よい音楽コンテンツに「お金を払う」という気に日本人は本当になってくれるのだろうか
いきなり話がそれるが新癒しの音楽チャンネルの第二十回放送がアップされた。
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このネット放送は20分間音楽をノンストップでオンエアするというポリシーで一年強続けてきたが、その方針の転換を行うことにした。というのもネットというものを自由でプロモーションを行うメデイアと位置づけ、かなりの時間以上の音楽のコンテンツを提示することにより、音楽のより有効なプロモーションチャンネルになりうるのでは、という期待があった。というのも音楽をフルトラック、しかも繰り返しネットだと聴けるということでそのことにより、癒し系の音楽のより本質を知ってもらい、音楽を好きになる人も増えるのではと考えていた。
しかし残念ながら一年以上それを続けて、全く成果がなかったわけではないが、期待したほどの成果を収めていないことがわかり、またネットにおけるコンテンツの価値の意識、権利、特にアーチストの権利に対する意識は一向に向上していないどころか、寧ろ逆にある意味では低下している感すら受ける。
実際にユーザーが「コンテンツにお金を支払うか」という点では既に7年前にジャパンインターネットコムがリサーチしており、「6割のユーザーが良いものならお金を払う」と解答しており、それが配信事業に対する期待をもたらした。
http://japan.internet.com/research/20010517/print1.html
しかし良いサービスであれば対価を支払うべき、とする声は多いが、あくまで「自分にとってそれだけの価値があれば」という条件付きである。実際、「支払っても良いとは思わない」としたユーザーからは、「そこまでする価値のあるものがない」という声も多く...
という条件つきだが、ここでポイントになるのはユーザーが「価値を見出すコンテンツ」とは何か、ということである。これがなかなかわからない。それに良く見ると「全てのコンテンツをフリーにすべき」もしくは、「コンテンツにお金を払いたくない」という層も4割いることを考えると、実質的に「コンテンツにお金を払う層」と「払わない層」ほぼ半々と考えていい。はからずも先日の私の記事「IT業界はコンテンツを無料で騙し取っていないか--著作権問題の奥にあるもの」を裏付ける結果となった。
結局日本人は形のないものにお金を払いたがらないのは事実のようである。
私は音楽家だし、「音楽」を生業としている人間である。つまり音楽コンテンツを売って生活をしているのだが、最近時々「日本人は本当に音楽が好きなのだろうか?」と思いたくなることがある。
音楽が好き? といわれて「嫌い」という人は少ないだろう。だが口先では「音楽が好き」「音楽は文化」であるといわれても何かの場合には必ずといっていいほど音楽は後回しにされる。つまり音楽の重要性が語られる一方で、いつも最初に切り捨てられるのは音楽だ。だからあえてもう一度問いたい、「日本人は本当に音楽が好きなのだろうか?」。
よい音楽コンテンツに「お金を払う」という気に日本人は本当になってくれるのだろうか、と
勿論、巷にあふれる「音楽コンテンツ」、特に地上波で垂れ流しされているクオリテイの低い音楽がそういったイメージを下げている面はある。しかし実際には「大衆が目に触れないところで」クオりテイの高い音楽は結構多いのだ。日本での最大の問題はそうした音楽がなかなか広まらないこと。それの解決方法にネットがあるのでは、という期待があったようだが、例によってネットに期待しすぎると失敗する。今回も今のところそのパターンである。
また有料配信が日本でなかなか普及しないのは、セキュリテイに対する不安、特に個人情報の保護の意識が甘い、という面もありユーザーが日本のシステムを信用していないという面も大きい。日本のネットセキュリテイの甘さは海外のハッカーでは有名らしく、海外からの攻撃が耐えない、加えて企業のセキュリテイに対する意識もまだまだ低く、日本のファイアーウオールは穴だらけだという。そんなところで電子決済をして不安になるな、というほうが無理だ。
IT系業者側の個人情報の管理の意識の低さも問題だ。顧客情報をウイニーが装備されているパソコンに平気で移すなんてどうかしている。これは犯罪者に渡すために確信犯でやっているか、セキュリテイの感覚が麻痺しているかのどちらかだろう。(両方かもしれない) そうしたものへの管理体制、意識は日本にIT企業はまだまだ低いといわざるを得ない。これじゃユーザーがECやネットでのクレジット決済がなかなか普及しない原因もうなずける。とにかく何でも見境なくコピー&ペーストできるのが当然という考え方を変えるべきだが、ネットユーザー全般にその意識がしみついてしまっている。、
いずれにせよ、以上のような背景からネットに対するコンテンツ配信の方針、戦略をもう一度見直す必要を感じている。癒しの音楽チャンネルは続けますが、以前ほど頻繁に更新しないと思う。どういうコンテンツにした方が配信する我々も、そして勿論ユーザーもハッピーになるのか、それをもう一度考えたいと思う。
どういう方向にせよ音楽家として、音楽を生業としている者として、全ての音楽コンテンツが不毛になることだけは避けたい。
最後に「ネットに情報を出せば全てうまくいく」なんていってきてもいまどきそんなセールストークを真に受ける人はいないと思うよ。IT業界の営業部の諸君、一週間に必ず何回はこの類の連中のセールス電話に悩まされるが、正直うざったく感じているのも事実なので...

ブログのKyojiが経営する制作会社の将来を嘱望されている所属アーチストです。。






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