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2008年12月11日 (木)

コロムビア人員削減発表

■ コロムビア70人の人員削減発表

http://columbia.jp/company/ir/ir_news/2008/pdf/081211.pdf

コロムビアはつい先日仕事したばかりですが、やはり業界の環境の厳しさはますばかりですね。来年の想定された業界のカタストロフィ、思ったより大きく進行するかもしれません。プレスリリースを引用させていただきます。

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コロムビアミュージックエンタテインメント株式会社は、昨年10月と今年3月に行なった人員削減を2009年3月までに再度実施し、約70名の希望退職者を募ることを発表した。

前期において黒字化のために邦楽アーティストラインアップを見直すとともに、洋楽部門を大幅に縮小したが、J-POP・J-ROCK部門における新人の発掘、育成の遅れなどにより、安定した業績を計上できるレベルには至らなかった。

この結果を受け、確実に利益を計上するため、効果的な制作体制、営業体制の再編成、管理部門のスリム化などを検討。その一環として希望退職者を募る「セカンドキャリアプログラム」を再度実施する。また、執行役の報酬、管理職社員の給与等のカットも実施する予定だ。

これにより平成21年3月期においては、約2億円の特別損失を計上する予定だが、人件費および経費については、報酬などのカットも加え約1億円の改善効果が見込まれている。また、今回の人員削減および報酬などのカットにより、来期以降について人件費および経費合計で年間6億円強の削減効果が見込まれている。

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ある情報ではここ一ヶ月くらいに各「メジャーメーカー」が次々にこの手の発表をする可能性があるようです。もはやメジャーレコードといっても名ばかりの会社がこれから増えるでしょうね。

2009年、私のいう音楽業界7年目のジンクス、来年は大変なことになるかもしれません

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2008年12月10日 (水)

JASRACの「コンテンツの流通促進に本当に必要なものは何か」シンポジウム

先日このブログでも書きましたが、結局ニコニコ動で JASRAC主催、文化庁後援のこのシンポジウムを最初から最後まで見てしまいました。前半は特別講演でNHK放送主幹の関本好則氏がNHKのVOD(ビデオオンデマンド)についての話。 NHKとして映像コンテンツビジネスをこのようにやっている、という半ば宣伝みたいなものでしたが、VOD(が以前のコンテンツのみで行っているために(基本的にはアーカイブ)ビジネスとしての課題をどうするかという話で締めくくりました。

そして本日のメインイベントはパネルデイスカッション「コンテンツの流通促進に本当に必要なものは何か」

今年の3月に当ブログ記事 「IT業界はコンテンツを無料で騙し取っていないか--著作権問題の奥にあるものhttp://kyojiohno.cocolog-nifty.com/kyoji/2008/03/it_12d4.html の続編のような感じで進められ、パネラーも司会(イベントでは"コーデイネーター"といっている)前回と同じ。

司会:安念潤司 中央大学法科大学院 弁護士 

菅原瑞夫氏 (JASRAC常務理事)

砂川浩慶氏 (立教大学社会学部メディア社会学科准教授-元日本放送連)

岸博幸氏 (慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授)

堀義貴氏 (ホリプロ代表取締役社長CEO)

川上量生氏 (ドワンゴ株代表取締役社長)

尚、そもそも今回のパネルデイスカッションのニコニコ動での放映を提案したのは堀プロの堀義貴氏で、前回のITメデイアの報道であたかも堀氏が「ネットそのもの」に反対しているかのような報道をされ、堀氏の発言が正しくネットにも広まっていなかったことがきっかけのようです。(例えば堀氏は「ネット法によるクリエーターの権利制限でコンテンツビジネスが沈む」と発言したのを「ネットによってコンテンツビジネスが沈む」などと事実とは違う報道をされたこと) まあ最近のネットに顕著なんですが、断片的な情報のみで「全てをわかったつもり」になり、それに伴い2ちゃんの人間とかの悪質な誹謗中傷とかがあったんだろうな、というのは想像に硬くありません。詳細はのちほど述べますが、当シンポジウムで現在政府内で審議されている「ネット法」を批判していますが、ドワンゴの川上氏があたかも「ネット法推進者」であるかのようにネットで情報が流れているように、どうも最近のネットで流布されている情報の信頼性には?がつきます。

