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2017年4月26日 (水)

映画、音楽の分野でのグローバリズムについて

グローバリズムというものが叫ばれて久しい。それらはインターネットを発端とした情報やコンテンツが国境に関係なく行き来する事態を念頭に云われているが、報道でもご存じの通りいま「反グローバリズム」の動きが世界中で台頭している。

アメリカでトランプ政権などがアメリカのラストベルト(古い産業で取り残された豊かでない白人支持層を中心とした地域)の支持によって当選したことはよく知られているし、フランスの大統領選挙も中道系独立候補のエマニュエル・マクロン前経済相と極右政党・国民戦線(FN)のマリーヌ・ルペンの決選投票となった、

・強まるナショナリズム、世界の混乱要因―西欧で極右政党躍進
http://jp.wsj.com/articles/-1401156705?tesla=y

こうした欧米での右翼勢力の台頭は「高失業、移民に対する嫌悪感、国家主権を侵害しているかにみえる(欧州連合=EU=の)規制への怒り、そして強烈な反グローバリゼーション感情などの要因を受けた結果だ」という見解が一般的である

だが情報やコンテンツが当たり前のように国境に無関係に行き来する現代で、世界のビジネスや文化交流その他がグローバルに展開することを止めることは今更不可能だ。

移民排斥を始めとする安易なナショナリズムは時計の針を戻すばかりか、経済や文化の発展にとってマイナスになると思う。

しかし一方では今まで語られてきた「グローバリズム」というものに様々な問題があったことも否定できない。問題があったからこそこのような事態に発展したのだ

新自由主義、市場原理主義と結びついたグローバリズム

本来グローバリズムと新自由主義は全く無関係のはずだ。だが日本だけでなく全世界でそうだがいつのまにかこの2つは殆どセットとなってしまっている。これはグローバリズムを唱えるエコノミストやIT系論客に甚だ問題があるのだが、いつのまにか彼らの論点はグローバリズムと新自由主義をむすびつけたあたかも両者は不可分であるかのように発展していった。かくしてグローバリズムは格差を助長し、弱者を切り捨て、結果として富める者はさらに富み、貧しいものはますます貧しくなる結果を全世界にもたらしたのである。

そしてその政策を正当化する便利な言葉を新自由主義者、市場原理主義者は多用した。

それは「自己責任」という言葉  弱者切り捨てを正当化できる新自由主義者にとっては実に便利な言葉である。そして新自由主義のエコノミストやIT系論客は自己正当化を含むあらゆるケースにこの言葉を多用した。

だが繰り返し書くが、世界がグローバルになることと、弱者切り捨てを正当化する新自由主義は本来無関係で別のものである。だが世界がグローバル化し、市場が一国内から全世界になるという部分で投資関係や大企業関係はそれを最大限に利用しようとした、その中でそれをシステム化し経済ブロックを作り、投資、経済等を主に大企業中心に自由にできるようにした。その走りがEUであり、アメリカ中心に構築しようとしたTPPである

私はグローバリズムそのものには反対しないが、TPPには反対した。なぜならTPPはあまりにもグローバル企業優先で、国家の主権や弱者を蔑ろにするようなシステムだからである。これを実際に発効したあとは悲劇的結末になることは目にみえていた

行き過ぎた新自由主義とグローバリズムが結びついた、それが結果として世界各地に安価なナショナリズムを呼び起こしてしまったと私は考えている

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2017年4月23日 (日)

デジタル時代に入り「音楽や映画なんか簡単にできる」的な風潮に対する違和感

デジタル時代に入って何がドラステイックに変わったかといえばやはり制作予算が劇的に削減された点にあるだろう、音楽制作費などはその最たるもので、今ではとても信じられないが音楽バブル時代にはアルバム一枚に1000万もかけていた時代があったのだが、今ではアルバムでも200万かけられない状態、

一般のシングルや歌ものなどはもはや宅録が当たり前の状態となり、かくいう私も自宅にボーカルブースを装備してPro toolsによるデジタル録音で対応している。

映画の方もコンパクトな4Kデジタルカメラの出現でフィルム時代では考えられない低予算で撮影が可能になった。そのことが映像のニーズをも増幅している。映像も音楽もデジタル時代に入って確かにクオリティの高いコンテンツを遙かに低予算で作ることが可能になっている。

