Kyoji "metanature"
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2007年3月29日 (木)

また1店町からCDショップが消えるー

昨日のリリーズライブも無事終了、そして関わっていた映画の入選(最終的にどの賞かの発表は7月20日とまだ先)の吉報の余韻がまだ冷めないが、夕方駅前へ買い物に出かけていったらまたCDショップがひとつ閉店することがわかった。業界大手で楽器も販売している老舗チェーン。実際の閉店は5月だがこの店がなくなると自分の最寄の駅で残っているCD店は1店のみとなる

うちの駅は駅前に多摩地区でも最大のショッピングセンターがあるのだが、最盛期は4店あったCD店がこれで残るはアメリカの本体はつぶれてしまった某Tレコード一店のみになる。もちろん日本のその系列会社とて決して安泰ではない

CDが売れなくなって久しい。レコード会社にとっての頼みの綱のCDショップはどんどん店舗数が減っているのが実情。根本的対策を取るべきだとの声に業界の主だった人間は相変わらず耳を貸さずまったく無策の状況。なぜこうなっているのか真剣分析している人間はほとんどいない。

音楽は今やデータの一種に過ぎない。家電その他すべてがデジタル化された現在ではそれは時代の流れとして避けられないのだ。問題はその「音楽ファイル」がただのデータ以上の付加価値をいかにつけるのかということだが、私を含め音楽業界人はまったくその努力を怠ってきた。レコ協の爺さん連中のように「音楽をデータ化したから悪いんだ、音楽をフリーウエアのようにコピーするインターネットそのものが諸悪の根源だ」なんという考えでは何の問題の解決にもならない

CDがなくなることはないと思う。だがCDの存在意義、CDのありかたが変わることは避けられない。具体的にはCDはアーチストのファンの「グッズ」に既になってしまっているのだ。当然ファンでも何でもない人がそうした「グッズ」を率先して買うのは考えにくい。

では音楽配信がCDの替わりになるのか? たぶんならないだろうなというのが実感だ。もちろんそれなりの市場にはなるかもしれないがCDの売り上げの落ち込みを補うレベルまではとうてい行かないだろう。

だとすればそれ以外の新しい音楽のマーチャンダイスを考えないと駄目なのではと最近考え始めている、今商品化の過程で手間取っているが音楽ファイルをあるハードに組み込んで商品にするという試みを行っている。これが答えだというつもりは毛頭ないがヒントになればとも思っている。

そして何よりも音楽を単なるデータ以上の意味ー価値をどうやって生み世間に認識させるかだろう。単に消費されるためだけの音楽というのはフリーウエアかせいぜいシェアウエア程度の価値にしかならない。それ以上の価値をどうやって創るか。それクリエーターやプロデユーサーの仕事だろう。特に最近の若い人たちに顕著な貧しい音楽体験ー音楽で感動した経験が一度もない子が少なくないーまずこれを何とかしたいと思っている

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リリーズ スターダストショー@ホテルパシフィック東京終了報告

約1時間前にようやく帰宅しました。
リリーズのリリーズ ホテルパシフィック東京30Fのスカイラウンジ 30Fということで夜景はきれいでした

3回ステージが行われ、基本的にはバーなので時間が遅くなればなるほど人がいっぱいになり満席状態でした。年度末でしかも平日の夜にこんなに集まるとは驚きです

さて本日の曲目です

第一ステージ 20;00 - 20;45
1. オレンジマーマレード
2. 小さな恋のメロデイ
3. 妖精たち
4. すずらんの花
5. 好きよキャプテン
6. 水色のときめき
7. 太陽がいっぱい

第二ステージ 21;10 - 21:50
1. Karinga
2. 恋は魔法
3. シュガーキャンデイ
4. コンドル(S&G カバー)
5. スカボローフェア(S&G カバー)
(なぜかMCでお二人の宇宙人の話で盛り上がって5曲しかできませんでした(^^;))

第三ステージ 22;15 - 23:00
1. Dragon
2. すずらんの花
3. 月の砂漠(童謡)
4. Your Song
%. 可愛い花
6. 情熱の花
7. 恋のバカンス

アンコール
ノーハード フィーリングス
好きよキャプテン

反省点:やはり今回ほとんどぶっつけ本番なのでいくらやりなれている曲とはいえ、結構細かい所はやっぱり忘れていたりして私自身もミスが多くありました。次回は少ない時間でも確認のためのリハの時間はやはり取ろうと思います

というわけで関係者の皆さんお疲れ様でした
またこれに懲りずによろしくお願いします

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2007年3月23日 (金)

MAC Tigerへシステムアップーpro toolsもバージョンアップの作業ようやく終了!!

