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2020年11月12日 (木)

新時代への変化への対応を拒否してきた日本の音楽業界がいよいよ壊滅状態にー一方ではサブスク、プレイリスト中心への動きも

久々に音楽業界についての話。

私は日本の音楽業界のありかた自体にかなり批判をしてきたが、特にCDからストリーミングへ「パラダイム」が変化していることに対応しようとしない日本の音楽業界に対して、半ばあきれ、もはや何をいっても無駄だと諦めすら感じていた。

そしてこのコロナウイルス禍の影響でCDの販売店やイベントでのCD販売の機会も激減しおそらくかなり壊滅的な影響を受けるだろうという予測はしていた。そして次の記事をみてもその通りの展開になるようである。

■「音楽業界は連鎖破綻する」コロナ廃業が迫る音楽関係者、38人の生の声
https://diamond.jp/articles/-/244575

音楽業界のトップのエイベックスですら希望退職を募っていることが報道されている。

■エイベックス、初の希望退職募集
https://www.tsr-net.co.jp/news/analysis/20201105_02.html

同社はこの苦境を本社ビルを売却することで乗り切ろうとしているらしい。

■ エイベックス「虎の子」南青山の本社ビル売却へ
https://toyokeizai.net/articles/-/387953

青山骨董通りの一等地とはいえ、コロナで不動産市場が暴落している。果たして思惑通りの金額で売却できるかどうか

この状態を全て「コロナ禍」のせいにするのは実は間違っている。
音楽業界の惨状についてこうなることはほぼわかっていたにも関わらず、業界の改革を頑なに拒み、変化に対応してこなかったツケが出てきているのだ。実は音楽産業は日本では斜陽産業の代名詞のようになっているが海外では完全にV字回復をしているのである。(いまだに日本の業界関係者でこれを信じようとしない人間が多い)

■ ストリーミングでアメリカ音楽市場がV字回復-でも日本ではこのままでは無理
http://kyojiohno.cocolog-nifty.com/kyoji/2018/04/v-6f77.html

■ 世界の音楽市場の足を引っ張っているのは、日本の音楽業界ー音楽のグローバル化を頑なに拒否し続ける日本の音楽業界
http://kyojiohno.cocolog-nifty.com/kyoji/2018/04/post-675e.html

まあ音楽業界に対する提言、批判はもう数えきれないほどやってきたが、業界筋の誰からも聞く耳をもたれていないので上記の記事についても同様である。もう慣れっこになっているので今さらどうこう言おうとは思わない

ただ日本でCDからサブスクリプションによるストリーミングへのパラダイムシフトがなかなか行われないのは音楽業界の体質もさることながら日本人の意識改革も必要であることも実感した。

実はコロナ禍が始まった折に、日本国内の「プレイリスト」でプロモーションチームを作る目的のFacebook グループを立ち上げた。だが残念ながら時期尚早で断念した経緯がある。

日本ではサブスクいまだ定着せず、プロモーションのためのストリームチーム構成断念。日本の音楽界の今後に懸念
http://kyojiohno.cocolog-nifty.com/kyoji/2020/09/post-930ad1.html

実は世界の音楽産業がCDからサブスクリプションによるストリーミングにパラダイムシフトが起きている一方、日本ではいまだCD中心の音楽のビジネスに固執する向きが強いことを痛感せざるを得なかった。実際にやってみて次の様々なことがみえてきたのである。

1.日本のミュージシャンで「サブスクリプション」のことをよく理解していない人が圧倒的に多いこと

2.したがってこのグループで何をしようとしているのか、意味を掴めていない人が大多数であったこと

当ブログの記事をみていただければ私がいかにサブスクの時代に向けてノウハウを蓄積しようとしているかわかると思う。

サブスクのプロモーションでキーワードとなるのは「プレイリスト(選曲リスト)である」3月くらいからそのセルフプロモーションを行っている。正直今ある数字の壁で伸び悩んでいるが今年の初めと比べれば格段に違っている。(とはいえ最近再生数が伸び悩んでおり、有料のプロモーションへ予算を投入しようかどうか、迷っているところである)

Scsho101201

Scshi101202

なんでこんなことをしているのか、わからない人はこちらの記事を読んで下さい

■サブスク再生回数強化作戦 奮戦日記その2 http://kyojiohno.cocolog-nifty.com/kyoji/2020/05/post-8d648d.html

ただ変化を頑なに拒否する体質の日本の音楽業界でも少し変化の兆しが見えてきている

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■日本コロムビア、デジタルプロモーションに特化したラボ「colutte」を設立 プレイリスト企画に富田美憂が登場
https://www.musicman.co.jp/business/354528

正直メジャーレコード筋から初めて「プレイリスト」という言葉を聞いたような気がする。ついこの間までは「プレイリストのプロモーション」といっても何の話しているのか全く理解されなかったから...

ただ見ている範囲では、まだ内向きの発想しかないので、うまく機能するかどうか疑問である。

ストリーミングは全世界が市場だから、ワールドマーケットを視野にいれないと成功しないと思う。もっと具体的にいうと従来の日本の音楽業界でいう「洋楽」と「邦楽」の差が全くなくなる、ということだ。そこまで発想を転換できる音楽関係者がどれだけいるか、だと思う。

とはいえ、変化というものを極端に嫌う日本の音楽業界にしてはよい動きだと思う。

 

 

 

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