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2018年8月25日 (土)

「カメラを止めるな」権利騒動ー日本全体の知財保護の意識と体制構築の必要性を叫ぶ

カメラを止めるな!!」に関する著作権、原作か原案かとかでウエブやソーシャルネットで原作者の和田氏をデイスったりというのが相変わらず続いたりしていますし、和田氏と「カメ止め」側の対立を煽ったり、和田氏が「カメ止め」の舞台版の権利を主張したり、としかどうも議論があさっての方向にしかいっていないのが気になっています。

実はこの事件で問題になっているのは「売れたから出てきた」とか「最初は絶賛していたくせに売れたら原作者を主張し始めた」とか和田氏の動向ばかり注目されていますが、以前の記事にも書きましたが和田氏の行動内容は問題の本質では全くないということです

実は昨日とある飲み会でとあるENBUで講師をしていらっしゃる方で内情もよくご存じの方と話をして大まかではあるものの内情をしることができました

結論からいいましてこの騒動で何が問題かというとこれは知財の扱いがあまりに稚拙だったことが原因であり、これは「カメ止め」云々ではなく、日本という国全体が知財に対する認識があまりに低すぎることが問題なのです

そもそもこの「カメラを止めるな」は専門学校ENBUが定期的にワークショップをかねて作っている映画で今回はその七回目に当たるそうです。そして主要役者が15万ずつだしあって(当然これは出資者にあたりますから今回のお金を出した出演俳優は映画収益から出資した応分に利益分配を受ける権利があります)作った単なる自主映画として作られ、映画もせいぜい小さな映画館のレイトショーで一週間くらい公開されればいい、くらいのつもりで作られたものでした。過去の6回の作品に関しては殆どそれで終わっているようです

しかし今回は本当に「想定外」に受けました。劇場では満席、立ち見続出、みるみるうちに公開劇場が拡大、という単なる自主映画が本当に「想定外」な展開になりました。そしてついに単なる「自主映画」だったものがシネコンで劇場公開(しかもここでも満席続出!!) これは日本の映画にとって革命的にすごいことではあり、既存の映画界の常識を復すものでした。しかし極めて残念ながらここにボタンの掛け違いが生じてしまいました。

私的には少なくともこの段階で「カメラを止めるな!!」は知財の専門家を入れるべきだった、と考えます。原作だ原案だ、とか著作権とかいった問題を解決する知財の専門家です。欧米、ハリウッドの映画ですとたいていの場合劇場公開の際にこういった専門家が出てきて、関係者に対する契約書を作ります。それをスタッフキャストの代理人を務める各エージェントと交渉して妥結するというしくみです。海外のエンタインメントの役者、クリエイターに弁護士の資格をもったエージェントが必要なのはこのためです。

つまりシネコン拡大時に知財の専門家をENBU側として入れて、利益の分配を含め関係者の権利の詳細確認という作業を行うべきだったのにそれを怠った、先程の関係者の話ではその必要性すら理解していなかった模様です、(どうも今現在ENBUのプロデユーサーの方があまり事態の深刻さを理解していない感じです) 先日のENBU側のコメントも正直いっていただけません。企業や行政の不祥事の時のコメントと何ら変わりません。(そもそも全くの別物と認識で進めてきた時点で敬意を欠いていたと考えるべき。何よりも残念なのは今回の件の一連の対応で原作者への敬意が微塵も感じられないことが残念です)

それにしてもネットを中心に和田氏が「カメ止め」の舞台版をやりたい云々とかがあさっての方向に議論がいっており、これらは問題の本質の理解を歪めるばかりか事態の正確な把握をかえって難しくしてしまいます。和田氏がどういうつもりか、とか金がいるのかいらないのか、という話はどうでもいい話で、問題は今回の知的財産に対する扱い方が果たして正しかったのか、ということが最大の問題であり、未来の日本のコンテンツ産業にとって重要だということです。

正直日本でもクリエイターに発注する際に「権利買い取り」(それもスズメの涙程度の金額で)というのがメジャーシーンですら当たり前のように横行しているのが現状、(そもそも総務省を始め行政ですら「権利買い取り」を推奨している始末)ですが、本来は「権利買い取り」などあってはならないのです。

そのクリエイターの権利を守るために知財の専門家のエージェントがクリエイターの代理人となっていることが海外では当たり前になっており、映画制作を始めコンテンツがグローバル化していく現在、日本国内でも早急にその体制を構築することが急務だと考えます。

今回もENBU側に知財保護としてやるべきことさえやっていれば話がこんなことにはならなかったと考えます。残念ながらこの対応の仕方には問題が多々あったといわざるを得ません。(、以前の記事にも書いてあるように和田氏は最初から「原案者」としてクレジットされており、映画の企画以前から接触がある。「売れたから急に出てきた」わけではありません)。救いは上田監督は解決の方向で動く、と明言しており、その方向で上田監督主導で円満に事態が解決していくことを期待しています

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尚、どうもFlashを始め週刊誌は明らかに上田監督側と和田氏との対立をあおるような論調が多い傾向があるし、和田氏がどういうつもりか、なんていう(デマも含めて)情報は問題の本質の理解を阻害するものなので私としてはスルーすることをおすすめします


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