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2010年6月17日 (木)

作家の権利を考慮した書籍電子化の議論を

さて、先日の記事である「iPad向け、本の「格安」電子化業者ーこれはまずいだろう。収益を得ている時点でもはや「私的複製」で はない」
http://kyojiohno.cocolog-nifty.com/kyoji/2010/06/post-65d0.html

に関連した動きについて述べます。

この件に関しては「この業者は{作業料}を徴収しているだけで販売ではない」と強硬に主張する人間がおりましたが、もっともこの男の場合は自分の主張云々よりも最初から「荒らし」が目的だったような気がしますが そもそも電子化しようとする「著作物」があるからこそ「電子化」しようとする意図が出てくるわけで、その意味では作者に許諾をえず(権利者に対する対価を支払わず)第三者が複写している事実に何ら変わりありません。これは裁断だろうが全部だろうが全く関係ありません。そこを理解できない人が多すぎますね。

そもそもこういう流れは今に始まったことではありません。まずGoogleの「電子書籍化」の問題があります。
Googleの書籍電子化、写真家らが「著作権侵害」と訴訟

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1004/08/news018.html

これは全米写真家協会(ASMP)など写真家・イラストレーターを代表する複数の団体が4月7日、書籍をスキャンしてオンラインで公開するGoogleの計画は 著作権を侵害しているとして集団訴訟を起こしたニュースですが、今後こういうことは増えていくでしょうね。

これというのも「著作権のグレーゾーン」-「個人で著作物を楽しむ権利」という部分が非常に一般の人にわかりづらく、曖昧の部分もあることに起因しています。自分で自分が楽しむためにコピーするのはOKだけど、それを友達にプレゼンとするのはNGー簡単にういえばそういうことなんですが、ここのところの理解が広まっていないというのがこうした電子化の問題、他人の著作物を勝手に公開していいんだという風潮を生んでいるように思います。

実はこの件では既に総務省、文部科学省、経済産業省の3省が電子書籍の規格統一に乗り出しています。3月17日に共同で「デジタル・ネットワーク社会における出版物の利活用の推進に関する懇談会」を開催。出版業界の代表者らを集め、 電子書籍をめぐる問題について協議をしていますが、前述のi-padの件はどんどん進んでいますので早急な取りまとめが求められますね。

電子書籍の規格統一へ政府が意欲、出版業界の代表らを集めて懇談会を開催

http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000056023,20410725,00.htm

一方では作家の間にこういう動きが出ています。

出版社を通さずiPadに電子書籍 作家の瀬名さんら

http://www.asahi.com/digital/pc/TKY201006160478.html

これは作家自身が自らやっているので何の問題はないんですが、総務省、文部科学省、経済産業省のお役所仕事を待っていられない、という感じで自ら電子書籍を出そうという動きらしいです。

まあpdfなどの電子書籍というのは今後の新しいメデイアになる可能性は高いですが、そのために作家、権利者の権利を蔑ろにしていい事態はあってはならないと思います。インターネットは得てして無法地帯になってしまいがちで、ネットはそれでいいんだなどという人間がいますがビジネスである以上きちんとしたルールやコンプライアンスがないとビジネスとして定着しないと思いますIT関係者にもそこの部分を理解して欲しいですね。何度も書きますが「全ての情報やコンテンツは無料であるべきだ」という考えは情報化社会を必ず崩壊させます。

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