Kyoji "metanature"
i-tunesでも好評配信中!!
i-tuneページを表示するにはお客様のPCにi-tunesとquicktimeがインストールされている必要があります。 i-tunes及びquicktimeのダウンロードはこちら





« 厳寒の中ゲームアニメ交流会出席しました | トップページ | グラミー2018-見るたびに思う事。音楽を「文化」として尊重する国と100均以下の消耗品としか見ない日本との差が痛すぎる »

2018年1月27日 (土)

文春と小室報道についてーこのままの報道姿勢、番組制作方針を続ければ地上波テレビはいずれ滅亡する

例の小室騒動、まだ尾を引いている感じだが、どうも論点がずれているような気がする。文春がこういった不倫報道やゴシップを報道するのは今回が初めてではないし、結局は報道の対象が
1. 小室哲哉だったこと、
2. 会見の様子から文春の不倫報道とはかなりニュアンスが違ったこと

ということで今回の文春けしからん、という話になっているのであって、これが小室でなく別の小者アイドルだったらこんな騒動にはなっていないだろう。
そもそも文春けしからん、などといっている割には文春の不買運動なんていう話はどこからも聞かないことを考えると、こういうゴシップ誌が芸能人のプライバシーを晒しそれを叩くという行為自体を日本社会は否定しているわけではないということだ。

確かに騒動の最中の文春の記者の「言い訳」も酷い。TBS「サンデージャポン」に登場した週刊文春の記者は「本意ではない結果になった」と語ったそうだが、これは苛めた人間が自殺して「まさか自殺するとは思わなかった」といっているのと同じだ。これが余計に文春への心象を悪くしたのは事実だろう

何とも下品で下劣な社会に日本という国はなってしまったものだ。

だがそれに輪をかけて酷かったのは地上波テレビのワイドショーだ。文春が火をつけたらテレビが即、拡大 つまり地上波テレビが文春になびき、文春の手のひらの上でまんまと転がされ、自分たちで取材する意志を放り投げたかのように、他人のスクープ、取材から甘い汁を吸うようになった。これに関してはかなり的確な分析をしている記事があるのでこちらを読まれたい

■テレビ局が不倫報道をやめれば、この国は変わると思う
https://news.yahoo.co.jp/byline/sakaiosamu/20180126-00080839/

ベッキー騒動以来、週刊文春はピカレスク的メディアとして一目置かれる存在になった。類似のスキャンダルメディアの中でも、文春には理念とポリシー、もっと言うと独特の美学を感じさせるものがあったと思う。不倫を報じるにしてもストーリーがあったのだ。ただ著名人の不貞を暴くのではなく、「○○○なのに不倫していた!」という明らかなメッセージを込めていた。ベッキーも爽やかで健康的なイメージを売りにする、不倫からはほど遠いタレントなのに不倫していた。そのうえ、謝罪の裏で川谷絵音とまったく反省していないLINEのやりとりをしていた。これをも暴露した文春の「そこまでやるか!」と「よくぞここまで!」のギリギリの間を縫って駆け抜けていく様は見事と言うしかなかった。

私は昨年8月に「テレビの不倫報道の過剰」を訴える記事をYahoo!で書いた。その時見せたのがこのグラフだ。

2018012600080839roupeiro00123view

 

ここ数年でテレビ局が不倫報道に費やした時間を集計してもらったグラフだ。予想以上に、ベッキー騒動以降格段に不倫報道が増えていた。2014年、2015年の不倫報道は年間20~30時間だったのに、2016年には170時間に急増したのだ。2017年も8月までで120時間を超えていた。どう考えても過剰だ。

<中略>
小室氏の不倫も、時代を作った男が妻の病気をいいことにうまいことやってる!そんなストーリーを片手に切り込んだはずだったのだろう。だが、小室氏が見せたのはまったくちがうストーリーだった。しかも引退を発表するとは。文春が犯した計算違いは、大きなしっぺ返しをもたらした。小室氏に向けたはずの矛先が、自分に向かって切りかかってきたのだ。自ら研ぎ澄ましてきた切っ先だけに、自分に振り降ろされると大きな痛手になった。2年間のブランドがあえなく切り刻まれようとしている

<中略>
ここで云いたいのは「メディアにもブランドがある」ということだ。そしてこの機に問いたいのがテレビ局の不倫報道への姿勢だ。 テレビ局が文春のスクープにあそこまで乗らなければ、これほど異様な「不倫熱」の病が二年間も続かなかっただろう。つまり私たちはこの二年間、思い返せば奇妙なくらい不倫した人物を叩いてきた。感覚が麻痺していたと言っていい。その麻痺はまずテレビ局が侵され、そのメディアパワーによって日本中に伝染された。

