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2019年1月24日 (木)

IT化、格差の時代にクリエイター、パフォーマーが生き残るにはー

このブログは本来音楽や映像のコンテンツ関係の記事を書くのだがちょっとこんな記事を取り上げてみる

■経済格差をめぐる誤解、原因は移民や安い輸入品ではなかったーデジタル経済の嘘とホント
https://diamond.jp/articles/-/190362

この記事はトランプのように経済格差が広がっているのを移民や外国(主に日本や中国)のせいにしているが、実際には移民の流入や中国・日本からの輸入の増加は、経済格差とはほとんど関係ない。経済格差を解消するのは富裕層から貧困層への富の分配をすればよい。ドイツのように強力な所得再分配策を実施すれば、国内の経済格差はかなりの程度、緩和されるが、トランプ政権は全くそれをやろうとしていない
上記の記事の筆者はトランプ政権はそれを知っていてあえて特定の政治的意図をもってその富の分配をしようとしていない、と書いているが実は私はそれには疑問を持っている。(たぶんトランプは本気でこのことを理解していない、と私は踏んでいる)

しかしそれはここでは置いておこう。トランプ批判する人は大勢いるし(私も含めて)このブログはそういう話題のブログではないからである。

大事なことはIT化、IoT、AIなどデジタル化の流れの中で時代に生き残るためには社会が求める「スキル」を会得する必要がある、という点でMITで教授のデイビッド・オーター(David H. Autor、1967ー)が導入した「スキル度」(例えば、当該職業で働く大卒比率やその他要因などを加味して計算)という尺度について理解する必要がある。

例えば、低スキルの職とはトイレの清掃員、中スキルの職とは企業の経理職員、高スキルの職とは企業コンサルタントやアナリストなどをいう。これをエンタテインメントの世界にあてはめると低スキルはレコード会社、映画会社のアルバイト職員、中スキルとはデイレクター、プロモーター、音楽出版職員、高スキルとは音楽マーケテイング、作曲、作詞家にあたるといえるかもしれない。

例えば先程のオータ―がスキルによって雇用比率が、アメリカでどう変化していったかについての調査が以下に書いてある

Img_821350e93ce43b480b8d451045fbb23

無論、エンタテインメント業界は他の業界と比べて違う点があるため、単純比較はできない。なぜならクリエイテイブな要素が必要な業界だからである。、IoT、AIなどが仮に普及したとしても人間のクリエイテイブ、人間の芸術表現はそれによって人を感動させるかどうか、でありその意味では仮にAIなどが普及したとしてもそれによってエンタテインメント産業が大きく変わるとは思えない。

なぜそう思うかというと、私はコンピューターミュージックの歴史を知っているためである。歴史上初めてコンピューターによってつくられた「イリアック組曲」を聴いてみればいい。

この作品はコンピューターの情報理論をベースに音楽語法を数学的に分析、取り入れて1つの作品にしたものである。これは現代ならAIで簡単に作れる作品だと思う。

だがこの作品を聴いて「感動する」人はいるだろうか? いるかもしれないがたぶんそんなに多くはないだろうと考える

いわゆる静的なデータ分析によっていわゆる音楽業界の連中がよくいう「売れセン」の音楽らしきものを作ることは理論的には可能だ。だが音楽や映像を始めとする芸術というのはそんな静的なデータ分析で人を感動できる、ほど甘いものではない。それはクリエイテイブな仕事をした人間なら誰でもわかるだろう

この作品は「コンピューターが初めて作曲した曲」ということで歴史的な意味はある。だが芸術的価値はである。

何が云いたいかというとエンタテインメントの分野はIoT、AI化がどんなに進もうと恐れるに足らないくらいの「スキル」で乗り越えることが可能だ、ということだ。

しかし別記事にも書いたようにとりわけ日本ではエンタテインメントに投資する風潮がない。しかも映画も音楽の制作現場もおそらく世界一ブラックである。そのためコンテンツ制作にお金を出そうとしない日本以外の市場開拓も重要と考える。

そのためには以下の「スキル」を身につける必要がある

1. 世界に通用するレベルの高いスキルー音楽なら作曲、編曲、だけでなくサウンドプロデユース力、そして最近は現場の要求に柔軟にそしてあらゆる役をこなせるー英語でversatilityーをみにつけること

2.そして勿論語学力ー 役者さんの場合はかなりのレベルのネイテイブな発音能力が要求されるがスタッフクルーは必ずしもネイテイブレベルの発音である必要はない、基本ブロークンでもいいからコミュニケーション能力を身に着ける必要がある

今エンタテインメントの時代は大きく動いている、それこそ革命に近いことが起きつつある。

 

その時代を乗り越えるには可能な限りの高い「スキル」を身につける、これしかないと思う。

 

 

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