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2020年1月29日 (水)

「メジャーでない」「ベンチャー」であることのいきざま

本日とあるベンチャー企業で打ち合わせを行った。

大昔会社員している時にシリコンバレーの黎明期でもあり今でいうITの時代の前に多くのベンチャー企業を訪問したことがある。なかには本当に「ガレージ同然」の会社も本当にあった。

日本の企業も当時の急激に活性化しつつあるシリコンバレーやアメリカのコンピューターメーカーに興味は持っていたが、ご存じのとおり結局日本がその新たな産業の流れに乗っかることはなかった。

今世界を支配するプラットホームの企業、Google, Amazon, Apple, Microsoft, Facebook といった巨人はその中から生まれていった。日本からはそれら巨人に対抗しうる会社は生まれなかった。ソフトバンクも楽天もこのプラットホームの会社からすればものの数ではない。

そこが今の日本の大きな問題だが、実際今日そのベンチャー企業の社長(日本に長く住んでいる中国人だが)と話をしていて「大企業が絶対やらない仕事をやって新分野開発をやり遂げる。」という当たり前のひとことを聞いてはっとした。

今の日本人のマインド、あまりにも大企業とか音楽や映画ならメジャーな制作会社とか、そんなところしかみていないのではないか?

だが今の日本の大企業を見るがいい。まるでお役所のように「前例」という奴にこだわり新しいことをやりたがらない。「やらない」ことを正当化しようとするし、何をやるにも手続きだ、書類だ、などと面倒くさいことばかりである。

そして大多数の日本人はそれに疑問に思わず「そういうものだ」と思っている。

そして何よりも「長いものに巻かれよう」という体質が強いためか、「大企業でない」あるいはコンテンツなら「メジャーでない」人達を蔑む風土すらある。インデペンデントというだけで「シロウト同然」「ものの数ではない連中」と決めつけ目下のようにみる。

私は日本人のそういう体質がGoogle, Amazon, Apple, Microsoft, Facebook といった世界を支配するプラットホーム会社が生まれない状況を作ったのではないかと考える。

ベンチャー企業の社長をみると本当に毎日いろんなことを考えている。それに引き換え大多数の日本人は周囲と同調し、目立たずただただ周囲に流されて思考停止になる。今の日本人をみるとそんな人間ばかりである。

これじゃ国際競争力などとてもじゃないがつくものではない。

そのためにはベンチャーもそうだし、インデペンデントのコンテンツメーカーが大企業、メジャー会社とは違うものを生み出していく努力をしていかないといけない。私のようなコンテンツ屋はメジャーがやらない分野を大きくするためにあれこれ考え、全世界に通用する作品を作り上げる。

きちんと考えた奴が最後には勝つ。今日のベンチャー企業との話でいろいろと得られたものがあった。自分とは違う分野の人達との交流も大事である、と思った次第

繰り返す日本人の今の「思考停止」の状況、このままではどんどんこの国が没落するばかりである。

 

 

 

 

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Kobe Bryantの突然の事故死の中開催されたグラミー

日本時間の1月27日ー現地LA時間の1月26日の夜 恒例のグラミー授賞式が行われる予定だったが、とんでもない訃報が飛び込んできた


■NBAレジェンドのコービー・ブライアントがロサンゼルス郊外でのヘリコプター墜落事故により死亡、享年41歳
https://sportsbull.jp/p/694303


Kobe Bryant (注:日本の神戸市で生まれたことから名前がKobeになっている。日本との縁も浅からぬ大スターである)は単にNBAのレジェンドという存在でなくアメリカ スポーツ界の象徴的存在でもある。私はLA レイカーズファンではないが、コービー・ブライアントの訃報には大きなショックを受けた。正直このニュース 嘘であってほしかった.


