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2013年4月 2日 (火)

渋谷屋根裏閉鎖に見るライブハウスを始めとする音楽業界全体の原点を忘れた「安易な道」

すでにご存じの方も多いように渋谷の老舗ライブハウスの屋根裏が閉店する。

■渋谷屋根裏が経営悪化で営業終了、存続のため協力者募集
http://natalie.mu/music/news/86977

これに関して元ミュージシャンの方(らしい)が興味深い記事を書かれているので引用させていただく

■渋谷屋根裏からライブハウス経営・サービスについて思う事
http://caltana.jp/archives/631

渋谷屋根裏に限らずですが、ライブハウス経営が苦しいのは数年前からあちこちで聞いていました。

なので驚くというより「やはりそうなったか」と思うのが正直なところ。昔からあった歴史あるライブハウスなだけに寂しい気持ちはありますし、惜しい気持ちもありますが「しょうがないかな」と思う自分もいます。

<中略>

そもそもなぜこんなにもライブハウスが増えすぎたのか。それはノルマ制という悪しき制度が日本のライブハウスに根付いてしまったから、と考えます。
ノルマというのはライブハウス側からするととても素晴らしいシステムになっていて、出演するバンドさえいればどれだけお客さんが来なくても赤字になること はありません。出演するバンドにノルマという出演料を貰えば最低限の売り上げはたつからです。あとはお客さんが来ることによってドリンク代で稼ぎ、お客さ んが多ければ基本的に50%はお店のプラスαの売り上げになります。

その赤字にならない経営は飲食店からすると(ライブハウスは基本的に飲食店として営業許可されています)とても魅力的な事です。もちろん立ち上げ時に音響 から防音設備などお金はもの凄くかかりますが、それが出来れば運営していくうえで売上はとてもたちやすい。ライブハウス側が経営努力をしてこなかった、と は言いません。バンドを集めること(ブッキングすること)はとても骨の折れることだとも思います。
ライブハウス側の「客はバンド側が集めるものだろう。お客も呼べねぇバンドが悪い。」と言ってしまうのは簡単な事。それはもちろんです。お客さんを呼ぶの はバンド側の責任でもあります。ただ自分たちが満足する曲を作ってそれをライブハウスで演奏していればいい、とは思いません。バンド側にも営業する事は必須です。しかし、ライブハウス側はブッキング以上に経営努力やサービス向上をしてきたのでしょうか。

<中略>

 

どうみても穴埋めだろうとしか考えられないようなブッキングを組まれたり、最初から明らかに機嫌が悪くて質問した事に対してどのバンドにも嫌そうに 返答をするPAの人や、バンドマンの前でスタッフ同士でその日出演している他のバンドのお客さんの悪口を言ったり、来てくれたお客さんに対して明らかに不機嫌そうな対応をする受付のスタッフ。そんな人達に

客商売舐めてるだろ!!!

と声を大にして言いたい。

自分たちの給料はどこから出ているのか。出演する側のノルマだったりお客さんが買うチケットやドリンクからではないのか。
同じ事をホテルマンやディズニーランドのキャストがやればお客さんは来なくなり、赤字経営から倒産する事は目に見えています。しかしライブハウス側はバン ドさえ呼べればどんなに雑に扱おうが、お客さんに不愉快な思いをさせようがノルマ制である限り特に痛手をおうことはありません。

「あのライブハウスのスタッフ対応が悪いから嫌なんだよね」とお客さんが思っていても見たいバンドがそのライブハウスに出演するならば、嫌なのはそのライブハウスのスタッフだからと、ちょっと我慢してでも見に行くんです。嫌な思いをするのは分かっているのに。そんな声を何度か聞いた事があります。も ちろんこちらも店長さんだったりブッキングを組んでくれる人にその事を言いますが、直らない場合が多いし言ったあと、またそのライブハウスに出演した時に 「あぁ、前回文句を言ってきた人だ」と明らかに嫌な顔をされます。
正直気分が悪いです。どうして安くもないノルマを払ってそんなところで嫌な思いをせにゃならんのだ、と。

<中略>

この先、渋谷屋根裏に限らず都内の多くのライブハウスが経営が難しくなり、店を閉じるところも多くなるでしょう。しかし今からでも遅くはないので、ライブ ハウス側には今一度経営について、サービスについて見つめ直してほしい。そして経営努力をし、スタッフ教育を行いサービス向上をしてほしい。

全く同感。

ライブ活動を一度でもやればどれも思い当たるものばかりである。

実際、どことはいわないが店員の態度悪いし、ドリンクだって不味くて飲めたもんじゃないところが多い。
また私も経験があるが、時々態度悪いPAもいる。
最初から上から目線でアーチストに接し、結果的に頼んだ音に全然仕上げない奴.

