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2011年4月18日 (月)

Jin仁に見る日本のコンテンツの海外市場展開ー良質なコンテンツを創れば自然に道は開ける

昨夜からTBSの『JIN-仁-』始まりましたね。普段地上波のテレビは殆ど見ない私でも今回は非常に楽しみにしておりました。

この『JIN-仁-』村上もとか氏の原作も非常に面白いですが、ドラマとしての展開もよくできています。とかく安っぽい過去のトレンデイドラマの焼き直しのような地上波テレビのドラマにありがちなものと違い、歴史考証もよく考えていながらそこに「タイムスリップ」というSF的な要素を取り入れ、「SF時代劇」という新ジャンルを開拓したというのがいいですね。

しかしただアイデアにおぼれるのではなく、現代と江戸時代末期の医療事情 (現代では当たり前になっている外科手術を行なうことがいかに当時難しかったか等々) に目を注ぎながらそこをめぐる人間ドラマ、人間模様を感動的に描くという「ドラマの基本」はきちんと押さえています。しかも『JIN-仁-』のいいところは並の医療ドラマならとかく「重たく」なりがちなところを、非常に軽いタッチで描いているというのがいいと思います。

主演の大沢たかおもいいですね。劇団で慣らした人だけに自然に南方医師を演じています。周囲の役者もなかなかいいです。脚本がよく考えられているだけに役者が生きてますね。やはりドラマや役者を生かすも殺すも脚本次第だということがわかります。

この『JIN-仁-』は既にご存じのとおり海外80カ国放送が決定しており、海外TV番組マーケットのバイヤーが「もっとも購入したい作品」としてカンヌMIPCOM・バイヤーズ・アワードを受賞しています。これは日本のドラマとしては異例中の異例といっていいです。

■SF時代劇「Jin 仁」海外80カ国放送が決定
http://www.spotlight-news.net/news_eo9sXLBfGA.html

海外では確かに時代劇Samurai Dramaーというのは人気がありますが、それを差し引いてもやはり作品の魅力がなければこれだけ多くの国では買われないでしょう。
勿論海外では殆どの人が坂本龍馬とか西郷隆盛といってもわからないとは思いますが、主役の南方医師は「歴史オンチ」いう設定だったことが、海外で日本の歴史を知らない人でも違和感なく見ることができる、というのもプラスに働いたようです。もっとも歴史にちょっと詳しい人だともっと楽しく見れますけどね。

これを考えるとやはり日本の映像も音楽等のコンテンツも海外で評価される作品を作る、というのが重要だと思います。日本のコンテンツ市場の業界関係者は体質的に国内市場しか見ない体質がり、音楽などは作品を海外で売るなんていう発想など考えてもいないケースが殆どです。しかし海外市場で売れるという「前例」がどんどんできれば、これは制作現場にも間違いなくよい影響を与えるし今回のドラマはかなりお金をかけていることもよくわかります。海外でこれだけ買い手があれば予算をかけられますからね。それでもプロデユーサーの石丸彰彦氏はコメントの中で

『JIN-仁-』という作品を一人でも多くの方に見て頂ける機会が増えたことに喜びを感じながら、今回の「完結編」を、精一杯、地に足をつけて頑張っていきたいと思います。(前後略)

この心を忘れず引き続き良質な作品を作り続けてもらいたいものです、昨日の二時間スペシャルはその期待を裏切らないできだったと思います。

とかくネットの中でのコンテンツについての議論に顕著ですが、コンテンツのありかたを問う時にコンテンツを扱う「システム」にばっかり目が行っている傾向があるように思います。しかし最終的にはコンテンツのクオリテイコンテンツがいかに魅力的なものであるかーが最も重要な点であり、逆にコンテンツが魅力的なものでさえあればコンテンツプロバイダーの方が必ず主導権を握ることができるわけです。従って私はパッケージがもはや不要とかー配信云々とかいうのは結局表面的な議論に過ぎないのではないか、という気がしています。

ただ『JIN-仁-』のような魅力的なコンテンツはそうそう滅多に生まれるものではないことも事実です。どうもネットやハード系の一部の人たちに音楽や映像は「簡単にできるもの」などと思い込んでいる人たちがいるようですが、魅力的なコンテンツを創るというのがいかに大変な作業であり、そうそう滅多に創れるものではない、ということは声を大にしていいたいところです。

だからネットではコンテンツを安売りするのが「市場原理で健全」であるかのような議論がありますが、付加価値のあるコンテンツについては安売りなどする必要は全くないのです。それも一部の人が大好きな「市場原理」でもあることをお忘れなく


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