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2010年12月15日 (水)

相変わらず曖昧な「性的描写」の定義と危険な規制強化

既にご存じの通り 都条例改正案:本会議で可決され、 性的描写の規制強化が始まった。

■都条例改正案:本会議で可決され、 性的描写の規制強化
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20101216k0000m040042000c.html

当然ながら出版業界、漫画家を始める表現者は反対を表明した

都青少年条例:出版労連が抗議声明
http://mainichi.jp/enta/book/news/20101216k0000m040093000c.html

都青少年条例:「今後も反対」出版倫理協議会
http://mainichi.jp/enta/book/news/20101216k0000m040094000c.html

 

前にもこのブログで書いたように何をもって「猥褻なのか」の定義が曖昧である点を指摘していたが、ここで都側の定義を引用すると

「刑罰法規に触れる性的行為の中でも特に反社会性が強い強姦(ごうかん)、児童買春や、民法で婚姻が禁止されている近親者間の性交などを当然なことのように描いたり、全編のほぼ全てをこうしたシーンの描写に費やしたもの」

だそうだ。これで問題ないと思っている方はやはり表現の可能性を理解していない人たちである。この定義でもれっきとした文学的な作品でも容易に規制の対象に入れられてしまう可能性がある例をこれからお見せしよう。

例えば民法で婚姻が禁止されている近親者間の性交などを当然なことのように描くストーリー」という点。これだと次のような漫画作品があったとしたら規制の対象作品に加えられてしまう可能性がある。というか規制される可能性が高いといっていい。

例えば古代エジプトの王族では兄妹間の婚姻がごく普通に行なわれたが、仮に誰かがこの古代エジプトでの兄妹のラブストーリーを描いた、セックスシーンも豊富に描かれていた漫画があったとしよう。この場合どんなに文学的なストーリーとして組み立てても上記の定義では「猥褻な性的描写」の表現という範疇に入ってしまうだろう。(実際「王家の紋章」という漫画では登場人物に姉と弟の恋愛物語のストーリーがある)

もっといえば古事記の衣通姫 ~いそとおしひめ」允恭天皇の長男で実の兄と軽の太子との恋に落ちた古事記の中でももっとも美しく切ないラブストーリーだが、これは「有害図書」ということになるのだろうか? もし誰かが衣通姫と軽の太子とのロマンチックでエロチックな恋愛ストーリーを書いたとしたら記の定義だと民法で婚姻が禁止されている近親者間の性交などを当然なことのように描くストーリー」なってしまう。規制の対象になってしまう可能性が高い。

まだまだある。「源氏物語」「ギリシャ神話」など古典文学を題材にしたり、同性愛を描いた漫画は対象になるかという質問に「基準を超える性的な描写があるかで判断される。」というが「基準を超える性的描写」とは何か? あまりにも曖昧である。「源氏物語」などエロチックに書こうと思えばかなりかけるし実際登場人物の光源氏と紫の上とのやりとりにはかなりきわどい表現もある。「ギリシャ神話」ビーナスなど殆ど裸で登場している。

このように表現とはさまざまなケースが考えられるだけに一義的には決して決められない。そして何よりも恐ろしいのは上記の定義による「表現狩り」が推進されてしまうことである。こうなると漫画家を始めとする表現するアーチストの活動を極端に制限してしまう可能性が高い。(特に最近この手のものに異常なほど執念を燃やしかねない「ヒマ人」が多いことからも大いに懸念される)

都青少年条例:民主「世論」に配慮 出版業界、根強い反発
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20101216k0000m040091000c.html

賛否を決めるために開いた10日の民主の総会では、明確な反対論も出たが、「世論への対応も必要」「妥協せざるをえない」など消極的な賛成が相次いだ。反 対してきた民主の若手都議は「執行部は統一地方選で『民主はあんな漫画を擁護するのか』と有権者から指摘される事態を懸念していた」と明かす。

有権者から指摘? 「声無き多数派?」  全く意味がわからない。具体的にどういう人たちなのか?声すら揚げない連中が一体何をしゃべっているというのか? 例えしゃべっていたとしてもそれが本当に社会の多数派なのか? 一部のノイジーマイノリテイと混同していないか?

今回の都の議会の決定は表現の自由という憲法が保障している基本的権利に対する重大な挑戦であり、「表現狩り」を推進するものとして重大かつ厳重なる抗議を表明する。何よりも日本が世界に数少なく誇れる「漫画」という文化を破壊する可能性が高い条例案であるといわざるを得ない。

ちなみにこの法案を推進した石原都知事はこんな発言をしている。(twitter経由)

石原都知事が、「大連立すればいい。みんなで渡れば怖くない。消費税も憲法改正も」と記者会見で。この男の真意は、結局そこにあるということ。

http://twitter.com/#!/kou_1970/status/14505496950087680

なんでこんな人間があんなに支持されるのか理解できない。リコール活動を起したいぐらいだ。


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