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2008年6月 2日 (月)

Your Favorite Enemies-彼らがグラミーをもし取れば音楽業界にとって「革命」になる

さて、先日当ブログの記事で「オバマ流の「草の根の広がり」のメソードを音楽プロモーションに応用できるか。」という記事でカナダのバンドyour favorite enemies" がmysapaceを通してファン層を広げ世界ツアーを開催するまでに発展したということを書いた。 

http://kyojiohno.cocolog-nifty.com/kyoji/2008/04/post_a8a8.html

Your favorite enemies(音楽が聴けます)

http://www.myspace.com/myfavoriteenemies

公式サイトhttp://hometown.aol.com/__121b_erR4BR9l8Q83Dz5bx2/RRfM2suOVFCaGoqGGRcoVYofgkcecjd3wEw==

mixiを通して知り合った人から説明を受けたのだが、正直始め話を聞いていた時は半信半疑だった。勿論、インターネットが普及し個人が情報を発信する場合「理論的には」こういうことがありうる、とネット草創期からいわれていたことだし、一時私はそれに大きな期待もかけていた時があった。しかし殆どの場合は期待を裏切られることが多かった。特に魑魅魍魎、海千山千といった感じの人間が多いIT業界の人間層が余計にこの業界に対するある種の不信感を増大させたのである。それだけにこの話を聞いて「ホントかな」と思ってしまった。

具体的には専属のスタッフ(ボランテイア)が20名以上いて"your favorite enemies"のメンバー含め、全員がmysapaceでバンドをpromoteしており、そこでプロモートスタッフとバンドのファンが友達になってファン 全員に違うコメントと付け、個人的関係性をあくまで保ち続けている という方法。今日、本来はグループのリーダーでヴォーカリストのAlex Foster本人に会う予定だったが、プロモーションスケジュールの調整がつかず、残念ながら本人には会えなかったが、スタッフで元ボランテイア、そして今や彼らのマネージャーをやっている人に会うことができ、実際どういう風なことをやったのか直接聞いてみた。

彼らの音楽を聴いていて、実に強いメッセージ性がある音楽である。(英語だからわかり辛いだろうけど) バンドのリーダーAlex Fosterは音楽を通じて自分のメッセージを伝えたいという意思を強く持っており、彼のメッセージに共感して次から次へと「ボランテイア」も増えていったという。詳しい話を聞いていると今20-30人くらいのプロモートスタッフが各自「コミュニテイ」を形成して、"your favorite enemies"の音楽に共感した人と意見交換をきっかけにそのファンの人の悩み事等の「相談」の面まで行うことによってファンベースを築いていったという。それを2年間続けて、現在、ツアーを行うところまでになっている。

だが、彼らは決していわゆるメジャーにはいかない、メジャーに行けば自分たちのクリエイテイビテイがコントロールされてしまうことを知っているので、各方面からオファーがあるにもかかわらず自分たちのポリシーとしてそういう世界を忌避している。音楽の世界はどこの国でも多かれ少なかれ事情は同じなのだ。私も二十年くらいこういう世界で闘っている。今の世の中、アーチストが自分たちのクリエイテイビテイを維持するのは至難の業なのだ。彼らはそれをよく知っていた。

こういうやりかたは日本では勿論、世界的にもまだ稀有な例である。これが発展し彼らが本格的なスターアーチストとしての地位を築き、ましてグラミーなんか取ろうもんならこれは音楽業界にとって革命的なことになるのは間違いない。是非とも彼らにはがんばってもらいそういう例を作ってもらいたいと思う。

それにしても彼らと同じことを果たして日本でできるだろうか。正直難しいとも思った。特に昨今の日本社会全体にはびこる「思考停止」の風潮、そしてこういった「社会派」的なものー重い話というものが日本では忌避される傾向が強いこと、それらを考えるとどうなんだろう? でも彼らの音楽やメッセージは非常にシンプルでもある。要は音楽の持っているパワーが人を動かすという面がある。

ちなみにyour favorite enemies"のヴォーカリストのAlex Fosterはこういっていたという

「俺は、16歳から35歳までの自殺率が一番高い日本という国の問題を

どうにかしたいんだ。例え、俺にそれが出来る可能性がなくても、俺は

どうしてもやってみたい」と。

今回直接話せなかったが、彼はものすごい親日家で、世界ツアーの最初の地に日本を自らの希望で選んだという。彼のメッセージが日本人にわかりやすい形で果たして伝わるだろうか? 少なくともAlexは自分のメッセージを真剣に音楽を通して伝えたいと考えているようだ

しかしすごい参考にはなったし、ある意味ショッキングな出会いでもあった。今の音楽文化停滞の時代に少しでもこの流れを変えられる可能性を感じた。さて自分はこれをどのように吸収して自分のものにしようか、思案が必要だ。

ちなみに自殺者が多いというのと、若者がなかなか希望を持てないのは失敗者に冷酷な今の日本社会に起因している。

自殺大国と失敗に不寛容な社会は連動している

http://d.hatena.ne.jp/KyojiOhno/20080527

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