だが、 である

そのことを勘違いする人間もかなり増えているのを感じる。

それも一般の人、映像や音楽に全くのど素人ならともかく、比較的我々の業界、製作に近い世界の人間の中でそういった勘違いが蔓延っているのを感じるのだ。

どういうわけか、我々制作でやっている人間の仕事、というのはなぜか一部の人には「簡単な仕事、誰でもできる仕事」という風に見えてしまっているらしい。一体我々の仕事のどこを見てそう感じるのかわからないがとにかくそう考える人間が少なくないのは事実なのだ。

例えば酷いケースになると歌録りは「カラオケボックス」でできる(???)、などと本気で考えている人間がいた。「オケと歌がミックスすりゃいいんだろう?」って おいおいカラオケボックスの歌を録るのと制作で歌録りするのは全然違うんだよ。

こんなド素人のような勘違いを本気でするのが、例えば某芸能プロダクションの社長だったりする。我々制作サイドに近い人間、それも自分のところのタレントをスタジオに送ったりしているのなら少しは制作のプロセスについて理解してもよさそうだが、理解レベルは一般の映像や音楽の世界を知らないド素人と同じレベルだったりするのだ。信じられないかもしれないがそれが現実。

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2017年4月17日 (月)

追悼 アランホールズワース ロック、ジャズに強い影響を与えたギタリスト

ここのところこのブログ記事は訃報ばかりだが、また偉大なミュージシャンの逝去の情報を流さなければならないとは

70422

■アラン・ホールズワースが死去
http://amass.jp/87483/

プログレからジャズのフュージョンまで幅広い影響を与えたアランホールズワース

超絶技巧のギタリストとして知られピアノなら弾けるけどギターなら難しいコードをなんなく弾きこなし、いわゆるギター速弾きの先駆者の一人といっていいと思う。

追悼の意味を込めて超絶技巧ぶりの映像を添付します

あとドラムのビルブラフォードとアランホールズワースの超絶技巧対決。キーボードはデーブスチュワート(ユーリズミックスのデーブスチュワートとは別人)というオールスターでの演奏

ご冥福をお祈り申し上げますと同時に故人の偉大な音楽の業績に敬意を表します、 Rest In Peace Allan. With greatest respect to his musical achievements


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2017年4月 5日 (水)

midi TR-808 909の生みの親でローランド創業者の梯郁太郎氏を悼む

私が初めてシンセサイザーなるものを手にしたのはRolandのSH-2という単音しか出ないシンセサイザーだった。今殆どの人が知らないが昔のシンセサイザーは単音ーモノフォニックーしか出なかったのである。それでもその楽器の出す厚い音、暖かい音はすばらしく、初めてシンセサイザーを手にした喜びは大きかった

そのローランドの創業者で日本のみならず世界の音楽シーンに計り知れない影響を与えた梯郁太郎(かけはしいくたろう)氏が逝去された。実際にお会いしたことはなかったけれどこの人の実績に対してはいくら敬意を表しても表しきれないほどのものである。

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数えきれなほどの実績があるが、やはり現代の音楽シーンに決定的に影響を与えたのは電子楽器の規格midiの実質的な生みの親となったことだろう。その実績が認められ2013年に米グラミー賞のテクニカル・グラミー賞を個人としては日本人で初めて受賞した。

これ以外にも通称「やおや」と呼ばれたTR-808  そしてクラブミュージックのシンボリックなドラムマシンとなったTR-909
そしてシンセのジュピターシリーズ、JUNOシリーズ等枚挙に暇がない

ちなみに筆者はいまだにmidiすら装備されていないJUNO-60を持っている。数あるソフトシンセでもこの楽器の音の暖かさ、厚みはやはりこの楽器でしか出ない。(余談だが私の初期の作品の「スリーピングミュージックNo.1」はJUNO-60のみを使って作曲されたものである)

この梯氏とDTMの世界では有名な藤本健氏との興味深い対談があるので紹介する。この記事を読むと梯氏はステイーブジョブスを高く評価しながらも、警戒もしていた点が興味深い

■亡くなったローランド創業者・梯郁太郎さん、スティーブ・ジョブズを語る
http://www.dtmstation.com/archives/51993989.html

