Kyoji "metanature"
i-tunesでも好評配信中!!
i-tuneページを表示するにはお客様のPCにi-tunesとquicktimeがインストールされている必要があります。 i-tunes及びquicktimeのダウンロードはこちら





« ドラマ音楽新作のお知らせと劇伴音楽プロジェクトの近況 | トップページ | 大野&みるとジョイントライブ満員御礼-ご来場ありがとうございました »

2014年4月11日 (金)

昨今の日本の音楽ー世界の音楽状況に対するクリエーターの放談

いつもいいたいことは書いているつもりだけど今日は特に本当にいいたい放題書きます。
かなり表現もきついので、こういうのが苦手な人は決して読まないでいただきたい。

昨日こんな記事をみつけたけど
どうしてこんなに人気なの? EXILEが好きになれない理由
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140409-00000212-cakes-peo

まあたぶん「いいとも」のあとに入った「バイキング」などというどうでもいい番組のMCにAtsushiが入った云々のことをいっているんだろうけど、正直私にとってはどうでもいいことだ。「J-pop滅亡宣言」なる記事まで書いている私からすればEXILEファンには申し訳ないが「Atsushi 大好きなの」などと某女性ファンがいっても「あ、そう」

だから何?

ぐらいにしか思わない。

同じように当ブログで何回も記事を書いている佐村河内守にしたって、その事件の背景にある諸問題について述べているだけであって佐村河内守自身は私にとってどうでもいい。なんだかんだ能書きを記者会見で述べてもゴースト作家を使ったという事実は消えないし、私はゴースト作家の存在そのものに反対している。音楽業界からゴースト作家なるものをなくしたいが、ご存じの通り音楽業界は再発防止の対策を打ち出す素振りすら見せていない。

要するに今の日本の音楽の状況には全く興味がなくなったのだ。日本の音楽は世界的に見て「ガラパゴス」といわれるが、「ガラパゴス」だったら貴重な種の動植物が生息しているが今の日本の音楽に貴重なものなど何もありゃしない。尊重すべき文化といえるものなど全くないし、そもそも音楽文化を創るなどといおうものなら罵倒と嘲笑が待っているのが日本の音楽業界だ。作品にしたって「パクリ」しかなく創造性など欠片もない。こんな日本の音楽を「ガラパゴス」なんていったらガラパゴス島の人に失礼だ。

別にグローバリズムなどという言葉を持ち出すつもりはない。ていうか私はIT系やエコノミスト連中がいうグローバリズムなんて胡散臭くて嫌いだ。だいたい本当のグローバリズムなどというものをこの連中が理解しているとは思えない。こいつらの言い分みていると世界中が金太郎飴のように欧米と同じになることがグローバリズムだなどと考えているとしか思えないところがある。だからこんな連中と同類に見られるのは耐えられない。

しかしインターネットの時代は情報やコンテンツが国境に関係なく広がる時代だ。日本の音楽だって否応なしに世界中に流れる。そして私が頭に来るのは日本の音楽、-J-popも当然含むが、に対する嘲笑や軽蔑が世界中から聞こえてくるのがわかることだ。

日本人としてそりゃガマンならんね。

音楽に関して言えばお隣の韓国にすら日本のJ-popはバカにされていることをご存じか?

そんな状況だが、よく見ると日本だけでなく世界に目を向けても今の音楽文化は本当に危機的な状況にある。おそらく歴史上みてもこれほどまでに音楽文化が危機的な状況に陥ったことなどないかもしれない。

例えば昔はメジャーとインデイースが明確に対比関係にあり、インデイースはひどいものもあったが次の時代の音楽の息吹のようなものがあった。それが80-90年代にはサブカルチャーというものに発展し次の時代の音楽文化を育てる素地を作ったのである。今メジャーシーンで当たり前のように使っているトランス系やドラム’ンベース系の音楽もかつてはアンダーグラウンドなサブカルチャーとして発展してきた。

ところが、である。今その次の時代の音楽のサブカルチャーになりうるものがないのだ。見当たらないのだ。

あるのはアンダーグラウンドでも独りよがり、マスターベーション的な自己満足的音楽。サブカルチャーというレベルには到底発展しそうにないものばかりだ。例の新垣隆が属しているクラシック系の現代音楽もこの類の中に入る。

つまり今次の時代の音楽の息吹となるようなサブカルチャー的音楽がないのだ。つまりこのままいけば音楽文化は過去の遺産のみしか残らず文化としては死に絶えてしまうことになる。

クリエーターの端くれとしてはそれだけは避けなければならないと思っている。

これは音楽配信とか海賊版違法コピー云々という問題ではない。情報化社会がコンテンツに対する考え方を大きく変えたのは事実だが、結局魅力的なコンテンツにはネット時代だろうがなんだろうがファンはお金を払うのである。音楽配信の時代にパッケージは無用の長物だなどという人がいるが、そんな時代でもファンの人はちゃんとCDでもDVDでも買うのである。

ジャニーズ事務所はアーチストの音楽配信をしない。これはジャニーズが時代遅れだからではなく戦略としてわざとそうしているのだ。わざと情報をネットで拡散しないことで逆に価値を高めることに成功している。そして嵐のようにコアのファン層を巨大化させてCDやDVDだけでなくその他のグッズもファンに買わせて膨大な利益を稼いでいる。情報化社会を逆手にとった戦略であり、いわゆるIT革命論者がみれば地団駄を踏むようなマーケテイング手法だろう。

