」と書いていましたが、このブログでの読者の反応等も含めて、決して音楽が世の中から不要になったとは思いません。前々からいっていますように今の世の中は「音楽を本当に必要している人に必要とされている音楽が届かない」というのが最大の問題だと思います。

当初私はインターネットがその問題を解決してくれるものだと思っていました。しかし残念ながらネットは解決策を提示してくれていません。それどころが不法コピーが業界を蝕んでいる実態すら明らかになりました

ビクターエンタテインメントは私がもっとも多くの仕事をしたレコード会社ではありますが、その将来を信じられないというのは辛い現実です。残念ながらメジャーレコード会社の時代は終わりました。そして音楽業界全体の冬の時代はまだまだ続くでしょう。実際、年々状況はひどくなっていきます。来年はもっとひどいでしょう。

それでも音楽の未来を信じて続けていくしか私にはオプションはありません。

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2009年12月 8日 (火)

小さな制作会社の不況に関する備忘録

好景気ーはっきりいって90年代初頭のバブル以降「好景気」なんてものを実感したことは一度もない。某小泉政権時に「いざなぎ」を超える好景気なんてものは単なる数字上のこと。今年は厳しいといわれた去年以上にきつい。

まずうちはネット経由で毎年ある程度の仕事をとってきたけど、今年は過去最低になるのは避けられない。まずネットのアクセス数、トラフィック数が例年の6割ー7割程度SEO,Adwordsをフルに使ってこの程度である。先月さらにSEOに関する改善対策とAdwordsをかなり大胆にする対策を取ったがまだたいした効果はあがっていない。制作マインド、消費マインドは本当に冷え込んだままである。はっきりいって年超えられるプロダクション、制作会社がどれだけあるのか、本当に心配な状況である。

そこでネットだけでは限界があるからというので数年前から異業種交流会なるものに積極的に参加するようにした。数多くの交流会に参加したしその中で具体的な案件が発生した場合もあったが、結論からいうとあまり効率的なメソードとは云いがたい。確率からいえばまだSEO,Adwordsによる対策の方がまだ可能性がある。勿論ネットを通じての「バーチャル」なものと実際にリアルに会うのでは全く違うのは事実だが、単なる数字、パーセンテージで考えれば異業種交流会というのはそれほど期待したほど具体的なビジネスには結びついていない、というのが実感である。

勿論だからといって異業種交流会が無駄というつもりはない。要は異業種交流会といってもある程度選ぶ必要もあるだろう、人間が動ける時間というのはどうしても限られてしまうからである。しかし大事なことは「オプション(案件)をできるだけ多く作ること」である。

特に音楽業界の場合アーチストのプロモーション・タイアップ等はただでさえ少なくなったパイを取り合うということになるし、はっきりいって来年は今年以上にひどい状況になることは避けられない。だから少々仕込みには時間がかかるがうちの奥津恵に関しては別の仕掛けを考えている。具体的内容はいえないけどそれがうまくいけば、とも思うがだからといって別に今までの「伝統的なオプション」を放棄するという意味ではない。まあ宝くじに当たるのと大して変わらないが、チャンスがあれば仕掛けては行くー但し当てにはしないけどね。要は今までの業界では邪道とされていた下手な鉄砲数打ちゃ当たる、ということをやるしかない。どうせ確率的には多くないからね。まあ広告代理店のような感じのアプローチにせざるを得ないでしょう。過去の前例などにこだわっている場合ではないのだ。

とにかくオプションや可能性のある案件を可能な限り増やすことに最大限の努力をすること、結局それしかない。多少向こう傷が増えることも覚悟しなければならないかもしれないけどね。

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2009年12月 1日 (火)

師走に入り戦略見直しとWeb対策

さていよいよ2009年も師走に入りました。早いもんですね。

今年もあと一ヶ月、営業的には実質3週間強しかありません。その中で音楽制作会社としてだけでなく「コンテンツ」に関する戦略全般を見直さざるを得なくなっています。景気が回復基調などという見方もあるようですが、モノと金の動きは本当に深刻なほど少ないです。

私の会社、ハイブリッドミュージックはネットやWebでは他の業界と比べいろんな意味で遅れている音楽業界の中ではかなりネット対策をやっているほうだと自負しております。今までネットを通じてずいぶん仕事を取ってきましたし、固定クライアントもそこで多く誕生しました。まあウエブサイトはビジネスで仕事を取る上で必要不可欠なツールになりつつあるのですが他の業界と比べ閉鎖的な体質を持つ音楽業界ではそれに対する意識は残念ながら遅れているといわざるを得ません。

今回は民主党政権の仕分けではないですが、何が必要で何が必要でないか、業務の中で何を重要視するかを再度吟味し、それをホームページやSEO,Adwords等のWeb対策に反映しました。

こういう例えが適切かどうかわかりませんが、ホームページ改訂作業やWeb対策は釣りをするのに似ています。仕掛けを作っておいてそれに対して「引き」があるかどうかですが、残念ながら今年に関しては漁獲高が極めて低い状況です。このままいけば会社のホームページ開設後最低となるでしょう。その動きを何とか変えたい、という意図があります。

一つ気になるのはネットのトラフィック全体が下がっている印象があります。調べてみたら例年の6-7割程度ですね。ブログの方はすごい上がっているんですが) 必然的に問い合わせ件数も減ってきています。そのため何とか例年なみのトラフィックに戻すことを考えなければなりません。今回の対策で果たしてそれがうまくいくかどうか、何とか流れを変えて最後の数週間でも来年につながる動きになってほしいものです。終わりよければ全てよし、と

これで回復基調になってくれればいいのですが、懸念材料があります。まず円高がいっこうに止まりません。専門家によれば一ドル=70円台は避けられないという人もいます。そうなると殆どの輸出関連企業は大赤字です。

さらに気になるニュースがあります。それはアメリカ国内で保守派の勢力がかなり持ち直しているという事実です。オバマ大統領の支持率が急落しています。http://www.keeview.com/2009/11/24/%E3%82%AA%E3%83%90%E3%83%9E%E5%A4%A7%E7%B5%B1%E9%A0%98%E3%81%AE%E6%94%AF%E6%8C%81%E7%8E%87%EF%BC%95%EF%BC%90%EF%BC%85%E5%89%B2%E3%82%8C%E3%80%80%E6%88%A6%E5%BE%8C4%E7%95%AA%E7%9B%AE%E3%81%AE%E6%97%A9/

もともとアメリカの地方は保守的な体質があり、オバマとその周囲の純然たるリベラル派を毛嫌いする傾向があります。医療保険制度改革は日本の健康保険のシステム(アメリカの医療ドラマを見ている人ならわかるでしょうが、アメリカには日本の健康保険のようなシステムはありません)に近いものを作るのが目的ですが、保守派は「なぜそのような社会主義的なシステムを採用するのか」と反対します。日本人の感覚では信じられませんが、それを支持するアメリカ人がかなりの数に及んでいます。

またアメリカの市場でも市場原理主義者が再び台頭し始めています。いわく「金融危機は一部の無責任な人間が暴走して起きたものだ。新自由主義は間違っていない」だそうです。あれほどリーマンショックで痛い目にあっているはずなのに. sweat01.

何かこの論法、社会主義国が崩壊した時に極左系の論客が「社会主義が間違ったのではない。社会主義の運営の仕方が間違っていたんだ」という論法に非常に似ているな、と思ったのは私だけでしょうか?極左系の人がマルクス主義を宗教のように信じ込んでいるのと同じで新自由主義者も市場原理主義を宗教のように信じ込んでいるんでしょうか?だとすれば非常に危険な兆候です。良識ある投資関係者の中ではこの動きが活発化すればサブプライム崩壊だけでなく、本プライムの崩壊まで行く可能性がある、と警鐘を鳴らしているそうです。もしそうなればその結果は本当に世界経済にとって壊滅的な結果となります。1930年代の恐慌のような状態は今度こそ避けられないかもしれません。

それにしても金融危機であれほど痛い目にあっているのに、その責任を一部の人間に押し付けそこから教訓を学ぼうとしない人たちって一体何なんでしょうね。

それは決して現実に起きてほしくないシナリオです。そのような最悪なことは起きないように祈りながら、私は私で体制の立て直しを図ります。

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2009年11月11日 (水)

電通、博報堂 業績不振

■電通と博報堂の苦戦続く、回復は来年後半以降を想定
 http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-12389220091110

元々不況になると広告代理店というのはモロに影響を受けるのだが、仮に景気が来年後半(これ自体も別の保証があるわけではないが) になったとしてもかつてのような状況に戻るかは疑問である。

私は両方の代理店と仕事をしたことがあるが、当時は花形職業だった電博(我々は電通と博報堂をまとめてこういう言い方をします)も今は見る影もない。

最大の問題は電博ともに同じメデイアでも「地上波のテレビ」の営業窓口が何だかんだいっても中心になりすぎていた点、しかし地上波のテレビはその社内体制も含め、よほど大きな改革をしない限り現在の視聴率の右肩下がりの傾向は止まらないだろう。今地上波中心に情報を得る人たちはお年寄り、子供、そして失礼ながらあまり頭のよくない人たちしかいないだろう。

2011年のアナログ放送終了の時に「ばら色」に戻ると考えているとしたら甘い。

とはいっても正直うちの会社の業績にも無関係ではないので、早く電博に発想と企業努力で業績回復をして、新たな仕事を創出して欲しいものだ。小さな制作会社はどんどん仕事がなくなっているのだから...

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2009年11月 4日 (水)

ビクター コナミに売却は誤報 (とりあえず)

先ほど「ビクターエンタテインメント、コナミ買収で調整へ」という記事を掲載しましたが

■ビクターが音楽部門売却へ…サザンやSMAP所属(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20091103-OYT1T01096.htm

これはどうも誤報のようです。

■ビクターの音楽部門売却報道、JVC・ケンウッドHDがコメント
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0911/04/news041.html

■JVCケンウッドホールデイングスのコメント
http://www.jk-holdings.com/press/2009/11/press_091104.pdf

しかし「火のないところに煙はたたない」のも事実だしJVCがビクターエンタテインメントを売却という噂は本当に耐えません。 いずれにせよ状況はよくないからだと思われます。..

もう元の記事は削除してしまいましたので改めて書きますが、私は昔日本ビクターに所属していました。正直いってもう日本ビクター自体がもうガタガタの状態、優秀な人材はどんどん社外に出て行き、かつてVHSで世界を席巻した時と比べると今は見る影もありません。 ですからおそらくいろんな動きが水面下で起きたとしても不思議ではないんですが、今回の話はおそらく何も決まらない段階での先走り報道と思われます。マスコミがよくやるパターンですが迷惑な話ですね 。

というわけでこれは誤報です。とりあえず

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2009年10月29日 (木)

音楽業界もこれからが正念場か

さて、先日の記事で携帯着うた関係の違法ダウンロードが「合法」である有料配信数を大幅に上回るという衝撃的なデータを皆さんに示しましたが、また経済関係で暗いニュースです。

■法人所得:20兆円減少、過去最大の下落幅 08年http://www.mainichi.jp/select/biz/news/20091029k0000m020085000c.html

08年度に税務申告した全国の法人約280万5000社の所得総額が、前年度から20兆8370億円(35.4%)減り、37兆9874億円だったことが国税庁のまとめで分かった。データが残る67年以降最大の下落幅で、企業業績の急速な悪化を裏付けている。

 これまで下落幅が最大だったのは、第1次石油ショックの影響を受けて18.2%減った75年度で、08年度はこのほぼ2倍にあたる。

ある情報ではサブプライム崩壊ではすまずに、次はプライム崩壊という事態になるという情報もあります。アメリカの市場自体がいまだに新自由主義、市場原理主義を捨てようとしていないのがこの状態を呼び込む可能性が高いといえます。

やはり経済状況、予想以上に深刻ですね。そして今年度はおそらく更に悪いでしょう。経営の現場にいますからそれを痛感しています。私の会社もネット経由で新規の顧客との成約をよく行なっていると思いますが、今年の現状は本当にお寒い限りです。いろんな手を打って辛うじて何とかここまでしのいでいますが、これからが本当に正念場でしょう。幸いにも現在うちの会社もいくつか案件がありますが、その中の何件かをなんとしても実現してこの状況を乗り切ろうと思っています。

音楽業界は表面上、まだ健在のように見えますが、おそらくこの状況に耐え切れない大手会社も出てくる可能性大です。ここ半年から一年くらいが正念場でしょう。大手レコード会社やプロダクションの吸収合併、倒産もかなりの確率で出てくると思います。業界で勝ち組といわれているあの会社ですら例外ではありません。今すでに多くの音楽事務所がつぶれていますが、これからもどんどん増えるでしょう。

逆にここ半年から一年を乗り切れば道が開けるかもしれません。とにかくあらゆる知恵を絞っていくしかないでしょう。過去のビジネスの形にこだわっている場合ではありません。

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2009年10月13日 (火)

ネットラジオを始めとするプロモーション戦略の考察

本日新放送がアップロードされた弊社が運営する「癒しの音楽チャンネル」

http://www.iyashi-channnel.com/

今日(2009年10月13日)現在で3万7683人podcast登録者数で、二年半+アルファかけてこれだけの人数を集めました。(実際どれだけの人がきちんと放送を聴いているかはまた別問題ですが..)   ぜいたくをいえばキリがありませんが、大半のネットラジオが数千人規模の登録者止まりなことを考えると、まあよくここまで来たなという気もしないではありません。少なくともヒーリング、癒し系の音楽のpodcastでは手前味噌ですがまあトップクラスといっていいでしょう。

しかし現在じゅうぶんなプロモーション力があるか、というと実はそれほどでもありません。特に最近わかったのですがヒーリング、癒し系の音楽を好む人は概して内向的な人が多く、なかなか具体的なアクションを起してくれない人が多いようです。いずれにせよ本当にプロモーション能力を実感できるまでにはまだもう一桁上の人数を集める必要があると思います。

しかし今のペースでそこまでのレベルまでいくのはかなりの時間がまだ必要な可能性が高く、ネットだけでのプロモーションではやはり限界があります。

最近地上波テレビの視聴率低下に伴う影響力の低下が叫ばれていますが、それでも腐っても鯛で、現在他のメデイアと比べてもダントツの影響力を維持し続けています。私が奥津恵のテレビタイアップの余地を残すためにあえて、作品届けをJASRACに提出していないのはそのためです。しかし地上波テレビとネットラジオがタイアップするなんてことはありえません。しかしネットラジオが今以上に伸びるためにはやはり「リアル」の部分がどうしても必要であるのは確かです。

そこでFMラジオを始めさまざまな種類のFMとの提携も模索しましたが、これもなかなか難しい。キー局は無理にしてもコミュニテイFMなら、と考えましたが「ビデオリサーチ」によるデータですと殆どのコミュニテイFMの視聴率は0.1% 以下ーこれは単純計算で人口20万の自治体のコミュニテイFMを聴いている人は200人くらいしかいないということを意味しています。「癒しの音楽チャンネル」 は確実にこれより遥か多くの視聴者がいますから、これを考えるとコミュニテイFMと組むのはネットラジオとしてはあまりメリットがない、という結論になります。

それでは別の方法と、考えたのが癒しの音楽チャンネル 連動する形でフリーペーパーを発行する、という案、しかしこれも昨今の経済事情からあまりにもリスクが高すぎることがわかりました。これは現在フリーペーパーの多くが広告が思うように取れないために廃刊か休刊に追い込まれており、噂ではホットペッパーですら存続の危機にあるという話、特に癒しの音楽チャンネル と連動するなら最低でも現在の登録者数(3万7千人)以上の発行部数が必要になり、いくら安い印刷屋を使っても広告収入がある程度ないと続かないことは明らか、ということで現在の経済状況ではリスクが高すぎて却下。

とにかく今は広告ビジネスモデルとして考えて何かをやる、というのは時期的に悪すぎますね。癒しの音楽チャンネル も広告を取れるように考えようとも思いましたが、現状では難しいでしょう。それほど今、広告がつかない、取れない状況ですね。

ということでなかなかリアルとネットラジオのバーチャルとの連動の状況を作るのは難しいですが、何かフリーペーパーとまでいかなくても、このアイデアを応用して何かを考えよう、という方向に現在傾いております。

それにしても地上波のテレビのタイアップ以外の有効なプロモーション方法、なかなか当初頭の中で考えるほど簡単ではない、ということを痛感しております。

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2009年9月30日 (水)

多摩テック本日閉園と1人勝ちのデイズニーリゾートに見る「コンテンツ」の価値

■48年の歴史に幕、多摩テック本日閉園~最大3時間待ちの“最後の賑わい”も
http://life.oricon.co.jp/69447/

多摩テックーうちから車で20分くらい、園内の「クアガーデン」も何回か行った。家族サービスですいぶん行った記憶がある。いわゆる「古典的」な遊園地である。うちの娘は気に入っていたが、やはり時代はもはやそういうものを求めていないのだろうか?個人的にはこういう古典的な「遊園地」は何とか残って欲しいと思っているが...