アップルを評価しながらも警戒していた、そして梯氏自身が実は大変なアップルフリークであったこともわかるが、やはりビジネスの部分はそこをきちんと切り離しているのは、氏がアップル心酔者の多い日本のテクノシーンでやはりビジネスマンとしての冷静の判断も持ち合わせていたことがわかる。

あと梯氏の楽器に対する定義を読んで素晴らしいと思った。そこの部分を引用させていただく

まったく新しい電子楽器というのは面白い。でもメーカーは出した限りは、それを続けていく義務があるんです。そう考えたときにルーツがない楽器をやるのは非常に大変。だからルーツがある楽器をやるというのは、ある意味、僕のポリシーです

シンセサイザというのはあくまでも技術です。だからこのシンセサイザの技術を利用して、ルーツがある、つまり昔から存在する楽器を見直したらどうなるか、ということです。たとえばピアノやオルガンなどの鍵盤楽器をシンセサイザで再現するのもいいし、ギターも非常に面白い。アコーディオンなんかも形状はすべてそのままで音源をシンセサイザに置き換えるのは大きな意義があります。一方で、バイオリンは弦の音をピックアップしてフィルタをかけることしかできそうにない。となると、今のところこれをシンセサイザで作り直してやる意味はあまりないかな…なんて考えるわけです。この判断において、非常に重要なのは、楽器はコモディティ化しちゃいけない、ということなんです。

どんな楽器でも、本来はアマチュア用という楽器は存在しない。これは高いとか安いとかいう次元の話じゃない。プロの使用に耐えられないものは、楽器と言っちゃいかん。その対極にあるのがアップルのiPadにあるGarageBandのようなもの。シーケンサという意味ではいいけれど、誰でもすぐに演奏できてしまうものは、楽器としての面白さがないだろう、と。やっぱり、練習に練習を重ねることで演奏が上達していく。そんなものこそが本来の楽器なんだというのが僕のポリシーなんですよ(笑)。

いわゆるテクノ系やIT系、アップルの心酔者の中には反論があるかもしれないが(注:上記の発言は6年前のものである)、この発言を見て梯氏は優秀な技術者、経営者だけでなく、音楽、楽器というものをきちんと理解していた文化人であったことがうかがえる

それを考えると日本という国は素晴らしい人を失ってしまった、87歳という高齢ではあるがまだまだやってほしかったひとである

心からご冥福をお祈りすると同時に梯郁太郎氏の生前の業績に対し最大限の敬意を表するものです

Rest in Peace to the great man


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2017年4月 2日 (日)

アンテイークなカフェ名曲喫茶ヴィオロンでスコットジョップリンの没後100年を偲んだコンサート

昨日ラグタイム王スコットジョップリンの没後100周年ライブを阿佐ケ谷名曲喫茶ヴィオロンで大野のピアノどまどれーぬさんのパフォーマンスで行われました

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日本では「ラグタイム」というのが今一つ馴染みがなく、一部ファンがいるもののスコットジョップリンについても殆ど知られていないこともあり、今回の没後100周年を機会にいつものラグタイムコンサートとは趣向を変えてスコットジョップリンの生涯に焦点をあてて紹介しながら、ラグタイム王の軌跡を追う内容でコンサートが進行されました

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スコットジョっプリン 1868-1917

今回はジョっプリンの人生について語るために、まどれーぬさんにジョップリンの人生についてのナレーションをお願いしました。

04011706

セットリストは以下のようになりました。

第一部

ー スコットジョップリンとラグタイム(BGM :アメージンググレース)

・Original Rags
・Maple Leaf Rag

ー ジョップリンの生い立ちとジョップリンの人生の目標(BGM :ビューテイフルドリームス)

・Ragtime Dance *
・Stoptime Rag * 

・Elite Syncopations

ー ジョップリンのセントルイス時代
・Easy Winners

ー ジョップリンの恋愛
・Chrysanthemum

ー ジョップリンの他の作品とワルツ(BGM :オールドブラックジョー)

・Bethena
・Pleasant Moment

・Gotham City Waltz * (大野のオリジナル)

*まどれーぬさんのパフォーマンスが行われました

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