mixiの著作権、人格権の規約改訂に伴う騒動にふれ、
すでにIT関係のニュースでご存じの方も多いだろう。会員2000万人を超すという日本最大のSNSサイト mixiが4月1日の規約改定の内容が元で会員の中で大騒ぎになっている。
ことの発端は新規約の第十八条
「第18条 日記等の情報の使用許諾等
「1.弊社は、ユーザーの通信や活動に関与しません。万一ユーザー間の紛争があった場合でも、当該ユーザー間で解決するものとし、弊社はその責任を負いません。
更にたたみかけるように
「第21条 本利用規約及びその他の利用規約等の有効性
つまり国内法でたとえ違法と判断されてもmixi内では合法とみなしますよ。つまりmixiは国内法の法令順守は行いませんよ、といっているに等しい。
常識的にいってこの文章をそのまま読めば「これはムチャクチャだ」という話になり、それが会員内での大騒動に発展した。
これに対してmixi側は「追記」と題して次のような弁明を行った。まず最初に
「上記の条項につきましては、ユーザーのみなさまが『mixi』のサービス内で作成した日記、著作物等の情報について、従来どおりユーザー自身が権利を有することに変わりはありません。
上記の条項につきましては、ユーザーのみなさまが『mixi』のサービス内で作成した日記、著作物等の情報について、従来どおりユーザー自身が権利を有することに変わりはありません。 」
また
「「また、ユーザーのみなさまが投稿した日記等の情報(公開している>自主作成の映像やイラスト、テキスト等)の使用に関しては、当社>の以下対応について同意いただくもので、当社が無断で使用するこ>とではありません。 」
それならそもそも新規約の十八条をもうけること自体がおかしい 。もしユーザーの権利を認めるのであればそもそもこの条文はどう考えても不要であると同時にこの弁明は上記の新規約第十八条に矛盾するのは小学生でもわかるだろう。なにやら国会の政治家や官僚の答弁を聞いているようだ。
そしてmixiは今回の規約改正の主旨を以下のように説明している。
「1.投稿された日記等の情報が、当社のサーバーに格納する際、データ形式や容量が改変されること。
2.アクセス数が多い日記等の情報については、データを複製して複数のサーバーに格納すること。
3.日記等の情報が他のユーザーによって閲覧される場合、当社のサーバーから国内外に存在するmixiユーザー(閲覧者)に向けて送信されること 」
が目的だという。だがそのためにわざわざ十八条、二十一条などをもうけるだろうか?
上記が本当に目的だとしたらを「データのバックアップのためにお客様のデータを複製して複数のサーバーに格納します。但しこの複製データーがユーザーに無断で第三者に譲渡されることはありません」と断りを書けば済む話だろう。 わざわざこんな条文をもうけなければならない理由がわからない。この規定は著作権、人格権についてよく理解した人間が書いているとは到底思えない。
さて、今回のできごとでmixiの株価は大幅に下がり、現在も下降中のようだ。さすがにmixiの本部も危機感を感じたのかユーザーの著作権を尊重する言質を規約に盛り込むように改正をする意向を示したが、どういう内容になるかまだわからない。改正内容によってはまた大騒ぎになる可能性もある。
今回、あくまで噂だがmixi内の三浦和義氏の日記(既に閲覧不可)を、mixiが引用したいがため、 というのが真の目的という話があるが、その噂が仮に本当だとしても釈然としない。なぜなら今回のことで明らかなようにこの規約を公使することによって、次のようなリスクが生じるからである。
1.ユーザーの利用度の低下
→PV数の減少による、広告媒体としての価値の低下→収益の低下
2.プレミアム(有料)会員の減少
→収益の低下
3.企業の信用度の低下や上記の事柄の結果としての株価の低下
→収益の低下
1.のユーザー利用度は今回の騒動で大きくなったかもしれないが、2と3は現実に起こっている事実である。今回の騒動でmixiが受けたダメージは測り知れない。
実はこういう騒動は今回が始めてではない。投稿サイトの著作権に関する、サービス運営者とユーザー間のトラブルは、過去に何度も繰り返されてきた。01年にはジオシティーズ(現Yahoo!ジオシティーズ)で、04年にはgoo ブログやlivedoor Blogで、06年にはドリコムブログでそれぞれ、著作権に関する新規約がユーザーの反発を呼び、規約改定を迫られた。過去こうした前例があるにもかかわらず、もし今回mixiにユーザーの著作権を尊重する意図が本当にあったとするならば、なぜ今回のように強引な規約改定に踏み切り、十分な説明もないまま押し切ろうとするのか。理解できない。
ネットの世界は放送に比べて著作権や肖像権、人格権に対する意識が低いというのは前から指摘されていたことだが、草創期はある程度仕方ないとしてもこれだけ社会の中で重要なメデイアになった時点でも、権利に対する意識が充分にネットの世界で育っていないというのは問題だ。
あえていわせていただこう。
IT関係者は実際に「モノ」や「コンテンツ」とかを0から作った経験がない人間が多い。デジタルの世界で、コピーペーストで育った世代は、人の著作物でも勝手に使いまわすのが当たり前という感覚になるため、権利に対する意識が薄くなってしまうのは否めない。そしてその「業界基準」を勝手に解釈して、「新しい市場の開拓」という変な理屈で自分たちの全ての行動を正当化する。またその行動に反対する人間を「守旧派、保守派」と決め付け自分たちこそが正義だ、という態度の人間が少なくないのも事実。
また人によっては「もの作り」というものを旧態依然の業種と決め付け、その業に携わる人に対して敬意や尊重を払わないIT関係者も少なくない。はっきりいえば製造業やソフトメーカー、コンテンツメーカーをなめている人間が多い。
だが本当にネットの世界の発展を願い人類に対する恩恵を広めようとするなら著作権をはじめとする権利に対する意識をIT関係の業種の方はもう少し持ってもらいたい。少なくとも著作権、人格権、肖像権というものをきちんと勉強して欲しいということは声を大にしていいたい。そうした上でどうしても著作権に関する規約改訂が必要になったとしても、それは慎重にー少なくとも今回のように一方的でなく、なぜそれが必要なのかをユーザーが納得いくまで説明を尽くした上でー行う必要があるだろう。そうした意識がIT関係者、経営者の中でないと「IT革命」というものは絵に描いたモチで終わってしまう可能性もあると思う。
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ブログのKyojiが経営する制作会社の将来を嘱望されている所属アーチストです。。





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