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2007年2月26日 (月)

オスカーとアルコア

今年もいろんなサプライズがあったオスカーだった。作品賞と監督賞は既に報道されている通りマーチン・スコセッシのDeparted(香港映画のリメーク),スコセッシ悲願の受賞だった。また日本人の菊地凛子が"Babel"で日本人女優として49年ぶりにノミネートされたり、全編日本語で作られた「硫黄島からの手紙」が作品賞、監督賞にノミネート(これ自体物凄い異例であるーアメリカ人は字幕があるというだけで見ない人が殆ど)される等日本人もだいぶからんでいた

ちなみに海外最優秀作品50周年に渡辺謙がカトリーヌ・ドヌーブとともにプレゼンターをやっていたが、ネイテイブな発音ではないけれど綺麗な発音で上手にプレゼンター役を務めた。世界一外国語を覚えるのが下手な国出身の俳優としては上出来である。

ちなみに今回功労賞を受賞した私の尊敬する映画音楽作家エンニオ・モリコーネ先生(名前は知らなくとも「ニューシネマパラダイス」や「アンタッチャブル」の音楽の作曲者)は受賞時に最初の"Thank you"以外はイタリア語でスピーチしていた。プレゼンターのクリント・イーストウッドが通訳をしていたのが面白かった(イーストウッドはかつてマカロニウエスタンのスターなのでイタリア語は少しわかるはず)

このオスカーでもうひとつの話題は元副大統領のアル・ゴアの出演した「不都合な真実」が最優秀ドキュメンタリー賞を受賞したが驚いたのは最優秀主題歌賞(と日本ではいうのかな?-要はBest Songs)なのだが、Dream Girlsが受賞するのかと誰もが思ったが受賞したのはそのアルゴア出演の「不都合の真実」の 主題歌ーメリッサ ・エッサーリッジの”I need to wake up"だった。

これはオスカーアカデミー特有の政治的メッセージかどうか頭をよぎったが、単純にBest SongsはDream Girsの曲が3曲もノミネートされて票の食い合いになったのが原因かもしれない。

ちなみにアルゴアは今でも冗談で「一瞬だけ大統領になった者です」といっているが2000年の大統領選挙は今でも怪しいと私も感じている。CIAか軍組織が裏で何かした可能性がどうしても捨てきれない。アルゴアが大統領になっていたとしたらかなり今とは間違いなく違った社会になっていただろう。少なくとも京都議定書にアメリカがサインしていたのは間違いない。もしかしたらイラク戦争もなかったかもしれない。そうした事態はアメリカの石油産業としても軍需産業としても絶対に避けたい事態のはずである。

アメリカ社会は実質的に軍需産業とエンタテインメント産業が表から裏まで力を持っている。前者は共和党、後者は民主党寄りだ。ブッシュ政権は例のクリアチャンネルの関係もありエンタテインメント業界を実質的に敵に回している。それが共和党が最近劣勢な背景だが、共和党も持ち直すだろうからまだまだ余談を許さない。

だが「不都合な真実」が受賞しかなりアメリカ社会に浸透していくことによって環境意識に関するアメリカ人の意識が代わってくれればと思っている。何せ世界のCO2の約半分をアメリカ一国だけで排出しているのだから...

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2007年2月22日 (木)

10周年ーかつて一世を風靡(?)した作品発売十周年飲み会

かつて人気を博したシミュレーションゲーム"Little Lovers"の関係者の飲み会が発売10周年を記念して新宿で行われました

ご存じない方のために説明しますと一時流行った女の子と「同居」シミュレーションゲームで同じく人気を博した「ときめきメモリアル」と同じようなシミュレーションゲーム。但し我々の"Little Lovers"の方が発売は早かった(と思う)

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左がその"Little LoversI" 当時は「声優ブーム」だったこともあり主演は人気声優の吉田古奈美さん、菅原祥子さん、笹本優子さんの3人、真ん中はヒットしたため好評のためアクセサリー(スクリーンセーバー) そして右が"Little Lovers2"で主演が今も人気声優として活躍中の坂本真綾さんです。テーマソングとゲーム音楽はいずれも私の手によるものです。

この時はゲーム音楽も結構作り甲斐があったんですね。今は音にお金をかけるゲームは全体のほんの一部、殆どは音大や音大専門学校の子たちをアルバイト同然で雇って作らせているのが現状。それもあってこの仕事は私にとっても忘れられない仕事の一つになっている。

今回の集まったメンバーで唯一ゲームの仕事をし続けているのはじろっくすざん一人だがまた何かいっしょにできる機会ができればいいのだが...

