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2010年1月20日 (水)

インターネットによるブランデイング敗北宣言

さて、このブログをよく読んでくださっている方は私が音楽において従来の地上波のタイアップといった手法以外の新たなプロモーション方法についてさまざまな試行錯誤をしてきたことはご存じだと思う。ロングテールマーケテイングからアフィリエイト、ウイジェット、それらによる口コミ効果等、私もさまざまなことを行なってきた。一部の人はご存じの通りネットラジオも運営している。しかしはっきりいおう、上手く思い通りに結果が得られたものは殆どない、といってよい。

こうした時先日前々から読みたかった本を読む機会があった。元博報堂で「テレビブロス」の編集者、アメブロのニュースサイトの運営者の中川さんの本である、

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ウェブはバカと暇人のもの (光文社新書)      

この本に関する詳しいレビューはこちらをご覧いただくとして、http://d.hatena.ne.jp/KyojiOhno/20100116

この本は同時にネットのプロモーションやマーケテイングに焦点をあてており、その部分は私自身もおおいに参考になった。特にブランデイングの件に関しては考えさせられた。ここではそのブランデイングについて述べることにする。

実はこの本でネットで受けるものは基本的に「B級ネタ」であり企業のいうところのブランデイングはできない、と書いてある。つまりブランデイングとはキレイ、カッコイイ、おしゃれ、というイメージを構築することだがインターネットユーザーの嗜好、ネットで受けるものとは著者の中川氏によると

1. 話題にしたい部分があるもの、突っ込みところがあるもの
2. 身近なもの、B級なもの
3. 非常に意見が鋭いものー本当にすごいもの
4. テレビで紹介されているもの、テレビで人気があるもの、ヤフートピックスが選ぶもの
5. モラルを問うもの 
6 .芸能人関係のもの (井戸端会議、ワイドショー的ネタ)
7. エロチック関係、美人関係
8. その他時事性、タイムリーなもの

となるそうである。要は品がよいもの、美しいものは受けない、つまり企業がいうところのキレイ、カッコイイ、おしゃれといったブランデイングはできない ということである。

実は私自身、そういわれてみればかなり納得できるのだ。私は癒し系ボイスを売りにしている奥津恵というアーチストを売り出そうとしているし、癒しの音楽チャンネルというネットラジオも運営している。特に後者のネットラジオは現在podcast登録者4万三千人を獲得しているが、最近はやや頭打ちで伸び悩んでいる。そしてネットラジオでもアキバ系、イロモノ系の視聴者獲得のペースには遠く及ばない。これはなぜなのか、ずーっと悩んでいたのである。やはり奥津恵癒しの音楽チャンネルもインターネットにはキレイすぎるのであろうか?

恥ずかしながら中川氏が指摘するようなネットで商品が語られまくり自社ファンが自然に増えるという大企業がよくやる勘違いを私自身もものの見事にやってきたように思う。中川氏がこのウェブはバカと暇人のもの (光文社新書)  で書いてあることはネットを使っていれば思い当たることばかりであり、かなりネットプロモーションに関して正しいことを書いているように思う。

インターネットでプロモーションは無駄だとは云わない。予算、費用のない者にとっては低コストでプロモーションできる有効なツールであることは確かであり、それを否定する気は毛頭ない。しかし結論からいってインターネットでプロモーションする場合、サブカルチャーレベルまで名前を広めることはできるかもしれないが、それ以上のレベルにはB級もの、イロモノ、H系等でない限りは行かないだろうと思う。これは私自身も実際自分でやってみて痛感している点である。そしてサブカルチャーレベルで終わってしまってはブランデイングにはならないのだ。

かといって既存の地上波テレビのタイアップ手法はリスクが高すぎるものになっている。しかしいずれにせよリアルな部分と組み合わせて地道に進めていくしかないのかもしれない。癒しの音楽チャンネルも計画をたてているが、何らかのリアルな部分を組み合わせて視聴者を増やしていこうと思っている。しかし期待するほど人を集めるのが難しそうな感じだ。なんせ「癒されるし」「キレイな」ものだから... 確かにネットで人を集めようとすること自体は意味があることだけど...

この中川氏のウェブはバカと暇人のもの  の副題は「現場からのネット敗北宣言」とある。おそらく光文社のスタッフが考えたものだとは思うが、敗北したのは巷にいまだにこれでもかと流れている「インターネット理想論」「IT夢物語」だと私は理解している。私も以前、このブログの記事に書いたがITジャーナリストといわれている人たちに極めて批判的な見解を持っている人間だし、アメリカやシリコンバレーがこうだから日本もこうなるべきだ、といった議論やマスコミがこれでもかと流す「IT夢物語」にはうんざりしている

私も結局相当IT革命論に振り回されたようだ。A.トフラーが「情報革命が来る」と説いたのは今から25年前だが、思うにたぶん、情報革命≠IT革命 ではないだろうか。これも前の記事で書いたが情報革命が起きるとしたらITとは全く無縁のところで起きるのかもしれない。

インターネットはBtoB(企業間取引、一対一の取引)のマーケテイングには非常に有効である。BtoCもサブカルチャーレベルならある程度有効である。しかし爆発的に一般コンシューマーに売らせる-マスに対するマーケテイングには向いていない。

というわけで私のインターネットによるブランデイング敗北宣言をここでさせていただきます。

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