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2018年2月 2日 (金)

スターウオーズ「ラストジェダイ」興収失速を見て「やはりそうか」と思った原因ーネタバレ注意!!

「ラストジェダイ」 昨年みたのだがこれに関して書くと必ずネタバレ、それもかなり詳細なネタバレになってしまうので書くのが躊躇われた。しかしそろそろ書いていい頃と思われる。
今回の記事はかなりネタばれがありますので、まだ「ラストジェダイ」を見ていない方は読まないようにお願いします
Warning: The following post includes intensive spoilers, so advice anyone who has NOT seen the "Star Wars - The Last Jedi"  to ignore this post.
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Lastjedi01

ラストジェダイ自体は昨年見ている。だが前回の「フォースの覚醒」は二回みたが今回はもう一度見よう、という気が正直起きなかった。
純粋に映画として考えた場合はよくできている。だがこの映画をみたあと今後のスターウオーズのシリーズがかなり心配になったのは事実だ。実際大絶賛する向きと「最悪の作品」という評価に分かれた。

そして「ラストジェダイ」はRotten Tomatoesで批評家の評価するは 91%そして注目すべきは一番重要な「オーデイエンス」スコアのLike(よかった)は48%にとどまった。
勿論スターウオーズシリーズでこういうことは初めてではない。
エピソード1"Phantom Menace"の批評家やオーデイアンスの評価などもっと酷かった(批評家55%、オーデイエンス59%)

だが今回の「ラストジェダイ」の問題はかなり深刻な気がする。監督のライアンジョンソンは監督として有能なことは認めるが、スターウオーズファンの「予期しない展開」にこだわるあまり、「超えてはならない」線を越えた気がするのだ。
理由は以下の通り
(ここから先はかなりのネタバレになります)
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1.スカイウオーカー家のサーガを事実上否定してしまったこと

スターウオーズの古いファン(たぶん私も含まれる)から多くの不評を買った点はここにあるのではあるまいか。

スターウオーズは少なくともエピソード1-6までは「アナキンスカイウオーカー」から「ルークスカイウオーカー」までスカイウオーカー家の家族のドラマでもあった。アナキンがダースベーダ―に変身する悲劇とルークとレイアの家族の葛藤を銀河帝国と反乱軍、ジェダイとシスの挟間で揺れ動く人間模様を描いてもいた。だからこそ古いスターウオーズファンはアナキンにもルーク、レイアに感情移入し、単にSFではなくファミリーヒストリーとして描いていた。

だが今回レイがスカイウオーカー家とは何のかかわりもない、血のつながりもない存在であることが判明し、ルークが最後絶命したことでスカイウオーカーのサーガは事実上終了する。レイアとハンソロの息子であるカイロレンについてはファミリーヒストリーで軽くふれられた程度。

このシリーズではベンソロ、ならぬカイロレンの出自自体もそれほど大した意味はないかのように扱われている

Lastjedi02

2.ジェダイの描き方を変えたため、過去のエピソードとの整合性、矛盾が生じたこと

まず今回の「ラストジェダイ」では過去になかったジェダイの能力を提示している。具体的には

(1)  霊体となったジェダイが、雷を操るという物理現象を引き起こしたり、ライトセイバーの機能を利用した反則技、見たこともないジェダイの新能力が発揮されたこと

これを見るとこういうことができるのなら、なぜ過去の物語においてそういう選択肢が語られなかったのか、なぜその対策が講じられてこなかったのかという矛盾が生じる。実際これなら霊体となったオビワンもダースベーダ―と闘う、なんてことも可能になるわけだし、クローン戦争だってもっと楽に戦えたはずだ。

(2) 、フォースの訓練を積んでいないはずのキャラクターが優れた超常的能力を発揮するようになり、類まれなフォースの兼ね備えたレイが殆ど修業をつまず一人前のジェダイになっていること

まずフォースの取得が訓練をつまずに取得できる、という設定をするだけでスターウオーズ自体に大きな矛盾が生じる。そうなるとオーダー66によって大半のジェダイが抹殺されてからルークがジェダイとして復活するまで20年近く、人々がフォースの存在すら忘れていたのはなぜなのか、という疑問が生じるし ローグワンでフォースに傾倒しながらフォースの超常的能力を取得できなかったドニー イエン扮するチアルート・イムウェは何だったのかという疑問も生じる。

それ以外にも突っ込みどころはどんどん出てくる。つまり衝撃的な展開や、旧シリーズの流れにあえて反するような描写にこだわったことでシリーズ自体が矛盾だらけになってしまったのだ

3.スノークをあまりにあっけなく退場させ、しかもスノークの正体が何かも殆ど描かれずに終わっている

今回の「ラストジェダイ」で一番まずいと思ったのはこの点である。漏れ伝わってくる情報ではライアンジョンソンはスノークが何者なのか、なぜダースシデイアス(前銀河皇帝)以後に明らかにシスの能力を持った人間が登場しているのか、の説明には全く興味がないという。

それが事実だとすればスターウオーズに登場人物の背景やサーガそのものについては全く関心がないといっているに等しい、このような人物にスターウオーズの重要なエピソードを任せていいのか、とすら思ってくる

実際これで敵役は実質的にカイロレンと明らかに小者であるハックス将軍しかいなくなる。どちらもエピソート6の銀河帝国皇帝のパルパテイーン(ダースシデイアス)やダースベーダ―などと比べるとはっきりいって遙かに見劣りする。悪役は強烈に強い者でなければこういうストーリーは面白くなくなる。これはSFとか映画をよく見ている人間なら容易に想像ができることのはず

実際それらを反映して「ラストジェダイ」は世界的な興業失速に入っている、

■「最後のジェダイ」興収失速、ディズニーに懸念
http://jp.wsj.com/articles/SB10498810886951743680904584013791848532038

北米興行収入はアナリスト予想を下回り、中国では不振で既に公開は終了してしまったという。この状況をデイズニーは重く受け止めるべきではないのか? どうも今回デイズニーは折角スターウオーズという宝の山を手にしながら致命的なミスを犯して宝の山をなくしつつあるように見える

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それは

1.スターウオーズシリーズがただの「メジャー作品」ではなく元々巨大なコア層に支えられて今までがあるという点を見逃したこと

2.それに基づいて映画製作、コンセプトで致命的とも見えるマーケテイングミスを犯したこと

今回の大幅な「衝撃的な展開」のオンパレードは事実上スターウオーズのコンセプトチェンジに当たるが、これがライアンジョンソン監督一人の判断であるとは思えない。デイズニー全体が「この方針で行こう」とあいうことで進めたというのが常識的な判断である。

だとしたら今回のエピソード8、この路線に果たしてエピソード9以降も固執するのか。もし固執するのであれば残念ながらスターウオーズの将来は危うい


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