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2016年9月29日 (木)

インターネットでの募集投稿の信頼性の問題について

当ブログをよくご購読して下さっている方は私がFacebookグループ「音楽家&音楽及び関連業界キャステイング」の管理人をしていることはご存じだろうと思う。
そこでは音楽、映画のキャスト、スタッフ関係の募集告知を掲載し、なかにはかなりオイシイ内容の募集も掲載していたりする。

しかし正直それらの募集告知に対する参加者の反応がどうも今一つなのだ。2100名を超す参加者がいながら「イイネ!」する人もだいたい決まっているし、応募者もどうも少ないようなのだ。かなりオイシイ案件に対してもそうなのである。

私はこれは最近の日本人に顕著な無関心、周囲に流されていればいい思考停止自分の好きな情報しか見ない自分だけがよければいいその風潮の産物だと思っていた。

正直それもあるかもしれないが、実はこちらの原因の方が大きいのではないか、と思うようになった。それはネット住民、ITギーグが聞いたらまた卒倒するような話である。

それは インターネットの情報の信頼性は非常に低い というものだ

確かに私も情報収集をしていて明らかにブラックな募集も少なくない。詐欺的な募集も多い

しかし今日はそのブラックの最たる募集告知が出てネットでも話題になった

■ネット番組「なんでもあり☆」のスタッフ募集が2カ月無給で物議 AbemaTVのブラック求人との誤解も
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1609/28/news117.html

まあ私もいろんな酷い募集告知をみてきたがここまで酷いのは見たことがない

2カ月にわたって無給 1月からギャラ支払える(本当か?)
業務用機材持ち込みが望ましい(何だそれ? こいつら機材もないのか?)

正直ここまでプロフェッショナルなクルーをコケにした募集投稿も珍しい。映像スタッフクルーに関しては3K職場ともいわれる関係でただでさえ、映像業界は人材難で確保が難しい。それをプロがボランテイアで応募してくれるなんて期待していること自体、無知の極みでありこれだけで信用無くすという点をこの募集告知を書いた人間は理解できないようである。

まあ募集告知に「AbemaTV(なんでもあり☆)キャスティング担当本部」という表現があることなどからAmeba TVが募集したように誤解されていた面はあるにせよ、Ameba TVは該当の制作会社に連絡をとり無断での同社サービスのアイコンやロゴ画像掲載、サービス名称を表記したとして、削除・修正を依頼し、厳重に注意したというが、それでこの制作会社の募集内容が大きく変わるとは思えない。ここまで酷い対応を取った制作会社は名称を公表すべきであろう

この募集告知を見て当ブログの記事ボランテイア演奏」に関する勘違いと音楽家やクリエーターを人間扱いしていないこの国の風潮」の記事の中の次の引用記事を思い出した。これは映像ではなく音楽だが

『無料で演奏してくださる方を募集しています。プロに限ります。』

と書いてあるところがあって、一瞬で萎えた

「タダでも演奏したいんです」という気持ちを「あ、うちプロ以外お断りなんでwww」って拒否るってどうなのよ。

そもそも、音楽家というのは労力に対しての収入が返ってくることは滅多にないので、やはり「無料」というのはとても厳しいものがあるのです。

どうも日本人の中には我々、音楽や映像に携わる人間を「趣味を仕事としているろくでもない奴ら」と考えているとしか思えない人間がいる。音楽はカラオケボックスでできるものではないし、プロの映像の撮影はホームビデオで撮るような方法ではできないのだが、どうも一部の人はそれでできると思っている人がいるらしい。

要するにプロの制作関係者をハナからなめている、バカにしているのである。

だからタダで演奏しろ、撮影しろ、録音しろ、照明やれ等々なんていうことが平気でいえるのだ。

ちなみに映画のキャストやスタッフに加わることで「お金以外のメリット」がある場合がある、などと考える向きもあるが、「基本的には」である。

例えば映画で「お金以外のメリット」が出てくるとすれば世界のトップクラスの映画祭に入選もしくは入賞するとか結果として作品が「劇場公開する」ことになる等キャスト、クルーのプロフィール上に「大きな実績」としてプラスになるものでない限りメリットとはいえない。そしてそんな作品ははっきりいってそんなに多くはない。

演奏でも同じで「ボランテイア(その中の多くは相変わらず実質強制のものも少なくない)演奏して「お金以外」のメリットが出てくるとすれば、そのことによって「他の仕事につながる可能性の高い」人たちの集まりでやるか、個人の演奏家としてのイメージアップに確実につながる意味のある場所でなければならない。そしてこれもそういうケースも非常に限られる。だいたいそのいずれのシチュエーションも提供できない人間に限ってボランテイア強制を行おうとする傾向がある

上記のAmeba TVの話しに戻るが、上記の募集ははっきりいって映像制作の現場を知らないズブのシロウトが書いた募集告知である可能性が高い。もしプロの映像制作経験を持っている人間があの募集告知を書いたとしたらはっきりいって悪意しか感じない。

まあこういう募集告知が少なくないからネットの募集告知の信頼性が低くなるのである。

あともう1つネットの募集告知に関して感じたことを1つ

実はFacebookグループ「音楽家&音楽及び関連業界キャステイング」で募集告知を掲載していることもあって、実際に募集と参加の状況がどんなものか自分で調べてみようと思った、8月下旬から9月は比較的時間があったので自分で調べる意味もあって自分で実際に応募してみた。とあるエキストラの案件で一応少額ながらギャラは出る案件

そこでわかったこと

まず少なくとも私が気が付いている範囲ではFacebookグループでは私以外の参加者はいなかった。これも結構ショックだった

そしてもう1つわかったことがある

その案件はネットでの募集もやっていたが、正規の芸能事務所経由の募集も行っていた。そしてそちらの事務所経由のエキストラのギャラは少なくともネット経由での応募者のギャラの倍だったことがわかった。

ちなみに事務所経由だろうが、ネット経由の応募だろうがエキストラでやることは変わらない。殆ど同じ役柄をこなしている。

これでわかったことは、やはりネット経由の募集は事務所経由より遙かにランクが下のもの、であるという現実である。

つまり募集告知ではネット募集がリアルな募集を超えることはないのである。

ネット住民、ITギーグその他ネットにはりついている連中はネットのバーチャル(仮想=虚構)はいずれリアルを超える日が来る、などという幻想にしがみついている人間が多い

だがよく考えれば実にばかげた思い込みである。

元々ネットの仮想はリアルな事務所関係、人間関係等に準じるものである。それが仮想=虚構が現実を超える、現実より上のレベルに行く、などと思い込むのはばかげている、

これはそう信じ込んでいる連中が、リア従なんかとてもなれない。リアルな行動すらロクにできない。がゆえにいつか「バーチャルがリアルを超え俺たちの天下が来る」などといって自分を納得させている空しい思い込みに過ぎない。ある意味その思いにすがるしかない人たちは可哀相な人たちでもあるのだが

加えて上記のようなブラックな募集がネットに氾濫している現実を見ればこれはネットの募集告知に対して真剣なスタンスを持てないのも無理はないかもしれない。

そうした現実を肝に命じつつ、少なくともその辺の募集告知よりは遙かに信頼に足る募集投稿にしなければならない。そのように心掛けて「音楽家&音楽及び関連業界キャステイング」での募集告知を充実させるように鋭意努力するしかない、というのが結論である。

むろんそれは簡単なことではないが


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