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2009年1月 9日 (金)

収入減を嘆く前に少しは見るに堪える番組を

■収入減を嘆く前に少しは見るに堪える番組を(日刊ゲンダイ)
http://news.livedoor.com/article/detail/3967213/

まあだいぶ前からわかりきっていたことなのでブログに書こうかどうか迷っていたけど、ここでテレビ界の構造的な問題が事態をさらに悪化させていることが見て取れる。

まず、広告収入源をそのまま制作現場にしわよせさせている現状ー制作費は大幅にカットされ、下請けや孫受けの会社のスタッフは普通の人が聞いたら驚くほどの低賃金で働かざるを得ない状況にある。一方で放送局のアナウンサーを始め経営者たちは普通の会社の平均の数倍の給料を取っている。まず、ここにメスを入れないと駄目だろう。

番組制作スタッフの人たちの現状には寧ろ私は同情する。今の状況は13年くらい前に制作費が大幅にカットされた音楽制作の現場と全く同じである。

加えて費用対効果の大きいネットのアフィリエート広告が既にラジオを超えている現状では、マスメデイアの広告のビジネスモデルはかつてのような花形にはならないだろう。テレビ局の幹部で「景気がよくなればまた広告費は戻ってくるさ」などと発言した人がいたようだが現状認識が甘いといわざるを得ない。

知り合いのライターが最近のおバカブーム、おそろしく低レベルの番組を見る若者を批判したらその番組を支持する若者から非難轟々だったようだが、こういう番組を見て本当に楽しいと感じている若者が少なくないというのは残念ながら悲しいことだ。

ただ若い人に関して少し弁護させてもらうと、10-20代でも逆に我々がたじたじになるほどしっかりしている人間も少なくない。私の周囲に結構そういう人はいる。

要は「知の格差」が10-20代で極端なほどあるような気がする。これも小泉新自由主義や世代的に云って「ゆとり教育」の弊害の一つかもしれない。
その中でテレビとしては高いレベルの人に合わせるよりは低いレベルの人に合わせたほうが視聴率がまだ取れる、だからどんどん内容のない、くだらないものになっていく、 というのが構図だろう。

一番の問題はテレビやネットでもニュースのヘッドラインのみだけで「自分が全てをわかっている」と思い込むー私は「わかったつもり症候群と読んでいますが」-人間が非常に増えている点だろう。

だから「君はわかっているつもりかもしれないが、実は何もわかっていないんだよ」ということを上の世代がうまく教えなければならない。10-20代でも知の上のレベルの人たちは逆に「自分が全てを理解していない」ということをわかっている。低い人ほど「自分は何もわかっていない」ということを理解していない、認識していない傾向がある。

あと若い世代のほぼ共通する「実体験の乏しさ」も問題だろう。「わかったつもり」状態の今の若者が音楽や映画を語るのは、一流シェフの料理の味も知らないでグルメを語るようなものである。「本物」彼らのしらないもっとよいものが存在するにも関らずそれについて知ろうともしない、無関心な状態でいつづけるというのが大きな問題だ。それは上の世代の人間が何とかその良さを教えようとする努力をしないといけないだろう。

いずれにせよ景気が本格的な回復軌道に乗るのはどんなに早くても2年後というのがエコノミストの大半の意見だし、テレビ局も現行の番組は殆ど投げた状態で2011年7月をにらんだ番組制作の準備(前にもいったように有料番組も含む)に主軸を置いているかもしれない。特に「有料番組」が出てきた時に現在の低レベル番組しか興味のない若者たちが見たい番組などなくなってしまうかもしれないつまり「知」と「情報」の格差が今以上に広がる危険性がある。

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