先日の記事だが、帝国データバンクで遊園地やテーマパークを展開する企業112社を対象にした実態調査結果を発表した。
http://life.oricon.co.jp/68082/full/

各企業の収入高を比較すると、1位は東京ディズニーランド・東京ディスニーシー(千葉県)などを展開するオリエンタルランドで、112社の収入高合計のうち、同社の収入高が44.1%を占める結果に。また、2位はユニバーサル・スタジオ・ジャパン(大阪府)を経営するユー・エス・ジェイ、3位は東京ドームシティ(東京都)を運営する東京ドーム




はっきりいってデイズニーリゾートの1人勝ちである。

5位に入ったハウステンボスは昔仕事をしたことがあるテーマパークだ。この中で八位の「よみうりランド」と十位の「横浜コスモワールド」が古典的な遊園地といえる。規模の大きさで辛うじてベスト10に入ったということか。

この差は一体何なのだろう?デイズニーリゾートの突出した強さは何か?何がそうさせるのか? 考えてみた。

結論からいうと、キャラクター力とコンテンツのクオリテイの高さではないだろうか?

TDLもデイズニーシーのアトラクションは企画されてから日の目を見るまで平均数年、そして少なく見積もってもコンテンツだけで数億円の投資が行なわれている。これに施設、建設費を合わせたらとんでもない金額になる。つまりお金のかけ方が違うのだ。

それも箱にお金をかけているのでなく、箱の中の見せものーコンテンツにお金をかけているのだ。だからクオリテイの高さでは他を圧倒する。

二位のUSJもその点では肩を並べるが、持っているキャラクター力等からするとこの売上額はまだ低いように思う。実際「USJいつつぶれる?」などという噂は絶えない。行ったことがないのでなんともいえないが、デイズニーリゾートと比べるとコンテンツの中身の詰めが甘いのではないだろうか?

三位以下は「キャラクター」という点では弱い、「ドーム君」なんていったって誰も知らないだろう。都内のど真ん中という立地条件とまだ根強くいる巨人ファンによって支えられているような気もする。


コンテンツは付加価値を生むための知財である。

というのが私の考え方。デイズニーリゾートはそれをこの数字で実証しているように思う。

この点を「コンテンツはタダであるべきだ」と強硬に主張する人たちはどう考えるだろうか? あくまでそれを主張し世の中の情報やコンテンツをゴミ同然のものであふれさせるべきだ、と考えるのか?

質が高いコンテンツは簡単にできる、と考えている人間が多すぎる。

私は博物館のコンテンツを多数手がけていたことがあるが、「これでデイズニーリゾートのようなものができるんですか?」 などと発言した担当者を何人か見ている。そういう人たちにデイズニーリゾートが1つのアトラクションを作るのにどれだけの莫大な費用と手間をかけているか、について話をするとたいていの場合担当者は腰を抜かす。

それを考えるとデイズニーリゾートの1人がちは当然のような気もする

しかし今日で歴史を終える多摩テックのような古典的な遊園地も、それなりの良さがあるのだ。こういう遊園地がなくなっていくのはさびしい。

ちなみにバンダイの社長の話だと浅草の花やしきは無くさないつもりらしい。日本最古の遊園地(驚くなかれ、江戸時代からあるのだ)を守る気概はあの会社にあるらしい。それはすばらしいことだ。そこは新たなキャラクターやコンテンツの実験場になるかもしれない。このバンダイもおもちゃ業界1人勝ちの会社である。

繰り返す。

コンテンツは付加価値を生むための知財である。決してタダであってよいものではない。

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2009年9月 9日 (水)

デフレの経済状況に負けてCD,DVD料金改訂。

ご存じのように私の経営しているハイブリッドミュージックは音楽制作だけでなくパッケージ製作も行なっています。どの業者もそうだと思いますが基本的には値引きというのはしたくないものだと思います。

しかし昨年からの経済状況による環境変化はやはり予想以上にひどく今期は正直営業的にかなり苦戦しています。そしてやはり市場の調査をした関係でやはり数年前のデフレ現象に今の市場は明らかになっています。しかも今回は前回のデフレと違い、価格を下げたところで今までと同じクオリテイと内容にしなければならない、という意味で前回よりキツイかもしれません。前回は安かろう、悪かろうという状況がありましたが、今回はそこは違います。

今までと同じ内容なら今までより安く、新たな付加価値をつけたものでも今までより高いならいらないーつまり付加価値をつけて今までと同じ料金にしなければならない、という市場状況です。 つまり利益、粗利をかなり削ることを覚悟しないといけない状況です。

パッケージ事業はあまりもうからないので、やや気が進まない面はあるんですがやはり売上を保つためにはやむをえない状況です。

というわけで

弊社のCDプレス、CDプレスセット料金を改定いたしましたのでよろしくお願いします。

特に海外プレスは大幅に値下げしました。

・CDプレス料金表 
http://homepage1.nifty.com/hyb-music/cd_price.htm

・CDプレスセット料金表(マスタリング、ジャケットデザイン)
 http://homepage1.nifty.com/hyb-music/setpricecd.htm

・DVDプレス料金表 
http://homepage1.nifty.com/hyb-music/dvd_price.htm

よろしくお願いします

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2009年9月 5日 (土)

はっきりいって音楽だけじゃもうかりませんので

別の事業に軸足を今月から本格的に移し始めます。

といっても別に音楽家をやめるわけではありません。(^^)  一応作曲、編曲、ピアノ演奏等の仕事は機会があれば続けます。しかし  以前「音楽ビジネスの投資的価値」という記事を書きましたが、音楽は残念ながらビジネスとしては極めて割りの悪い仕事になっているのは紛れもない事実です。つまりもうけようと思うのなら音楽は最悪の選択である。ということを残念ながら認めざるを得ないからです。

請負の仕事は年々コストが削られ、もう今現在、既にギリギリのレベルで制作をしています。そしてその環境は年々厳しくなるばかりです。一方、音楽でもうけるためにアーチストものを出そうにも、万事うまくいったにしても「ハイリスクハイリターン」、多くの場合「ハイリスク、ローリターン」なわけで、とにかく高いリスクと投資を覚悟しないといけない、そしてそれが回収できるようになるため、我慢に我慢を重ねないといけない。しかも我慢したところで回収できるかどうかの保証もない。

それが現実です。

しかしだからといってそれを全くやらないわけにはいかないんですが、「ハイリスク、ローリターン」の可能性が高い仕事を事業の軸足にするわけにはやはりいきませんね。とにかく請負ももうからない、自主的事業も高いリスクを負ったところでもうかる保証はない。としたらこれをメインの事業にするにはあまりにもきつすぎます。

しかし今さら音屋、コンテンツ屋をやめるわけはいかないし、幸いにして業界での仕事経験は長いのでさまざまな分野のノウハウを持っているということもあって、それを最大限に発揮できる仕事が何かと考えました。その結果コンテンツのコンサルテイングの仕事、を私のもう一つの会社である D-LOOP 本格的にまわすことにエネルギーの大半をつぎ込むことにしました。音楽や映像のコンテンツの世界とハードやITの世界との橋渡しのコンサルテイングを行なう事業です。ハード、ソフト両面からお客様に最適なビジネスソリューションをクライアントに提案していきます。

とはいえ、すぐに軌道には乗らないでしょう。以前音楽制作のみでパッケージ製作事業を導入してから回り始めるまで3-4ヶ月かかり、軌道に乗り始めるのに半年以上かかりました。D-LOOP もそのくらい覚悟しておいた方がいいでしょう。

ですから今までの仕事を一切やめるというわけではありません。今までのルーテインの仕事は今まで通りこなしていきますが、やはりもうかることをやっていかないと会社の存続自体がきつくなるのも事実ですので... というわけでそちら方面の仕事を本格的に動かそうと思っています。

コンテンツ事業の危機、といわれますがそうした風向きが少し変わるような仕事ができればよいと思っています。とにかく今までの発想、常識を変えていかないと..

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2009年8月31日 (月)

政権交代は音楽界にどう影響する?

さて、昨日の民主党の大勝、自民党の歴史的敗北から一夜明けました。日本の有権者が自ら積極的に政権交代に導いたというのはおそらく初めてだったんじゃないでしょうか?。終戦直後の社会党の片山内閣、そして日本新党の細川内閣も連立与党で特定の党に安定多数を与えたわけではありませんので、今回の民主党が自民党以外で初めて安定多数を獲得した、という意味では歴史的な選挙だと思います。この結果の受け止め方はさまざまでしょうが一応日本も民主主義がきちんと機能していることを国内外に示した意味では大きいと思います。

ただ、本題とは少しそれますがこの選挙区間中にとても気になることがありました。それはmixiブログ、掲示板などで「選挙関連」「政治関係」の発言をするだけで「世論操作」だとか「公職選挙法違反」だなどと、騒ぎ出す愚か者が非常に目立った点です。

実際mixiでこういうことがありました。
ある方が自分の日記で「選挙会場はいっぱいだった」と日記で書いただけで「世論操作だ」などと騒いだ者がいました。特定できない選挙会場の様子を書くことのどこがなぜ「世論操作」にあたるのか全く理解できません。こういう類の発言が今回の選挙期間、mixiブログ、掲示板で非常に目立ちました。

公職選挙法は各個人が政治的な考え方を述べることを全く禁止していませんし、それを違法な選挙運動だと主張するならばマスメデイアでのコラムから評論家、そしてテレビ番組に出演している人たちが全てそうなってしまいます。これは選挙期間中、何人たりとも政治や政策に関する一切の発言をネットでしてはならない、といっているのに等しく、これは新たな形の言論弾圧といわざるを得ません。だいたいこう主張している人たちは公職選挙法をどれだけ正確に理解しているか疑問ですし、そもそも言論の自由というものを理解している人間とは思えません。ましてそれがもとで「荒らし」や「スパム」を行なう輩はもってのほか です。

このブログの記事に「SNS(ネット)はバカが支配している」とはあるNINのトレント・レズナーの発言を取り上げたものがありますが、こういう連中がその発言が正しいことを証明してしまいますね。まあネットやブログの言論を守るためにもこういう人たちにはネットよりご退場いただきたいものです。

さて、政治と音楽界、一見あまり関係なさそうに見えますが実はそうでもありません。私の知り合いや友人である政党の応援演奏している人もいますし、音楽の関係団体でも政党系のものは多くあります。例えば民音創価学会ー公明党の音楽団体ですし、労音は共産党系の音楽団体です。まあJASRACなどは考えようによっては自民党と官僚組織の音楽団体といえなくもないですね。

まあそんな感じで各政党の息がかかったものは社会を見ますとかなり網の目のようにつながっています。したがってこれは音楽に限らないですが、政治の状況と全く無関係でいられる世界というのは私の知る限り存在しません。私自身は特定の勢力と深いつながりは持っていませんが、仕事の内容によってはこうした団体とのつきあいをせざるを得ない場合は多々あります。

さて、民主党の大勝利がこれからの業界にどう影響するか、正直わかりません。しかし自民党と民主党は同じようなものだと思っている人がいるようですが、実はいろんな面で違います。私はそれが音楽界と芸能界にとってよい影響であってほしいと思います。

昨今麻薬や覚醒剤の事件がニュースをにぎわしていますが、しかしそれらを使用したアーチストよりもアーチストたちに薬物を供給し続ける組織の存在を何とかしないと単なるトカゲのシッポ切りになってしまいますし、またいわゆるその闇組織や政治家等がからんだドロドロした部分は実はかなりあります。もう議員でないので云っちゃっていいと思いますがそこには時々小泉元首相の影もチラホラ出ています。(彼の長男がなぜああも簡単に芸能界デビューできたのか、不思議だと思いませんか?) 民主党政権になってそのあたりの不透明な部分を解明してもらえるかも、という期待があります。

でもおそらく大多数の国民が望んでいると思いますが、まずは官僚政治を打破して欲しいですね。これは自民党には絶対できませんから。今までは政策も予算も全て官僚主導で動いて「官僚による官僚のための政治」だったわけです。私はこれを官主主義と読んでいます。民主党の政策で官主主義から本当に意味での民主主義に変えられたら、それだけで昨日の選挙は大きな意味があります。

JASRACもはっきりいって文部官僚の天下り先の一つですからね。ここもこれを機会にメスを入れて欲しいです、

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2009年8月10日 (月)

音楽ビジネスの投資的価値

 今週から世間はお盆休みモードですが、関東地方は昨日は震度4の地震、そして今日は台風の影響による大雨と休み入りの環境としていまひとつですね。特に昨日の地震はマグニチュード6.9ですが震源が340キロと深かったために震度4程度で済んだようです。不幸中の幸いってとこでしょうか?

 さて、私個人はとりあえず夏休みが終わったのですが世間がお盆モードの時はさすがに電話とかも少なく、ふだんなかなかできないことをやろうと思っております。その中でこのブログの主要テーマである音楽ビジネスのありかた、について考えたいと思います。

 一昨日のノリピーこと酒井法子とその周囲をめぐる覚醒剤事件、押尾容疑者による合成麻薬事件(こちらは死人が出ている)等が世間を騒がしていますが、薬物と芸能界や音楽界とのつながりは今に始まったことではありません。またこういう事件が起きるたびに音楽界と芸能界の中の金がらみのことが存在がクロースアップされます。

 しかし冷静に考えてみて思うのは、特に音楽界に限っていえば今の音楽の世界にそれほどお金をかけることのメリットってなんだろう。とも思うんですね。

いわゆるメジャーとインデイースの差というのはレコ協以外ははっきりいってもはや宣伝費にかける費用しかありません。そして放送局とレコ協加盟のいわゆるメジャーレコードとの排他的、独占的関係は今も維持されており、そこにはレコ協関係以外の会社が入る余地はほぼないといっていいです。そして確実に多額の「お金」の存在があります。(いわゆるタイアップという奴ですね) かつてはそのお金はほぼ問題なく回収できていました。しかし最近はごく一部を除き回収が難しくなっています。これはご存じの通りテレビの視聴率の低迷が背景にあります。つまり多額の宣伝費を投じても番組を見ている人が減っているんですから、投資に見合う回収ができなくなっているのです。

 コンサートにしても同様で実際にはアーチストや事務所の「関係者のサクラ」によって成り立っているケースの方が多いです。なかなか皆さん忙しくてコンサート会場にかけつては下さらないんですね。

 つまり現状の音楽業界は少なくとも投資対象としては「ハイリスクハイリターン」の場合も確かにありますが、実は多くの場合「ハイリスク、ローリターン」なわけですね。つまり投資対象としてははっきりいって最悪です

 これはもうけようと思うのなら音楽は最悪の選択である。ということを如実に示しています。残念ながら私もその通りと認めざるを得ません。

 しかしかつては「音楽で一旗上げる」ことが可能な時代がありました。90年代のいわゆる「音楽バブル」の時代がそうでしたが、残念ながら今はもはや時代背景、社会の経済環境が違います。しかし問題は時代背景、社会の経済環境が違うにも関らず音楽業界は「音楽バブル」の時代と殆ど同じ手法でプロモーションしている、という点にあります。しかしこれは必ずしも音楽業界の人間だけを責めることはできません。

 率直にいって少なくとも日本では地上波テレビの露出以外に有効なプロモーションが存在していない、ということが最大の問題だと思います。これは自分でプロモーション活動していて肌で感じている現実です。

 「インターネットのプロモーション」を有効に活用すれば地上波テレビに取って代わるプロモーションになるはずだ、という人がいます。しかしそれは少なくとも現在の状況では正しくありません。なぜかという理由、続きは明日書きます。

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2009年4月30日 (木)

四月が終わり不況を改めて実感します。

今日で4月も終わりました。

GWたけなわですが、月の終わりを見て改めて厳しい状況を実感しますね。まあ今月制作予定のものがみんな次月にずれこんだというのもありますが、4月はいろいろ動いたのですが結果としては思うような実績は出せていません。予想通り、というか予想よりはるかに深刻な状態で今年度はスタートせざるを得ませんでした。

以前のブログでも書きましたが予算削減のプレッシャーもかつてなく凄まじいものがあります。しかし前にも言ったとおりコンテンツは物品ではありません。クオリテイを下げないで価格を下げるのには限界があります。音楽の予算もただでさえきつい制作費が余計削減の方向にいってしまうでしょう。音楽の世界はもう何年も前から終わりなきデフレスパイラルに入っております。

スーパーも値下げ合戦がすごいようですが事実上デフレが完全に始まっているようですね。まだ前回のデフレからそう時間がたってない間に再度のデフレ、これはメーカーはかなりのダメージをこうむる事になるでしょう。

私がコンテンツは物品ではない、値段を下げればクオリテイは必ず下がる、といったところでこの流れにどこまで逆らえるでしょうか。

ところでだいぶ前の記事ですが、広告費削減の世の中の流れを利用してこんなビジネスがあるようです。

■広告制作をコンテスト形式で募集することで費用対効果向上。レッドビジョン、公募ガイド社と事業提携。(Venture plus)
http://venture-plus.com/news/16292

これはCMや広告を一般から公募し、コンテスト方式にして最も優秀な作品を広告に採用するというもので、安価でクオリテイの高い広告を作れるということで企業からの問い合わせが殺到しているとの話です。

株式会社レッドビジョンのホームページ(CM王国)
http://cm-king.com/

まあこういう時代ですからもちろんシロウトだけではなく、プロ予備軍もしくはプロも参加しているようです。まあ音楽でもアーチストの曲のコンペが当たり前の現状なので、似たようなものじゃないかといわれればそうですが...