経営者の端くれなので決算法人会の説明会(実は中小企業経営者としてかなり腹立たしい情報がありました)のあと昨日より滞っていたMacのシステムアップ作業、関連アプリケーションのバージョンアップ作業を行った。先ほど動作確認作業も含め、全ての作業が終了した。これで先週のような動作不安定の状況は改善すると見ている。これで安心して作業を進めることができそう。

実はこの作業、一昨日から始めていてかなり苦戦していた。というのはTigerのInstallerがなかなか起動しなかった。原因がなかなかわからなかったのだが、要はMacのアカウントからログアウトした状態でキーボードのCを押しながら再起動したらInstallerが立ち上がった。それまでいろんなことをやっていて全然動かなかったが、要はMacのアカウントーユーザーのパスワードを有効なままにしているとシステムにロックがかかり、システムアップのInstallerが起動しないのだ。これだけで一日ロスしてしまった。

しかしそれもうまく行き正味40-50分でシステムアップ、2年近く愛用したPanther(10.3)からTiger(10.4)にアップグレードできた。その後使用するアプリケーションの関係で10.4.8にシステムアップ。然る後 波形編集ソフトのBiasのPeakのTiger用のパッチ、そして何よりもpro toolsの7.3をインストール

pro toolsはその後動作が比較的安定している7.3.1にアップデートした。その後各アプリケーションで動作確認。結局作業終了は日付変更線(午前0時)を超えてしまった。まあいつものこと

というわけでようやく制作環境が復活。バージョンアップしました。Tigerはかなり快適との評判なのでこれから今まで以上にガンガン制作に励もうと思っています

ちなみに先ほどの「中小企業にとって腹立たしい情報」について興味ある人は詳しくはこちらを読んでください
http://blogs.yahoo.co.jp/nanashi4444/archive/2007/03/22


Apple Store(Japan)

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2007年3月17日 (土)

リリーズライブぶっつけ本番??

さて、既にお知らせしているようにリリーズのホテルパシフィック東京でのライブですが、よく考えたら年度末、みんな一番忙しい時ですよね。実はバンドメンバーのリハーサルのスケジュール調整がうまくいかず当日のリハで殆どぶっつけ本番になりそうです(^^;)

まあメンバーは今までのメンバーなのでリリーズナンバーの感じはわかっていますので何とかなるとは思いますが当日ぶっつけ本番というのはあまりやったことないので不安がないといえば嘘になります。
まあ余計なことは考えずに当日は楽しくやろうと思っています

改めてリリーズのライブの情報です

品川のホテルパシフィック東京で「スターダストショー
[日時] 2007年 3月28日(水)
    1回目20:00~20:45
    2回目21:10~21:50
    3回目22:15~23:00

[場所] ホテルパシフィック東京 スカイラウンジブルーパシフィック30F
[チャージ]  2100円 + オーダー
お問い合せ・ご予約は
スカイラウンジ ブルーパシフィック/TEL 03-3445-0875 まで

メニュー等はこちら
http://www.pacific-tokyo.com/restaurant/bluepacific/
[アクセス、地図]
http://www.pacific-tokyo.com/access/access_001.html

尚、3ステージありますが内容は全く別のものです。したがってコンサートの中で2回休憩が入るとお考えいただければ結構です。
夜景がなかなかきれいだそうです。(^^)

出演は前回のクリスマスライブと同じメンバーです。バンドメンバーも既に顔なじみだと思います

出演

リリーズ

バイオリン;斎木なつめ
チェロ  ;柴田和砂
ピアノ  ;大野恭史
ギター  ;本庄寛国
ドラム  ;川口伸王
ベース  :山室広史

ショースケジュール
http://www.pacific-tokyo.com/restaurant/bluepacific/show0703.html

そんなわけで皆さんお誘いあわせの上ご来場下さい。当日お会い出来るのを楽しみにしています

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2007年3月14日 (水)

MacOSX 動作絶不調ー原因は

先週末からプレスの仕事のデザインチェックその他の作業と新曲の打ち込み等をやっていましたが、頻繁にSystem Failureやフリーズしっぱなし、何回立ち上げたか、わからない状況が続いていました。

最近わかったのですがWeb Casterのファイバーケーブル経由でおかしな信号が原因でSystemがおかしくなったりすることもあるようです。特にG5にしても立ち上がり数分は不安定なのでそれが原因でSystem Failureやフリーズをおこしてしまうことはあるようですが、それにしても一作日は凄ましかったです。OSXは動作が安定が売り物じゃなかったのか。

