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2015年11月26日 (木)

なぜ「あさが来た」がヒットして「花燃ゆ」がコケたかに関する考察

たぶん歴史がらみなので私のもう1つのブログKyojiのよろずひとりごとに書いたのだと思われますが今年の大河ドラマ「花燃ゆ」は高杉晋作が没した時点で見るのをやめました。

まだ放送終了していませんが、大河ドラマ史上最低視聴率更新は避けられそうにないです。
大河ドラマというととかく視聴率云々という話が必ずでますが、私は基本的にはことNHKの番組に関してはそういう議論は興味ありません。過去「低視聴率」といわれながらも質のいい大河ドラマもありましたし、そもそも民放のように広告収入とは無縁のNHKにはあまり視聴率で云々することにあまり意味を感じないからです。個人的には視聴率と騒ぎ過ぎ、とすら思います。

とはいえ、今回の「花燃ゆ」の低視聴率はやはりこういう結果になるべくしてなったといわざるを得ません。
対照的に今オンエア中の「あさが来た」は前の「まれ」があまりにもクオリテイが低かったという面はあるにせよ、まだ放送開始二か月とはいえ、朝の連ドラとしてはヒットしているといっていいと思います。あまり視聴率について書きたくはないのですがビデオリサーチの第5週の週間平均視聴率が、22.8%、10月28日には自己最高となる23.7%を記録したそうです。

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実はよく見ると「花燃ゆ」「あさが来た」には共通点があります。

1.どちらも知名度の低い女性が主人公であること

2.幕末から明治が舞台であること

にも関わらずこの両者の違いは何なのか、
私なりに勝手に分析してみましたが、やはり両者には根本的な違いがありました。

1.主人公(ヒロイン)が後世に残した「実績」が違う

そもそもこれが決定的な違いです。「花燃ゆ」の楫取美和子こと主人公の杉文(すぎ、あや)は吉田松陰の妹であり、幕末志士の久坂玄随の妻、そして最初の群馬県令(知事)である楫取素彦の妻という波乱万丈な人生を歩んだにせよ、特に何か後世に残る実績を遺したわけではありません。それゆえ幕末の動乱や松下村塾で犠牲者が出てもただオロオロするばかりでやってることはおにぎりを握ることくらい、この人物を主人公にするにはそもそも無理があります。(ていうかよくこんな企画が通ったなと個人的には不思議です)

対象的に「あさが来た」の主人公の白岡あさは実在の人物、広岡浅子がモデルで日本で最初の女性実業家といっていい人物でした。現在の大同生命の創業者でもあります。

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「あさ」のモデルとなった広岡浅子(1849-1919)

玉木宏演じる遊び人の亭主、白岡新次郎も加島屋・広岡信五郎の人物像そのままで、関西の経済人が明治時代にいかにがんばったかをよく描いています。

後世に残す実績が殆どない人物と関西経済界の担った女性実業家では勝負になりません。

2.ドラマ、脚本に関する切り口

だいたい幕末⇒明治ものというと幕末の志士、武士を中心としたドラマが多いのですが、今回のように幕末から明治にかけての商人や一般庶民に焦点をあてたドラマというのは今までなかったように思います。幕末志士として中心になって登場するのは薩摩の志士であった五代友厚であり、たまに大久保利通が出るくらい。あとは一般的には決して知名度が高いとはいえない京都、大阪の商人たち。しかしこの人たちが現在の関西経済界の屋台骨を築いていくわけです。

五代友厚については私のもう1つのブログで詳しく書こうと思いますが、大久保や西郷とともに倒幕に活躍した志士で勝海舟の長崎海軍伝習所にも学び、イギリスにも留学した人物。現在の大阪商工会議所、大阪証券取引所の設立者でもあり薩摩人ながら現在でも大阪経済界を作った人物として大きな尊敬を集めています。

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五代友厚 1836-1885

この商人、庶民にスポットあてたという切り口が非常に面白い。大同生命だけでなく、UFJの元となった鴻池銀行も出てくるでしょう。現代人の我々にも身近なものを作った人たちのあまり知られていない生涯は確かに視聴者の興味もそそります。

対照的に「花燃ゆ」は毛利家の奥というこれもあまり知られていないところにスポットをあててますが、これが決定的な企画倒れとなりました。ひとことでいって大河ドラマではなく「花王奥様劇場」のノリなってしまったんですね。これが平日の午後の30分ドラマならまだ我慢できますが、日曜のゴールデンに奥様劇場を見るのは正直辛い。しかもこれを描くことによって主人公がどんな実績をあげたのか、というと特に目をみはるものはありません。何よりも明治になってから長州藩の奥なんて跡形もなくなりますからね。

この無理な設定には脚本陣は相当苦労したのではないかと推察します。正直いささか気の毒に思う面もありました。

「花燃ゆ」は完全に「切り口」で失敗したといわざるを得ません

3.出演した俳優の存在感の違い

今回の「あさが来た」で五代友厚を演じているデイーン・フジオカの演技は大好評でなかなかいい味を出しています。その他少々頭の足りない遊び人の新次郎を演じる玉木宏、不幸なところに嫁いでしまう姉のはつ演じる宮崎あおい(失礼ながら不幸な女性を演じるのはぴったり!)いずれも役者としていい味を出しています。

しかし「花燃ゆ」は伊勢谷友介の吉田松陰はよかったし、高杉晋作演じる高良健吾もがんばったものの「花燃ゆ」の不人気を復すまではいきませんでしたし、何よりもドラマの途中で(伊勢谷などは前半で)死亡したためいなくなってしまいました。高杉死去のあとはさすがに見ようという意欲がなくなりましたね。はっきりいって

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あと主役の井上真央さんもやや荷が重すぎたかなという気もしないではありません。ちょっと今回の企画の中で演じるのは気の毒な感じもしましたね。

我々は企画と通すために、プレゼン等で日夜、結構大変な思いをしているんですが、何か今回の「花燃ゆ」は企画の面でやや安易な感じを受けてしまいますね。

やはり籾井NHK会長が安部晋三首相をヨイショする意図で今回の無理のある企画をごり押ししたのではないか、とどうしても勘繰ってしまいますね。正直そう思われてもしかたのない企画内容です。 今のNHKは明らかにNHKの本来のありかたとは違う方向に行っていますね


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