広告の世界ではコンペが当たり前の世界ですが、広告代理店ではなく一般のシロウトの人も参加のコンペという風に考えればいいわけで、手法的には別に新しくはありません。ただ、一般公募という切り口が面白いとは思います。

しかし私的にはやはりうまくいっても一時的な現象のような気がしますね。勿論シロウトの人の中にはプロが考えもしなかった発想もする人も中にはいるかもしれませんが、そういう人がいたにしても極めて稀ーまあ宝くじに当たるようなもんでしょう。仮にシロウトの人で面白い発想の広告を作ったにせよ、よほどの天才でもない限りシロウトは底が浅い人が多いですから、一度はうまくいってもなかなか続かないでしょう。だから始めのうちはうまくいっても、結局はそう長続きはしないと思いますね。

そのうちやはり「クオリテイを高くしたい」と思ったら結局は本当のプロを使わざるを得なくなる状態になると思いますね。発想は面白いけどこれこそが新しいコンテンツビジネスの形だ、なんて考えている向きがあるとしたら、それはコンテンツ制作というものを甘く見ている証拠だと思います。

私は一応プロを自負していますから、やはりどんなにデフレが来ようと自分のクオリテイは守る、どころか今以上のクオリテイをあげる努力をしようと思います。前のデフレの時に経験しましたが、周囲が値段を下げているかといって自分も安売りすると、結局は自殺行為になるということができます。こういう時こそ、自分の仕事のクオリテイを上げ、なおかつ自分にしかできないことを磨いていくしかないと思います。

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2009年4月27日 (月)

ブルーレイも補償金課金へ 文化庁、経産省と合意

いよいよGW間近です。土曜日の記事になってしまいますが

■ブルーレイも補償金課金へ 文化庁、経産省と合意

http://www.asahi.com/national/update/0425/TKY200904240332.html

このブログで皆さんに文化庁への意見具申をお願いしたり、私自身も自らの「文化庁意見書」を公開した手前これに対するコメントをさせていただきます。

まず、消費者が自由にコピー複製できる家電より著作権の補償金を払う点についていまだ多くの人が誤解をしているように思います。消費者が不当に余計なコストを支払わされているというのがその論法の根拠ですが、音楽や映像を「個人使用」のためにコピーするという行為をおそらく殆どの皆さんは行なっていると思います。この制度に対する誤解は「自分の好きでない音楽や映像のために支払わされている」とお考えの方が多いようですが、それは特定のソフトのためではなく、皆さんが好きな音楽やソフトが「個人使用」のために「自由に」コピーができる権利を保証するための対価とお考え下さい。

前にも申し上げたようにDVDやブルーレイ機器等で「録画、録音」するという行為は映像や音楽という「コンテンツ」という知財をコピーするという行為であり、これはコンテンツの中身がいかなるものであっても「個人使用」として世間一般の方が家電を使って著作者の許可なくコピーする行為であります。それによって本来は「個人使用」する場合に権利者に支払われるべき対価がある工程で「支払われなくなる」という事態が発生することになります。勿論ユーザーの方がJASRACなり何なりに「個人使用でコピーした」という報告をしていただければいいですが、現実問題として個人使用のレベルで誰かどの曲をどれくらいコピーした、などと把握することなど不可能です。そのためにハードから一定率の金額を回収した金額を権利者に公正に分配する、という方法しか現実的にありません。

クリエーターが安心してコンテンツ制作に没頭できるのもこうした制度があってこそであります。決して変に「楽をするため」にこの制度の存続を要望しているのではありません。クリエーターは新たな魅力あるコンテンツの創造のため日々努力しており、それは「権利による収入」なくして続けることはできません。特に最近は制作費が極端なほど抑えられていますから.....    ハードはモノを売っていくらですが、ソフトは権利ビジネスであることをご理解下さい。

とりあえずまだ安心はできませんが私どもの主張が認められた形になりました。松武秀樹さんを始め関係者の皆さんお疲れ様でした。そしてこの制度のご理解をいただいた方、本当にありがとうございました。

最後にこの制度はユーザーが引き続き魅力あるコンテンツを享受するための必要な制度で、目に見えにくいかもしれませんが最終的にはユーザーにメリットをもたらします。そこの所はわかりにくいかもしれませんが何卒ご理解下さい

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2009年4月23日 (木)

私の新しいコンテンツビジネスー機が熟しつつある かも...

もう忘れている人いるでしょうが、私は別会社で新しい「コンテンツビジネス」を始めようとしていました。しかし昨年本導入されたものがあるものの、まだまだ本格的に動くには程遠い状態でした。

しかし最近少し赴きが変わっている感じがします。

まだ案件が決まったわけではないので、まだ現段階では何ともいえませんが今決められるという感触の案件がものすごくたくさんあります。

今までコンテンツを使った防犯ものとかの無償デモを行い、正直いって結果が思わしくないものもずいぶんありました。これからやる案件だってうまくいく保証はありません。

しかしずいぶん失敗した分、かなり多くノウハウを培いました。またこの件に関しては外国からの論文等の情報もあり、今度は少なくとも前みたいな結果にはならないぞ、という不思議な自信があります。まあベストにはならないかもしれないが、少なくともベターな結果にはなるだろう、という自信

根拠は?といわれるときちんとは説明できませんが、非常に楽観的な見通しがあります。

私のもう一つの会社は......

音楽だけではないですが、

あくまでコンテンツ屋の発想から生まれました。とりあえず万引き防止という防犯装置からスタートしていますが、それは私がもう1つ会社を始める単なるきっかけに過ぎません。

要は今の産業界の動き、世界の動きを見るにつけ、
いや、見れば見るほど
コンテンツビジネスというものが今非常に危機的な状況にあることがわかります。

このままではコンテンツビジネスはただ、「流通促進」という大義名分のもと、安売りかタダ同然での垂れ流しを殆ど無理矢理させられるーそういうオプションしかなくなってしまうし、

何よりも 「コンテンツ制作」というものが結構大変な作業だということを理解している人があまりにも少なすぎるというこの現状

はっきりいいます。

このままいけばコンテンツビジネスは間違いなく崩壊します

私はそれを変えたい。
変えなければ音楽も映像等も、21世紀に文化と呼ばれる形で残らない

そう思います。
そしてようやくそのチャンスの第一歩が近づいている気がしています。

このことの詳しいことは後程また書きます。

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2009年4月10日 (金)

ぶっとんだ経営者交流会

友人のAさんのお誘いで本日会員制の経営者交流会に行きました。「守成クラブー仕事バンバンプラザ(名前もぶっとんでます(^^;)」という会員制の経営者交流会で一番ぶっとんだのは全員が輪になり移動しながら出席者全員と名刺交換をすること、120人以上参加した交流会で当然、殆ど言葉をかわす暇などない、こんなことで経営者同士の人間関係やビジネス関係なんて築けるんかいな、と正直最初はものすごく引いてしまいました。

それでも周辺にいた人にe-ラーニングコンテンツを作る会社や、何と元レコード会社のプロデユーサー(某PC社)で現在デジハリ(知らない人のため:デジタルハリウッドーお茶の水にある学校です)の先生をやっている人と話でもりあがり、結局勢いで入会してしまった。この会は「ゲスト」は一度だけの参加、入会しなければ二度とここに来れないようになっているし、具体的にビジネスになりそうになった件もあったのでとりあえず参加させていただくことになりました。

普通音楽業界人はこの手の交流会にはまず参加しません。自分たちの「村社会」に閉じこもっている人が多いですからね。ですから同じ業界の人がいるとは全く考えもしませんでした。この人も私と同じくかなり音楽業界の問題を真剣に考えていた人なのでものすごく話しが合いました。やっぱり業界でも私のような考えを持っている人は自分だけでないことがわかり、何かうれしかったですね。ちなみにこの元プロデユーサー、「コンテンツ学会」にも入っているようです。

それにしてもいろんな交流会とやらに参加しましたが、こんなのは初めてうれしい顔 まあ私は地元の法人会とか商工会とかには参加していますが、それの全国版ということでしょうかね。日本中の多くの経営者と知り合う機会ができるというのも、入っていて損はしない感じはしました。

Ts3h0010

実は本当の目的は例の防犯BGM機器(写真)を売ってくれそうな人を捜すのがメインだったんですが、まあこの面はこれからのつきあいで考えましょう。

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2009年2月23日 (月)

経産省はコンテンツ業界を見下しているーこんな連中にまかせていいのか?

今日はオスカーの発表の日だが、この記事を見て経済産業省のコンテンツ産業の認識があまりにひどいことに怒りを通り越して呆れた。

■コンテンツへの愛が感じられない経産省

http://it.nikkei.co.jp/internet/news/index.aspx?n=MMIT12000023022009&landing

経産省のコンテンツ担当課長は以下のような発言をした。

「コンテンツ産業が儲かりたいから政府も支援しろと言うだけでは、その辺の兄ちゃんが“ボクは大事だから支援してよ”と言うのと同じ。制作の現場が本気で海外で成功しよう、成長しようと思っているのか極めて疑問。“今のビジネスが今の規模できっちり守られればいい。色々言われるけど何が悪いんだ”というのがコンテンツ制作で力を持つ人の本音ではないか」

 「ソフトパワーを支えるクリエイティブの現場は、どこもみんな下請け。資金調達も販促活動も自分でやらずに発注だけ待ち、当たるかどうかのリスクは取る。これは普通のビジネスセンスで言えば、“研究開発はやります。でも事業化に向けた販促活動はしません。資金集めもしません。でもボクに開発費はください。なんで君たちはそんなに冷たいんですか”と研究開発部門が言っているのと全く同じ。ビジネスリスクを取って努力するということをしていない」

 「“コンテンツ流通くそくらえ”と思っている。勝手に投資してチャンネルをたくさん作って、コンテンツが足りないから流通促進しろと言う人がいるが、流通で恒常的に過剰投資が起きているだけ。カネが余っているなら制作側に投資しろと言いたい。しかし、逆に言えば、制作側は投資を集める努力をしてきたか。資金調達はしない、販促活動はしない、当たる当たらないのリスクは取るけれど、そこまで全部おんぶに抱っこの状態なのに権利取られるとかガチャガチャ文句言って、どっちもどっち」

呆れたのは岸さんも記事で書いているようにコンテンツ担当課長とあろうものが、ハードの世界とソフトの世界の業界の体制やしくみ、その世界で仕事をしている人間のありかたを全く理解していないことである。こんな人間に日本のコンテンツビジネスの未来を託さなければならないことを見てはっきりいって寒気を感じた。役人の頭の悪さ、コンテンツ、ソフトの制作現場に対する理解のなさがここまでひどいとは思わなかった。

これに関しては岸さんが同記事内で論じている内容に同感するので以下に引用する。

この発言を聞いて、正直驚いた。部分的に正しいことを言ってはいるものの、経産省のコンテンツに対する冷酷さがにじみ出ていると言わざるを得ない。

 第一に、コンテンツ産業を製造業などと同列視している。しかし、クリエイティブな産業は、業界構造やマネジメントなど多くの面で一般産業とは異なるのである。非効率やビジネス的な緩さが素晴らしい作品を生み出す原動力の一つでもある。それなのに、製造業などの常識からコンテンツ産業のこれまでのやり方をばっさりと全面否定するのはいかがなものだろうか。

 第二に、コンテンツビジネスの実態に対する理解の欠如を感じる。著作権は、弱い立場の制作側が所得を得るための唯一の拠りどころなのに、それに代わるスキームを示すことなく“権利取られるとガチャガチャ文句言う”と発言するのは、制作側に対する無理解以外の何物でもない。

 第三に、コンテンツ業界に関係する者として耐え難いほどの“上から目線”である。コンテンツや制作現場に対する愛が微塵も感じられない。制作の現場が努力してないと本当に思っているのだろうか。誰もリスクを取っていないと本当に思っているのだろうか。勘違いも甚だしい。

これを見て国は本気で日本をコンテンツ大国にしたいと考えているとはとても思えない。ソフトよりもハードの論理を優先し、知的財産を始めとするコンテンツを犠牲にしてハードメーカーの利益を優先しようというのが本音だとしか思えない。何よりもコンテンツ担当課長がコンテンツの制作現場や業界の体制を全く理解していない、勉強すらしていないことが明らかになり、この国の政策には到底期待できないことが明らかになった。

こんな状況では日本で音楽や映画を作る人間がいなくなるだろう。みんな海外に「亡命」してしまうだろう。また世界のコンテンツも日本の市場に持っていこうなどとは考えないだろう。それほどこのコンテンツ課長の無知無理解の実態は深刻だ。Blue-rayとかが普及してもそれを再生するソフトがなくなってしまう事態にこのままではなりかねない。

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2009年1月19日 (月)

防犯BGM(万引き防止)関係で取材を受けました

今日は音楽関係ではなく、私の会社で推進しようとしている音コンテンツ事業ー「防犯BGM機器」(写真)の関係でAMラジオの取材ですがTBSラジオ「うわさの調査隊」(17:15-17;30 OA)に出演しました。

音コンテンツにより万引きを防止するという装置の説明です。

Ts3h0010
番組名    ;「うわさの調査隊」(TBSラジオ)

オンエア期日:2月3日の午後17;15-17:30
全国のTBS系ラジオにてオンエアいたします。
まだ先の話ですが、よろしくお願いします。

ちなみに2月3日はあるドラマの場面(たぶんクライマックス)にうちの関係の音楽家(-弦カル)を派遣し、一部簡単な弦のアレンジも行うため場合によっては現場に行かなければならず、私自身は放送を聴けるかどうかわかりません。

ご興味のある方はどうぞチェックしてみて下さい。

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2008年12月11日 (木)

コロムビア人員削減発表

■ コロムビア70人の人員削減発表

http://columbia.jp/company/ir/ir_news/2008/pdf/081211.pdf

コロムビアはつい先日仕事したばかりですが、やはり業界の環境の厳しさはますばかりですね。来年の想定された業界のカタストロフィ、思ったより大きく進行するかもしれません。プレスリリースを引用させていただきます。

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コロムビアミュージックエンタテインメント株式会社は、昨年10月と今年3月に行なった人員削減を2009年3月までに再度実施し、約70名の希望退職者を募ることを発表した。

前期において黒字化のために邦楽アーティストラインアップを見直すとともに、洋楽部門を大幅に縮小したが、J-POP・J-ROCK部門における新人の発掘、育成の遅れなどにより、安定した業績を計上できるレベルには至らなかった。

この結果を受け、確実に利益を計上するため、効果的な制作体制、営業体制の再編成、管理部門のスリム化などを検討。その一環として希望退職者を募る「セカンドキャリアプログラム」を再度実施する。また、執行役の報酬、管理職社員の給与等のカットも実施する予定だ。

これにより平成21年3月期においては、約2億円の特別損失を計上する予定だが、人件費および経費については、報酬などのカットも加え約1億円の改善効果が見込まれている。また、今回の人員削減および報酬などのカットにより、来期以降について人件費および経費合計で年間6億円強の削減効果が見込まれている。

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ある情報ではここ一ヶ月くらいに各「メジャーメーカー」が次々にこの手の発表をする可能性があるようです。もはやメジャーレコードといっても名ばかりの会社がこれから増えるでしょうね。

2009年、私のいう音楽業界7年目のジンクス、来年は大変なことになるかもしれません

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2008年11月28日 (金)

ソニー「Blu-ray Discの素材と技術を応用した高品位CD「Blu-spec CD」」開発!!