痛ましいのはコービーの長女 ジアンナ(通称ジージー)のバスケットボールの試合観戦でジアンナといっしょに事故死してしまったこと。ジアンナは13歳ながら既にWNBAが目をつけている有望選手でもあった。コービーは彼女を可愛がった。殆ど溺愛していたといっていい。
他にも大学野球チームのコーチを始めコービー親子を含む9人が亡くなった。痛ましい事故である。
R.I.P Kobe


LAレイカーズの本拠地であるステイプルセンターにはKobeの死を悲しむファンで埋まった。LAだけでなくアメリカのスポーツヒーローを無くしたアメリカの悲しみは大きい。


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そしてこともあろうに、このステイプルセンターがグラミーの会場なのである。そのため一時は開催を危ぶむ声もあった。


しかし結果的には無事開催されたが、 MCアリシアキーズは「こんな状況でグラミーを始めなければならないとは」と沈痛な面もちで語り、Kobeへの黙祷とボーイズツーメンのゴスペルコーラスによって追悼を行った。


異例ずくめで始まったグラミー、しかしその後はつつがなく行われた。


グラミーと今の日本の音楽の現状に関しては既に何度も述べたのでここではもういわない。興味ある方は


■グラミー2019年で日本がいかに「音楽後進国」であるかを改めて実感
http://kyojiohno.cocolog-nifty.com/kyoji/2019/02/2019-7ecb.html


■グラミー2018-見るたびに思う事。音楽を「文化」として尊重する国と100均以下の消耗品としか見ない日本との差が痛すぎる
http://kyojiohno.cocolog-nifty.com/kyoji/2018/01/100-b944.html


今年のグラミーの受賞者リストはこちら(英語ですが)
https://www.grammy.com/


パフォーマンスで特筆すべきはやはり「プリンストリビュート」あっという間におわったので正直もっと曲をやって欲しかった。それとRun DMCとエアロスミスが実際にライブで共演して"Walk This Way!"を演奏したのはうれしかった。Run DMCもメンバーの一人がニューヨークで銃で殺害されるという悲劇があった。


今回の話題はなんといっても若干18歳でレコード賞、アルバム賞、楽曲賞、新人賞の主要4部門すべてを独占したビリーアイリッシュ


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「ベッドルームで兄(右)と曲を作っていた」というから宅録で主要4部門を征したというのが興味深い。だがエンジニアは一流のプロが参加していたというからただの打ち込みポップスでもしっかり作っていたということだろう。おそらく史上最年少の受賞だと思われるが、あまりにも早く頂点を極めすぎてしまった感があり、少し今後が心配になった、というのは余計なお世話だろうか?


取りあえずおめでとうございます









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2020年1月25日 (土)

今インデペンデント映画が面白い! アンシユル・チョウハン監督の「東京不穏詩ーBad Poetry」に映画新時代の可能性を見る

もう先週の話になるが友人の俳優が出演していた映画「東京不穏詩ーBad poetry Tokyo」を見に行った。

この映画は海外の映画祭で多くの受賞をした作品であることは知っていた。監督のアンシユル・チョウハンの評判も以前から聞いていた。だから劇場公開された時は見に行こうと思っていた。

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公式サイトに記されているようにこれだけの映画祭で受賞している。

最優秀賞 – ブリュッセル・インディペンデント映画祭
最優秀女優賞 - 大阪アジアン映画祭
最優秀女優賞 - スレマニ国際映画祭
オフィシャルセレクション - レインダンス映画祭
最優秀女優賞 - 熱海国際映画祭
最優秀撮影賞 - 熱海国際映画祭
最優秀作品賞 - ヴェネチア・フィルムウィーク
最優秀作品ノミネート - マドリード国際映画祭
最優秀女優ノミネート - マドリード国際映画祭
最優秀作品ノミネート - ストックホルム・インディペンデント映画祭
最優秀作品ノミネート - ウィンチェスター・インディペンデント映画祭

インド出身のアンシュール チョウハン監督は外国人とは思えないほどの今の日本の底辺の現実をリアルに描いた作品に仕上げている。それは外国人監督が日本を描く時にありがちな「オリエンタリズム」ではなくまさしく今の日本の現実を現代の日本人に全く違和感なく描いていたからである。しかし映画の切り口、描き方は日本人だとなかなか気づかない点は確かにあったかもしれない。現代日本を実に鋭い眼光で描いている印象だった。社会のダークな部分と人間の精神のダークな部分を描いているが作品にあまり重さを感じない。これは役者さんの自由度を監督がだいぶ許しているからではないかと思う。実際出演する役者さんはのびのびと役柄を演じている印象があり、重くて悲劇的な内容の映画なのに見ていてそういう印象を受けない。