ちなみに既にご案内していますが"Little Lovers2"のテーマソング「明日への扉」はうちの奥津恵のヴォーカルによってリメークする予定です。これから何回か人前で歌わせて自分のものにできるように練習させます。






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2007年2月12日 (月)

アメリカの良心はまだ生きていた!!今年のグラミー(長文注意)

今回のグラミーはデイクシーチックスが主要部門を制覇した。彼女たちの基本ジャンルがカントリーだけに日本人にはいまひとつ馴染みがないし、私自身も正直カントリーにはそんなに興味があるわけではない。しかし彼女たちが受賞したのはとてもうれしい気持ちである

実はこのディクシー・チックス3年前にブッシュを批判して全米で彼女たちのCDの不買運動が起こり、ラジオでも放送禁止を食らった。それだけでなく彼女たちは生命の危機にも立たされた

具体的にどういうことがあったかというと

実はカントリーシンガーの殆どは寧ろ戦争支持の歌を発表しており(ブッシュの支持者は田舎の方が圧倒的に多い)このことにより多くのカントリーのラジオ局でプレイリストから外された。またブッシュの息がかかった、というよりは’98年にテキサスレンジャーズを、当時のオーナー だった現ブッシュ大統領から購入しブッシュが州知事時代からブッシュ一家とビジネスの関係にある全米1200のラジオ局を傘下に持つクリアチャンネルの副会長トム・ヒックス(ブッシュの広告塔の役ーこの人物は現代のゲッペルスと呼ばれている)はチックスをプレ イリストから外す命令を出した。 「我々の街とリスナー、そしてアメリカ軍兵士へ敬意を示すため、ディクシーチックスをプレイリストから外しました。」
(フロリダ州ジャクソンビルの二つのカントリーラジオ局でプログラミングディレクターを務めるゲイル・オースティン)

さらにCD潰し集会ルイジアナ州のカントリーラジオ局KRMDでは「ディクシーチックス廃棄デー」を開催。”元”ファンから集めたCDなどをトラクターで潰したあと、集まった人たちが踏みつけた。メンバーのエミリーは自宅玄関を壊される。24時間警護が必要になった。右翼系紙のコメンテイターは彼女たちを裏切り者と批判し、”ディキシーの尻軽”、”サダムズ・エンジェル”と呼んだ。

実はカントリーは白人の音楽だ。全部が全部とは言えないにしても、保守&右派が中心というのは否めない。

しかし彼女たちも負けてはいなかった。カントリー肌と"離婚"してロック系の人たちと協力した。またリーダーのナタリー・メインズが歓声とブーイングの入り交じる中、一通り感謝の言葉と言論の自由について話したあと次のような発言をしているのが印象的だった

「最後に、私のことを嫌いな人にお礼を言います。あなた達のおかげで、私は強くなれたし、色んなことに関心を持ったし、誇りを持つようもになった。あと、いい知らせも。来週、新しいCDとDVDが出るの。よかったね。あなたたちまた、焼いたり踏んづけたりできるわよ」

アメリカ国内でもこの頃から、戦争終結後も治安が収まらず米兵の犠牲者が増え続けるイラクと、依然見つからない大量破壊兵器の件もあり戦争疑問視の声も取り上げられるようになっていた。そうした中ロック系のミュージシャンとともにポリティカルバンドの仲間入りを果たし、2004年の大統領選挙には反ブッシュキャンペーンをR.E.Mやパールジャムとともに活動、そしてふだん政治の場には現れないブルース・スプリングスティーンまでこの運動に参加した。結果的にはアメリカ南部や地方の保守層を切り崩すことができずブッシュ再選を阻止は出来なかったが..