そして昨日あまりにSystem Failureやフリーズを繰り返すのでとうとうぶち切れてしまいました。したりするのでとうとうイラ イラが頂点、ついに爆発して机をひっくり返しそうになりました。

で、どうやら原因はシステムアップデートのようです 。うちはソフトシンセ関係をDigi002 rackを通しているのですが 決まって打ち込みをしてソフトシンセを立ち上げるときに不安定になっていました。原因をDigidesign社に聞いてみると何と pro tools 及びDigi002はMacの10.3.9をサポートしていない とのこと。 おい、聞いてねーよ、そんなこと (-_-)

しかも悪いことにそれが原因でOSそのものを傷つけたらしい。
Digi002を立ち上げなくても動作不安定になり昨日の私の 「切れる」状態に発展してしまいました。 とにかく凄まじい、5回くらい立ち上げてやっと安定するという始末。

対策としては10.3.8にシステムを下げるか思い切ってTigerにするかの二つに一つ、実はシステムをダウングレードするの って結構難しい。確かに一番お金はかからないけど

どのみちOS自体に傷がついている可能性が高いので、思い切ってこの機会にTigerにすることにしました。Pro toolsも6.9から7.3にバージョンアップ。Digi Performerは4.6のままで良さ そう。BiasのPeakはTiger用のパッチを無償でダウンロードできるとわかり決断。

特にpro toolsを7.1以降にアップしているスタジオが多いことも今回の決断に影響。7.3.1なら動作が安定しているという情 報もあるので思い切って決断しました。出費はしめて2万5千 円くらい、予定外の出費(^^;;)

とにかくMacで「システムアップデート」とあるけどあまり安易にしない方がいいということがわかりました。アプリケーシ ョンによって最近のものでも必ずしも全てのバージョンをサポ ートしているとは限らないということですね。いやーちょっぴ り高い授業料を払わされました(^^;)

Apple Store(Japan)

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2007年3月11日 (日)

子供のピアノ発表会

うちの娘が地元のピアノ教室(個人のピアノ教師3教室合同)の発表会に出るということで親戚のお迎えやビデオ撮影係と例によって家族サービスで大変だったが、考えてみれば教室の発表会なるものを自分でやったのは果たしていつのことだったろうか、自分でも覚えていない。私が青島何某に作曲理論を学びに行ったころそこで発表会なるものがあったのを記憶しているがその時はピアノではなく自作を発表する場であった。驚くなかれミニマリズムの現代音楽だったのだ。(大学生の頃だったと記憶している)

純粋にピアノ発表会なるものは最後にやったのはいつだったか記憶にない。それくらい昔の話だが、はっきりわかったのは自分の時代と演奏曲目がガラッと変わったこと。大半が小学生ということもあるがデイズニーメドレーから何とJ-popものまであった。私の頃には考えられなかったことである。勿論ピアノをある程度長くやっていたら必ず弾かされる懐かしい曲(クレメンテイとかクーラウとかブルグミューラーとか)もあったし、勿論ベートーベンやモーツアルトといったクラシックもあった、それにしても赴きは自分の時と大きく変わったのが興味深かった。

勿論基本的にはそれはいいことであると思う。特に子供たちが興味を持って楽しく弾ける環境を作ることは大切である。私の時代ではそうして配慮があまりなかったといってよい。まだ体育会系的というかスパルタ的な風土が残っていたのである。それを考えると私の性格でよくもまあこんなに長く続いたものだと自分で感心する。

しかし演奏の内容について、まあ子供の演奏なので音楽的評価はともかく「よく練習している」子とそうでない子の差は歴然としているなとも思った。少し気になるのはある程度大きくなってピアノもそこそこ続けているはずなのにまだ手首を大きく下げて(したがって手は上向きで)弾いている子がいた。なぜピアノ教師はそれを直さないのか不思議だった。あるいは注意しても直らないのか、

ピアノや鍵盤楽器は手を丸くして卵をかぶせるような感じで弾くのが基本である。趣味でやったり、楽しくやるにしても基本は大事にした方がいいと思う。

とにかく終わった、一番気がかりだったのは当日になって子供が熱を出したりするんじゃないか、というのが心配だったがそれもなくつづがなく終了。それがなによりだ。


DHCオンラインショップ

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2007年3月 4日 (日)

講演してきました

「東洋伝承医学研究所」なる団体が「ペットのためのナチュラルケアー自然療法」というセミナーの中で「ヒーリングと音楽」というテーマで講演してきました。

講演とはいっても小さな会場で出席者は14-15名
みなさん「ナチュラルケアーアドバイサー」を目指してがんばっておられる方です。ちなみに受講生は全員女性でした

なぜこの話が私に来たかといいますと実は飼い主と愛犬でリラックスする「ペットミュージック」なるCDをもう7年も前ですが発売しています。
http://homepage1.nifty.com/hyb-music/pet.htm