一体何様だおめえ、といいたくなる奴がいる。

こんな奴はプロのPAとは呼ばない。

結局「ノルマ制」がライブハウスをおかしくしたということができるが、ここを見るとライブハウスだけでなくラジオ、CDショップ等音楽業界の関連全般に共通する部分がある

それは「安易で簡単で確実な方法」を業界全体が選んだことによる弊害  である。

たとえばラジオは本来正規のスポンサーで成り立ち、より多くの人に聴いてもらうオーデイオメデイアであると同時に、昔は新しい音楽を「発見」できるツールとして機能してきた。それがいつのころか、レコード会社から何回オンエアして「広告費」を徴収する「編成買い」が横行しそれにともないラジオ番組のクオリテイも落ちていき、非常につまらないものになった。今一部のラジオ局を除き、大半のラジオは「誰も聴かない」メデイアになっているし、プロモーションチャンネルとしての機能を殆ど果たさなくなってきている。

音楽雑誌何かひどいもんだ。新譜の「評論」はレコード会社から「悪いことを書かれない」ようにお抱えライターのみの記事で今や音楽雑誌の新譜記事など誰も読まなくなった。もはや日本の音楽ジャーナリズムなど無くなったも同然である。

CD店は「売れセン」のみのCDのみを置き、どの店いっても同じ品揃い、店員もやる気がなく、誰々というアーチストのCDを探していると店員にいっても「自分で探してください」なんていう始末、態度も悪い。だから誰もCDショップなんかに行かなくなった。あるチェーンはCDの売り上げよりもレコード会社の販促費(コーナー作るだけで「販促費」がかなりかかる)で経営がなりたっているところがある。そんな店はもはや小売業とすら呼べないだろう。

どれも末端のユーザーではなくレコード会社の広告費、インストアライブのアーチストからの「参加費」等「安易で簡単で確実な方法」を選んだために起きたことである。

この「安易で簡単で確実な方法」のためにライブハウスもFMラジオもCDショップも「企業努力」というものを行わないで経営が成り立ってしまっている。業界全体がそのやりかたで「企業努力」やらない体質になってしまったのである。

この運営方法は経営する立場からすれば実に楽で確実な方法だ。だから業界関係者の大多数はこのやりかたに固執する。

しかしそのことによって番組。音楽、そしてサービスというものの質が著しく低下していることに業界の大多数は気が付いていない。いや気が付いていてもあたかも麻薬中毒患者のようにこの「楽で確実」なやり方にどっぷりつかってしまいここから離れられないでいる。

音楽業界が衰退している原因はここにもある。

音楽文化が落ち込んだのは結局業界のありとあらゆるシステムが「安易な経営方法」に安住し経営努力をしなくなったことだろう。

話をライブハウスに戻すがさっきの話ではないが「客商売舐めてるだろ?」といいたくなるような運営方法をやっているため客足が遠のいているのである

ノルマ制」はライブハウスのリスクは減るかもしれないが、その分経営努力のモーテイベーションを店側がなくしてしまう、それが渋谷屋根裏の閉鎖の背景にあるのではないだろうか

私も今はっきりいってライブハウスに行こうという風に思わない。よほど惚れ込んだバンドやアーチストでない限り行こうなんて思わない。
もう一度「行きたくなるライブハウス」とはどういうところか、業界全体で考え直した方がいいんじゃないか,と思う。

でないと屋根裏のようにまだまだライブハウス閉店という事態が起きるだろう

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コメント

記事読ませていただきました。私も全くの同感です。先日ライブハウスで、店員さんから頭ごなしに怒られてショックを受けました(何があったのかはすみませんが割愛)。かといって、揉めると次ライブを観に行けなくなるかもしれないと思い、私は妥協して謝りました。この記事のように殿様商売で運営しているライブハウスは存在します。貴重なブログ記事を読ませていただき、ありがとうございました。音楽以前に、人としてどうなんんだ、ということをライブハウスの店員さん、その他音楽に関わる人には考えて頂きたいですね。

投稿: 私も全く同感です(突然すみません) | 2017年5月28日 (日) 16時44分

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