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2022年3月28日 (月)

第94回アカデミー賞 ストリーミングの影響拡大、障害者のダイバーシテイ、そして日本人監督の主要部門へのノミネートー今回も歴史が大きく動いたオスカー授賞式

世界の映画界の最高峰である「第94回アカデミー賞授賞式」が日本時間の午前から正午にかけて行われた。


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受賞者は英語だが以下のページに掲載されている。
https://www.oscars.org/oscars/ceremonies/2022


今回は授賞式のオンエアでテレビ局の視聴率の都合でメインな受賞以外は事前録画でメインから割愛されていたが、やはりこれは放送局の都合とはいえいただけない。ヘアメイク、衣装、編集、音響といった部門も映画にとって重要な分野であり、そういった分野が映画において「二の次」のような扱いになっていくのではないかと危惧する。


特に今回作曲賞の扱いが小さかった。受賞者がハンスジマ―でなんか当たり前すぎてつまらん、というのと本人が授賞式に出席しなかったこともあり、正直「こんなに短いのか」という印象。音響賞は事前録音とはいえきちんとやったのに作曲賞はこの程度?映画音楽作家の端くれとしては不満である。せめてハンスジマー以外でノミネートされた他の候補の作品も聴きたかったというのが正直な印象だ。


日本映画が音楽や音響を重要視していない、というか何か後回しか二の次のような扱いを受けていることに対する異論を私はかねてからこのブログで主張してきたが、今回の作曲賞の扱いはハリウッドでもそういう動きにつながるのではという危惧を感じる。


今年のアカデミー授賞式はレジーナ・ホール、エイミー・シューマー、ワンダ・サイクスの三人の女性が務め、ジェンダー多様性を明確に打ち出したものになった。


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我々日本人からみれば濱口竜介監督の「ドライブ・マイ・カー」が4部門にノミネートされ、その受賞結果が気になったがその中でアカデミーの多様性の推進が図らずもみえてきたこと。結論からして「ドライブ・マイ・カー」は最優秀外国映画賞を受賞したものの、ほかの「脚色賞」「監督賞」「作品賞」は残念ながら受賞できなかった。


これは「コーダ あいのうた」がまず実際に聴覚障害者で映画に出演したトロイ・コッツアさんが「助演男優賞」を受賞。これに始まり「l脚色賞」「作品賞」とノミネートされた全部門を受賞したためだが、デイバーシテイ、聴覚障害の人にも希望を与える意味でもそれでよしとしよう、と思う。デイバーシテイ、SRGsは世界の流れであり、その意味でも障害者やそれをテーマとした映画が受賞したという事実は感動的だ。


映画監督賞も、こちらは下馬評がジェーンカンピオン「パワーオブザドッグ」が受賞。濱口監督残念!! でもまだまだチャレンジを期待したい。


日本人監督がオスカーノミネートが当たり前になるようになってほしい。それには日本の映画界の意識改革が必要だ。
繰り返すが今回で終わりではない。
今回から始まるのである


今回は主演男優賞を受賞したウイルスミスが台に上り、コメディアンのクリス・ロックさんの顔をたたく一幕があった。2人はその後もやり合ったが、米国ではテレビ中継が一時期止まる騒ぎとなったが、ウイルスミスの奥さんを揶揄した表現でこの一幕は残念だが、気持ちは理解できる。「主演男優賞受賞」の受賞時のコメントで謝罪しているが、映画"King Richard" は家族を守ることもテーマとしているので起きたことは残念だが妻や家族を守り一人の男性としてはよく理解できる行為である。


最後に追悼のコーナーに和田エミさんとソニー千葉さんがちゃんと揚げられていた。
こういうところがハリウッドだ
映画を文化として尊重する、映画に関係する人を文化に関わる人としてリスペクトする。今の日本人にこういう姿勢が欠けてないか、と思う。文化の後進国たる日本。日本人全員で考えてほしい


今回配信作品は作品賞とれないというジンクスが崩れた。いろんな意味で歴史が変わったアカデミー授賞式だった。
ストリーミングが主流、障害者のデイバーシテイ、そして日本人監督の主要部門へのノミネート。
時代は確実に変わっていると思う。パラダイムも変わっているし..
日本人は変化を好まない人が多いが、多様性は受け入れないといけない。でないと日本という国は世界から取り残されてしまう。


そしてくどいようだがもう一度繰り返す。


今回日本人監督、濱口竜介監督作品の4部門のノミネート、1部門のみの受賞にとどまった。


だがこれで終わりではない。寧ろこれが新たな時代の始まりなのだ。他の日本の映画人もこれに続け、といいたい


 





 


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