すみません。遅いニュースでもはや"Olds”になってしまいますが見逃していましたので、何をいまさらという方はお許し下さい。

■Blu-ray Discの素材と技術を応用した高品位CD「Blu-spec CD」登場

http://plusd.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/0811/05/news086.html

■ソニーがBlu-ray技術を応用した高音質な「Blu-spec CD」を開発、既存のプレーヤーでも再生可能
http://gigazine.net/index.php?/news/comments/20081105_blu_spec/

まあIT系のジャーナリストの方には記録メデイアのことを語るだけで時代遅れと決め付ける人も多いが、現在のmp3を中心とする音楽配信の状態がもし音楽配信の完成系であると考えているとしたら音楽配信の将来は暗い。そういう話はもっと高音質の音ファイルが日常的にやりとりできる環境になってからいうべきだと私は思っている。

そしてやはりこういうのを出すのはソニーだった。SACDの失敗から今回は通常のCDプレーヤーでも再生できるようにしたようだが気になるのは高品位再生した時のスペックである。公式サイトを調べてみるとブルーレイのカッテイング技術を応用した高品質としか書いてなく、SACDのように50MHZ帯域とかそういうことではなさそうである。公式サイトに書いてあることをそのまま引用すると

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高品質時代の最も新しいハイクオリティディスク
現在お手持ちのCDプレーヤーで、小さなボリュームでも大音量でもその違いを実感できます。
余すところなく伝わる臨場感
コンサート会場のVIPシートで聴いているような、最高のバランスと臨場感を楽しめます。
『Blu-spec CD™』は通常のCDと同じ構造ですので、従来のCDプレーヤーでお楽しみ頂けます。
ご自宅のオーディオルームで、愛車の中で、アウトドアでお好きな場面で『Blu-spec CD™』のサウンドをお楽しみ下さい。
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ということらしい。あとは実際どの程度既存のCDと違うかだがマスタリングスタジオで聞けるような高音質でこの「ブルースペックCD」は聴けるのだろうか。興味はあるところである

Blue Spec CD公式サイト
http://www.blu-speccd.jp/

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2008年9月29日 (月)

CDプレス業者としてのつぶやき

ご存じのように私の会社は音楽制作だけでなくCDのパッケージの製作も行っております。うちは基本的に「制作屋」ですが、音楽制作費が昔に比べあまりに下がってしまったためそれを補う意味で始めたのですが、結構うちの会社の重要な事業の1つになっています。大苦戦した昨年と比べ今年は今のところまずまずですが(それでも絶好調というレベルまではいかないですけどね)お問い合わせのお客様の傾向を見ると、2-3年前と明らかに大きな変化があります。

まず、数年前お客様からCDプレスのお問い合わせをいただく際には、まず問答無用で海外生産の問い合わせでした。国内工場なんてとんでもない、という雰囲気があり見積もりも他社と比べながらのはっきりいって数字しか見ていないお客様が殆どでした。まあデフレ真っ盛りの時代でしたから、仕方ない面もあるんですがしかし理由がなく安くなるなんてことはありえないんですね。 安くなるのは「あるものを削っている」から安くなっているのであって、平たくいえば安くなる以上そこには一定のリスクもあるのです。そこを理解していない方が多かったように思います。

当時は中国(本土)の海外プレスが大きく伸びた時期で確かに中国プレスは値段的にはかなり安かったのでうちも正直かなりお客を取られました。しかし中国本土の大半の業者はPhilipsの認定工場(Philipsに特許料を支払っている工場)ではありませんし、不良品率もかなり高いものなのです(平均3枚に1枚は不良品) 私どもはお客様よりお見積もりを出す場合、その辺りも説明するんですがはっきりいって殆どの場合無視されました。また著作権なんていう概念すら持っていない工場が多いので、マスターが横流し、なんてことは中国工場なら当たり前のように行われます。うちの会社にも中国本土のプレス業者の売り込みがかなり来ていましたが、正直恐くて頼めないですね、少なくとも現状のままでは

まあ何も問題が起きなければお慰みですが、たぶん多くのお客様はその後大変な問題に直面したのだろう、ということは想像に難くありません。その証拠に最近のお客様のお問い合わせが殆ど国内工場に変わってきました。しかし別の問題が出てきました。

通常海外だと早くて二週間半ー時期によっては3週間かかる場合があります。国内は2週間以内なら余裕で納品できますが、最近は1週間あるいは数日という異常に短い納期を要求されるケースが増えています。何か国内だとすぐに納品される思い込んでいる方が多いような気がします。特にいわゆるベンチャー系企業の方にそういう傾向が強いですね。これはこれで困ったものです。

パターンとしては週末に近い金曜日のそれも夕方から深夜近くに電話が来て数日から1週間で納品せよ、という内容が多いです。ひどい場合は明日納品せよ、なんていう例もありました。少なくともちゃんとした企業の工場でそうした無理な納期に対応できる会社を手前どもは知りません。これらの要求にこたえられた業者がいたとはちょっと考えにくいですね。少なくともまともな会社の工場では...

ついでに申し上げますとPhilips認定、そしてJASRAC認定のちゃんとしたCDやDVDプレス工場を作ろうとしたら設備投資だけでゆうに億単位の金が必要になります。個人経営の会社でできるレベルではないんですね。まあCD-RやDVD-Rのコピーなら不可能ではないですが、CD-RときちんとプレスされたCDは全く違います。表面上は同じに見えますが全く別のものです。(CD-Rは耐久性もないし、傷がつけばアウトですから「商品」には向きません)

最近の日本企業、特にIT企業を始めベンチャー系の企業経営者に「もの作り」というものをあまり重要視しない、工場なんか頼めばあっという間に作るのが当たり前だ、といった感覚が蔓延しているような気がして仕方ありません。日本は安くて良い「もの」を世界に売って今日の経済大国を築いたのですが、その「モノ作り」を軽視する、見下すような雰囲気がもし日本の経済界で多数派になりつつあるとしたら日本という国の将来が危うい、そう感じるのは私だけでしょうか?

とにかく国内工場でCD, DVDのプレスをお考えのお客様、納期はジャケットのないものでも1週間半、ジャケット印刷物がある場合は2週間は見ていただくように、お願い申し上げます。

弊社のプレス事業の詳細は以下をご覧下さい。

CDプレス詳細
オリジナルCD制作
CDプレス価格表
DVDプレス価格表

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2008年8月31日 (日)

コンテンツ学会というのができるようです。

コンテンツ学会
http://contents-gakkai.org/

というのができるようです。

呼びかけ人は

・堀部政男(一橋大学名誉教授)
・杉山知之(デジタルハリウッド学校長)
・玉井克哉(東京大学先端科学技術研究センター教授)
・中村伊知哉(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授)
・和田洋一(スクウェア・エニックス代表取締役社長)
・金正勲(慶應義塾大学DMC機構准教授)

10月11日、秋葉原コンベンションホールにて設立会及びシンポジウムが開催されるようだが、自民党の麻生太郎や民主党の原口一博も来るという。原口はともかく麻生まで来るとは何か胡散臭い感じも何となくする。「学会」というからには学問的な部分があると思うのだが一体何をやるのだろう? 詳しいことをご存じの方は教えてください。

デジハリやゲーム会社の人がいるようだが、ここで気になるのは著作権や知財関係の専門家といえる人間がいないこと。例の総務省のコンテンツ会議と同じ、ハードやIT系会社主導で行われると思われても仕方がない。音楽配信や映画配信のビジネス本格化までもし視野に入れているとしたら、映画関係者や音楽関係者も入っていないとおかしいだろう。その業界関係者の参加はあるのだろうか?

気になるのは映像制作や音楽制作の関係者はともにこの官やハード、IT系の「コンテンツビジネス推進」の流れに対してどうしても受身や「守勢に立っている」様に見えてしまうこと。もし今回の「コンテンツ学会」がアーチストやクリエーターの権利を軽視するような方向にいけば取り返しのつかない事態になるかもしれない。

そうならないためにも、音楽関係者、映像関係者が積極的にこうした動きに参加してほしいものだ。スクエアの和田さんやデジハリの杉山さんだけだとコンテンツ制作者の権利がいいようにやられてしまう可能性がある。

興味ある方のため設立記念発起会のお知らせです
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コンテンツ学会設立総会・シンポジウム
・日時:2008年10月11日(土)
  13時30分~14時:発起人を対象とした設立総会
  14時30分~16時30分:設立シンポジウム
  終了後、設立記念パーティーを開催
・登壇者:会長・副会長候補、および麻生太郎氏、原口一博氏
、コンテンツ関連4省庁をはじめとした各界からのゲスト
・会場:秋葉原コンベンションホール
・地図:http://www.akibahall.jp/data/access.html
・費用:無料(設立記念パーティーのみ会費制:5000円程度)


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2008年8月 6日 (水)

MUSIC BiZ NITE: 「音楽業界の動向と新たなる可能性」交流パーテイー

実は本日は本来地元の商工会のつきあいで花火大会に出席する予定だったのですがご存じの通りの雷雨で中止!!  そこで友人の朝瀬蘭君に誘われてMusic Biz の音楽業界イベント「変動を続ける音楽業界の新しい可能性を探る」交流パーテイーに出席するために六本木のClub 57まで出かけました

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何でもイギリス大使館が後援してイギリスやイギリス連邦関係の音楽業界人と日本の音楽業界人の交流を目的としたものらしく、そのため出席者も大半がイギリス系の人たちでした。日本人もいましたが、あまり日本の音楽関係者はいなかったような印象があります。会話も当然殆ど英語でした。

Ts3h0013 パーテイーではシンポジウム、やパネルデイスカッション、そしてイギリスのインデイース系レコード会社のプレゼンテーション等が行われ、私は「デジタル音楽の日本での可能性」というシンポジウムに出席しました。パネリストはhearjapan.comNathan Reaven氏、Theta MusicのSteve Meyer氏、Last FmのMakiko Allum女史の三名。会話は全部英語でしたが、私が出席したものだけなぜか通訳がついていなくて、後のプレゼンやパネルデイスカッションは全て通訳がいました。

シンポジウムでは日本の音楽配信で携帯の着メロの売り上げが圧倒的であることが驚きをもって迎えられたようですが、これはネットがまだPC中心である欧米社会と若者を中心にコミュニケーションが完全に携帯中心になっている日本との違いだと思います。シンポジウムではNapsterやdocomoの音楽配信の定額方式がうまくいっていないこと、少なくとも日本国内に関しては日本のメーカーが騒ぐほどネットでのコピー「海賊版」が配信の売り上げに悪影響を与えていないことが報告されました。(これは私も同感) シンポジウムでは既存のレコード店がどんどん閉鎖していく一方で「ツタヤ」のようなCDレンタルショップは寧ろ売り上げを伸ばしている現状が報告され、そこに音楽業界としての活路があるのでは、という意見も出されました。この点はなるほど、と思いましたね。

ただ、パネラーがこのことによって日本のポップスももっと海外で聴かれることになるだろう、(?) などと発言していましたが、それを聞いて質疑応答の時少し意地悪な質問をしてみました。「日本のJ-popは殆ど日本語の歌詞だが、それが欧米社会にどれだけMarketableなのか?」という内容。実は私はアメリカ人は一般に「歌詞が英語でない」というだけで聞かない傾向が強いことを知っているためで、同じように映画も「英語でない」「字幕」というだけで見ないアメリカ人が多い、と少なくとも私の中ではそういうイメージを持っているからです。それに対してReaven氏は、その事情は少し変わりつつあり今アメリカ人が海外の新しい曲を求めつつある、という答えでしたが果たして本当でしょうかね?ちょっと目から鱗でした。

まあ確かに最近下手な日本人より「アキバ系」に詳しいアメリカ人やフランス人が増えているのは知っていますが、まだそういう人たちは多数派だとは思えませんけどね。海外の文化への関心が強ければ、ブッシュなんかに投票して再選させないと思うんですけど...

しかしもし本当だったとしても、日本の音楽業界人の殆どは自分の曲が海外、それも欧米で売れるなんて考えもしないでしょうしね。考えるとしたら細野さん、坂本さんといった人たちくらいでしょう。

尚、もうひとつ「i-phoneは音楽配信シーンを変えると思うか?」という質問には「うーん。何ともわからない」という答えが返ってきました。これは正直な答えだと思います。日本のIT系のジャーナリストなんか、もうそれを信じて疑ってない人が少なくないですからね。日本人はムードに流されやすいけど、欧米の人はやはり冷静でした。

ちなみにこの交流会、日本人が欧米の業界に売り込むというよりは何とイギリスの音楽業界人が日本の市場にどうやって売り込むか、という主旨だったようでなるほどだからイギリス大使館が後援しているんだ、と理解できました。それにしても音楽業界の深刻さは日本だけでなく欧米もかなり深刻であることを改めて実感しました。でも、何で日本の市場へ? 知らない人もいるでしょうが、アメリカの次に大きな市場らしいです.。 要は日本人ってまだ金を持っていると思われている、というのもあるようです。

まあ結構楽しい時間を過ごさせてはいただきました。こんなに英語しゃべったのは久しぶりだー。

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2008年7月 5日 (土)

取るに足りないコンテンツメーカーからの提言ー配信ビジネスを真に推進するために

先月の27日に総務省よりコンテンツビジネス推進のための第五次中間答申が発表された。題して「デジタルコンテンツの流通の促進」及び「コンテンツ競争力強化のための法制度の在り方」 (情報通信審議会 第5次中間答申)
http://www.soumu.go.jp/s-news/2008/pdf/080627_7_bs2.pdf

相も変わらず「役人言葉こいつらわかりやすい日本語がしゃべれんのか!!)」で難解な文章だが、ひとことでいうと「コンテンツプロヴァイダーは自分のコンテンツを限りなくタダに近い低コストで出しなさい」という内容に読める。

そもそもJEITAにしてもそして総務省にしても共通しているのはクリエーターへの思いやりのなさである、これをコンテンツメーカーの「守る」主張と勘違いしている人がいるが、コンテンツをタダ同然に出せ、というのはクリエーターに飢えよといっているのと同じである。

何かクリエーターから権利を奪い取るのがコンテンツビジネス成功の道だと思い込んでいる人間が多いようだが、はっきりいおう、今のインターネット環境のままでは自分のコンテンツを流通させても殆どメリットがない。今の環境のままでネットでコンテンツを配信しても安売りのオプション(しかもデフレスパイラル的に価格がどんどん下がっていく)しかなく、はっきりいってたいした商売にならない。なぜそうなのかを今説明しよう。

私は音楽家なので音楽を例にとろう。ご存じの通り今midiの着メロを除く音楽配信の大半がmp3フォーマットになっているが、そもそもmp3とCDが全く同じ音質だと思っている人が驚くほど多いようだがそれは誤りであるこれは音質はSN比とサンプリング周波数のみでわかる、という勘違いする人が多いためだが、実際にはそれらのパラメーターは音質の数多くのパラメーターの中の一つに過ぎない。mp3というのは標本値のポイントをCDより1/10前後少なくしたデジタル音源で、当然のことながらCDと比べ音の解像度(きめの細かさ)がかなり粗い。 わかりやすく例えて云えばCDの音源をハイビジョンの映像だとすればmp3は昔のくし型フィルター(少し古かったかな)のないオンボロテレビの画質に相当する
パソコン程度のスピーカーだとわかり辛いだろうが、高品質なコンポステレオで聞くと音質の違いは歴然としている。嘘だと思うなら一度試されてみることをお勧めする。

