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2009年11月10日 (火)

同じ職種でも全然違う世界がある

さて、昨日の記事のCD製作で、私の会社はマスタリングだけでなくジャケットデザイン、も含むCD製作の事業を行なっています。

CDもアーチストのアルバムもあれば販促品用のCD、いわゆるCD-ROM (実行ファイル付のものも含む)までやっています。同じCDでもプラットホームが違ったり、全く違う用途に使ったり等非常に幅広いです。当然ながら音楽関係者以外の業者とのつきあいも出てきます。音楽事務所以外には広告代理店だったり、IT関係企業だったり、勿論個人の場合もあります。(どちらかというと「個人」の方が多いかもしれません)

しかし正直今まで「デザイン関係」の仕事の進め方は基本的には同じという認識でおりました。しかし同じ「デザイン」でも全く違う仕事の進め方があるということがわかりました。

現在の仕事はとある音楽事務所からの発注ですが、実はジャケットデザインをやっている方は普段はファッション雑誌関係の仕事をしていらっしゃる方で、その進め方が私たちCD屋が普段取り組んでいるやり方と全く違う、はっきりいって180度違うことがわかりました。詳しいことは専門的な話になるので割愛しますが、要は雑誌関係はデザイナーの手間を最小限にとどめる仕事の進め方をします。そのためAdobeのイラストレーターのバージョンは任意、トンボの塗り足しなし、画像が埋め込みといった仕事のやりかたをします。おそらく印刷屋の方があとはそのデザイナーの仕事をバックアップする体制を整えているようです。

一方我々は印刷屋の手間を最小限にするために、デザイナーに入稿データに関してはかなり厳しいルールを守ってもらっています。つまりAdobeのイラストレーターのバージョンも範囲が指定され、トンボ塗り足しは必須、画像は埋め込みではなくリンクにする、というルールがあります。そしてそのルール、規格に合わないものは印刷屋から突っ返されます。

これは我々の仕事の場合「単発」fが多いためにコストを削減するためにも印刷屋の手間を最小限にする必要があるためですが、雑誌の場合は定期刊行物なので印刷屋としてもバックアップ体制を組みやすく、逆にデザイナーの手間を最小限にしてデザイナーのコストを下げることが重要視されます。したがって同じデザインでもこの両者は全くベクトルとしては180度逆の方向性で仕事を進めます。

だからいろんな面で感覚が違います。私たちは「データのチェック」とはいっても印刷屋に提出する妥当な形式がどうかをチェックするので、内容そのものについて、そしてデータそのものは一切タッチしません。だから簡単な修正でもクライアントから依頼されない限り一切いじらないのですが、雑誌関係の仕事をしているのは「データのチェック」というと我々が自由に修正をしてくれるものだ、と思ってしまう傾向があります

そういえば広告代理店と仕事をしている時には、広告代理店側の方から「そのくらいお前のところでやってくれないのか」ということをいわれたりもしたことを思い出しましたが、それは普段雑誌関係の仕事をしていてそういう感覚になるんでしょうね。

いろいろとクライアント側のデザイナーと話をしているうちにそれが見えてきたんですが、なるほど同じデザイナーでも仕事の分野が違うと全然住んでいる世界が違うんだなあ、ということを改めて認識しました。

でもよく考えれば音楽にも同様のことがあります。例えばクラシックの人たちとポップスの人たちでは同じ音楽用語でも全然違います。音(ノート)の読み方もポップス、ポピュラー側は英語読みのドの音をC(シー) ソの音をG(ジー)と読みますがクラシックはドイツ語読みでC(ツエー),G(ゲー)と読みます。 小節の途中から演奏を始めることを弱起(じゃっき)といいますが、クラシックの人はアウフタクト(auf takt)といいます。その他にポップス系はコード譜をつけるのが当たり前ですが、クラシック系の人は殆どコード譜を使いません。(コード譜を読めない人も多いです)

同じ職種だからといってみんな同じ仕事の進め方とは限らない、ということですね。どの職種にもそういうことはあるのかもしれません。

いろんな仕事をしているといろいろ勉強になることがあります。

ちなみに昨日のマスタリング、クライアントの要望でまた修正することになりました。詳細は明日また書きます。

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