パネルデイスカッションでは「ネット権」を主張する人には「反ネット権決起集会」のように見えたかもしれませんが、内容を掘り下げて見ればいかに短絡した考えによるとんでもない法律案であることがわかります。各パネラーはそれぞれ立場は違うが前回のデイスカッションから以下の点では合意している人たちであることは頭に入れておきましょう。

1.ネットに全てのコンテンツ(特に既存のテレビ番組)を流せば、全員がハッピーで全てがばら色になる、というのは幻想である。

2.コンテンツといってもなぜテレビ番組のみの話になるのかおかしい。

3.全てのコンテンツが何でもタダ、ではそもそもビジネスにならない。

この3点では各パネラーは一致しているということを念頭におき、本題に入りますが2時間近いパネルデイスカッションなので概略のポイントだけここでまとめておきましょう。

1.そもそも流通促進などという言葉が使われているのはコンテンツのみであり、通常他の業界ではそんな議論すら出てこない。また「ネット法」を始めとする政府のコンテンツ案で、流通ばかりが議論され生産(コンテンツの場合制)の立場の話が全く出てこないのはおかしい

文化は作り手(クリエーター)が作るのであって、「流通」が作るのではない(菅原氏)

  そもそも「コンテンツの流通促進」は国益なのか。流通促進は手段なのか目的なのか、そこを取り違えると大きな過ちを犯す。この議論が世の中の実態を把握した上で行われているとはとても思えない。(岸氏)

2.最近の若者は無料のメデイアしか接しようとしない。コンテンツにお金を払おうとしない。そのため制作現場もお金が最近回らず、テレビも音楽も制作費が大幅カットされ、しかも人員、特にプロフェッショナルといわれる人をどんどん切っていることから制作現場は疲弊し特に民放テレビの制作現場の人材難は深刻である。これは流通は潤っていても制作に対する還元がない状態のため起きており、こういう状況は問題だ

  最近の若者はインスタントラーメンの味しか知らない。それよりよいものの味(価値)を知ろうともしないから、もっとよいものがあるということを上の世代が教えるべきだ。(砂川氏)

 CDやDVDといった「データ」のコンテンツは今無料で出回っているので、若者からすれば無料と有料の差がなくなっている(川上氏)

それでもEXILEのように数は少ないが二百万枚売れるものもある。やはり売れなくなったのは最近のコンテンツの質の低下もあるのではないか。制作サイドがいいものを作ればコンテンツにお金を払う人は出てくるはずだ (岸氏)

3.現在政府で審議されている「ネット法」*注1 は大きな問題だ。これを導入したらコンテンツの根は水源が枯れてしまうようにすぐに尽きてしまうだろう。また「ネット法」で規定されている「報酬請求権」は全くのまやかしである。(海外でも請求できた例は皆無である) また「フェアユース*注1 も本来「目的」別に規定されるべきなのに「ベンチャー企業のために」という規定の仕方はおかしい。

そもそも「ネット権者」というものを誰が決めるのかもともとサムネイルの使用権の話からなぜコンテンツ全体の権利制限まで飛躍したのか全くわからない(堀氏)

最低最悪の法律だ。そもそも個人の権利制限をするならそのための公益性を規定しなくればならないはずなのに「ベンチャー」という一企業のために個人の権利制限をするというのは目的としてもおかしい。権利制限しないとネットユーザーが萎縮するというが、これではコンテンツプロバイダーの方が萎縮する。(岸氏)

この法律には「ネット権者」からみて「自分の権利は強く、他人の権利は弱く」という考えがありありと伺える。非常に問題だ。但し学者の立場から「フェアユース」の学術的用途に関してはもう少し緩和して欲しいとは思っている。(砂川氏)

*注1「ネット法」;「デジタル・コンテンツ有識者フォーラム「コンテンツビジネスの推進」と銘打って提言して、政府内で現在審議されている法律。基本的な考え方はネットでの権利者の許諾が煩雑すぎるのがコンテンツビジネスが発展しない原因だとし、そういった権利者の権利を制限し「ネット権者」に集中させるのを目的としている。個人の著作者は個別に「ネット権者」に「報酬請求権」で交渉する権利はあるが、報酬内容は「自己責任」となる。

*注2「フェアユース」;、もともと海外で権利の主張によって、学術や非営利、教育のための使用に関しては文化の発展のために権利を主張しないことを認める用途のこと。国際的に認められている権利だが、原則非営利目的に限定する

4.コンテンツビジネスが少なくとも「採算」が取れるようにするにはどうすればよいか?

