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2020年7月 7日 (火)

ニコライ・カプースチン、エンニオ・モリコーネと偉大な作曲家の相次ぐ訃報について

ここ数日の間歴史に間違いなく名を残す偉大な作曲家の訃報が相次ぎ驚いている。どちらも私自身が大きく影響を受けた作曲家でありそれぞれの分野のパイオニアといっていい作曲家だからだ。わずか数日で音楽文化の至宝を私達は失ったのである。

ニコライ・カプースチン(Nikolai Kapustin 1937-2020) 

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日本では今一つ知られていない作曲家だが、ウクライナの作曲家ながらジャズのイデイオムを発展させた作曲家でジャズ系の作曲家という意味ではガーシュインを継承した作曲家といっていい。

活動時期に冷戦時代が大きくかぶったこともあり、なかなか活動の実態が日本に伝わらなかったが旧ソビエト時代にジャズオーケストラのメンバーとして活躍する傍ら自作の発表を行った。モスクワ音楽院卒業期がフルシチョフの「雪解け時代」に重なったこともジャズの活動を容易にさせていたかもしれない。ガーシュインと違うのは明らかにモダンジャズのイデイオムが入っている点からもガーシュインの音楽をある意味継承したといっていいだろう。それをアメリカ国内ではなく旧ソビエト国のウクライナでやっていたことが興味深い。演奏を見ると単にジャズだけでなく最近の音楽のいろんな要素を取り入れているのがわかる

恥ずかしながらカプースチンの作品を知ったのは最近である。たまたま新人ピアニストのリサイタルに付き合いで行ってこの曲を聴いたら気が付いたらノリノリになっている自分がいた。ガーシュイン以降、本当の意味の新しい音楽、現代「の」音楽(現代音楽ではない)を書いていた人の遭遇は私にとって大ショックだった。追悼の意味をこめて私が最初に知ったカプースチンの曲「コンサート・エチュード作品40第八番

R.I.P マエストロ!!

今。実は映画音楽関係の作業をしているので落ち着いてからこの記事を書こうと思っていた矢先に、一応映画音楽をやっている人間として書かざるを得ない大家の訃報を聞いてしまった

偉大な映画音楽作家のエンニオ・モリコーネ先生の訃報である。

 

エンニオ・モリコーネ(Ennio Morricone 1928-2020)

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映画の世界に少しでも関わっている人なら、映画ーとりわけ洋画が好きな人にはモリコーネ先生について今さら述べる必要はないであろう。ローマのサンタ・チェチーリア音楽院を卒業してから早くからテレビ・ラジオ・映画の音楽の作曲の仕事をされている

映画音楽の傑作は数多く、全てを列挙するのは不可能である。だがモリコーネ先生といえば「ニューシネマパラダイス」とか「アンタッチャブル」等は映画に詳しくなくてもご存じの方が多いだろう

ここではあえてその作品には触れず、小学校の同級生であり生涯を通じて盟友だったセルジオレオーネとの名コンビといわれる作品をいくつか追悼の意味をこめて揚げようと思う。セルジオレオーネ監督といえば「マカロニウエスタン{アメリカではスパゲテイウエスタン)」の監督として西部劇ドル箱三部作といわれる『荒野の用心棒』(Fistful of dollarsー黒澤明監督の「用心棒」のリメイク)、『夕陽のガンマン』(For a few dollars more),そして『続・夕陽のガンマン』(The good , the bad , the uglyー前作の『夕陽のガンマン』とは一切無関係)とヒット作を飛ばした。半世紀以上前の作品だがクリントイーストウッドをスターにした作品。まだ現役バリバリというのがすごい!

その中でこれと同じ音創れといってもなかなかできないこの作品を追悼の意味をこめてシェアします

あと名作は数多くあるのだが、映画音楽というのはテーマ曲だけでどういう映画かわかるようにしなくてはならない。この曲はその典型といっていい
原作が池田満寿夫のこの名作

公開当時はエロス部分ばかり焦点があてられたが、エーゲ海の風景が美しい作品である。尚、女声の声のボカリーズもモリコーネ先生はよく使用する。この作品もその典型

最後にセルジオレオーネとのコンビの最後の作品であり、映画音楽の傑作のこの曲。英国アカデミー賞の作曲賞を受賞した作品

素晴らしい、こういう映画音楽を書きたいよ。本当に

ちなみにこの曲はモリコーネ先生が別の映画に使おうとして監督からNGが出され「ワンスアポンアタイムインアメリカ」で使用したもの。正直いうとこういうことは決して珍しいことではない。私も別の作品のために作った作品を他の作品に転用したことがあります。

モリコーネ先生は映画音楽作曲の第一人者でありながら、なかなかアメリカ映画アカデミー(オスカー)と縁遠い人だった。しかし最後にタランテイーノの作品「ヘイトフル・エイト」でアカデミー作曲賞を88歳にて受賞できたのはよかったと思う。
偉大な映画音楽作家エンニオ・モリコーネ受賞映像

変な話、この事実は我々のような「無名の」映画音楽作家にも変な意味で希望を与えてくれた。それはエンニオ・モリコーネ先生のような誰もが認める偉大な映画音楽作家も88歳までオスカー受賞できなかった。だから88歳までアカデミー賞作曲賞を受賞できるように頑張ろう!、という気持ちが湧いて来た

まだ88歳まで数十年ある。特に今映画はボーダーレス、グローバルの時代。不可能では決してない。それを死ぬまで目指すことにしようと思っている

しかしここ数日、ニコライ・カプースチン、エン二オモリコーネとあまりにも偉大すぎる作曲家の訃報に接した。今は喪に服そうかと考える次第

 

 

 

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