同じ曲でCDの音源とmp3の音源を音質のよいスピーカーで聞き比べるといい。なるべく大きな音質で聞かれることをおすすめする。あなたがまともな音楽の耳を持っていればよほどひどいハードウエアを使わない限り両者の違いがわかるはずだ。

もうかなり前からmp3中心とした配信ビジネスにあまり魅力を感じなくなっている。そもそも今のmp3がCDに完全に取って代わるほどの音質ではないのは明らかなのだがなぜかこの点に着目した議論が殆ど見当たらないのが不思議である。そもそも音楽配信が伸びているといっても九割は携帯の着メロ、着うたでi-tunes等の純粋な音楽配信のセールスは全体の一割にも満たない。
2007年の音楽配信売上は754億円、前年比41%増~日本レコード協会調べ
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2008/02/22/18557.html

確かに前年比30%伸びているが元々の数字が小さいし、またブロードバンドの急速な普及を考えるとこの伸びは寧ろ鈍いといってよい。本来なら倍々ゲームくらいの伸びであっていいはずである。

つまりそもそも今流通しているコンテンツの質自体がかなり低クオリテイのものなのだ。これがmp3ではなくCDとほぼ音質が同じのaiffwavで配信できるようになれば話は別だが、それには現行のFTTHの通信速度では不十分である。少なくとも現行のFTTHのスピードより数十倍速くなければならない。
現在日本では光ファイバーがある程度普及してきているので理論的には波長を現行の赤から紫に近くすれば充分にそれは可能なのだが問題はPCのハードウエアがここ5-6年実質的に殆ど進化していない点にある。どんなに光ファイバーが普及してもCPUの演算能力のスピードが現行のままでは宝の持ち腐れである。従って現在の環境ではまだ配信ビジネスが本格的になるような環境ではそもそもない

音楽すらそうなのだから映像はなおさらのことである。現行の環境で仮に映画を配信しても充分なクオリテイの画質にはならないだろう。またユーザーもyou tubeで配信されているような画質で満足しているようでは配信ビジネスのこれからのレベルにがつく。

またCDの44.1KHZ 16bitの仕様だがこのスペック自体デジタル技術草創期のものだ。現在の音楽制作の現場では24bit 以上、マスタリングも32bit時代に突入しておりサンプリング周波数も48KHZ以上、場合によっては96KHZのサンプリング周波数でレコーデイングが行われている場合も少なくない。つまりCDのスペック自体がそもそも時代遅れになりつつあるのだ。そのためSACDかDVD-Audioのような新世代のデジタルメデイアの期待があったがメーカーのエゴのぶつかりあいでどちらも普及することなく終わりそうである。現在の状況では残念ながらCDに完全に取って替わる新しいメデイアは出てきていない。

蛇足だがブルーレイならハイビジョンの映像で映画を完全に記録できると思っている人が多いようだが、実はハイビジョンを完全な形で記録するにはブルーレイでも不十分である、ということをご存じだろうか。完全にハイビジョンが社会に定着した場合には更に新たなメデイアが必要だ。

だからといって今の配信の環境がそれに取って代わるレベルではないのは今のネット環境の話で明らかだ。ITジャーナリストの多くは配信の将来を語るときに配信というメソードを絶対視するあまり今配信されているコンテンツのレベルをきちんと勉強しているように見える人は残念ながら殆ど見当たらない。

音楽でいえばプロのマスタリングスタジオでの高品位な音を高級レストランの料理だとするとmp3は安っぽいジャンクフードレベルのクオリテイに過ぎない。CDの音質は? まあファミレス、くらいかな?要は今のネットのハードウエアの環境ももっと進化しない限り現行ではコンテンツプロバイダーは安物を安価に、下手すりゃタダ同然で配信するオプションしかないのだ。これでははっきりいってコンテンツプロバイダーにメリットがない。

ただジャンクフードばかり食べていたら健康がおかしくなるように、「mp3というジャンクフード」ばかり聞いていては感性もおかしくなり、おそらくいろんなことにも鈍感になっていくだろう。精神的に不健康になる。最近の猟奇的な犯罪が増えているのと必ずしも無関係ではないように思える。そのためにはCDと本当の意味で同じかそれ以上のクオリテイの配信が可能になるようにする必要があり配信もmp3のような低クオリテイのものから24bit,32bitのような高品位の音質のものまで消費者が選べるようにする配信システムが必要である。そのことによってデイスカウントだけでなく付加価値のついた高品位なものまで販売することができるようになりその段階になって初めてコンテンツプロバイダーに本当の意味でメリットが出てくる。

もし本当に日本という国をコンテンツの最先進国にしたいのなら今の情報通信審議会のような進め方では逆効果ばかりか、日本の文化自体が消滅するおそれがある。彼らの論点を見ていると全くずれているとしかいいようがない。本当に配信ビジネスを発展させたいのなら以下のようなことが考慮されることをー例によって取るに足りないコンテンツプロバイダーよりー提言する。

1.まず配信の速度を現行よりも更に数十倍ー百倍程度通信可能なハードウエアに進化させる。

2.クリエーターからの現場の意見をもう少し反映し、クリエーターの権利に関する配慮に関して再度検討する。(特にコピー問題について)

3. その代わりIPマルチキャスト、ストリーミングサーバーに関しては配信ではなく「放送」とみなしネットでのプロモーションの可能性を広げる。

アーチストが権利を主張するのを、あたかも政治家が既得権益を守るのと同じように見る人がいる。だがそれは違う。我々は決して特権を求めているのではない。自分が身を削る思いで作ったコンテンツの対価ー正当な報酬ーをお願いしているだけである。また一部メデイアがそこの所を混同して報道しているところがあるのは困ったものである。そしてそれを鵜呑みにする人々、 コンテンツメーカーとハードウエアが相互理解を深めお互いがメリットが出る形でないとコンテンツの先進国など到底ならないといってよい

ブログが普及し、誰もが自分のエッセイやコンテンツを発信できる「一億層クリエーター時代」が来たといわれる。そのこと自体はすばらしいことではあるが、その中の議論にプロのクリエーターとそうでない人の作品のありかたを混同している議論が見られる同じコンテンツだからなぜプロのを特別扱いするんだ、という議論だがプロとアマチュアの違いというのものをこれは誤解している議論である。プロは単にそのコンテンツで生活している、というだけでなくプロとしての責任(プロには「甘え」は許されない、アマチュアはいいわけが通る)というものが存在するし、自分の生活のために仕事をしているものと「趣味」でやっているものとはおのずからありかたが違う。そしてこの理屈は校野球の選手とメジャーリーガーの選手を同じ価値で扱え、あるいは草サッカーのプレーと世界のトップサッカー選手のプレーを同じ価値に扱え、といっているのと同じである。もっと別の極端な例を出せばクソも味噌も同じ価値にしろ、:*といっているのと同いかに短絡的な議論であるかおわかりだろう。こういう考え方はコンテンツの質を間違いなく低下させ、コンテンツビジネス自体を崩壊へと招く

今、役人、経済関係者も、そして我々コンテンツプロバイダーも「配信は将来のビジネス」という熱に犯されている。勿論、最終的にはそういう方向に行くのは間違いないが、現行の環境をもう少し冷静に見れば、焦ってことを性急に勧めると、気がついたら配信する文化自体がなくなってしまった、商材自体がなくなってしまった、なんてことになりかねない。現状の進め方ではハードメーカーやIT側、総務省側が強引に推し進めている印象は否めない、何度もいうがクリエーターの権利を奪う、コンテンツをタダがタダ同然で扱うというのは、コンテンツそのものの質の低下を招き強いてはコンテンツビジネス自体の崩壊を招く。そういう事態は誰も望んでいないはずである。その点をもう少し理解して欲しい。

いずれにせよ配信が現行のmp3かwindows media, real player のレベルでとまってしまうようなら配信ビジネスの明日はない。

*注:高校野球をクソといっているんではありません。くれぐれも誤解しないで下さい


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2008年6月23日 (月)

「コンテンツ制作者に冷たい日本」ーデジタルコンテンツは「文化」であってただの「ファイル」ではない

慶応大学の岸さんのコラム

「コンテンツ制作者に冷たい日本」(日経ITプラス)

http://it.nikkei.co.jp/internet/news/index.aspx?n=MMIT12000023062008&landing

先週は、コンテンツに関係する政策面での2つの注目すべき出来事があった。一つは「知的財産計画2008」の決定であり、もう一つはダビング10の急転直下の開始合意であるが、これらを通じて一つの事実が明確になった。日本の政府と関係者はやはりコンテンツ制作者に冷たい、ということである。(岸博幸の「メディア業界」改造計画)

この総務省の委員会で、権利者側がダビング10の開始を容認、つまりダビング10と補償金を分離し、一方で補償金については新たな合意もどきが喧伝されてしまったため、権利者側がやむを得ず譲歩してまとまった、ということである。早い話が今まではダビングしてもメーカーか補償金が下りたが、ダビング10では少なくとも今の現状ではびた一文それが出ない。役人の空手形と口約束にいとも簡単に篭絡されてしまった、というのが現状のようだ。だが、岸さんもいってるように役人の空手形と口約束ほど当てにならないものはない。

ここでもう一度声を大にしていいたいが、

コンテンツというのは文化である。 

決して消費財ではないし、消費財であってはならない。コンテンツはデジタルでも「ただのファイル」ではなくアーチストが身を削る思いで作った文化なのだ。そこを理解しない人がこの国では本当に多い。「ファイルの一種だからコピーして何が悪いの? 何をしようが私の勝手でしょ?」という人がいかに多いか。

コンテンツの流通というのは文化、ソフトウエアを作る人間の制作環境が充実し、権利者とユーザー双方がハッピーになる条件で行わなければならない。しかし岸さんがここでも書いているように

この国の政府や関係者は、本当にコンテンツを強化しようなどと考えてはいない。「デジタルコンテンツの流通」という流行りものを追求したり、自分たちで作った合意をとにかく実施したりという目先の利益のために、コンテンツ制作者を平気で犠牲にする人ばかりなのである。

前にも書いたが彼らの視点からは「デジタルコンテンツは文化だ」という視点が全く欠けている。単なるファイルの一種くらいにしか思っていない。そういう人間が委員会の大半だから困るのだ。

今、ネットではこの「デジタルコンテンツの流通」「ネット世界の発展」のためなら全てのことが正当化されるという雰囲気がある。だが、前にもいったようにコンテンツ権利者をないがしろにし、コンテンツ制作者の制作環境(実はかなり今既に悪くなっている)が悪化することはコンテンツの質を低下させ、最後にはコンテンツ、文化そのものが崩壊する危険性を持っている。つまり、結局は「デジタルコンテンツの流通」によるビジネスチャンス今のままではデジタルコンテンツビジネスそのものが崩壊する危険性を帯びているということである

勘違いしてほしくないのは私はコンテンツ制作者としての正当な報酬について論じているだけであって、決してどこかの政治家や官僚のように既得権益を守ろうという観点からこのことをいっているのではない。そこはくれぐれも勘違いしないで欲しい。私は心のそこからデジタルコンテンツビジネスが発展して欲しいと思っている。しかしこのままではコンテンツビジネスの明日はない


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2008年5月 7日 (水)

イタリア村とセラビリゾート倒産

イタリア村:東京地裁に自己破産を申請 名古屋

http://mainichi.jp/photo/news/20080507k0000e040079000c.html

実はこのイタリア村を開発したセラビリゾートという会社と私は浅からぬ縁がある。

今から4年ほど前に山梨の八ヶ岳にセラビリゾートの「大地の園」がオープンした時にピアニストとして、デイレクターとして関っていた。
「大地の園」は音楽と自然美あふれるリゾートをキャッチフレーズに大量の音楽家が敷地内で演奏し、夜にはクラシック中心だがコンサートも行っていた。私自身はピアニストとしてかなり演奏していたし、また私自身の会社としても初めてインペグ業に手を染めた仕事だった。

チーフデイレクターを勤めていたH氏は声楽家でもあり、かなり懇意にしていたが、二年目から音沙汰がなくなっていた。何となく愛知万博も終わり、事業も今までとは雲行きが変わって行ったことも感じていた。スタッフは全員解雇されたのかと思うと残念である。

ちなみに「大地の園」の時も同じ問題を起したが、この「イタリア村」も木造建物の市条例違反という問題を起している。八ヶ岳と同じ失敗を犯したわけだ。愚かな...

このセラビリゾートの社長は多くの破綻した「リゾート」をはじめ、経営破たんした「北の家族」も一時業績回復させるなどの立て直し屋として知られたが自らの会社は立て直せなかったという皮肉な結果だ。デフレ時代の申し子と呼ばれた実業家がまた一人退場ということだろう。 ワンマン社長はうまくいっている時はいいが、つまずくと取りとめもなく落ちていく。

あの仕事は八ヶ岳牧場の乳製品や温泉も楽しめた、結構楽しい思い出のある仕事だったが、長続きせず結局こういう結果になったのは残念である。友人のH氏は今どうしているか、気がかりである。

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2008年4月20日 (日)

オバマ流の「草の根の広がり」のメソードを音楽プロモーションに応用できるか。

さて、海の向こうの大統領候補、共和党はマケイン氏に決まったが民主党はヒラリークリントンかオバマかどちらも全く譲らない状況だ。もともとこのオバマ氏二年前までほぼ無名に近い存在だったが、ここまで知名度が出てきたのは実はインターネットやブログによる「草の根」による運動が広がったことは良く知られている。

オバマ氏の武器はネット草の根から運動資金募る、スローガンに「祝祭はここから始まる」 

http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=200804180501135

個人的にはオバマに関してはまだ最終的な評価は下していないが、はっきりいえるのは

1.演説がうまくて、内容がわかりやすい
2.カリスマ性はある
3.ボランテイアによる強力な支持組織がある。

ということができるが、正直やや薄気味悪さを感じないといえば嘘になる。ちなみに歴史上の人物で同じ条件で短期間に権力のトップの座に上り詰めた男がいる。その男の名は

アドルフヒトラー、 

熱狂的な支持の受ける指導者にはいつもそうなってしまう可能性を感じなくてはならない。

とはいえ、ここで政治の話をするつもりはない、とはいえ政治家もアーチストも「人気」がバロメーターになるのは事実で、実は同じ「草の根」の方法で現在海外ツアーを行うまでに絶大な人気を得ているバンドがカナダに存在する。

mixiのマイミク(MyspaceのFriendに相当)の方に教えてもらったのだがカナダはモントリオールを拠点として活動しているバンド "your favorite enemies"という。このバンドのプロモーション方法として注目されるのは彼らは専属のスタッフ(ボランテイア)が20名以上いて、 "your favorite enemies"のメンバー含め、全員がmysapaceでバンドをpromoteしており、そこでプロモートスタッフとバンドのファンが友達になってファン 全員に違うコメントと付け、個人的関係性をあくまで保ち続けている という方法。このpromote作戦で、fan baseを築くという、オバマを大統領の有力候補にした全く同じメソードを使用していることである。

英語だが、彼らのプロモーションに関してのインタビューがyou tubeに掲載されている。

http://www.youtube.com/watch?v=-QXScNIAEDk

また、ビルボード誌のこちらの記事も紹介しよう
http://www.billboard.biz/bbbiz/content_display/industry/e3i0055cabe5256398adeed682cfbd70432

最近、欧米では新人に関してこうしたプロモーション方法が増えているようだが、Myspaceというブログを通じて、人間性を打ち出しそれに共感する人を集めるということで、この"your favorite enemies のヴォーカル、Alex Fosterはアムネスティーインターナショナルのオフィシャルスポークスマンをしたり等、自分の主張を前面に打ち出してその人間性に共感を得た人が集まっているという図式のようである。

欧米のアーチストはこういうネットを中心とした「ロングテールから尻尾の付け根まで」のプロモーション方法が増えており、今後も増加するだろうといわれている。実は私自身も奥津恵のプロモーション方法はまさにこういうことを目標に考えていたのである。

だが、しかし 

IT業者の連中がよくいう「アメリカでうまくいってるんだから」という類のものは多くの場合日本ではうまくいかないことを私はいくつもの例で経験してきた。確かに欧米でこういう例が増えているのは確かだが、このメソードをそのまま日本国内で応用してうまくいくか、というと疑問符がつく。