しかしイラクでの戦況が泥沼化し、結局大量破壊兵器がみあたらなかったことがわかると「ナタリーは正しかった」という雰囲気が増加してきた。

さらに2005年に入ると政界から強力な支持も出てきた。グループのマネージャーでイギリス出身のサイモン・レンショウが、アメリカ議会委員会を前にラジオ産業の今後について証言してからだ。 彼は所属事務所が死の脅迫を受けたことを明らかにし、右翼団体がそういった運動を指揮している証拠も示した。そしてグループの合衆国憲法修正第一条(言論の自由)に基づいた権利が侵害されていることを非難し、芸術の自由と文明開化、そして政治議論の自由が侵されていると主張した。
多くの人が賛同した。委員会のメンバーの一人、カリフォルニア州選出の民主党上院議員バーバラ・ボクサーは、今回の組織的なラジオからの締め出しをナチスドイツや50年代のマッカーシズムにたとえ、”人々の口をつぐませるための、ぞっとするようなメッセージ”と呼んだ。

これがターニングポイントだったかもしれない。それが今回の、「テイキング・ザ・ロング・ウェイ」の最優秀アルバム受賞、「ノット・レディ・トゥ・メイク・ナイス」の最優秀ソング受賞につながった。グラミーの会場はいずれも彼女たちに対して暖かく、彼女たちも今までの苦境を驚くほど明るく語っていた。受賞時にナタリーはおどけながら「この受賞を聞いてチャンネルを回した人もいるでしょうけど..」と発言。会場の笑いを誘った

アメリカというのはとにかく極端な方向に流れることがよくある。今回の911以降のアメリカの行動はそうだ。しかし反ブッシュとして槍玉に上がっていた彼女たちをこういう形で評価し賞を受賞するというのは、まだアメリカの良心が残っている、まだ社会として健全な部分が残っていることを感じている。

この「ネオコン」-私は新しい形のファシズムとすら呼んでいるが、後の時代からマッカーシズムと並ぶくらい否定の対象になってほしいとも思う。ちなみに先ほどのクリアチャンネル、現在経営難で身売りしている。ざまあみろといいたい。

女性3人組バンド グラミー5冠
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2007021200160

私はアメリカ生活が長いので平均的アメリカ人の考えがわかるがアメリカ人は基本的に外国に興味がない。海外で大規模なデモの様子もあまり報道されたことがないし、イラクやアフガニスタンでテロリストよりも一般市民の方が多く殺されているなどということもアメリカのメデイアは全くといっていいほど報道しない。それだけにアメリカという国が世界にどれだけ迷惑をかけているかについて殆どのアメリカ人は知らないし、関心もない。しかしネットがこれだけ普及しているこの時代に本当にそれでいいのかということは声を大にしていいたい。(アメリカ人は日本人よりメデイアリテラシーがあるというのは大嘘である)

長文になってしまいました。とにかくディクシーチックスには心からおめでとうといいたい。

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2007年2月 7日 (水)

CDマスタリング

私の会社の業務でCDプレス+マスタリングの仕事を受注したので久々にマスタリングスタジオに出かける。クライアントもうちの会社に3年ぶりに発注をくれたのだが、こちらのことをよく覚えておいてくれた。期待に答えてよいクオリテイのものにしなくてはならない。

さて、マスタリングとはご存じCDのプレスマスターを作るための作業で実は録音と同じくらいCDを作るときは重要な作業となる。いつも使う東京築地のマスタリングスタジオのエンジニアはもう20年以上のつきあい、お互いペーペーの頃からよく知っている仲なので仕事はしやすい。(よく録音の作業と混同する人がいるが全く別の作業である)

ところで最近のCDマスタリング、業界的にはSteinberg社の"WaveLab"が現在主流になりつつあるが、やはり音的にはMacのSonic Solutionの方が音がいいように感じる。Sonic SolutionはOSX用は一時はもう出ないのではと思われたが今年中には発売するらしい。

そこでやはり時節柄こういう話が出た。今後CDはどうなるのかという話、私もそのエンジニアもCDが完全になくなるとは思っていない。しかしこれからはCDに焼く作業は減り、ファイル納品というのは増えてくるだろうという認識では一致した。とはいえmp3のレベルでは知れている。しかし「よい音」を追求する動きはなくならないと思うし、なくしてはならないとも思う。そのためにマスタリングという作業はやはり必要であり続けると思う。 とにかく最高の音で商品にするための最終段階だからだ。

今私が進めているコンテンツプロジェクト、「音の出る商品」の状況もふまえ、やはり現場としては「音の職人」というのは大事にしていかないと業界自体に未来がないだろう。

これは音楽業界に限らないが最近の会社は「技術のある」人間ーテクノクラートを切って事務屋ばかり残している傾向がある。やることが逆だ。これからの会社はノウハウをどれだけ持つか、ノウハウを持った人間のネットワークをどう作るかが大事なのだ。それを理解できない会社はいずれ滅びるだろう

弊社のマスタリングにご興味のある方はこちら

http://homepage1.nifty.com/hyb-music/mastering.htm

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