i-tunesでも好評配信中!!
i-tuneページを表示するにはお客様のPCにi-tunesとquicktimeがインストールされている必要があります。 i-tunes及びquicktimeのダウンロードはこちら

« 拙音楽担当ドキュメンタリー映画「涙の数だけ笑おうよ」、テーマ曲のストリーミング開始!! | トップページ | 仕事納めー来年から面白くなりそう »

2018年12月19日 (水)

クラシック曲=著作権がない=ということにはならない理由、映画やドラマで使用する場合はなるべく新録をお勧めする理由

以前から伝えられていたことだが、著作権の保護期間が権利者の没後70年にまでのびることが正式に決定した

■日本のレコード製作者/実演家も権利保護期間70年に延長へ。EUと協定
https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/1158745.html

TPP11協定が日本国について効力を生ずる2018年12月30日から施行される。つまり12月30日から大晦日を含めて、一旦著作権が切れた以下の日本の作曲家の著作権が復活することになる、

山田耕筰 (1965年没) 中山晋平(1952年没) 早坂文雄(1955年没)etc

いわゆる第二次大戦敗戦規定(連合国側でなく枢軸国の国籍を持つ作曲家)で戦時加算されなかった、ドイツやイタリア、ハンガリー等の作曲家では

リヒャルトシュトラウス (1949年没) パウル ヒンデミット(1963年没)ゾルターン コダーイ(1967年没) etc

等の著作権は復活することになる

尚、「春の祭典」のストラビンスキーや「剣の舞」のハチャトリアンなどはいずれも1970年の死亡なのでまだ著作権は旧規定でも生きていますのでお間違いなく

クラシック音楽の主だった曲の多くが著作権が消滅している曲だが、ここで大きな誤解が生まれている。つまりクラシック曲の著作権が切れているからといってクラシック音楽の音源を好き勝手にどこにでも使っていいというわけではない。

著作権というのは確かにわかり辛いが、そうであるがゆえに大きな誤解が生じる

実は作家の著作権が消滅しても別の著作権がまだ生きていることが多い

それが著作隣接権というものである

著作隣接権とはひとことでいえば、音楽は小説や美術と違い著作である作曲行為を「演奏」という行為によって作品を再現する、というプロセスが必要である。

つまり作曲家の作品の楽譜を演奏する人には作曲家の作品とは別に権利が存在する、ということで近代にレコード等の普及によっていわゆる「演奏歌唱」が著作物として別に例示されることになった(だいたい1920年代くらいから)

つまりクラシック音源で作曲家の権利は消滅してもその曲を演奏した演奏家の権利はまだ存在しているのである。ここが分かり辛いところであろう。

そもそもこれはレコードという記録媒体の普及によって生まれた権利で実演家、レコード製作者及び放送機関の保護に関する国際条約( International Convention for the Protection of Performers, Producers of Phonograms and Broadcasting Organizations:略称:実演家等保護条約、ローマ条約など)と許諾を得ないレコード複製からのレコード製作者の保護に関する条約に「著作隣接権」の協定が存在する

平たく言えば映画やドラマ、TV等の放送媒体でクラシック音楽を流そうと思っても「著作隣接権」の観点から許諾、ロイヤルテイを支払う必要性が出てくるということだ。クラシック音楽だからタダで使えるわけではないのである。ここの部分を誤解している人が非常に多い。

さらにもう1つ音源についてわかり辛いのは、音楽における原盤権の存在である。

原盤権著作権はよく混同されるが両者は全く別の権利である。両者を分かりやすくわけると次のようになる

・著作権ー著作物に対する作家、(隣接権の場合は演奏家)に関する権利で原則これは個人のクリエイター、パフォーマーがもっているもの。音楽出版社が代理として管理する場合も多い

・原盤権ー 音源に関する権利でやや著作隣接権と似ているために余計に混同されるが、制作した音源が許諾なく別の業者が販売できないための権利である、原則レコード会社、出版社等の法人がもつ。原盤権はその音源を制作費を出したところが原則持つことになる(契約その他の都合で変わる場合もある)

このように多くの場合クラシック音源は例え著作者である作曲家の著作権が消滅しても著作隣接権や原盤権が存在している場合が殆どであり、使用する場合は必ず使用料、ロイヤルテイが存在する、ということは覚えておいた方がいいと思う。

よく映画音楽制作でバジェットがないからクラシック音源を使うとかいう話があるが、上記の通りタダでは使えない。

基本的に無料の著作権フリー音源でもない限りタダで音源を使えるということはありえない、

そのため、映画にあるクラシック音源を使いたい、という場合は2つの選択しかないのだ

(1)  使う音源の権利者に使用料を支払う
(2)  新たにクラシック音源を録音する

経験上、多くの場合後者の方が安上がりである。前者の場合手続きが面倒だし、許諾がおりるのに時間がかかる場合が多い。隣接権フリーのlクラシック音源のNAXOSという業者もいるが沢山の曲を使うことを考えたら、経験上映画のために新録した方がいい、(この場合あ勿論著作権料は発生しない)

映画音楽制作ではクラシック音源を使う、という話がよくあるのでそれを検討している監督さんはなるべく新録される方をおすすめする、トータル的にはその方が安上がりである、


|

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。