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2017年4月23日 (日)

デジタル時代に入り「音楽や映画なんか簡単にできる」的な風潮に対する違和感

デジタル時代に入って何がドラステイックに変わったかといえばやはり制作予算が劇的に削減された点にあるだろう、音楽制作費などはその最たるもので、今ではとても信じられないが音楽バブル時代にはアルバム一枚に1000万もかけていた時代があったのだが、今ではアルバムでも200万かけられない状態、

一般のシングルや歌ものなどはもはや宅録が当たり前の状態となり、かくいう私も自宅にボーカルブースを装備してPro toolsによるデジタル録音で対応している。

映画の方もコンパクトな4Kデジタルカメラの出現でフィルム時代では考えられない低予算で撮影が可能になった。そのことが映像のニーズをも増幅している。映像も音楽もデジタル時代に入って確かにクオリティの高いコンテンツを遙かに低予算で作ることが可能になっている。

だが、 である

そのことを勘違いする人間もかなり増えているのを感じる。

それも一般の人、映像や音楽に全くのど素人ならともかく、比較的我々の業界、製作に近い世界の人間の中でそういった勘違いが蔓延っているのを感じるのだ。

どういうわけか、我々制作でやっている人間の仕事、というのはなぜか一部の人には「簡単な仕事、誰でもできる仕事」という風に見えてしまっているらしい。一体我々の仕事のどこを見てそう感じるのかわからないがとにかくそう考える人間が少なくないのは事実なのだ。

例えば酷いケースになると歌録りは「カラオケボックス」でできる(???)、などと本気で考えている人間がいた。「オケと歌がミックスすりゃいいんだろう?」って おいおいカラオケボックスの歌を録るのと制作で歌録りするのは全然違うんだよ。

こんなド素人のような勘違いを本気でするのが、例えば某芸能プロダクションの社長だったりする。我々制作サイドに近い人間、それも自分のところのタレントをスタジオに送ったりしているのなら少しは制作のプロセスについて理解してもよさそうだが、理解レベルは一般の映像や音楽の世界を知らないド素人と同じレベルだったりするのだ。信じられないかもしれないがそれが現実。

音楽はDTM DAWを使えばまだそれでも低コストで作ることが可能だが、これが映画だとそうはいかない。映画は音楽と違い多人数の人間がいないと絶対にできないのだ。  撮影だけでデイレクター、カメラマン(場合によっては複数) 照明、音声、それ以外に衣装さん、メイクさん とかいれば最低でも7-10人のクルーが必要になる。 

ところがそれを理解しないで映画を作ろうとする人間が増えているのだ。当然撮影には大勢の人間が必要、なんてことなど理解していない。 嘘みたいな話だが、ホームビデオの感覚でー酷い場合はスマホのカメラで一本の映画ができるなどと本気で考えているから困った、ものだ。

音声って必要なの? カメラのマイクだけじゃだめなの?

カメラって一台だけでできないの?

MAって何? 必要なの それ?

これらはとあるモデルプロが自分のところのモデル主演の映画撮影の時に実際本当に飛び出た発言である。

歌はカラオケボックスでできる。映画はホームビデオかスマホだけで十分じゃん、だからタダみたいな値段でできるでしょ?

こんなド素人感覚で音楽や映画を作ろうとしている会社、事務所、プロダクションが多いことに愕然とする。

背景にあるのはクリエイター,制作クルーに対する著しいリスペクトの欠如である。制作のプロはその技術を会得するために血のにじむような努力でその職人技を磨く、そういう人間に対するリスペクトの念など欠片も持っていない。そんなノウハウなどタダでしょ?みたいに本気で思っている

実際一般の人でも音楽や映像クリエイター、製作クルーを「趣味を仕事のようにしているロクでもない奴ら」であって尊敬するに値しない人たちだなどと考えている人もいるようだ。 しかしそれが一般のシロウトならともかく制作の世界に近い芸能事務所やプロダクションになるとこれは最悪である。

そして残念ながらそういうパターンは本当に増えている、製作クルーもクリエイターもお前ら霞でも食ってろというのが、こういう連中の言い分らしい。

昨今映像制作の分野は確かに活気を帯びているが、一方でこういう勘違い制作が増えているというのも困ったものだ

それにしても私のような音楽制作もデイレクターの映像制作もそんなに簡単に誰でもできる仕事のように見えてしまうのだろうか? 見えてしまうとしたらどうして見えるのだろうか? 一度そう考えている人たちに聞いてみたいものだ。

悲しいかな、日本の芸能界をも含む、この国の文化レベルがこういうところで見えてしまう、というのが悲しい現実だ

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コメント

 私は、音声合成で生声を作る研修を受けていて、私も、音源制作や、声の録音に対して、簡単に作れない事を、普段、経験致します。私は、鍼灸マッサージ師国家資格を持っております。鍼灸マッサージも、見た目や、本だけで、我流で出来ると発想する人々がございます。それに対して、鍼灸マッサージ師もプロとして、見た目や、本だけでは盗めない様にしております。私も、プロの鍼灸マッサージ師として、ベッドを使わないで、立ったままで、触れるだけで、グラウンドで、野球肩や、サッカー膝といったスポーツ障害を治療成功する技術を持っております。この技術で、プロサッカー選手から、全然凄いと、褒められた事もございます。音楽も一緒で、プロは研修を受けていて、見た目や、本に出ている内容で運営していない事を知っております。見た目や、文章では盗めない所で、プロは、音楽や、映像において、皆を感動させるのだと、了承致します。音楽や、映像に優秀なそちらを、誠実に称賛致します。

投稿: 田端 久士 | 2017年4月24日 (月) 13時05分

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