CDやDVDのように「データ」では簡単にコピーされてしまうし難しい。しかし権利意識の低いアジア諸国でも「サーバー型」のビジネスはきちんと課金できている。ゲーム産業がいい例でやはりサーバーで権利もコンテンツも全て管理できるようにするビジネスモデルがいいのではないか (川上氏)

日本は欧米と違い、ドメステイック(国内)のみのマーケットであるため、海外のようなダメージを今のところ受けないで済んでいる。着メロ、着うたが日本で大きくビジネスとして発展したように日本ならではのビジネスモデルを作り、逆にそれを海外に輸出することもこれからは考えてもよいのではないか (堀氏)

前回も話したように「ネットならでは」のコンテンツの制作しかないだろう。このニコニコ動で始まっている新たなコンテンツ作りからもその可能性を感じる。とにかくテレビ番組をそのまま流して、それがコンテンツビジネスの理想のありかた、という考え方は間違っている (砂川氏)

以上が概略です。私は前回のはITメデイア等の記事で内容を知った程度なので単純な比較はできませんが、3月の時よりは具体的で、現在のコンテンツビジネスの問題の根幹部分に迫ったような印象があります。

さて、私もここで問題になっている「ネット法」 そして現在総務省で議論されている内容についても、大きな問題があるといわざるを得ません。どうもこの法律は流通業者(それもいわゆるIT系や通信業者)の独占強化がねらいのような気がして仕方ありません。また「フェアユース」は本来非営利目的のみ許諾するのが原則なのに、なぜそこに「ベンチャー企業」が入っているのか、メチャクチャな規定で権利関係の法規を理解している人間が作った法律とはとても思えません。岸さんのおっしゃったように最低最悪の法律と私もいわざるを得ません。

また「コンテンツの根は水源が枯れてしまう」というのは実は砂川氏の発言ですが、私もこのブログで全く同じことを述べました。(情報やコンテンツはただであるべき」という考えは情報化社会をかえって崩壊させる。)「タダであるべき」という発想にはそのことによって買うコンテンツの制作体制が維持できなくなる、ということに対する想像力がなさ過ぎると思いますね。どうもこの「ネット法」コンテンツホルダーやユーザーのためというよりはIT業者や通信業者のための法律を総務省始め政府が強行しようとしている、という印象はぬぐえません

まあ総務省の役人にこういうことを任せること自体が間違いかもしれません。

余談ですが「ネットに流せば全てがばら色」というおとぎ話を信じ込むのと、小泉、竹中の「新自由主義で自分が豊かになる」という幻想を信じ込むのと、すごくリンクしていると思うのは私だけでしょうか? 「新自由主義ーネオコン」が何をもたらしたかーアメリカの金融市場の不良債権ー少なく見積もっても日本の時の数万倍(単位はだそうです)を見れば火を見るよりも明らかなんですが、まだこの時点でもそんな幻想にしがみついている人がいるんですかねえ。

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2008年12月 7日 (日)

地上波テレビの衰退と「広告」ビジネスモデルの崩壊

■赤字の日本テレビが昼とゴールデンで大ナタ
http://netallica.yahoo.co.jp/news/57757

TBSに続き日本テレビも制作費大幅削減

最近の日テレからTBS,フジまでがよく見るとテレビ東京やUHFでしかオンエアしていなかったようなCMをスポットで流している。いわゆるキー局はスポンサーにも審査があり、この手のスポンサーはお断りしていたはずだが、もう背に腹は替えられなくなったということだろう。しかしそれらを入れたところで焼け石に水、広告費収入の減少に歯止めがかからない。