そして上記のこの映画の受賞歴をみてもわかるようになんといってもこの映画は主役の「ジュン」を演じた飯島珠奈さんの日本人離れした演技が光る。この映画を見た誰もが驚いたと思う。主役の「ジュン」が絶望的な状況に陥りつつも必死に戦う様を全身全霊を込めて演じきり圧倒された。これほど凄まじい演技をする日本人女優は初めて見たと言っていい。日本国内だけでなく全世界の人に是非見てもらいたいと思う作品。世界レベルの女優の登場である。

映画はインド出身のチョウハン監督、撮影監督はエストニア出身、役者はアメリカ人、日本人、私の知り合いのロシア人の女優も出演しており、キャストもクルーもインターナショナルな顔触れ。これだけインターナショナルな顔触れの制作陣でありながらこの映画はまぎれもない日本映画である。そこに私は新時代の到来を感じる。ちょうど私が一昨年中国ドラマでミュージシャン役で出演した時を思い出した。その時も日本語、英語、広東語、北京語が飛び交う現場、これが新しい時代の制作現場のありかたなのだ。

■東京不穏詩 Bad Poetry Tokyo 【1月18日から2月7日まで上映予定)
http://www.imageforum.co.jp/theatre/movies/3126/

そしてそれは「メジャー」映画よりもインデペンデント映画で顕著になっているところが面白い 

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2020年1月14日 (火)

ストリーミング時代でのミュージシャンの生き方ーまずは自分の音楽をどんどん聴いてもらう。聴いてもらうことがお金になり活動にもつながる

今週あたりからいよいよ2020年の動きが本格化すると思いますが、このブログで「CDはもうなくなる!」といって落ち込んでいるミュージシャンの皆さん。確かにCDはなくなるのはおそらく避けられませんが逆にストリーミング時代に入ったからこそミュージシャンの活動にとってプラスになる、という話をしておきましょう。

・音楽を聴かれれば聴かれるほどお金になる時代

実はストリーミング時代にとって今までとは根本的に変わってくる点があります。それは今までネット上で音楽の不正ダウンロードとか「試聴は望ましくない」などといった話が音楽の業界筋からよく聴かれますが、ストリーミング時代は各プラットホーム上の音楽で再生(音楽が聴かれること)されれば再生されるほどそれがお金に換算できるという点です。

例えば以下の主要なストリーミング、サブスクリプションプラットホーム

Spotify Applemusic Amazonmusic

プラットホーム上で多少違いますが、1回再生されるごとに1円の収入になります。これを友達やファンだけでなく日本国内、しいては世界中の人に聴いてもらうようにすれば相当の回数、あなたの音楽は聴かれることになります。日本はなんだかんだいわれながら既にストリーミング市場は世界第三位だそうです。私も最近知ったのですが、オリコンの再生回数ですとトップは1週間で4万再生回数を超えます

https://music.oricon.co.jp/php/ranking/RankingOriconList.php

トップのPretenderはすでに1億回の再生回数を突破したそうです。これは1億円の収入を得たということと同じです。

http://www.billboard-japan.com/special/detail/2765

これは日本での再生回数のみをカウントしていますが、全世界的でもトップアーチストはいずれも億単位の再生回数を得ています。

つまりミュージシャンならとにかく上記のプラットホームで「自分の音楽をできるだけ多く聴いてもらう(再生回数を稼ぐ)」ことに全神経を集中すべきなのです。

私は残念ながらまだ再生回数を稼ぐのに悪戦苦闘しています..(涙)

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特にSpotify等で再生回数を稼ぐには有力なプレイリストにて再生してもらう必要があります。私の場合はそこで苦戦しているため、なかなか再生回数を稼げないでいるのですが、とにかく自分でもプレイリストを作り、ソーシャルネットその他で各プラットホームのリンクをシェアしまくるしかないようです。まあ既に人気のあるアーチストはそんなことしなくても大勢聴いてもらえるんでしょうけどね (汗)