まず、こういうアーチストの場合、多くは「人権」「政治」「環境」といった問題からとっかかりをつけて人の支持が集まっているというパターンが多いが、日本では「重い話」「硬い話」というのは非常に敬遠されがちで「社会派」というのが日本ではなかなか受け入れられない土壌がある

また日本人は情報に対して「受身的」な習慣がしみついていて、それは検索エンジンの使い方に欧米人と顕著な違いがあることからもわかる。欧米人は「自分が捜している情報」が見つかるまで捜すが日本人は「すぐに」みつからないとすぐにあきらめてしまう。(アメリカでは情報をたくさん選べるサイトがよいサイトとされるが、日本では情報を「すぐに与えてくれる」サイトがよいとされている。)
カナダやアメリカなどは地上波のテレビの影響力はネットに凌駕されつつあるが、日本はいまだ地上波テレビの「一人勝ち」状態が続いている。メデイアリテラシーもおそらく先進国で最低のレベルといってよい。

またアメリカ人は議論好きだが、日本人は議論を避ける傾向がある。これは日米の会議の仕方を見れば一目瞭然で、アメリカの会社の会議では出席者が積極的に発言するが、日本の会議では上司以外は殆ど誰も発言しないことが多い。発言すると責任を負わされるからだれも前へ出ず、単なる連絡会にしかなっていない、非常に非生産的な会議になっていることが多い。 議論をケンカであるかのように勘違いする人間すらいる始末。

今私は日本人としてとても危惧しているが、国全体が年齢を問わず 「思考停止」の方向に向かっていることを感じる。ちょっとでも面倒くさいことは やらない、ちょっとでも「考える」ことは避ける、という体質が非常に それも年々強くなっているように思う。
勿論、そうでなくそういったことに対して声を揚げる貴重な人たちもいるが全体的に 残念ながら少数派であるといえよう。

そのため日本でこれと同じメソードをやろうとするともう少し別の切り口からやらざるを得ないということだろう。それは具体的にどういうものか、それはやってみないとわからない。しかし誰かがこのメソードをうまく応用することによって、アーチストのインキュベーションを行わないと本当の意味での「情報革命時代」に日本という国は取り残されてしまうだろう。これはハードやブロードバンドの普及率云々といった議論とは全く別の次元の話である。

情報に対するリテラシー、情報の伝達メソードに関するノウハウである。それが編み出されないと情報化」といってもかけ声だけでもし「情報革命」というものが本当に起こるとしたら日本人だけ世界から取り残されてしまうだろう。

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2008年3月17日 (月)

不景気がいよいよ来るー音楽業界滅亡のカウントダウン!?

日経平均が1万2000円割れ、郵政解散後の改革期待が吹き飛ぶ
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-30863320080317

円高 12年7か月ぶりに95円台
http://www.mainichi.jp/select/today/news/m20080317k0000e020006000c.html

今年の初め私がブログに書いたことがいよいよ現実化する可能性が高くなったようです。

「2008年は景気後退の年?-更に厳しい状況の音楽業界」
http://kyojiohno.cocolog-nifty.com/kyoji/2008/01/2008_4e70.html

音楽業界滅亡のカウントダウン、いよいよ始まるか
もうここまで来たらいったん焼け野原からさら地になって欲しいね


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2008年3月 3日 (月)

裁判員制度ーアメリカ陪審員制度のまね 2

<裁判員制度>「数年間延期を」新潟県弁護士会が決議
http://www.mainichi.jp/select/today/news/20080304k0000m040067000c.html

昨年の秋だったか以前も私はブログでこう書いたことがある。

アメリカの陪審員制度の真似ーフリーランス、自営業には無理
http://kyojiohno.cocolog-nifty.com/kyoji/2007/10/post_b405.html

実は結構これが実施されてもし自分に当たってしまったら自らの生活に多大な影響をこうむる事になるのだが例によって日本人特有の無自覚、無関心で市民レベルで反対の声を上げる人が少ないのは驚くべきことである。万が一これに選ばれてしまったらサラリーマンの人は裁判に出席するために会社を休むーそれも場合によっては長期間休まざるを得なくなり、我々のような自営業にいたっては、一定期間自分の仕事が殆どできなくなる。そういう制度だ。そしてその代償は一日、交通費、小遣い銭にもならない程度の手当てしか支給されない。それも殆ど強制の制度である。 

まあアメリカの某OJ シンプソン裁判のように1年の殆どを陪審員として拘束され、その間、プライベートは勿論、他の仕事も一切できない、というケースはさすがに稀だとは思うが、それでも万が一選ばれてしまったらそういう可能性は0ではない、ということは頭に入れておくべきだろう。

そもそもこの制度が殆ど国民の合意や議論を得ないまま、日弁連や一部の弁護士系の議員によって強力に推し進められていたという事実を認識すべきだ。その面では新潟県弁護士会は良心的な決議をしたといえる。

実際この制度が来年から実行されることすら知らない人も少なくない。
(まあそういう人はニュース等を殆ど見ない人と思われるので、それはそれで問題だが..)

結局、形だけアメリカの陪審員制度を真似たといえるが、実はこの裁判員制度、戦前の日本にもあったことをご存じだろうか。大正デモクラシーの動きの中で裁判に対する意識の啓蒙を意図して太平洋戦争直前までこの制度は存在した。だが実際は昭和に入ってから裁判員を辞退する国民があとを絶たなかったという。つまり一度失敗している制度なのである。それをなぜ今また強行しようとするのか?

これも例の「グローバルスタンダード」に対する崇拝と同じでなんでもアメリカの制度がよい、なんていう発想から来ているとしか思えない。「グローバルスタンダード=改革」でこれを信じない人間は全て守旧派、保守派という短絡した世界観が日本でも席巻したが、私のほぼ予想通り、アメリカの投機機運は結局、サブプライム問題という名の「バブル崩壊」を招き、結局投機が石油、小麦、金といった「先物」に回りそれが世界中の人間に迷惑をかけている。何というありがたい「グローバルスタンダード」だろうか?

繰り返し言うが、何でもアメリカの制度の方がいいという発想はいい加減捨てるべきである。8年間「グローバルスタンダード」をかかげたブッシュ政権が何を世界にもたらしたかもう一度冷静になって考えてみるといい。それでもまだアメリカのいう「グローバルスタンダード」とやらがいいのかね?

私のような自営業は、ただでさえ大変な状況なのに万が一これに当たってしまったら(また私は貧乏くじを引くのが子供の頃から異常に得意な男であるー当たる可能性は極めて高いと思う)はっきりいって死活問題にもなりかねない。そういう法律が来年施行されてしまうのだ。

新潟弁護士会の動きが全国に広がるのを願ってやまない

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2008年3月 1日 (土)

コンテンツ制作にからみ音楽家がハードの会社を立ち上げます

今日で2月も終わります。私の経営する音楽制作会社は3月決算なので今年度もあと一月。正直このままで終わるとここ数年で最も悪い業績で終わってしまうのは避けられないのであと一ヶ月で何とかウルトラCを期待しています。と同時に来期に向けての展望と方針も決めなくてはなりません。正直いって音楽制作はもとより音のコンテンツ制作やパッケージ製作については弊社が予想した以上に現在厳しい環境に置かれています。

以前コラムー「デジタル技術は「コンテンツ制作現場」を理想的にしたか?」 でも述べましたが、日本ではコンテンツを手作りのソフトウエアというよりは物品と同様に扱う傾向があり、厳しいコストダウン要求にさらされている現実があります。音楽制作だけでなく音声コンテンツ等の仕事の数をかなりこなしても正直殆ど利益が出ないのが現実です。例えば同じクオリテイのコンテンツを作る能力があるAという会社とBという会社があり、もしAの方が若干コスト的に安くできるとしたら、発注は間違いなくA社の方に行きます。そしてしばらくするとAの会社にも更なるコストダウン要求が行く。そんな感じでデフレスパイラルが半永久的に続きます。

これらの仕事はそこそこ人脈がありそこそこの業務経験があればある程度「替わり」が見つかる仕事はである以上、あとは何処がいかに安くそれをやるか、というのが受注のポイントなってしまいます。実際には安くするために。不必要な部分とか削っていますからどこも実際にはそう大きく変わらないのですが、そんなことはおかまいなし、発注する側の殆どのお客様は見積もりの「数字」しか見ません。条件が書いてあってもあまり読まれないことが多いですね。

実際には「クオリテイ」を保つための最低限のコストというのがあります。つまりコストダウンには限界があります。そして現在の要求されているコストは正直な話もはや限界を超えています。また「コンテンツ制作」はデイスカウントショップのように薄利多売、というわけにはいかないのです。物品ではありませんから、量をこなすにも限界があるんですね。そして量をこなしても殆どたいした利益が出ない。これがコンテンツ制作事業の現実なんですね。 はっきりいってこの事業に未来はありません。

そのため先日も述べましたが、やはり「替わり」が見つかる制作ノウハウではなく、「簡単にマネのできない」そして「付加価値のつく」コンテンツ制作、槇原敬之ではないけど、「オンリーワン」のノウハウのコンテンツを制作していかないと、到底生き残れない、というのが私の結論です。
それには誰も注目しない分野、しかし「付加価値」を付けられるコンテンツのノウハウを身に着ける必要があると考えました。

・「音」で万引きを減らす防犯BGMシステム
 これだけ聞くと何これ? と思うでしょうがこういった特殊な音を利用してある効果が得られる商品を開発しています。
http://homepage1.nifty.com/hyb-music/manbiki.htm

これ以外にドッグトレーニングで犬がおとなしくなる音、ねずみやゴキブリがよりつかなくなる音、等があります。これの商品化も考えています。

そして勿論本職の「音楽」コンテンツを導入した商品を計画しています。主に「ヒーリング系」の音楽が中心にはなりますが、主に医療機関向けに音源を供給できないかと考えております。

というわけで「音楽屋」もしくは「音屋」が自分のコンテンツを付加価値をつけて売る手段としてハードの会社を立ち上げる計画をしています。変だとお思いの方もいらっしゃるでしょうが、音楽業界の存続自体は危ぶまれている現在、何もしないでただ滅びるのを待つよりは誰もやらない新しいことをやったほうが意味があるのでは、と考えております

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2008年2月24日 (日)

オンリーワンを目指す!! コンテンツ制作事業で生き残る方法

さて、私が経営している会社は音楽、音声、SE(音響効果)等 音の制作に関することならメデイアを問わず行ってきました。仕事の大半は請負といいますか、B to Bの仕事依頼で制作の仕事を行ってきていますが、どの業界でもそうでしょうが弊社もかなり厳しいコスト環境で仕事をやらざるを得ない状況になっており仕事の数をこなしても利益があまり出ない状況になっています。

特に今ネット経由で情報が急激に広がってきて、ネット経由で仕事の依頼が来たり、仕事を取りに行ったり、なんてことが当たり前になってきました。ネットによる情報のtrans-action が頻繁になるということは当然、社会の相関関係がフラットに近づいてきて仕事を依頼する人材の情報も集約されることになります。それは何を意味するのか? 実は仕事を受注する側にとってはかなり過酷な状況を作ることになります

以前私はコラムーデジタル技術は「コンテンツ制作現場」を理想的にしたか? においてデジタル技術がもたらすコストダウンによって逆に現場の制作者の生活が圧迫されている実態を述べました。こうした現状は流れとしてもはや止まることはないでしょう。そうであるならばあとはコストを如何に目いっぱい削れるか、ということになりますがコストパフォーマンス、削減には限界があります。もうはっきりいって現在もはや限界を超えている状態です。 と、なるとこの現状から制作者が生き残るとしたらコストパフォーマンスというコストを削る方向ではもはや先が見えているということになります。

 先週も音声コンテンツの仕事、つまりナレーションコンテンツの制作をやりました。売り上げ額もたいした金額ではなく決しておいしい仕事とはいえませんがそこそこ弊社の重要な仕事の一つになっています。これはナレーターの人脈、編集能力、ファイルの変換能力、といったいかにもSOHO的な能力が必要になりますが、この仕事自体はそこそこの業務経験や編集ノウハウと人脈さえあれば誰にでもできます。

これは何を意味するかというと、一応プロレベルの仕事ではあっても私以外でナレーション録音や編集等の経験がある人間がいれば、私の替わりにこの業務を遂行することは可能であることを意味しています。実はこういう仕事はこれからどんどん価値が下がっていくでしょう。なぜならいつでも「替わり」がいるからです。今ネットの世界で「替わり」を見つけるのはそう難しいことではありません。

  ということは「誰か替わりを見つけられる」仕事はこれからどんどんビジネスの世界で価値ーコスト要求が厳しくなるーが下がってきて。コンテンツ制作現場がますます厳しくなる、ということになります。「コンテンツは物品ではない、コストを下げればクオリテイは必ず落ちるものなのだ。と私は再三再四それを述べていますが残念ながら、それに耳を傾ける人材が今この国にはあまりにも少なすぎるのが現状です。 しかしそうなると我々コンテンツ制作者が現実問題として生き残る道は「誰も替わりが勤まらない」クオリテイを提供できるノウハウや作品を作って、「付加価値をつける」ことしか生き残る道がないということになります。つまり仕事のプロフェッショナルとしてオンリーワンのものを持つということなのです。

誰がオンリーワンであることを評価するでしょうか? それはレコード会社のプロデユーサーなどではありません。ユーザー等あなたの作ったコンテンツを実際に「消費」する人たちです。しかしあなたの作ったオンリーワンの価値が高ければ、そのオンリーワンのコンテンツは使い捨てられることはないでしょう。特に音楽の世界などはもうそう遠くないうちに「さら地」ー焼け野原のようになりますから、もう「メジャーレコード」のプロデユーサーなどのいうことなど無視していいと思います。はっきりいって彼らの喜ぶ音楽などを一生懸命作るのはもう時間の無駄だと思います。そんなエネルギーがあるのならあなたしかないオンリーワンの作品を作るようにしましょう。あなた以外には替わりの勤まらないインパクトのある作品を作ればたぶん道が開けると思います。

「売れセン」のアレンジとサビを作れ、といってもあなたの替わりはいくらでもいるのです。みんなそれをやろうとしているんですから、しかし結局それはいいようにただ同然でこき使われて、いずれ使い捨てされます。私自身そういう目に何度も会ってきたし、私以外にもそういう目にあった人間も大勢知っています。それと同じ道をそれでもあなたは歩みたいですか?

今私は自分で会社を経営して、うちの会社のアーチストでオンリーワンのアーチストを作り、オンリーワンの作品を発表しようと思います。それが本当に価値のあるものなら必ず人は支持してくれます。またオンリーワンのノウハウを使って音コンテンツで万引きを減らす、なんていうプロジェクトもやっています。いずれも「私以外の替わり」が勤まるものではないものです。この厳しい現状から脱却するにはそれしかない、と思っています。誰か「替わり」が見つかるような仕事ばかり追いかけていたら未来はないと思います

オンリーワン なんてなにやら槇原敬之(というより最近の人はSmapか?)みたいになってしまいましたが、日本人というのはどうも人のやらないことをあまりやりたがらない傾向が強いです。特に日本の音楽業界の世界に染まってしまった人間は「他人と違うことをする」ことに抵抗感が根強くあります。しかしネットがもはやビジネスに不可欠となり、世の中がどんどんフラットになってく現状では、オンリーワンを目指さないと生き残れないと思います。私自身は少なくともそれを目指したいです。


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2008年1月15日 (火)

2008年は景気後退の年?-更に厳しい状況の音楽業界

さて、入院中は割と時間がありましたのである程度手術から回復した後は新聞や雑誌、文庫本の読書三昧の生活を送りました。その中で季節柄「今年の景気見通し」といった経済関係の記事やそれに関するコラムも多数ありました。一応経営者の端くれなので当然そうしたものを熟読したわけですが....

