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2009年3月 6日 (金)

文化庁への意見書公開

先日の当ブログの2月24日の記事にて現在文化庁が検討しているブルーレイディスクの政令指定に関するパブリックコメントを送付するように皆さんにお願いしました。

お願いした以上、私自身も送信しないわけにいきませんので呼びかけをした責任もあり、私の場合の文化庁に対する意見をあえてこのブログにて公開させていただきます。勿論特に一部のネットユーザーとは著しく意見を異にすることは承知の上ですが、これからの文化を守る上でも必要と考えました。

以下に公開します。

*************以下文化庁に対する意見書**********************

 著作権法施行令の一部を改正する政令案に関する意見

 

1.法人

2.氏名 有限会社ハイブリッドミュージック

3.住所 〒206-0013 多摩市桜ヶ丘1-38-5

4.連絡先 xxx-xxx-xxx5 FAX (xxx) xxx-xxx9

 xxxxxxxxx@xxxx.com

5.御意見

  弊社は音楽制作会社であり音楽出版社でもあります。コンテンツの制作現場の立場から今回の意見を表明させていただきます。まず、コンテンツビジネスというのは権利のビジネスであり、知財―知的財産―のビジネスであります。コンテンツは知財ということを大前提としてなぜ「録音による補償金」というものが必要なのか、をご説明させていただきます。なぜならとこの点が大変な誤解をされているように思うからです。ユーザーの方の多くが「なぜ自分の好きでない音楽の分まで払わなければならないのか?」という風にお考えのようですが、気持ちはわからないではないですが、それはものごとの表面的な部分しか見ていないと思います。

まず大前提としてメデイアに録画、録音するという行為は映像や音楽という「コンテンツ」という知財をコピーするという行為であり、これはコンテンツの中身がいかなるものであっても「個人使用」として世間一般の方が家電を使って著作者の許可なくコピーする行為であり、本来は「個人使用」する場合に権利者に支払われるべき対価がある工程で「支払われなくなる」という事態が発生することになります。ブルーレイに関して今行わようとしている改正は「個人使用」に際して本来は「支払われるべき」対価に対して権利者に対して目をつぶりなさい、といっているに等しい改正です。 勿論ユーザーの方がJASRACなり何なりに「個人使用でコピーした」という報告をしていただければいいですが、現実問題として個人使用のレベルで誰かどの曲をどれくらいコピーした、などと把握することなど不可能です。そのためにハードから一定率の金額を回収した金額を権利者に公正に分配する、という方法しか現実的にありません。

 

メーカーの方には補償金を「個人使用」の権利の侵害であるかのようにお考えの方が多いようですが、そういう方にお聞きしたいのは、もしハードの特許や実用新案を全く誰かが「個人使用」という目的で無許可でメーカーの特許や実用新案の技術を無断で使用された場合、「個人使用」に際して本来は「支払われるべき」対価に対してメーカーとして目をつぶりますか? 万が一その無許可で特許や実用新案を使った技術で、誰かが大もうけしてそれで特許料等の知財に関する費用をびた一文払いません、といわれたら「ああそうですか」といって引っ込みますか?

 

 特許もコンテンツの権利も細かいシステムは違いますが基本的には同じです。私は危惧するのはデジタル時代でコピーが簡単になったため、知的財産や知的所有権に関する意識、それを尊重する風土が年々低下している点であります。某大手IT企業の代表で「全てのコンテンツは無料であるべき」などといってはばからない人物もいる始末です。しかし「無料」というのは価値がない、ということであり、音楽や映像のコピーに対する対価を支払うのを拒否するのは音楽や映像の文化の価値自体を認めないといっているに等しく、このような態度は日本の音楽文化、映像文化を滅してしまいます。あえていいましょう。「全てのコンテンツは無料であるべき」という考えは逆に情報化社会をゴミ同然の価値のないコンテンツや情報であふれさせることになり、情報化社会を確実に崩壊させます。

 

そういう事態を避けるためにも、そして権利者が安心して新しいコンテンツを作れる環境を作るためにも今回の改正は大きな禍根を残すことになるでしょう。

 

最後にどうも総務省にも経済産業省にもコンテンツ業者が「何も企業努力を苦労していない」などと考えている人間がいるようですが、そういう方は一度映画や音楽の制作現場を見学されることをお勧めします。少なくとも皆さんが考えているほど音楽も映像も「簡単に」「楽に」できるものではないことがおわかりになると思います。クリエーターがどれだけ身を削る思いでコンテンツを作っているか、そのことを理解していない人、何か著作権料等のロイヤリテイによって「楽な生活をしている」などと本気で考えているような人間が少なくないような気がして仕方ありません。そういう方はぜひ一度レコーデイングや映画の撮影の現場を見てみるといいです。「楽をしている」人など一人もいないはずです。

 

 目先の利益のために文化やコンテンツの価値を何が何でも犠牲にするか、もしそういう選択をした場合は十年後はそもそもコピーしたくなる映像やコンテンツ自体がなくなってしまうでしょう。せっかく家電が普及してもそれを一般ユーザーが機器を使う機会自体がなくなる可能性があります。それでもコンテンツー知財の価値を犠牲にするべきだと思いますか?

 

                   (おおの きょうじ 作曲家、

                  有限会社ハイブリッドミュージック代表)

 

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以上です。賛成する人、反対する人さまざまでしょうが、私は以上の意見を提出いたしました。私の意見が少数派でないことを祈りますが,,,


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