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2020年11月20日 (金)

自殺がダントツに多い日本、周囲に心のSOSを出せない人たちを描いた映画「クローゼット」レビュー

日本は他の国と比べても突出して自殺が多いといわれる。芸能人でも三浦春馬、竹内結子、芦名星といった人たちが自殺して世間に衝撃を与えたが、それは芸能人に留まらない。電車の人身事故も増えている。多くは飛び込みによる自殺が原因だ。統計的には2003年の約3万4000人をピークに、特にこの10年ほどで急激に減少し、2019年には約2万人となったが、また増加傾向を示している。2020年の10月の自殺者数が2153人と、とうとう2000人を超え、男性は前年同月比で21.3%増えて1302人。女性は前年同月比でなんと82.6%も増えて851人だそうだ。

https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_5fb4cf09c5b664958c7c0f6

コロナによる死亡者を遙かに超えた自殺者数

この原因はどこにあるのだろうか?

それと関連して企画した事務所の度重なる打診で、実在した自殺した女子大生が登場人物の一人となっていた映画「クローゼット」を見に行った。

Closet_flyer

クローゼットは=引き出しで、人間が他人になかなか話せない事柄を「心の引き出し」にしまっておく。というのが映画のテーマとなっている。映画は「添い寝屋」なる商売をやっている人たちが登場する。派遣で、マッサージ、寄り添い、話を聞いて眠りに誘導する(しかしセックスはしないし、してはならないことになっている)商売だ。客が男性の場合もあるが多くは女性。しかしホストとか風俗とは違う、といっていいだろう。ちなみに主人公はバイク事故で性的不能になったという設定になっている。

実際に本当にそういう商売が存在するのかはわからないが、現代の日本はそういう職業があってもそんなに違和感を感じない。存在しても不思議ではないように思ってしまう。それほど現代の日本は病んでいる。皆精神的な孤独にさいなまれ、自分の「秘密」「悩み」を打ち明けることができず悶々とする人が多いのだろう。そういったことで精神の極限状態に陥り自殺する人もいるのかもしれない。

映画の展開は最近の自主映画によくあるパターンで主人公がさまざまなシチュエーションにある「お客」の登場人物が入れ代わり立ち代わり出てくる。最近こういうパターンが多いがこれは映画に関わる役者さんを増やすということもあるのかもしれない。しかし出演の役者さんたちはいずれも自然な演技をしているので違和感を感じない。

さまざまなことを語り合いながら主人公はいろんな人たちと「添い寝」をしていく。どの登場人物もゲイのデザイナー役で出演している渡辺いっけいさんはともかく、あとはどこにでもいるような感じの人たちである。

この映画を見ながら思った。この人たちを苦しめているのは何なのだろうか? うまくいえないが1つだけはっきりしているのは日本社会というのは非常に居心地が悪く精神衛生上悪い、風通しが極めて悪い社会になっているという点だと思う。

一体何が、もしくは誰がそうさせているのか?

SNSも大いに発展したが、逆に人間同士の心のつながりは希薄になっていく。少しでも気に入らない投稿があれば「偽りの正義感」を持ち出して他人を叩く機会を探しているような輩ばかりだ。SNSで逆に日本人の想像力や文章読解力がどんどん低下しているのを感じる。

そこになぜ今の日本がこんなにも閉塞状況にあるのか、こんなに息苦しい社会になっているのか、を解くカギがあるのかもしれない。

この映画をみてもその答えは出てこない。しかし考えるきっかけにはなるかもしれない

私が見たのはテアトル新宿だが、今日で上映は終わり。27日からアップリンク渋谷で見れるそうだ。興味ある方は是非

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https://shibuya.uplink.co.jp/

映画クローゼット公式サイト
https://www.closet-movie.com

 

 

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