それで今年の景気の見通しですが、

残念ながらどの文献やアナリストの見解を見ても明るいものは一つもない、というのが正直なところ。皆さんご存じの通り東京証券取引所の大発会の史上最大の下げ幅が象徴的ですが、実はあらゆるデータを見ても既に景気拡大局面は終わり景気後退が始まっているというのがどうやら実情のようです。

きっかけは昨年の6月に施行された「新建築基準法」で例のマンションの不正構造事件をきっかけに急遽決められた法律ですが、これが実は欠陥だらけとのことです。建築関係の専門家ではないので詳しいことはわかりませんが、要は申請に必要なソフトウエアを官側がまだ完成しておらず、しかもかなり効率の悪い申請方法でしかも時間がかかる、とかで折角建築の計画を立てても認可がおりず、どこの建築現場の日程も大幅な遅延を余儀なくされている。経団連もこの「政府と行政の不手際」を早急に改善するよう打診したが、正常化できるのがいつになるのかまだ全くわかっていないようです。

すでにこれが元で倒産した建築会社や不動産会社も少なくなくあり、建築や住居関係のニーズは冷え込んでいるようです。これがかなり景気の足を既に相当引っ張っている。説明されている内容通りだとすればこれは政、官による失政が招いた景気後退といわれても仕方ないでしょう。

実は今年の景気の懸念はこれだけではありません。

第二にこれまたご存じの通りの原油高をはじめありとあらゆるものが価格高騰していることによる消費の冷え込みです。結局身の回りの者多くが石油がなんらかの形で製造工程に関わったり、何よりもガソリンが高くなることで輸送費も影響受けているのが実態。
加えて「格差」によるワーキングプアの大量出現、また中小企業にも相当な経済的しわよせが来て何とか「景気拡大」を維持してきたわけだから、この人たちが余計お金を使わなくなったらどうなるか? そう。個人消費の冷え込みの実態は本当に深刻です

第三に大企業に最もダメージを与える「円高」。既に昨日1月14日のロンドン市場は1ドル=107円まで上がり今日の東京市場もそれに影響されて107円に。これは輸出企業にとって深刻な問題です。万が一一ドル=100円近くまで上がった場合は為替差損が出る可能性があります。

経団連の御手洗会長は「春頃には景気がよくなるだろう」なんて能天気なことを云っていましたが、こんな人が会長で大丈夫なんですかね?

まあそれはさておき最悪の場合この1.建築基準法 2.個人消費冷え込み、3.円高不況  のトリプルパンチを2008年は食らう可能性があるということですが、もしそうなった場合既にヨレヨレの音楽業界などひとたまりもないですね。

いや、仮にトリプルでなくこの3つのうちの1つでも本格的景気後退に導けば今の音楽業界にその流れに贖う力などありません。「そんなこと関係ねえよ、 売れるサビの曲作りゅあいいんだよ}なんておっしゃっている音楽事務所の社長のあなた!! それで生き残れれば超ラッキーですよ。

と冗談はともかく、残念ながら非常にここ数年ない厳しい環境になることは避けられないでしょう。今までは辛うじて持っていましたが今年はどうでしょうか?非常に心配です。「え? ここが?」という大手の音楽プロダクションがつぶれる、なんていう事態が起きても私は驚きません。
まあタイアップの広告費を回収できるうちはまだいいですが、これから回収できるという保証はどこにもないですからね。今までこれでうまくいっていたからこれからもうまくいくはずだ、なんて考えは捨てたほうが賢明でしょう。
かくいう私の会社みたいな所は吹かなくても飛ぶような弱小プロですから「非常事態」を想定した動きを考えています。

しかし私がこんなことをここで書いても「何云っているんだ。けっ!!」という感じの反応をする音楽関係者の方がおそらく圧倒的多数なのが現実です。特に音楽業界で「おいしい」思いをした体験が大きければ大きいほど、今の音楽業界の実情に対して鈍感になっている傾向があります。私はいうだけ無駄だと思っていますから最近何も云いませんけどね。

そんなことより自分がこの2008年をいかに乗り切り生き残るか、その方が大事ですから...




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2007年12月 6日 (木)

ネット放送を規制?

総務省:通信・放送法制統合へ ネット情報も規制 http://mainichi.jp/select/wadai/news/20071206k0000e040043000c.html

ネット放送を運営している身としては「規制」と聞いて黙っているわけにいかない。確かに2011年のテレビの全面デジタル化(実際に予定通り行われるかは疑問だが)を視野にネットとテレビの境界線がなくなっていくのはわかるが、問題はどんな規制が具体的にかかるかだ。例によって総務省の発表内容はあまりに曖昧すぎる。

まず

(1)政治的な中立性が保たれているか
(2)公序良俗に反していないか と

というが、この2点を一体誰が判断するのか。

第二点として
「政治的中立」とは一体何か。ネットには右翼から左翼までのサイトが(勿論ネット放送まで)あるがそれらは当然普通の考えでは「政治的中立」ではない、ということは彼らは当然規制の対象になってしまう

第三点
何をもって公序良俗に反しているというのか、それが大きな問題だ 。
いわゆるアダルト系や出会い系みたいなところと裸婦等の美術やヘルムートニュートンのような写真のサイトをいっしょにされたらたまらない。お役人はそういうことをやりかねない。


特に第一点が問題だ
もし「第三者機関」で判断するといってその「第三者機関」のメンバーに「ネットが音楽産業衰退の諸悪の根源」と発言してはばからない現レコ協の会長やJASRACの会長などが入ったら目もあてられない。事実上全ての音楽事業者はネット放送そのものを禁じるなどどいう方向にも行きかねない。だいたい今までの役人の発想だとそういう方向に行く可能性がある

特にこの新放送法で怖いのは以下の点

>新法が制定されれば、影響力の大きいメディアによってネット配信されたコンテンツが政治的に偏っていたり、有害だと判断された場合は配信者(事業者や個人)に対し削除や訂正を求めることができるようになる

国家権力というのはどんなものでもなんくせをつけて「政治的に偏っていたり」とか「有害」と決め付けることができる。その判断基準がこのように曖昧のまま新放送法が制定されるとしたら、大いなる危機感を感じざるを得ない。

ネットコンテンツに詳しくない者ほど「ネットを規制すべき」という論法を出すことが多い。だがネットを規制だらけにしたらネットの潜在能力を殺すことになる(中国の現状を参照)

ネット放送には確かにいただけないコンテンツもあるのは事実だ。しかしそれと安易な規制は別問題である








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2007年11月 7日 (水)

コラムー高いコストパフォーマンスと安物

□田中元社長ら詐欺で追送検=「利益上げるため」取引先だます-ミートホープ偽装
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc&k=2007110700675

ミートホープ程度の会社だけではない。
赤福
□御福餅に基準超す細菌消費期限内で検出
http://www.chunichi.co.jp/article/feature/akafuku_gisou/

船場吉兆
□船場吉兆の誤表示、岩田屋指摘せず…「消費期限」を「賞味期限」
http://kyushu.yomiuri.co.jp/news/ne_07110302.htm

といった歴史のあるブランド企業までが事件を起こしている。これ以外にも北海道の「白い恋人」も記憶に新しい

音楽のブログになぜこんな社会記事が、と思うかもしれない

 実は私は音楽家であると同時にしがない制作会社の経営者でもある。実はここに最近の音楽だけでなく日本の経済の面で大きな問題が介在していると考えるからである。これらの事件の背景にある問題を考えると決して対岸の火事だとは思えない。

 今日本はかつての高度成長時代「いざなぎ景気」を超える景気回復だと政府はうそぶいている。しかしそれが単に数字上でいかに実態のない、もっとはっきりいえば嘘と一般庶民の多大な犠牲によってその数字が出ているかを説明しよう。

 現在の景気回復は小泉政権時代の竹中金融大臣のいわば「日本経済のグローバルスタンダード化」の政策による肥大化した経済格差とデフレ後に不良債権の引当金が銀行にもどりその金がIT層始め一部のところに集中しそれが見かけ上景気を上げているに過ぎない、と経済評論家の森永卓郎氏は指摘している。そのデフレも竹中元大臣が「わざと」引き起こし格差社会を作ったという。要するに彼は日本をアメリカと全く同じ社会にしたかったようである。金持ちはますます裕福になり貧乏人はますます貧乏になる、高級官僚も退官後は王様のような暮らしをしているアメリカを見て日本もこうあるべきだと考えていたようだ(自分も元官僚だから)

 当時はまだITバブルの雰囲気もあったためか、竹中元大臣はマスコミによって「改革派」の権化のようなレッテルを貼られ竹中氏の政策を批判する人は全て「抵抗勢力(=保守派、守旧派)」という例によってマスコミがよくやる黒でなければ白といった「白黒ジャーナリズム」の報道で国民のかなりの層が「洗脳」されてきた。(同じ頃のちょうど堀エモン=社会の改革派、フジサンケイのH枝氏=守旧派といった単純な図式がかけめぐったのも記憶に新しい)

 その結果、「勝ち組」と「負け組」の大きな格差、大量の「ワーキングプア」の出現、大企業の業績は良くてもその下請けは経営難に喘いでいる状態が出現した。これが「グローバルスタンダード」がよいと考える人たちの理想社会らしい。結局はグローバルスタンダード」=世界をアメリカと同じ社会にするという意味に過ぎないのだが...

 特にデフレが長く続いたことは日本の産業に実は目に見えない形での深刻な打撃を与えた。いわゆる価格破壊によるデイスカウントチェーンの業績が大きく成長した反面、「コストは際限なく下がる」といった錯覚を生んだ。実際私もCD業界ではなくとある商品をコンシューマー市場で売り出そうとしたことがあるがコスト要求は本当に凄まじい。まず価格の半額から始まり、のっけから凄まじいほどの値段のたたきあいが始まる、最後は一円二円の攻防になる。

 そうした現状から今とくに一般コンシューマーの市場はある程度薄利多売の世界にならざるを得ない、各メーカーコスト的なかなりギリギリの運営をやらざるを得ない状況になっている。そうした中で利益を出すためにミートホープを始め赤福や吉兆といった歴史ある会社までが「市場の状況に対応」という名目で自らの看板を汚すような製品作りに走ってしまったのである。

 別にミーとホープや赤福を擁護するつもりは毛頭ないが、最初はコストパフォーマンスを向上するために各会社もかなりの企業努力をしたのだと思う。しかし市場の「際限なきコストダウン要求」によってどこか歯車が狂ってしまい、特にミートホープにようなとんでもない製品作りまでエスカレートしていったというのが実態だと思われる。

 コストパフォーマンスを高くするー無駄をなくし効率化を促進するーこと自体は必要なことである。これは私のいる音楽業界は勿論、どの業界ー特にメーカーーであればやっているはずである。しかしこの場合は「最低限のクオリテイを保つ」というのが条件となる。
 しかし「安物」というのはクオリテイに関係なく「ただ安い」だけである。私は最近の状況を見るにつけ「高いコストパフォーマンス」と「安物」を多くの人間が混同しているような気がしてならない。この両者はいうまでもなく全く違うものである。

 消費者にとっては商品が安いのを好むのは事実であろう。しかし消費者は決して「安物」を望んでいないはずである。そこには「最低限のクオリテイを保つ」のが当然という大前提がある。それが長いデフレが続いた関係で、「コストは際限なく下がる]という幻想に取り付かれた業者(主に流通業者や代理店)の圧力によっていつのまにか両者を混同してしまったのではないだろうか?
 
 勿論下請け業者にも問題がある。結局「仕事欲しさ」に多少むちゃくちゃなコストダウン要求でも受けてしまうのだ。その経済環境の中で利益を出そうとしたら確かにミートホープのような会社も出てきても不思議ではない。そうした業務を発注している会社にも責任の一端はあるといえる。

 私の会社は音楽だけでなくコンテンツ制作、CD製作(パッケージ製作)等さまざまな業務をこなしているがご他聞にもれず現在でも激しいコストダウン要求にさらされている。正直うちとして「市場状況に対応」すべくかなりムチャクチャな内容の「安物路線」の仕事も受けていた時期があったのは事実である。
 しかしうちの会社は結局それをやめてしまった。なぜならそういう「安物」作りは結局自分の会社のレベルを落とすことに他ならないと気づいたからである。そして一度「安物業者」のレッテルが貼られるとそこからレベルを上げるのは至難の業である。私の会社はいかなる業務内容でもあくまでプロの会社として「最低限のクオリテイを保つ]方針でいる。そのためクライアント様にはその「最低限のクオリテイ」を保つための予算をお願いしています。内容をきちんと説明すれば結構理解してくれる場合が多いですよ。
 そしてその「最低限のクオリテイ」を保つための予算がどうしても出ない場合は弊社からお断りをしています。なぜなら自分の会社として、プロとして仕事のクオリテイは落としたくない、落としてはならないと考えているからである。いくら仕事が欲しいとはいってもプロとしてのプライドは捨ててはいけない

  安請負いは一時的には売り上げが上がるかもしれないが長い目でみれば自殺行為である。もし「仕事欲しさ」に安いギャラで仕事をしても、ある時期にギャラや予算を上げることを要求したとたん、おそらく今までの会社から二度と発注が来ないと考えた方がいい。残念ながらそれが現実である。

長いデフレは日本の産業構造を著しく歪めてしまった。大企業は数字的にはリストラ等もありかなりの利益が出ているが、その下にいる業者、「派遣」や「準社員」に甘んじなければならない人たちは逆にデフレ前より苦しい生活を強いられている。特に日本の産業構造を支えてきた中小企業へのしわ寄せは深刻である。(ついでにいえば一部の若手企業家の中に「もの作り」を旧態依然の産業と決め付け、そうしたもの作りに従事する人たちにあまり敬意を払わない人間がいるがそれはとんでもない思い違いである。こういう人間には成功して欲しくないものである)

  繰り返すが消費者もクライアントも決して「安物」を望んではいない。値段を下げることによってクオリテイが下がることを望んではないのだ。コストパフォーマンスはどんなに技術が発展しても限度がある。赤福や吉兆といった伝統ある会社までが結果として「安物」を作っている事実がなによりもコストパフォーマンスの向上にもはや限界を超えていることを証明している。
 それでもまだ「際限なきコストダウン要求」を続けたいのならば「安物」をつかまされるリスクが高くなることを覚悟すべきだろう。

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2007年10月24日 (水)

アメリカの陪審員制度の真似ーフリーランス、自営業には無理

そもそもアメリカのような「訴訟」が日常的にある国と日本のようにそうでもない国で同じ制度を導入しようという発想自体に無理がないか?

私などは自営業で、私が直接動かないと進まないことばかりだ。この制度、殆ど反強制の制度だから万が一選ばれてしまったら会社の業務の続行は困難になる。ましてある時期事実上この裁判員以外の仕事は一切できなくなるから、これをやれば業務に著しい空白が生まれ、それを取り戻すのは容易ではない。下手すりゃ廃業なんてことも...

問題はこれを判事は「自己または第三者に身体上、精神上、経済上の重大な不利益が生じると認められる場合」に相当すると認めるかどうかだ。はっきりいってフリーランス、自営業者の大半がこれにあてはまるのではないか?

アメリカのような「弁護士天国」を日本にも作ろうという日弁連の発想だろうが、「グローバルスタンダード」とやらと同じで(これも結局世界をアメリカと同じ社会にしようというのと同じ意味だが)なんでもアメリカの制度がよい、なんていう発想はいい加減やめにしたらどうかね? 

今アメリカ社会は所得格差や失業問題で国内にものすごい爆弾を抱えている。それが爆発すればアメリカの深刻な不況が勃発し世界経済にも悪影響を与える可能性が高い。それでもまだアメリカのいう「グローバルスタンダード」とやらがいいのかね?結局は「IT革命神話」だって大半はまやかしだったじゃないか

裁判員制度:辞退事由の政令案公表 「思想信条」明記せず
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20071024k0000e040051000c.html


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2007年8月15日 (水)

終戦記念日ー平和の祈りを音楽で

皆さんご存じの通り今日は終戦記念日

先日からお知らせの通り今年から「セプテンバーコンサート」に参加を表明しておりますし、音楽家として平和のメッセージも音楽で語ることを行って行きたいと思います

「安部首相「不戦の誓い堅持」 全国戦没者追悼式 」

http://www.47news.jp/CN/200708/CN2007081501000299.html

この人の平和の祈りがどこまで本気かわかりませんが、憲法を改正したらすばらしい社会になるとか、日本を「普通に戦争できる国にしたい」とかいう幻想はこの日本社会に発展にとっても危険極まりない発想だと思います

特に「平和主義を唱える=左翼」などという短絡して決め付ける向きがいわゆる「ネット右翼」とかいわれる人に多いですが元来平和に右も左もないはずで、だいたいそういう人たちは靖国系文化人(自称)たちの主張を鵜呑みにしているパターンが多いように思います。しかし彼らがどれだけ歴史的事実を資料をよく紐解いて研究しているかは疑問ですね。

選挙に大敗したにも関わらずまだ首相、最高権力者の座に居座りながら、しらじらしく平和という言葉を使っているこの人も、日本国憲法の成り立ち、靖国神社がA級戦犯を「密室協議で」合祀した事実をどこまで理解しているか疑問であります

参考までに
「日本国憲法は押し付け」という改憲論 について
http://blogs.yahoo.co.jp/nanashi4444/5052509.html

「関連国に禍根残す」=A級戦犯合祀に昭和天皇懸念-元侍従長が歌人に明かす
http://news.goo.ne.jp/article/jiji/life/jiji-04X856.html?C=S(作者注;昭和天皇の側近で侍従の徳川義寛氏の証言でかなり信憑性が高いと思います)

安部首相を始め、自分のアイデンテイテイを安易に国家主義に求めるネット右翼の人たちはこの辺りの事実をどこまで勉強されているんでしょうか?