まあとにかく自分にとって自信のある曲、レコーデイングができれば迷わず各プラットホームにてストリーミングさせて、とにかくできるだけ多くの人に自分の曲を聴いてもらう、ということを最優先すべきでしょう。

それがさまざまな点で好影響をもたらすことになります。

勿論ストリーミング時代に入って音楽のプロモーションのセオリーが全て変わったわけではありません。

実は音楽のプロモーションの基本はCD時代と何ら変わらないです。CDというパッケージがストリーミングに変わっただけの話です。一部のプラットホームでまだダウンロード(旧来の音楽配信)は残ってますが、とにかく多くの人達にきいてもらうためにはSpotify, Apple Music. Amazon Music そして日本ではLine Music等で大勢の人に音楽を聴いてもらうための「告知」は必要です。

そしてその「告知」は日本の場合は相変わらず続いている地上波TVのタイアップだったり(正直、年々この効果がうすれていますが、メジャーレコードの連中はいまだにこれに固執しています)ラジオだったりします。

メジャーレコードは最近ようやく導入しはじめたSNSも大きなツールです。万単位のフォロワーがいる「インフルエンサー」が発言力を増しているのもこういう背景があります。

私にとって致命的なのはフォロワーが少ないことです。それがプレイリストを始め再生回数を稼ぐことに苦戦している元凶になっています。

まあとにかく続けていくしかありませんが...

とにかく「まず音楽をできるだけ多くの人に聴いてもらう」そのための努力を全てに優先することです。億単位で再生されれば億の収入です。(笑)

しかも再生は日本だけに限りません、全世界の人に聴いてもらうチャンスがあります。

 

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2020年1月 5日 (日)

「情報革命」がひょっとしたら...起き始めているのかもしれない と思う今日この頃

皆さんは「情報革命」なる言葉がかつてメデイア中に響きわたったことを覚えているだろうか?

一時は「IT革命」などともいわれたが、今や完全に死語といっていいのだろうと思う。このブログでもそのことについて何回か述べたことがある。

しかし実は私は最近、その「情報革命」なるものが起き始めているのではないか、と感じ始めている。

無論インターネット黎明期にあったようなイメージとはだいぶ違うとは思うが、確かに今次のようなことが起き始めている

1.情報、コンテンツによるボーダーレス、グローバル化に伴いコンテンツビジネスの形が変わり始めている。ボーダーレス推進に伴い情報、コンテンツのビジネス形態が変わりつつある

2.インターネットツールによってビジネスの形そのものが変わるつつある。それに伴い業界の構造も変化を余儀なくされる

今正直いって何十年に一度という大変化が映画でも音楽でも産業全体に起こり始めている。そしてそれに伴い「価値観」も変化しつつある。価値観が変わる=すなわち革命が起きつつあるといっていいと思う。

それを考えるといつか当ブログの記事で引用したドラッカー氏のある著書を思い出す

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テクノロジストの条件 (はじめて読むドラッカー (技術編)上田惇生編訳、ダイアモンド社)  である。

12年くらい前の記事だが非常に参考にはなった。

■第51回:ITによる革命は緒に就いたばかり
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20070601/273297/?ST=biz_biz&P=1

平たく言えば17-18世紀の産業革命と現代の情報革命を照らし合わせた著書だが、ドラッカー氏によるとコンピューターの誕生に相当するものとして、蒸気機関の発明がある。蒸気機関は社会や産業に大きな革新をもたらしたが、ドラッカー氏の見立てによると「産業革命前から存在していた製品の生産の機械化だけだった」。真に世の中を変えたのは鉄道である。蒸気機関の実用から鉄道の出現まで、ざっと50年かかっている、という。それ故、IT技術が出てきても「なんだITというツール(道具)が現れただけで価値観の変化をもたらす「革命」なんか起きないじゃないか」といわれたし、私自身もそう思っていた。

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