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2019年7月21日 (日)

吉本、ジャニーズ 芸能界の既存体制の終わりが本格的に始まる

今吉本関係のワイドショー関連がテレビで喧しい。日本人は政治ネタには極端なくらい鈍感だが芸能ネタには異常なほど熱心だ。

一応音楽業界に身を置くものとして、そして映画関係に関連する人間ではあるがこの騒ぎはこれからのコンテンツ制作の動向にも影響してくるのでこちらで触れさせていただく。ちなみに私はここで語る大手2社に関しては直接の取引はない。そしてたぶん少なくとも直接は取引を行うことはないだろうと思うのでこちらで率直に述べさせていただく

記憶に新しいジャ二―喜多川氏の訃報

 ■ジャニー喜多川さん死去 87歳 ジャニーズ事務所社長 多くのアイドル育て
https://mainichi.jp/articles/20190709/k00/00m/040/380000c

勿論ジャ二―喜多川氏の日本のエンタテインメントの世界への貢献を否定するものではない。しかしこの事実は日本の芸能界の「終わりの始まり」を象徴していると思う。

実はジャニーズだけでなく日本の芸能界は海外のショウビズ(芸能ビジネス)と比べるとかなりガラパゴスな体勢でできあがっている。特にメデイアの露出を始め製品発売、出演の条件にいたるまで芸能事務所があえていわせてもらえれば異常なほどの発言力を持っている。

だからこんなことが当たり前のように起きていた

■元SMAP3人のテレビ出演に圧力か 公取、ジャニーズ事務所注意 民放関係者に衝撃 (1/2)
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1907/18/news061.html 

「SMAP」の元メンバー稲垣吾郎さん、草●(=弓へんに剪)剛さん、香取慎吾さんが独立後、民放テレビ局の出演が激減していた問題は公正取引委員会が、ジャニーズ事務所を注意する事態に発展した。独占禁止法違反につながる恐れがあるとするためで、影響は今後、民放テレビ局の番組編成を含め、芸能界全体に広がる可能性がある。

この記事を読んでいて記事に出てくるテレビ関係者はみんなすっとぼけたことをいっているがはっきりいって業界ではこの事実はもう常識といっていい。(勿論事務所側は「圧力」の事実は否定)

未確認情報ではもう1年前から公取は調査をし始めていたようだが、もしそうなら先日のジャ二―さんの逝去とは無関係に今日くらいのタイミングで発表する予定だったのだろう。公正取引委員会は既に音事協の所属契約書の内容を「違法性がある」と認定しており、音事協系の事務所はこの公取が「違法」と認定したアーチストの契約書が裁判において「違法である」という判例が出ることを死ぬほど恐れている。これが判例として確定した時点で法的拘束力が発生して音事協の音事協たる所以がひっくり返るからだ。

公取には是非日本の芸能界がきちんとした公正な「ショウビズ」になるように指導してもらいたいところだ。

しかし事務所でありながら最初から契約書すら作っていない業界の大手が存在した。吉本興業だ。

例の反社会勢力との「闇営業」が発覚した宮迫博之と田村亮の問題で吉本興業から「謹慎処分」をうけていたが、今日も謝罪会見とかで参議院選投票日にも関わらず全テレビ局が喧しいほど報道していたが
そもそもその吉本興業には「契約書」すらないことが判明した(だいぶ前からそういう話は聞いていたが本当だったとは)

そしてこうした不祥事にもかかわらず今後も契約書を作らないと吉本興業の大崎洋会長が表明した。

■芸人との契約、今後も「紙より口頭で」吉本興業HD会長
https://www.asahi.com/articles/ASM7F3CWQM7FUCLV001.html

これはいただけない

要するに芸人と会社の間には「口約束」しか存在しない、ということになる。世の中で「口約束」ほどあてにならんものはない。ビジネスの精神としても間違っているしこんなことがまかり通なら日本の芸能界、ショービジネスは世界から後れをとってしまう。コンテンツのグローバル化の流れとも相反する。
何よりも限りなくヤクザの世界と本質的に変わらない。要は「口約束のみ」ということだから、どんな条件も簡単に複すことができるわけで、ビジネスの観点からすればとても信頼できるものではない。正直いってとても大手会社の代表の発言とは思えない。

大崎会長は「海外進出」に意欲を示していたというが、それならばグローバル化の流れに明らかに反する ビジネス手法をとるのはいかがなものかと思う。はっきりいって日本人特有の「なあなあ」なやりかたなどハリウッドなどでは全く相手にされない。コンテンツ制作が急速にグローバル化する現代にこういう考えは寧ろ有害である。

そしてこの2人は今回の一連のできごとで「契約解除」をされたようだが

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そもそも契約書など最初からないのに、どうやって「契約解除」するんだろうか? 実におかしな話だ。どうせクビになるんだったら会見していいたいこといえばいいのに、と思っていたが2時間も超える謝罪会見を開いた。ご覧になりたい方はどうぞ

これを見て思い出した。今回のこの会見、今から3年前のあの会見に似ている。明らかに「「公開処刑」 」といえるSMAP謝罪ショーだ
http://kyojiohno.cocolog-nifty.com/kyoji/2016/01/smap-c218.html

つまり背景にあるのは事務所のヤクザまがいの強権的な手法であり、タレントの人権を尊重していないやりかただ。

むろん宮迫や田村を擁護する気はない。彼らは今社会問題となっている「振り込め詐欺」の犯罪者グループに対しての闇営業だったという。こういう反社会勢力と芸能界のつながりは昔からあったのだが、そういうのとは手を切るべきだ。アメリカも1950年代までは存在したが、芸能界からマフィアを追放することに成功し、今は厳しいコンプライアンスがあり反社会勢力とつながりがある、というだけでNGである

だからこれはとても先進国のショウビズの姿ではない。

いい加減こんなことをやめるべきだろう。タレントたちも精神的に事務所に依存するのではなく自分たちでお互い助け合い、仕事をとりあうといったことで精神的に自立することが求められる。ギャラや条件の交渉は知財等の知識に精通したエージェントにまかせればいい。それが日本を除くすべての国のショウビズのビジネスのプラットホームである、

日本の芸能事務所はまるで芸能事務所のいわば「社員」-芸能事務所の社長に一方的に従属するという形だが、海外はエージェントだ。エージェントのシステムでは日本人は「精神的に自立する」ことが求められる。そう日本のアーチスト、タレント、みんな意識改革が必要になる。

今回のジャニーズの件、吉本の件を見るにつき「日本の古い秩序」が壊れ始めていくのを感じる。

だが完全にこわすことができるかは、日本のアーチスト、タレント、その他が「自立した意識を持つ」という意識改革ができるかにかかっている。

 

 

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