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2007年6月28日 (木)

決裂ー一般コンシューマーの市場

昨年より仕込もうと思っていた音コンテンツをハードに組み込むというプロジェクト、

その中の一つ、実は「音楽が鳴る枕」でうちのヒーリング音楽やクラシック音源をROMに記憶させたものを内臓したものだったのだが今日結局値段的にどうにも合わず、現在の交渉先での販売を断念することになってしまった。八ヶ月近くねばったが結局どうにもうまくいかず無念である。

販売ルートはホームセンターやデイスカウントルート、途中からデパートや東急ハンズ等のルートと探ったが結局どちらも値段的にどうにも折り合わなかった。いくら通常の枕より機能や付加価値があるといってもどうしてもそれにかかってしまうコストが市場と合わなかったということであろう。

残念な結果にはなったがこのことで一般コンシューマーのマーケットについておおいに勉強になった。今までCDや書店ルートの流通しか知らなかった私だがそれ以外のマーケットのコスト要求の凄まじさを改めて知った。と同時にその現実を見て「なるほどCDが売れないはずだ」とも思った。CD業界以外の世間一般の市場の相場から現在のCDの価格設定が大きくずれていることがわかったためである。その証拠にCD業界も書店出版業界ともに売り上げが8年間右肩下がりの状態となっている

はっきりいおう、アーチストの熱烈なファンでない限りCDの\3000というのはもはや高すぎるのである。他の雑貨や一般の用品(ブランドものは除く)は少なくとも仕入れ価格は\1000を切らないと一般コンシューマーの市場では売れないのだ。\3000でCDを買わせるためにはアーチスト自身が「シャネル」とか「ビトン」等と同等かそれに準ずるブランドにならないと厳しいだろう。残念ながらごく一部のアーチストを除きそこまでのレベルまで行っているアーチストは少ない。これじゃCDが売れなくなるのもわかる。加えてメジャーのサウンドのクオリテイは以前に比べて明らかに落ちているから、価値の面ではデイスカウントショップなみになりつつある。CDが売れなくなる理由は他にもあるがこれも一因だろう。これを打開するには既存のシステム、体制を根本から作り直さない限り厳しいだろう。

掛け率もすごい、CDは一般に店レベルで7掛け(流通のデイストリビューターを通すと実質半額だが) 書店は8掛け(ここも東販、日教版等の代理店で半額近く取られる)だが他の業界は5掛けから始まる、メーカーの出荷価格は実質3割になってしまう。今のCDの製作体制からしたらとんでもない数字となる。

今回の枕にしてもコンテンツ料やROM基盤のコスト、枕の素材とコストダウンを目いっぱいやったが結局そのコスト要求には対応できなかった。Rom基盤がもう一段階コスト的に下がらないとこの商品は厳しいことがわかる。まあいい勉強にはなった。

この枕の商品コンセプト自体は悪くないので他の市場で再チャレンジすることにする。今後ハードウエアに価値のあるコンテンツを内臓、もしくは装備することによって商品にするという試みを続けていきます。実は枕以外にも音楽療法のコンテンツを入れ込むプロジェクトがあります。そちらは業務用市場なのでコスト要求はそれほどきつくないのでコンテンツホールダーがよっぽどメチャクチャな値段をいわない限り大丈夫だと思います。

また9月に例の店内放送用の「防犯BGMシステム」発売の予定もあります。本来の音楽の業務以外にこちらもどんどんやっていきます。

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2007年4月27日 (金)

私のもうひとつの顔ーこの関係であるプロジェクトが立ち上がります

これまでリリーズ情報を始め、うちのアーチスト奥津恵の情報、ならびに私が制作している音楽等についてのお話をしてきました。

しかし実はかなり前から水面下で推し進めていたプロジェクトがあったのですが、あえてここでは詳細について触れませんでした。


といいますのは... 非常に特殊なプロジェクトだからです

しかもひとつ間違えると私という人間が誤解されかねない、
そういうものだからです。

もちろんかなり前から私を知っている人は私がこのノウハウを持っていることをよく知っているため違和感はないと思います。中にはこの分野でいっしょに仕事をした人もいますから

しかし日本ではやはりこの分野に手を染めているというだけで「アヤシイ」と思われてしまう。そのため発表しようかどうかかなり心の葛藤があったのが正直なところです。

しかしいずれはわかってしまうことなので今ここで申し上げましょう。実は私には今まで申し上げなかったもうひとつの顔があります。それは「サブリミナル(潜在意識)」に関する研究を行っていたということ。特に「音のサブリミナル」に関しての研究が中心で、そしてそれをさまざまな分野に応用しようという研究を行ってきました。この仕事は音楽の仕事というよりは「音源」の制作の仕事です。

 そして連休明けから正式にこの関係でひとつのプロジェクトが正式に動き出します。それはサブリミナルメッセージを使って万引きを防止するBGMシステムを販売するというプロジェクト、4年前から小規模に実験も行っていたのですが、昨年某大手電機メーカーとの協力もありドラッグストアチェーン3社、そしてデイスカウント雑貨チェーン1社にて実験を行ってきました。その結果後者の雑貨チェーンにて具体的データを取ることができ、一定の効果があるというデータが出ました。

サブリミナルメッセージによる一般的な効果については現時点では万民が納得する形での効果の証明は確かに困難ではあります。また目に見えない、認識しづらい現象のためいまだにオカルト現象などと同類に見る向きも少なくありません。しかし万引きについては実際に流した場合に結果は「増えた」「減った」「変わらない」の3通りのいずれかしかありません。そのため比較的効果測定がしやすい分野であると考えます。

もちろん心理学者の中にはサブリミナルの効果そのものに対し否定的な見解を持っている人もいます。それに最近の研究からサブリミナルメッセージが有効な場合とそうでない場合があることがわかってきました。「潜在意識の誘惑」の著者。W.B.Key(アメリカの心理学者、サブリミナルに関するネガテイブなイメージを広げた人とも知られる)はサブリミナルメッセージを流しただけで人に効果があると書いていますが実はそんな単純な話ではないこともわかっています。そして犯罪、特に万引きを行う人間の心理状況に対してはある条件をつければ有効になる可能性が高いことがわかりました。

そのデータを公開しましたので興味ある人はご覧になってみてください。

http://homepage1.nifty.com/hyb-music/manbiki.htm
 (データはページの下の方ぬ書いてあります)

、このデータを元に商品化、システム販売に乗り出すことが決定し、このサブリミナルシステムは既に3社の代理店が決定し連休明けから動き出します。これは既存のBGMや有線放送のシステムにサブリミナルメッセージの発生器とBGMとの簡易ミキサーが入っているユニットを挿入します

クライアントとなるのは店舗を有するチェーン店で既に大手コンビニに試験運用することが決まっています。

とりあえずこんな変な仕事もやっているということを頭にいれていただければ幸いです。

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2007年3月16日 (金)

日本ビクター売却先ほぼ確定

松下<6752.T>:ビクター<6792.T>売却で米TPGに優先交渉権
http://today.reuters.co.jp/investing/financeArticle.aspx?type=hotStocksNews&storyID=2007-03-15T232153Z_01_nTK3104884_RTRJONT_0_MnTK3104884-1.xml

音楽家のブログになぜこんな記事が、と思うかもしれないが実は大学を卒業後何年かは普通の企業の会社員をしていた。その就職先がこの日本ビクターで約3年在籍後、関連子会社で音楽制作を行っていた会社に移籍したという経緯がある。

日本ビクターは在籍僅か3年だったが今思うと非常に内容のある3年間だった。多少外国語ができるという関係で2年目からいきなり海外に行かされたし、社会人としていろんな経験や訓練も受けた。今自営業として仕事し続けていられるのはこの時の経験がものすごく役立っている。そのため僅か3年ではあったが自分にとって忘れられない3年間だった。今から二十数年前の話である。

しかし音楽の道は絶ちがたく悩んだ末関連子会社でCM等(CMといってもテレビCMではなかったが)の制作をしている会社に移籍した。親会社のそれもどちらかというと自分でいうのも何だが出世コースに近い道を進んでいたのが自ら進んで子会社も、それもグループの中ではどちらかというとマイナーな(実際マイナーな会社だったが)に移ったのだから当時は周囲から「あいつはバカじゃないか?」といわれたものである。実際そのとおりかもしれない。結局移籍した会社も3年後には退社することになる。

これは勿論結果論だがもしあのまま日本ビクターに残っていたとしても果たして自分にとってよかったのかというとやはりこの売却のニュースを聞くと考えてしまう。実は自分が在籍していた事業所は5年前に閉鎖されていた。そのため運がよくても他の事業所(おそらく横浜工場か横須賀工場のいずれかー横須賀工場はともかく横浜工場は通勤不可能ではないが家からはかなりきつい距離だ)か悪くすればリストラだ。たぶん後者の可能性の方が高いような気がする。

私が移籍した関連会社も見るも無残な落ちぶれ方である。かつては自社ビルをもっていたがそれも売却し、今は全事業部が同じフロアでちまちまと仕事をしているが、どうみてもこの会社の将来は暗い。

日本ビクター、海外ではJVCというが技術力には定評がある会社だが、それがある意味かえってあだにもなっている。日本で始めてテレビ受像機を開発した高柳健次郎はかつて日本ビクターの副社長だったため、ブラウン管に対する思いは他のメーカーより強かった。それが薄型テレビ開発に結果として大きく遅れを取ることになり、一時は世界中を席巻したVHSももはやその時代が終焉したにも関わらず最後までこだわった。そのためデジタル時代に完全に遅れをとることになりそれが現在の業績不振という事態を招いた。現在HD搭載の小型ビデオカメラが殆ど唯一他社と比べて辛うじて太刀打ちできている分野である。

実はいまだに日本ビクターの関係者ともつきあいがある。例のコンテンツをハードに組みこむプロジェクトは実はこの会社の関係者とやっていたのだ。私がつきあいのある人は「会社をやめてでもこのプロジェクトを続ける」といっているが、この売却の話は確かに暗雲をもたらしている。

あとビクターエンタテインメント、私が最も長く付き合いのある会社でまだ私の作品を市場に流している会社だが、ここも今回の売却で大幅な組織変更は避けられないだろう。アーチストの移籍も可能性大、特にスマップは移籍する可能性が高い。ジャニーズの社長は外資嫌いで有名だからだ。私がいまだにつきあいがあるビクターのプロデユーサーも今後どうなるか不透明である。

まあ私がかつて日本ビクターの人間だったということもあっていまだにつきあいが切れないのだが、多かれ少なかれ私の会社にも大きな影響を与える可能性が大である。


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2007年1月23日 (火)

音コンテンツ事業ー一つが正念場に入ってきています

以前ちらっとご紹介したハードに音を再生するROM基盤を入れ込んで商品にして発売するプロジェクトがいくつか進行しているがその中のひとつが本格的に動き出している。

そして今もっともシビアな段階ーコスト計算の段階に来ている。ここが正念場だ。実はハードの世界の人と仕事をしていると「ソフトの権利」とか「ロイヤリテイ」なんてことを理解させるのが一苦労なのだ。アジア系全般がそうだが「形のないもの」に商品価値がないと考えている風土は本当に根強い。それを考えると皮肉にも「レコ協」やJASRACの言い分にも当っている面は確かにあると思ってしまう。

最終的にこの商品1個売るのにいくらもらえるのか、今しのぎを削り始めている状態。ソフトあってのハードなのだがそのソフトはタダだと本気で考えている人も実は世の中結構いるのだ。(特に販売側は)そういう人たちに「ロイヤリテイ」の概念を理解させるのは半端じゃなく大変である。

とにかく来月もう展示会、そしてもう場合によっては発売となりそうなのだ。うちとしては今年度の売り上げにもなるだけにこれから重要な段階に入ります。

商品の概要は正式に発売が決定次第ここでも発表いたします。

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2006年12月25日 (月)

花屋敷

先日久々に会ったイベントプロデユーサーのT氏

実はイベントの演出家としても業界ではかなり知られた人である。その人と何と浅草の花屋敷遊園地の仕事をすることになりそうだ。

花屋敷はオープンは何と江戸時代末期(!!!)の1853年、そうあのペリー黒船来航の年にオープンしたという日本最古の遊戯施設で当時は見世物小屋やからくり屋敷、おばけ屋敷等のアトラクションだったらしい。古いとは聞いていたがまさかそこまで古いとは..(^^;;)

経営難に陥り何とあのバンダイが買収。数年間プラニングをしつつ結局花屋敷のカラーは保ちつつも、時代にあった新しいアトラクションの改装作業に着手するらしい。今回はその施設用の音の演出用のコンテンツ制作、以前私は富士急ハイランドのスリラー館、ショック119や映画「戦慄の閉鎖病棟」の音楽、音を制作した経験があることから私に声がかかった。

花屋敷内の建物のいくつかは老朽化で建築基本上立て直さなければならない建物が多く、順々に解体し新しい施設を作るらしい。

で今日の話は実は何と3年後には確実にこわされてしまう施設である。この(C塔というらしい)セクション全体が取り壊されるのだがその建物の前にトイレがあるのだがこれは和式で古く汚いトイレなのでいくら3年後に立て直されるにしても今のまま汚いままではお客に不評になる。そこでまずはそのトイレだけ改装するのだが同じ作るのなら「面白い、話題のあるトイレにしたい」というのがバンダイー花屋敷側の意向である。そこで音楽や音の演出が欲しいということで私が音楽や音響効果その他の音コンテンツの制作を行う予定

バンダイというのはご存じの通り今日本で一番もうかっている会社である。しかもこの会社はご存じの通りいろんなキャラクター物を扱っているだけに他の会社とかなり違う。「遊び心」を大事にする会社なのだ。従って演出もちょっとやそっとのものでは受け入れてくれない。

T氏との打ち合わせであるアイデアがわいた。どういうアイデアかはここでは云えません、がたぶんバンダイが受け入れてくれる企画内容であるとほぼ確信している。

年内に企画をまとめ年明け早々にも具体的に動く予定

ちなみに面白いのはこの新しいユニークなトイレ、まだ最終的に何を、どういうものをやるのか決まっていないのに既に何と着工日が既に決まっている( 2月6日!!!) これも普通の会社では考えられない。

バンダイ、いわゆるマンガやジャパンアニメのコンテンツだけでなくハリウッドですら一目置く、一大組織。しかし中身を見ると結構興味ある会社だ

ちなみに私は某ゲーム会社を通してバンプレストのガンダムのアーケードゲームの仕事をした経験がある。その時のバンダイの自由闊達な雰囲気にどこかの業界の雰囲気とはえらい違うなあと感じたことがある

この件、うまくいけば次につながる可能性があるのでまた続報をお伝えします

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2006年12月14日 (木)

ついに東芝イーエムアイ株を売却 東芝、音楽事業から撤退へ

ついにこの日が来たかという感じですね
東芝は売りたくて売りたくて仕方がなかったのだがなかなか買い手がみつからなかった

http://www.mainichi-msn.co.jp/keizai/kigyou/news/20061214dde007020068000c.html

しかしこれからもっと前途多難でしょうね。これで100%外資系になったためにもっときちんとアーチストを育てることは難しくなったと思います。

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