ペットに関する音とヒーリング両方に手を染めたということで私に話が来ました。ヒーリング関係の講演は本当に久しぶりです

講演は休憩はさんで2時間強、大学の一次限の講義より長いです

話した内容は
1.音楽療法の歴史とその種類ー能動的音楽療法と受動的音楽療法ーヒーリング=受動的音楽療法
2.受動的音楽療法の方法論と理論
3.そもそもヒーリングとは
4、犬が反応する音とその内容
5.ヒーリングと音楽についての重要なポイント

等々を話してきました。今までヒーリングや音楽療法関係の講演はやりましたが、ペットとヒーリングに関しての講演はこれが始めてです。

今日はまた初夏を思わせるほど暑かったので結構大変でした。それにしてもミュージシャンのライブとはちょっと違った感じで2時間しゃべりましたが、やはり演奏する時とは少々勝手が違うというか、疲れますね(^^;) 演奏だと4-5時間ぶっつづけでやっても大丈夫なんですけど..




ドライフード【アズミラ】

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2007年3月 2日 (金)

私のコラム「なぜ私は音大へ行かなかったか 」に関して

私の以前に書いたコラム「なぜ私は音大へ行かなかったか 」というコラムがあります
http://kyojiohno.cocolog-nifty.com/kyoji/2005/01/post-03fe.html

これは私がかつては音大受験を目指したもある事情で断念した背景を説明しそれに関して日本の音楽大学の現状に関して批判記事をかいたものである。なかにはあえて音大関係者にはやや刺激的な表現も盛り込んでいるがこれは一向に現状を改革しようという意図が音大の特にトップの人に見えないためあえてそのような表現を盛り込んだものである。

このコラムはもう掲載してから5-6年はたっておりあまりに昔に書いたものなので私も書いた正確な日にちは覚えていない。そしてこのコラムに関して何人かの音大生等から反応があったがどちらかというと内容に賛同したり等ポジテイブな反応が帰ってきてやや拍子抜けしていたが、先日音大関係者と思われる人物よりある反論が私に送信された。残念なことにその人物は自分の名前、ハンドルネームすら名乗っていない。そのため本来なら無視していもいい発言なのだが、問題の本質をやや突いている部分もあるのでその発言の主旨と私のそれに対する応えをここに掲載しておきます。これが今の音大及びクラシック音楽の教育に関してある問題提起、一石を投じることになればそれなりに意味があると考えた上でのこのブログの掲載です

尚、この人物非常に残念なことに私の回答に関して何も返信して来ていないのがとても残念である。文章はだいたいの主旨をまとめた形で公開させていただきます。
--------------------------------------------------------------------------------------

「殆どの音大生はアドリブができない」「クラシック音楽以外の音楽に無知である」
この表現に関してこの発言者は「クラシック音楽は「再生芸術」であることを理解していない発言だ、「再生芸術」にアドリブなど必要ない。音大生がクラシック以外の音楽に無知だというのならあなたはクラシック音楽に関してあまりに無知だ」

という主旨の発言をメールで送信してきました。

それに対する私の反論は以下の通りです

まずクラシック音楽が現在「再生芸術」であることくらいわかっております。ここで私が問題としているのは、我々が「クラシック音楽」と呼ばれている音楽は「最初から再生芸術だったのか」という点です。私はそれはNOだと思います。なぜならさまざまな資料から少なくとも19世紀中頃までは演奏家や作曲家の「即興」というのは間違いなく行われていることがわかっています。ショパンは「私の楽譜の裏の意味をわかって欲しい」といっていますし、リスト、パガニーニは即興の名手でした。あの古典的なイメージの強いブラームスですら、酒場でのピアノのアルバイト時代はかなりの即興の名手だったことがわかっています。(楽譜なしにどんな曲も瞬時に弾くことができたという記録が残っています)。
つまり少なくともリスト、ブラームスが生きていた時代までは我々が「クラシック音楽」と呼んでいる音楽は「再生芸術」ではなく「表現芸術」であったといって差し支えないのです。

それがだいたい19世紀末から20世紀の始めにかけて作曲家と演奏家の「分業化」が始まりました。と同時にご存じSachlich 注*(=即物的)なー楽譜に忠実に弾くという考え方が広まり、演奏家が即興するなんてとんでもない、などという価値観が急速に広がりました。これは作曲技法が複雑化したというのもありますが、20世紀に入り作品の初演に作曲家自らが演奏するということがだんだんなくなりました。(ただしバルトークなどは健康を害した晩年を除きピアノを使った大半の曲を自分で初演していました)そして現在に至っています