そして本当に音楽が好きな人、音に対してこだわりを持っている人は寧ろ音楽配信でダウンロードなどしない。グッズとしてではあるがパッケージも買うし場合によってはアナログ盤ですら買う。最近のマーケットの状況はまさにそれを示している。

つまり我々クリエーターは次世代のコアなファン層がお金を惜しみなくかけられるような魅力的なコンテンツを創造しなければならないということ。

そしてその答えは売れセンとか、何が流行云々という観点には絶対にないということだ。

私はそんなものは捨てた。というかそんなものに惑わされていたために結果的に90年代半ばから昨年まで20年近く失われた時代を過ごした。

昨年庄野真代さん率いる国境なき音楽団主宰のセプテンバーコンサートに二年ぶりに出た。一昨年は体調不良→緊急入院のために出れなかったのだがその時に自分の演奏スタイルを貫いた。友人の多くは感動してくれたが何よりも勇気をもらったのは初めて聴いた人からも「すごいよかった」という反応をもらったことだ。


昨年のセプテンバーコンサートで初演した新作「ピアノのための3つのリフ」

その時にふっきれた。あ、自分独自のスタイルに徹すればいいではないか。嫌いな人もいるかもしれないが、自分の音楽を受け止めてくれる人は確かにいる。

それ以来、日本の音楽業界連中のいう「売れセン」とか奴らのいう常識とかいうくだらん考えを躊躇なく捨てられた。そんなものに惑わされたから自分に失われた時間ができてしまったということを

今は映画劇伴音楽の仕事は1つの流れとしてやっているが、同時にいくつかの作品の構想が頭の中に次々と浮かぶようになった。こんなにいろんな作品の構想がわいたのは久々かもしれない。それがファンがお金を出してくれるような魅力的なコンテンツかどうかは音楽を聴いた人に判断してもらえればいいと思う。

まあそんな感じでピアノライブもやっていくだろう。お知らせにも書いてあるが明後日ライブをやりますので興味を覚えた人は是非会場にお越しください。日曜日の午後一時からです。

樹 紫苑 ;As We Wish" - Kyoji Ono & Milt Joint Concert

●開演 4月13日 13:00~(15:30 頃終了予定)

クラシックライブハウス Casa Classica
東京都港区赤坂3-19-9
オレンジボックスビルB1

銀座線、丸の内線「赤坂見附駅」
千代田線「赤坂駅」  いずれも徒歩およそ5分

●Music Charge 3000円(税込)
+ 1ドリンクオーダーをお願いいたします。
乳幼児:無料 小学生:半額

【ご予約・お問い合わせ】
赤坂カーサクラシカ  TEL: 03-3505-8577
http://casa-classica.jp/top/home.html/

contact@office-itsuki.com


|

コメント

こんにちは。
先日、佐村河内事件についてコメントした者です。
現代音楽でもライヒなどの音楽は未来性があると語っていましたが、
(現代音楽などで)未来性もあり、
「これは聴く価値がある!」と思われるものを、よければ教えていただけませんか?ほぼその分野は知らないもので。

私は趣味といっては音楽くらいなのですが、正直この2000年以降の日本のあらゆる音楽シーンは閉塞感のみで、
(人のせいにしてはいけませんが)私の気持ちもげんなりすることが多々あります。
それに打克つような音楽をぜひ紹介してください。
そして大野さんの音楽活動も影からながら応援しています。では。

投稿: 卓 | 2014年4月14日 (月) 03時39分

卓さん こんにちは

今は本当の意味での最先端の音楽というものは正直ないと思います。

ミニマリズムももはや最先端とはいえませんが、テクノミュージック、エレクトロニカに強い影響を与えたのは事実であり、その意味で以下の音楽はお聴きになることをお勧めします

いわゆる「ミニマル御三家」といわれる作曲家がいます。

既に述べたステイーブライヒ
初期の作品のピアノフェーズ、バイオリンフェーズを始め、有名ところだとクロノスカルテットの『ディファレント・トレインズ』あるいは「ニューヨークカウンターポイント」などが有名です。

二番目はテリーライリー In C が代表作といっていいですがアンビエントに影響を与えたという意味では"rainbow curved in air"もお勧めです。

最後にフィリップグラスですが「グラスワークス」「ノーススター」あたりがおすすめです。

フィリップグラスは映画音楽も時々やっていますが、同じようにマイケルナイマンもいます。

私の周囲のクラシック系の人はあまりそういう人はいませんが、クラシックのアカデミズムにどっぷりつかってしまった人は、基本的にクラシックのアカデミズムの語法以外は受け付けない傾向が強いです。
彼らの中にはミニマリズムを忌み嫌う人が多いですが、それはその影響がクラシックではなくテクノミュージックやアンビエント、ヒーリング(彼らのいう「ポピュラー音楽」)に対する影響が強いことが気に入らないのだと思います。

現代音楽がつまらないのはそういう狭い音楽観にとらわれてしまい、現代という名前はついていても実際にはもはや時代遅れの音楽であることに気が付いていない、気が付いていてもそれ以外のことができない、という点が大きいと思います。

あと厳密には現代音楽とはいえないでしょうが、ブライアンイーノも聴かれることをおすすめします。

投稿: Kyoji | 2014年4月14日 (月) 10時09分

こんにちは。
丁寧なご教示、ありがとうございます。
私は千葉県在住ですが、音楽を担当されたドラマを、もし見れたらYoutubeで
拝見させてもらいます。

では。

投稿: 卓 | 2014年4月15日 (火) 01時35分

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。