不倫報道は、文春が火をつけたら即、テレビが拡大させてきたのだ。この2年間ずっとそうだった。
この画像を見て欲しい

2018012600080839roupeiro00223view_2

文春は自ら撮影した動画を、テレビ局に売っているのだがその際に、このようなバナー的な画像を貼り付ける条件になっているのだろう。

このバナーはクレジットの域を超えている。宣伝と言っていい。もちろん売る側からすると、映像の利用条件にバナーの表示を義務とするのも交渉としてありだろう。だがそれを受けるのか?これを見た時、私はがく然とした。あきれ返った。いくら貴重なスクープ映像だからと言って、事実上「有料サービスの宣伝」を目的としたバナー表示の条件を呑んだのかと。意地はないのか?「スクープがスマホで!」と高笑いするようなコピーまでついたこの画像を条件とされたなら断るべきではないか?それくらいの矜持をテレビ局はもはや持つ気はないと言うのか?報道メディアとして誇りはなくしたのか?ワイドショーだから報道ではない、などと言うのだろうか?だがいまは、ワイドショーで政治や社会問題も扱うではないか。

まあYahooの記事なのでそのうち削除されるかもしれないのでかなりの文章を引用してしまったがここに昨今の地上波メデイアの問題がある、ひとことでいえば「視聴率を上げる」ためには手段を選ばなくなりプライドもくそもすっかりなくなった日本のメデイアの姿だ。

上記の記事にも書いてあったが今や中学生でも「フェイクニュース」という言葉を知っている。メディアの信頼性を多くの人が気にしながら情報接触しているようになった。今回の小室騒動で1つ得るものがあったとすれば、世界で最低水準のメデイアリテラシーしかない日本人がメデイアの情報に対して少し冷静で疑うようになってきたといっていいだろう。これはとてもいいことなのだ。

安倍政権になって日本のマスメデイアがいかに官邸の圧力に対して脆いかについても視聴者はよくわかるようになった。単なる安部政権の広報に成り下がったマスメデイアは自分たちがどれだけの信用をなくしたのかきちんとわかっているのだろうか?

そしてこの朝から晩まで同じような情報をたれながすしかないワイドショー情報番組はあたかも視聴者が認知症にでも陥って何回も同じ情報を流さないと理解しない、とでも思っているようだ。

テレビのバラエテイー番組にいたってはもはや論じる価値もない、あまりにも内容がなさすぎる酷いものだ。

実はとあるテレビ関係者から聞いた話だが、某広告代理店のD通は次のような内容で番組制作をするように要求しているという。それは

「ゆとり世代の偏差値40の人間でもわかる内容の番組やCMを作れ」

というもの。引き合いに「ゆとり世代」を出すというのもこの世代をバカにした発言だが、要するに「バカの中のバカ」でもわかる番組を作れというのだろう

だが「普通の」知的水準を持った人間はそんなもの、見るに耐えられるわけがない。実際私もそうだが若い世代もますます地上波のテレビを見なくなっている。そしてそうさせているのが他でもないテレビ局自身だ、ということにテレビ局は全く気付いていないようだ。

ネットが普及しても社会に対して突出した影響力を持っているのは俺たちだ、そんな高慢な態度のテレビ局のプロデユーサーは少なくない。

だがそんなことに胡坐をかいているうちに実は大変なことが起きていて気が付いたら手遅れになる可能性がある。

ネットフリックスがようやく普及し始め、アマゾンプライムで映画や映像コンテンツをみることができるようになった

そしてAbema TVも例の香取信吾たちの「72時間テレビ」や昨年の大みそかの番組等で既に地上波にとって脅威の存在となっている。自由に番組を作ることができるAbema TVと広告代理店や企業の「コンプライアンス(日本では「事なかれ主義」と同様な意味になりつつある)」でがんじがらめになっている既存の地上波テレビ。どちらがより面白い番組を作ることができるかはわざわざいうまでもないだろう。

テレビは一応まだマスメデイアだが各テレビ局が今の報道姿勢をはじめワイドショーや番組制作の姿勢をこのまま改めずにいたら、地上波はそのうち上記の勢力に主導権を完全奪われるだろう。そして地上波テレビはいろんなしがらみでがんじがらめだから、方針をそう簡単にかえるのは難しい。

つまりこのままいけば地上波テレビは滅びの道を歩む

といっていい。

だが日本のレコード会社をみてもわかるが一度「過去の成功体験」があると会社のトップはその味が忘れられずなかなか方針転換ができないものだ。音楽業界は方針転換ができないまま二十年の月日が流れている

テレビ局が同じ轍を踏む可能性は、このままいけば大である。


|

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。