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2022年2月 9日 (水)

濱口竜介監督「ドライブ・マイ・カー」オスカーで4部門ノミネートー映画製作で世界から置いてけぼりの日本は他国に追い付けるか?

当ブログでも何回も書いた。どんどんグローバル、ボーダーレス化している映画の世界の中で日本だけが「ガラパゴス」の体質で世界の動きから隔絶したままでいる。そしてそのことに無関心な日本人、ガラパゴスであることをなんとも思わない業界関係者が多すぎる点。現状を改革しよう、という関係者がいない、とはいわないが極めて少ないのである。

昨年のオスカーでは北京市で生まれ育ち現在はアメリカ国籍を取得しているクロエ・ジャオ監督 が映画「ノマドランド」でアカデミーの監督賞と作品賞を受賞、合わせて韓国系アメリカ人監督のリー・​アイザック・チョン監督の"Minari"でユン・ヨジョンが助演女優賞でオスカーを獲得。中国勢と韓国勢の躍進が目立った。

■クロエ・ジャオ監督やユンヨジョンのオスカー受賞とアジア勢進出に歴史が動いたが、日本だけが置いて行かれている構図がより鮮明になった第93回アカデミー賞
http://kyojiohno.cocolog-nifty.com/kyoji/2021/04/post-6d1f9e.html

そしてもう2年前になるが韓国人監督ポン ジュンノの「パラサイト」「作品賞」始め4部門制覇!! この時は「革命が起きた」と私も思った

■「パラサイト」旋風吹き荒れ「作品賞」始め4部門制覇!! 「革命」が起こった今年のアカデミー賞授賞式 歴史が変わりグローバルな映画新時代が本格到来!!
http://kyojiohno.cocolog-nifty.com/kyoji/2020/02/post-730a55.html

韓国、中国も世界の映画界で躍進。日本だけが蚊帳の外、グローバル、ボーダーレスの世界的なうねりで置いてきぼりを食っている現状だった。

しかし今回のオスカーでは歴史的事実が起きた。正直思いもしなかった朗報である。

濱口竜介監督の映画「ドライブ・マイ・カー」が作品賞含む4部門ノミネート。昨年までオスカーは韓国勢中国勢の躍進で日本勢だけ置いてけぼり状態だったが、ようやく日本追いつこうとしている。

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日本の映画監督がスピルバーグやケナスブラナー他の偉大な映画人と共にノミネート!こんなことがこんなに早く実現するとは思わなかった。

まあ原作の村上春樹はアメリカでも人気作家なので、それも幸いしたのだろう。

作品賞、監督賞、脚色賞、そして国際長編映画賞(これ廃止されるんじゃなかったっけ?) の4部門のノミネートされたということはLAで2週間以上劇場で一日上映されないといけないから、日本の映画ではあまりやられないチェーンオブタイトル(画面中の肖像権、著作権等を随時クリアして権利者との契約を結ぶこと)を当然やっているということだろう。これは日本以外では完全に当たり前になっていることであり、これを行わないと海外では劇場公開できない。日本の映画関係者にこれをいうと「何それ?」という人が多いがここ10年くらいでコンテンツ制作で「世界共通ルール」の1つとして確立されたものである。

日本人の大多数はいまだ気が付かないが、本当にここ10年で世界はドラステイックに価値観が変化したのだ。日本人は日本国内しか見ていないし、日本人同士だけで話をしているとそれを実感しない。しかし海外の状況をみると日本がいかに遅れているかを嫌が上にもわかる。

先ほども書いたが作品賞、監督賞受賞すれば2019年のポンジュノ、昨年のクロエジャオに並び日本の映画監督がやっと追いつく形になる。本当に昨年のオスカーみて日本だけ置いてけぼり感が強かっただけにぜひ濱口監督の受賞を祈りたいものだ

■「ドライブ・マイ・カー」が候補=日本映画初の作品賞など4部門―米アカデミー賞
https://sp.m.jiji.com/article/show/2702088?

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今回のノミネートをきっかけに日本人、そして日本の映画関係者全体の意識改革が進んでくれることを期待する。実際映画関係者を含めて日本国内しか見ていない人が多いので、なぜガラパゴスで悪いのか、なぜグローバルにならなくてはいけないのか理解できない人も多い。

元々日本人は国民性レベルで変化を好まない。またとりわけ芸能界、音楽界、を始め映画関係者全体にもそういう雰囲気が根強くある。旧態依然の体制を維持したい、「変わりたくない」と考える人間の方が圧倒的に多いのである。(特に芸能界はそうだ)

しかしそういう姿勢のままでは日本の映画界はいずれ滅びる。なまじっか日本国内の市場レベルが中途半端な大きさで利益トントンでさえあれば国内で(少なくとも今までは)やっていけたからである。

そして映画予算もおそらく世界最低レベルで「ジャパンバジェット」などと揶揄されている。現場のアニメーター、クルーはブラックな低賃金で働くことを余儀なくされ、低賃金で働かざるを得なくなる。日本の映画会社はその体質として日本国内のみでリクープする予算の算出を行っており、海外での公開はあくまでも「オプション」の範囲を超えてない。
挙句の果ては「低予算」を自慢するような雰囲気がいつの間にか映画界で定着してしまった。

何度も言うが「低予算など自慢することがおかしい、寧ろ恥ずべきことなのである。」

だから日本発で世界で公開の映画がこういう形でオスカーで取り上げられるのが当たり前にならないといけない、もう映画制作も映画の市場にももはや国境などないのだから

 

 

 

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