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2015年12月 5日 (土)

イギリス政府が著作権法を過去に戻すーネット上のコピーやクラウドサービスを違法とする決断へ

ネット上でコピーする、DRMはずしクラウドサービスでコンテンツを楽しむ。今やそれが当たり前になりつつあるが、イギリスで著作権法において個人が所有する音楽を自由にコピーできる著作権法に関する新しい法案を撤回することを決定したという。

英国における著作権法はデジタルが主流になった現代とは正反対で、非常にアナログ的な内容で進化が遅れていたのは事実だが、アメリカを始めとする現状を見るにつBASCA (British Academy of Songwriters, Composers and Authorsー日本のJASRACに相当)を始めとする音楽団体から今年6月に司法審査の依頼を受けたため高等法院は審理を行ってきたが、その結果、高等法院は著作権法の特例に対して、「損害に関する結論を正当化する証拠が不十分/明らかに不十分」として英国政府の特例は「不完全」という決断を下したという

音楽をコピーしたりバックアップすることは違法とイギリス政府が著作権法を過去に戻す決断
http://jaykogami.com/2015/12/12370.html

著作権法を昔に戻すとどういうことになるかというと、クラウドサービスでのコピーも違法になるわけだからイギリスではi-tunesが自動的に違法になる。
SoundCloudから音源をダウンロードするのもNG
つまり自分で買ったCDやDVDからのコピー以外は全部違法 となるのだ。

但しPandoraはストリーミングでコピーではないので(元々Pandoraはネットラジオであるため、配信とは違う)Pandora等のサブスクリプションには影響はないが、SpotifyからのダウンロードはNGとなる。

これが全世界的に音楽業界についてどう影響するかが見ものではあるが、著作権者、コンテンツプロバイダーによるApple Google等のITグローバルへの「反撃」と受け止めることもできるが果たしてどうなるだろうか?

実際現行のi-tunesを始めとするクラウドシステムはCD時代と比べて著作権所有者に対して恩恵をもたらしているか、というと残念ながら逆、というのが現状である。上記の引用記事はIT系の記事のためイギリスのこの動きに対して大きな疑問を呈しているが、実際今のクラウドを始めとするネット配信のシステムが著作権者に大して本当に優しいシステムか、というと残念ながらそうは言えないのが現実だ。これは企業努力やアーチストの努力云々以前の問題である。

こんなことをいうと激昂するITギーグも多いだろうが、i-tunesの配信が定着して10年以上たつが音楽産業は元より著作権者の殆どは大きく収入を減らしている。それもそのはずで同じ100万ダウンロードをしてもCDが100万枚売れた時と比べて著作権収入は1/10しかならないのである。これでは次回の制作費の捻出すらおぼつかない。こういうことをいうとネットのせいにするな、などというネット住民の炎上を引き起こしそうだがそれが現実だ。

いわゆるApple Google等のITグローバルは「市場原理主義」的な観点で「消費者のニーズに応えているため」こういうシステムにしたという言い分もあるだろうが、どんなシステムで消費者を含む全員がハッピーになるシステムでなければ続くはずがないのだ。

そして残念ながら今コンテンツプロバイダー、著作権者は現行のシステムに対してハッピーになっていない

そこが問題だ。

先日テーラースイフトが「三か月もロイヤルテイ支払わないシステムに曲なんか提供しない」などという「パフォーマンス」をやった。(実際には払われる) これは結局「仕組まれた」ものなのだが、今のシステムではいつアーチストが「マジに」楽曲を引き上げるjiということが起きてもおかしくない野が現状だ。

実は実際にそういう動きは起きている。実はテイラースイフトは実際にSpotifyから曲を引き上げている。

・Taylor Swift takes a stand over Spotify music royalties(訳;テイラースイフト Spotifyのロイヤルテイの低さに抗議して曲を引き上げ)
http://www.theguardian.com/music/2014/nov/04/taylor-swift-spotify-streaming-album-sales-snub

・What does top artists withdrawing music from Spotify mean for its future? (訳:多くのアーチストがSpotifyから曲を引き上げているのは何を意味するのか?)
https://www.quora.com/What-does-top-artists-withdrawing-music-from-Spotify-mean-for-its-future

またテイラースイフトの「パフォーマンス」に隠れているがAppleやi-tunesから撤退するアーチスト(とりわけインデイーズ系アーチスト)の動きも止まっていない

Apple Facing ‘Massive Withdrawal’ from Independent Artists, Labels…(訳:Appleの配信システムから独立系アーチストとレーベルが大量離脱)
http://www.digitalmusicnews.com/2015/06/15/breaking-apple-facing-massive-withdrawal-from-independent-artists-labels/

まあこんなことをかくとその辺のITギーグあたりから「それが市場の要求だ! 市場の要求に答え」られないものは去れ!」(典型的な市場原理主義的見解だが) なんて声が聞こえそうだが、いくら「未来のシステムだ」「これが消費者のニーズだ」などと主張しても「消費者の欲しい商品」が全部引き上げられてしまったらシステムは破綻してしまうだろう? それでは本末転倒だ、だが冗談抜きにそういうことが現実的にいつ起きてもおかしくない雰囲気が今水面下でくすぶっているのも確かだ。

以前当ブログにて株式会社KADOKAWAの角川歴彦社長の著作グーグル、アップルに負けない著作権法にて情報化社会では「プラットホーム」を確立した人間が支配をし、コンテンツプロバイダーはその「プラットホーム」の支配者に管理されてしまう、というメカニズム、これを変えて行かねばならない、ということを書いていた。このようなシステムではコンテンツはプレミアムコンテンツ(付加価値のあるコンテンツ)までコモデイテイ(セール品)の扱いとなり、かくしてこのシステムではいかなる商品もいずれは単なる消耗品になってしまうという我々クリエーターにとっては死活問題となる問題を内包している。

そのためにはコンテンツ事業者自らがコンテンツプロバイダーとなりアプリ開発とプラットホームを作る構想で、早い話がコンテンツプロバイダーが角川会長のいう「ギャング4」(笑))と対等にわたりあえるためには、IT技術を装備するしかない、ということでドワンゴ買収もそうした背景があったと思われる。特に新しいイノベーションが起きている時に

ユーザ―の使い勝手      クリエーターの権利
(規定を緩やかにすることを希望)               (権利ロイヤルテイ強化を希望)

という全く相反する両者の折り合いをどうつけるか、という点を真剣に議論し、そのことによってみんながハッピーになる落としどころを探す

そういう試みをしていかないとダメだろう。

だから日本の音楽も映像もITグループ(角川会長のいう「ギャング4」(笑))の提案を受け身的に待つのではなく自分からも積極的に「プラットホーム」を作り上げるくらいの気概がないといけないのだが、日本の音制連系の会社を見ると「こうなったのは全部ネットのせいだ」みたいな発想からいまだ抜け切れていないのも事実である。しかしそれではいつまでたっても状況は改善しない。

またITギーグ連中も市場原理主義的なIT風吹かせて「それが市場の要求だ! 市場の要求に答え」られないものは去れ!」などといっても、コンテンツ権利者からそっぽを向かれるだけだろう。

冒頭のイギリスの著作権法を昔に戻す、正直これが定着するとは私も思えないが、角川会長のいう「ギャング4」(笑))に対する反撃の狼煙にはなるかもしれない。

繰り返すがどんなシステムで消費者を含む全員がハッピーになるシステムでなければ続くはずがない

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