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2012年7月26日 (木)

現代の音楽リスナーはひどい音質で満足させられているーニール・ヤング、最近の音楽の音質に「腹が立つ」の記事より

さて当ブログでもすでに何回かデジタル技術が進んでいるにもかかわらず、市場に出回るのがCDより音質の悪いmp3が主流になっている点を問題視してきた。

まさかもうmp3の音質がCDの音質と同じなどというバカなことを云う人はいないと思うが、かつてのようにいい音楽をいい音質で楽しむ、という行為が現代人の生活からすっかり遠のいてしまっていることが昨今の音楽文化の衰退の風潮に大きく寄与している点は否定できない。

i-pod、スマホは勿論のことPC上での音楽再生の環境、そして電気屋の「オーデイオコーナー」で細々と売られている「コンポ」にしたってはっきりいってひどい音である。昔のラジカセの方がまだマシな音質を再生している。

そんな中偉大なミュージシャンのニールヤングがこうした状況に対して苦言を呈した。

■ニール・ヤング、最近の音楽の音質に「腹が立つ」
http://www.mtvjapan.com/news/music/20356

ジョナサン・デミ監督の新作ドキュメンタリー「Neil Young Journeys」のプロモーションのため、米ユタ州にて開催中のインディペンデント映画祭「スラムダンス映画祭」に参加した伝説的フォーク・ロッカー、ニール・ヤングがMTV Newsの取材に応じ、昨今の音楽の音質に懸念を抱いていることを明らかにした。

「最近の音楽の音質には少々困っているんだ。俺は気に入らない。とにかく腹が立つ。これは音楽自体の質の問題ではない。俺たちは21世紀に生きているというのに、音質は史上最悪だ。78(RPM=レコードの毎分回転数)よりもひどい。天才はどこにいるんだ? 一体何が起きた?」と語ったヤングは、MP3にはマスター音源の5パーセントのデータしかフィーチャーされていないと訴えた。

「もし君がアーティストで、何かを作ったとして、マスター音源は100パーセント素晴らしいものなのに、購買者にはその5パーセントしか届けられないとしたら、良い気がするか?」と彼は訊ねた。「アーティストたちには、その点を指摘したい。ああだから、最近の人の音楽の聴き方が変わってきたんだ。低音とビートが全てを動かしているとされている。最近の音源のせいで、他には何も聴こえないからだ。良質な温かみや深みは失われてしまった」

困ったことに最近こういうことをいうと「専門家のひとりよがりだ」とか「別にいいじゃん、今の音で」なんていうことを平気でいう人間が少なくない。それだけひどい音なのに一般消費者からこうした風潮に対して不思議なほど疑問を呈する声が出ていない。それだけ現代人は「いい音質」というものに対し極端なほど鈍感になってしまったし音楽業界もそういうコンシューマーを育ててしまったのである。

私はこうした状況に対して警告を発してきたし、mp3よりまだマシなCDの音質ですら44.1KHZ 16bitというデジタル技術草創期のスペックである。「音楽」「音質」というものを真の意味で楽しめるシングルビット(24bit以上の高音質)クラスの音質を楽しむ環境を構築すべきだということも何回か提唱してきたが、まあ私がこのブログでいくらいっても「専門家のたわごと」くらいにしか受け取ってもらえない。もっとニールヤングのようにビッグネームミュージシャンがこういうことを積極的に声明を出してほしい。まともなサウンドプロデユーサーなら今の音楽の再生状況を見て納得するはずなどないのである。

日本に限った話ではないが「音楽の消耗品化」はあえて言わせてもらえれば「ジャンクフードレベル」の音質の音楽しか市場に氾濫していないことも大きな要因になっている。これでは「音楽を大事にしよう」とか「アーチストを尊重しよう」という雰囲気など生まれようはずがない。

もし私がここで書いていることを「専門家のたわごと、ひとりよがりな発言」としか受け取れないとしたら、あなたがいかに貧しい音楽の体験しか持ち合わせていないか、という証拠になる。


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