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2013年7月 6日 (土)

「クリエーターズ」EXPO雑感と音楽ビジネスにからんでのひとりごと

水曜日の記事のクリエーターズEXPO/プロダクションEXPOの記事にちなんで、
昨日その「第二回クリエーターズEXPO」が終了した。私の友人も出展していてかなりその友人にとっても有意義なものだったようだ。

前の記事にも書いたが今回の「第二回クリエーターズEXPO」個人のクリエーターが出展できるという画期的なものである。とかく会社中心にしか動かない日本においてこういうものが実現できたことは驚きである。少なくとも私はこういう内容のイベントは聞いたことがないし、その意味では経産省が推進している「クールジャパン」の構想とは一線を画すもののような気がする。

Creator5

出展ジャンルはデザイン、イラスト、写真、アート、書道、作家等多岐にわたりまさしくクリエーターが自分の作品を特に各業界関係者に発表、展示ができるもので、ここから新たな仕事の流れに結び付いたり新しいクリエーターのスターが生まれるといいと思う。

今回の「第二回クリエーターズEXPO」の出展を行うにあたり「仕掛け人」が起こした説明会場には各分野のクリエーターが殺到し、入りきれない状態だったという。これは以前私がNHKのEテレの「シャキーン」のコーナーをやっているときに感じたのだが、「シャキーン」で 「面白い企画ならコーナーで採用する」という情報がソーシャルネットその他で流れたこともあり、持ち込みの企画が殺到しデイレクターも処理しきれない状態 になった。おかげで私のコーナーのオンエア回数も激減する羽目になったのだが、逆にいうとそれだけ今の日本にはクリエーターが自分の作品を発表する 機会が非常に少ない。ということの表れでもある。

今の日本社会は閉塞している、といわれて久しい。それにはいろんな理由が考えられるが、一つの大きな原因として今の日本は非常にチャンスが少ない社会となっている点が揚げられる。

今多くの大企業は「失敗」というものを極端なほど恐れ「名前の通った」人間しか使おうとしない、経団連系の経営者は「社員のいかなる失敗も容認しない」風土を企業内に作り、「失敗するな!」「成果を出せ!」「コストを下げろ!」の3点を徹底的に両立させることを社員に要求している。

それは数字や効率だけを見て人間を見ようとしない新自由主義系のエコノミストからは礼賛されるかもしれないが、それが実は日本社会の停滞状況を作っていると私は考える。かつて本田総一郎や盛田昭夫のような経営者は人を育て、地域を育て、文化文明を育てた。そういう経営者は本当に少ないと言わざるを得ない。そして現在の大企業トップを見てもその状況が改善されるような雰囲気は見当たらない。そのため彼らからに期待するのは無理がある。誰かがこの風穴を開けないといけない。

この「第二回クリエーターズEXPO」が、その風穴になってくれればと願う次第だ。たとえアリの一穴でもいい、そこから明日の新しい文化が生まれる風土が広がればいい。

さていいことずくめの「第二回クリエーターズEXPO」だが一点だけ非常に気になる点がある。それはあれだけ多くのジャンルのクリエーターが参加しながら音楽関係者の「出展」参加は4-5人にとどまったという点である。

今回のクリエーターズEXPOのクリエーターの出展数がどのくらいかはわからないが、400名はくだらないだろう。その中で音楽関係者がたった4-5人、 これはあまりにも少なすぎる。

音楽のクリエーターも他のジャンルのクリエーター同様、自分の作品を発表する機会は少ないだけでなく、このブログでも何回も指摘しているように音楽業界というのはもはや業界の体をなしておらず、回ってさえいない。潤っているのは一部の会社だけだがそれもいつまで続くか、という感じ。ミュージシャン連中は狭い「音楽業界の常識」とやらにとらわれている人間が少なくないが、今の音楽業界にいてもはっきりいって「しぼんでいく」だけ。ギャラを始めとする条件も今より悪くなることはあっても良くなることはない、といっていい。ライブハウスだってアーチストからノルマを徴収するだけで、客を呼んでくれるわけでもないし、アーチストのプロモーションには何の役にも立たない。

正直言って一曲ミリオンセラーだして一旗揚げよう、などという夢をもし描いているならそれはもうあきらめた方がいい。既に実績のある作家ならともかくそうでない作曲家がそれを実現するのははっきりいって奇跡に近い。

だから私はそんな音楽業界に見切りをつけ業界から実質的に飛び出した。そして自分で各分野の会社に売り込んだり、ウエブ対策も行うこと等を行った、そしたら状況は劇的に改善した。音楽業界から一歩出ると、実は映画、アニメ、CG、ゲームを始め企業の販促ソング、ご当地ソング、その他テーマソング、-つまり音楽が必要な場所がたくさんあるのだ。そして作家事務所を始め、音楽事務所がそういう仕事を取れるとは限らない。いや、寧ろ多くの音楽事務所は「音楽業界の常識」とかにこだわり、値段もとんでもない金額をふっかけたりすることが多いので、多くの場合、商談は決まらない。寧ろ私の会社のように小規模経営だからこそそういったニーズに対応できることが多々ある。

今回の「第二回クリエーターズEXPO」はまさにそういったケースへの売り込みができる絶好の機会だったはずだ。特に「第二回クリエーターズEXPO」はと同時開催の「第一回プロダクションEXPO」に制作会社も多数出展していたが、そこにはいくらでも自分を売り込む機会がある、出展者もクリエーターの人材を探している面もあり、自分の資料を持ち込んでも喜んで受け取ってもらえる。私も資料を少しだけ持って行ったがもっと持っていけばよかったと今悔やんでいるくらいである。

その中に数は多いとは言えないが音楽制作会社もあった。そしてこういう展示会で出展している音楽制作会社は「音楽業界の常識」にこだわらず、映像やその他のメデイア等多方面に音楽制作のノウハウを売り込む仕事をしている会社。それを見ても今自分がやっているやりかたは間違いではないという確信にもつながったし、それらの会社と仕事に結び付けられる機会も作ることは可能性も感じた。(資料を渡した会社もある)

とにかく昔ながらの音楽業界のありかたにこだわるのはやめた方がいい。それでもどうしてもこだわりたい人というはどうぞご自由に、という感じだがそれで生き残れる保証はない、とはいっておこう。

来年私も出展しようか、どうしようか。その時の状況にもよるが前向きに考えたいと思う。

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