つまり私がいいたいのはかつて「表現芸術」であったものが現在「再生芸術」となっている。しかもその「即物的に楽譜に忠実に演奏する」方法があたかも作曲者の意図に忠実な唯一の正しい演奏方法であるかのように誰もが思っている、思わされている。私はそれに対して疑問を投げかけています。なぜなら「表現芸術」の演奏と「再生芸術」の演奏には自ずと表現の説得力に違いが出るからです。

演奏というのは本来は「表現芸術」であったはずです。それがいつのまにか「再生芸術」になったとたん、演奏に面白みがなくなったと感じた人が多いのではないかというのが私が提起した問題です。バッハの時代などは通奏低音だけで「好きなように弾くように」という感じで五線紙が空白なものがたくさんあります。リストの「ラカンパネルラ」はリストが即興で作ったものを楽譜にしたものです。私はその点を問題にしていることがおわかりいただけるでしょうか?

注:*Sachlich (ドイツ語)ザッハリッヒードイツ語で即物的のことをいう。特に「新即物主義」という芸術思潮が20世紀初頭ー主に第一次大戦儀に入り起こり「飾りめいたものを取り払って、物自体を描写していこう」という芸術運動がおき、演奏でも「余計な演奏はしないで、楽譜自体をそのまま忠実に弾こう」という意味になる。つまり「新即物主義」ーNowe Sachlichkeitに即した演奏とは即興や装飾的な演奏そのものを否定するものである。この運動を境にクラシック音楽は「再生芸術」と化した。
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ここに私は今の音楽教育の基本問題があるように思う。私見ではSachlich「新即物主義」は第一次大戦後にヨーロッパで起こった一芸術運動に過ぎない。いってみれば過去の芸術思想である。その芸術思想に基づいた音楽の演奏法を100年以上も続けていることに誰も疑問を持たないのが私は不思議でならない。

何度でもいう、19世紀の作曲家・演奏家は間違いなく即興演奏をしていたのである。記録はいくらでも残っている
それがドイツの「新即物主義」以降そうした即興演奏を「悪」として、かつて「表現芸術」であったものが「再生芸術」になった、しかもその「即物主義」的な方法論こそが作曲家の意図を「正しく再生」する唯一の方法だと誰もが信じて疑わない。実際その演奏方法でバッハやモーツアルトやベートーベンが本当に喜ぶのだろうか?何か音楽の根本の部分を忘れていないか、と思うのである。

なぜ「新即物主義」的な演奏が定着していったのか、その原因を考えるに要は
1.新即物主義的な方法の方が演奏技法を指導しやすい。
2.方法論を「規格化」できるためアカデミズムを構築しやすい

という2つの原因が考えられる。つまりこの方法論の方が指導するのに楽だからというのが主な理由ではないかと思うのである。(反論のある音大の先生はいつでもコメントしてください)

私が音大を受験しようとしている時に「表現する」ことに関して否定的な指導されたことが私自身どうにも納得がいかなかった。ジャズやロックは「表現するのが当たり前」な音楽表現なのにクラシックはその「表現する」行為そのものを否定した。しかしモーツアルトは自分の演奏を本当に「ただ再生」していただけだろうか?

このコラムはそのことに関する問題提起でもありました。

いずれにせよ、16小説ソロを弾きなさい、コード譜はこうです、といってソロが弾けるようでないと少なくともポピュラーの世界でプロは務まりませんよ。ということはもう一度云って置きましょう。ちなみに私は音大出でもちゃんとアドリブやソロが弾けるプロフェッショナルな人たちをおおぜい知っています。

最後にこの記事の主旨とは関係ないがこの発言者、あまり感心できない発言もしている。私はこの発言にあまりに呆れてこの項目には触れる気がしなかった。発言の主旨は「音大を批判するなら音大を出てからにしろ」というもの、つまり音大出でない限り音大を批判するなということだが、外部からの批判を受け付けない、声に耳を傾けない体質があるとしたらこれは問題だと思いませんか? 私は日本の音楽文化が良くなってほしい、そのためには音楽の教育機関にもう少し時代に即した教育をして欲しいと願ってのこのコラムだが、音大卒でない奴は黙ってろということならこれは非常に傲慢な発言といわざるを得ない。これでは日本の音楽教育の明日は残念ながら暗い

せっかく問題の核心に触れる発言をしながら残念ながら最後の部分でこの発言者のレベルがわかってしまったのが残念である、

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