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2014年9月20日 (土)

U2とアップルが極秘プロジェクトを進行中について

先日U2が新アルバム Songs of Innocenceをi-tunesにてアルバム丸ごと無料配信したことが話題になっているが、U2Appleの本格的なコラボレーションはこれかららしい。

U2 and Apple working on new digital format “that will tempt people into buying music again”
http://consequenceofsound.net/2014/09/u2-and-apple-working-on-new-digital-format-that-will-tempt-people-into-buying-music-again/

英語が苦手な人のために要約すると

■U2とアップルが新しいデジタルフォーマットを開発中「音楽が再び買われるようにするためのシステムにするために」

U2のボーカリスト Bonoがアメリカ、タイム誌とのインタビューにて現在Apple社と音楽家のための新しい音楽フォーマット(プラットホーム)を開発中で、それは海賊版を作ることは不可能であり、アルバムのアートワークや映像を導入することによってユーザーが音楽を再び買いたくさせるような強力なシステムだという。Bonoによると新しいシステムはだいたい18か月後に発表される見通しで、その際今回のSongs of Innocenceとのカップリングアルバムである Songs of Experienceを発表する。

Bonoは(プロモーションのために)音楽を無料化させる方策は良い方法だとは思わないという。Bonoによると今回のSongs of Innocenceはデジタル音楽の流れを変えるためのいわば「聖なる儀式」としてのフリーダウンロードであって、音楽の無料化がネット時代の音楽の未来ではない、と論じている。

私はネットにおける音楽のありかたについていわゆるIT系の評論家、ITギーグの論調について批判的な論を展開してきた。とりわけ「音楽を無料化させることが最良のネット時代のプロモーション」という点に関しては、無料化による一部の例外的成功例だけが一人歩きし、あたかも「誰がいつ同じことをやっても無料化で成功する」などという論調には異を唱えてきた。

今までのネットの音楽の在り方に対する論調の問題点を整理すると以下のようになろう

1.音楽コンテンツのありかたよりはシステム論、ITのプラットホーム観からのみの観点に終始している点 

2.音楽の制作現場や音楽プロモーションの現場の経験者からの論点が殆どなく、音楽業界の部外者の観点(あえていうが知ったかぶり、現場も知らないくせにわかったことをいうような論調)がネットであたかも真実であるかのように伝わっている点

3.いわゆるネットユーザー(あえていうがヒマでバカなネット住民中心)に有利な観点からのみ論じられ、アーチストやクリエーターのための観点、論点が殆どのケースで欠如していること(ほぼ例外なくアーチストに対して冷酷で「努力しないアーチストが悪い」的な論調に終始している)

4.音楽業界側の音楽でのネットのありかたについての建設的な議論がない(音楽業界ーとりわけ日本の音楽業界ーに根強くあるデジタル音楽アレルギーが原因)

5.インターネットのイノベーションからの観点のみでデジタル時代での音楽を始めとする「デジタル時代の文化のありかた」に対する論点が完全に欠如している

問題点をあげると以上になるのではないだろうか? 勿論まだ私自身見落としがあるかもしれない。

いずれにせよ、ネットやデジタル時代での音楽文化、コンテンツのありかたを論じる時にはIT系論客の観点、論調は掃いて捨てるほどあるが、音楽業界側、クリエーター、アーチストからの観点は全く欠如していたといっても過言ではない。

これは勿論デジタル時代への対応にたいして及び腰であった音楽業界の体質にも問題がある。当ブログでも再三再四述べているがデジタル時代における音楽のありかたについて、クリエーター、アーチストを十分に食わせられるために、音楽業界がきちんとした理論武装するということを音楽業界はやろうとしなかった。そのためCDの売り上げは愚か、音楽配信まで下火になってしまったのだ。

その意味で今回U2BonoAppleとのコラボレーションにてどのようなシステム、プラットホーム構築をやってのけるのか、非常に興味があるし期待もしている。

Songs of Innocenceがアルバムごと無料配信されているため、U2も無料配信こそがデジタル時代のプロモーションである、点の信望者であるかのように誤解した人も多かったようだが、当ブログでも記事を書いたドワンゴの川上氏が論じたように「結局は有料モデルが勝つ」という観点からすると、Bonoの発言からして同じようなことを考えていると信じたい

ドワンゴの川上氏の発言をもう一度引用すると

■「ネットはオールドメディアが圧勝」
――川上量生ドワンゴ会長インタビュー
http://diamond.jp/articles/-/55086?fb_action_ids=10203932198932807&fb_action_types=og.likes&fb_source=other_multiline&action_object_map=[766643506690791]&action_type_map=[%22og.likes%22]&action_ref_map=[]

お金を払った人は最後まで見ますが、無料の利用者は、途中で見るのをやめてしまう

ネガティブな反応を示すのも、無料の利用者の特徴です。

だからいい加減、プロモーションや制作現場もみたことがなく、アーチストの昨今の実態も知らずに、誰かがいったことを鵜呑みにして

「コンテンツをネット内で全て無料にするのが最善のプロモーション方法だ」

「CDで稼げなければライブでかせげばいい、それでやっていけるでしょ」

などと何も知らないくせにわかったようなことをいう論調にいい加減終止符をうたせたいと考えている。

18か月後、AppleU2のシステムがどのようなものになっているか非常に楽しみ、面白いところである。


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コメント

こんにちは。宜しくお願いします。
別の項目で、クラシック界の体質をお書きになっていて、興味深く拝読致しました。
先日、あるクラシックの演奏会に行ってきました。出来は曲によってバラバラで、弦は良かったが管楽器はアレレ…と思いました。
特に難関とされる「ボレロ」のトロンボーンのソロ、うわずりヨレヨレで、完奏できるのかヒヤヒヤしました。
クライマックス近くになると全員バラバラで荒っぽい演奏になり、バタバタバタッとやっつけで片付けたような演奏でした。
でも、クラシックの演奏会は芸術を堪能するというより、ヤマハのエレクトーンの発表会とか、邦楽の発表会と同じ、練習の成果を知り合いに披露する「豪華な発表会」なんだと思います。
最近はジャズでもそんな傾向があって、素人でもプロと同じ形式のライブを開く事はできる。しかし、嬉しがっているのは本人と内輪だけ。
本当に嬉しいのは、ライブそのものより、その後の打ち上げの方なんでしょう。

投稿: Log | 2014年7月14日 (月) 10時32分

こんにちは コメントありがとうございます。

私自身はそのコンサートを見ていないのでわかりませんが、クラシック系の人たちはノリ云々はともかく、「きちんとそろえる」演奏するトレーニングは基本的にきちんと受けているはずなので、それは仮に現実にあったとしても稀なケースだと考えたいです。

少なくとも私自身はそういう演奏現場はあまり見たことはないですね。

ただそういう演奏に問題があるとすれば寧ろ逆で「きちんと演奏しすぎる」といいますか優等生的な演奏が多い、という点ではないでしょうか。そういう演奏はとりわけクラシック系の人には多いですし、ジャズでもスタンダード系の人でも「型どおり」のインプロビゼーションしかしない、という人は少なくないです。

投稿: Kyoji | 2014年7月15日 (火) 10時33分

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