この経済状況では当然だろう。今年はまだいい方。来年はあらゆるデータを見ても今年より相当悪い。おそらく1930年代なみの世界大恐慌になる可能性が高いともいわれている。そんな状況で広告費によるビジネスモデルは果たして維持できるのか、という根本的な疑問が起きる。

実は2011年の7月に地上波デジタルに完全以降してから番組の内容はおそらく現在とはガラッと変わるといわれる。何が変わるかというと驚くなかれ地上波にも「有料番組」が登場する。つまり有料化の手続きをしないと見れない番組が出てくる。これは民放各局現在最終検討の段階に入っており、この状況では間違いなく決定されるだろう。つまり地上波だから「全ての国民向け」とは限らなくなるのだ。

となると音楽の世界での「地上波タイアップ」の構造もこの時に劇的に変わらざるを得なくなるだろう。つまり地上波タイアップによる波及効果のオプションは現在より大幅に限定されるものにならざるを得ない。

来るべき世界恐慌、そしていわゆる「地デジ」による番組コンセプトそのものの変化、早ければ来年からその実験が始まるかもしれない。となると「マス広告=マスメデイア」というビジネスモデルの時代が終了する。

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友人の紹介でMadokaさんのバースデーライブに

本日、久々に大学の先輩で以前企画会社を経営していたAさんに誘われて横浜のKAMOMEというライブハウスのライブに出かけた。今では想像もつかない話だがかつては電通や博報堂等の下に無数の「企画会社」なる会社が存在し、イベントやマーケテイングや販促、あるいは商品企画等を行っていた。私自身もそういう会社を多く知っていたし、Aさんもその一人だった。昔は企画を作るだけで仕事になったのだが、現在は成果報酬のみになりそうした企画会社の殆どは消えて行った。僅かに残っていた会社もWeb marketingとか結局webがらみにして生き残っていくしかなかったのである。

さて、そのAさんの紹介でMadokaさん(写真)というジャズヴォーカリストがAさんの取引先の娘さんだったということもあり、「とにかく彼女のライブを見て欲しい」ということで横浜馬車道にあるこのライブハウスに出かけた。このあたりはジャズクラブも多くあり私もだいぶ前に別のところでやったことがある。

Iri2menu 何でも今日は誕生日だったようで、バースデーライブと銘打ってあり、またシーズンということもあってクリスマスナンバーを多く演奏した。アメリカ留学経験があるというが、ジャズやゴスペル系などは一応ちゃんと勉強したと思われる。声はとても艶と伸びがあり、スタンダードナンバーも充分歌いこなせる実力はある。もう少し高音、ファルセットを磨けばもっとよくなるだろう。

ただ、予算の関係等もあるのだろうがジャズやラテンのスタンダードをやってもリズムセクションがなかったのが残念。編成はピアニストがギターとベースを持ち替える(器用な人だ)、みるとさんというオカリナ奏者との3人での編成。できれば次回はジャズドラムとベース(できればウッドもしくはフレットレス)で聴きたいものだ。尚、余談だがみるとさんはmixiのオフ会で一度お会いしている。世の中狭いものである。

うちの奥津恵とは全くタイプが違うアーチストだし、ある意味Madokaさんの方が基礎はしっかりしているが、この新人がデビューし辛い業界環境の中でどうやって世の中に知らしめていくか、これはMadokaさんだけでなく、うちの奥津恵にも共通する悩みである。とにかくどんなに素質があろうが結果はすぐには出ない。世に知らしめるためには恐るべきほどの根気と忍耐が必要だろう。ちなみにうちの奥津恵に関してもかなり方法論として見直すべき部分が多々あることを感じている。

まあこのMadokaさんの今後に果たして私が関わるのか、関るとすればどのような立場で関るのかまだ見えていないが、今後アレンジや音源制作に関する相談とかあるいはうちの会社の業務の範囲でからめる部分があれば検討する、という今はその程度しかいえない。

いずれにせよ、うちの恵とは違った意味でキラリと光る部分を感じたアーチストでありました。Madokaさんの公式サイト

http://singingmadoka.com/

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