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2006年12月11日 (月)

勉強会「音楽業界におけるロングテールメーケテイングの可能性」まとめ(長文注意)

先日のイベントにおける勉強会のまとめです。内容をここで公開いたします。以下まとめです
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200pxlong_tail

ロングテールとは図のように売れ筋(グラフの左端―赤の部分)のヘッドよりも尻尾(黄色の部分)を集合積分すると結果的に売れ筋の部分よりも売り上げが多くなる現象をいい、Wired誌のクリスアンダーソンが提唱したもので主に流通に関する現象である。その成功例としてGoogleやAmazonが揚げられ新しいマーケテイング手法として注目されている。本勉強会はこのマーケテイング手法が低迷する音楽業界で応用可能かどうかについてのパネルデイスカッションである。

まずロングテールマーケテイングについては以下のような議論から始まった

1, ロングテールマーケテイングが仮に一般的になってもテール(尻尾)の部分厚みを増すということはないのではないか?
 
 今注目されているマーケテイング手法だがこの手法が一般的になっても全体的な底上げにはならないのではないか? 結局ヘッド部分が高くないとテールの部分は厚くならないのでは?

2. ロングテールマーケテイングは一つ間違えるとかえって一極集中を招く可能性もあるのでは?

ロングテールに関する警告を書いた「グーグル、アマゾン化する社会」(森健著―光文社)にも書いてあるようにロングテールが普及することによってかえってヘッドの部分が高くなり結果的にはかえって一極集中を招く危険性があることを述べている

3.ロングテールとはいってもいつまでもテールに甘んじてはいけない

尻尾の部分を厚くするよりは尻尾の端からヘッド(頭)や背中に近い部分まで以下に移動させるかについて考えた方がよい。テールを大きくするのではなくテールの中の場所を移動する

音楽業界にロングテールの理論を応用することは可能か
音楽業界のプロモーション現状

1.地上波TV番組とのタイアップ
広告費300-1000万→リクープできないケース増加
従来のマスに投げかける広告手法のみ

2.ネットにおけるJASRAC音源の規制
1. 44秒の法則 
2. Jasrac登録メジャーアーチストのネット放送出演を事実上禁止

先日経団連がストリーミングサーバー、IPマルチキャストという条件のもとであればそこで流す音源は「放送」と見なすように業界に提言したもののレコ協とJASRACはこれを拒否。その後奥田会長自ら再度提案した時には何とレコ協関係者はその場を退席したという。
JASRACは、あまり映像には関わりたくない?
           ↓
ロングテールマーケテイングはネットを中心に宣伝、販売を行う(ネットだけではないが..)
           ↓
現状ではメジャーメーカーやJASRAC登録の音源のアーチストがロングテールマーケテイングを行うのは事実上不可能である。またそもそもメジャーの場合ロングテールマーケティングは必要ない。

ロングテールの基本手法
1. アフィリエート
2. Widget (ブログのサイドバーにつけるバナーのようなもの)
3. メルマガ
4. Adwords Overture
5. HPに関するSEO対策及びユーザーがアクションを起こし易くするHP作り
6. ネット放送
7. 上記1-6のモバイル環境化

以上はネット、バーチャル世界での対策

8 パブリシテイ HPや新聞、雑誌等話題を作り記事にする
9 ライブ  リアルの世界→ 集客の問題は残る

問題点

1ユーザーがネットでどれだけ音楽の情報を得るのか?

現状ではまだ地上波のテレビの影響が大きい。ユーザーが検索するのはテレビ番組等で得た情報を詳しく調べるために検索するという傾向が強い。情報に対して受動的(パッシヴ)な人が圧倒的に多く、自分の好きな音楽をわざわざ検索して捜す人は稀である。
 しかしサイトの話題性の提供で変化する場合もある。今回の出席者All aboutのToshiyaさんによるとランキングを提示することがアクセスが変わる場合があるという。All aboutはアクセス数の「伸び率」でランキングを作りランクインしたサイトの注目度を上げている

2.音楽情報を自主的に検索する人がどれだけいるのか?

基本的には1.と同じだがコアな層は検索して捜すという話もある

3 ネットだけで全てのプロモーションが可能なのか 充分なのか?

答えはNo です。 ネットといえども1メデイアに過ぎません。しかしネットというものが最も安価で参入障壁が低いメデイアであることは事実なのでこれを利用しない手はありません。

ロングテールを応用してインキュベーションを行う場合のポイント

1. コアなファン層を中心にマーケテイング、ブランデイングを行う

アーチストに関して熱烈なファン、コアな層を作り基本的にはその層を中心に数を増やす方向で考える。コアや熱烈なファンが増えることによってブランデイングが可能になる
今後の方向性として、「1アーティスト、1レーベル」ということも。メジャーレーベル(総合百貨店)に対する、レーベル(専門店)。その間で「フィルター」(DJ)の役割を果たす存在(セレクトショップ)が必要か?

2. アーチストの情報に関するコミュニテイ(ファンクラブ、SNS,ブログetc)を作りそこから枝葉のサイトも作る。

現代ある膨大な情報を一般人が取捨選択するのは不可能(特に日本人は)そこでそうした情報を中間でコーデイネートするセクションが必要。これがファンサイトという場合もあるし、FMのパーソナリテイやクラブDJだったりする場合がある

3.ユーザーが関心を持つような話題作り、記事になるようなパブリシテイの素材を考える

パブリシテイや記事は広告費をかけずに宣伝可能な手段である。この手法をもう一度見直すべきだろう。

追記
ここで述べているのは必ずしも従来のマスに向けての広告手法を全て否定するものではありません。寧ろあるアーチストがテールの部分から背中やヘッドに近い段階になれば必要があれば従来のニッパチ的な手法を行う必要があると思います。
 だが新人が基盤もないのにいきなりニッパチ的な方法でプロモーションを行うよりはこのロングテールの手法によってコアなファン層を固めた方がより現実的でありアーチストとしても長持ちすると思います。この手法にはさまざまなトライアンドエラーが必要だとは思いますが是非とも成功例を1つ作り出したいと考えます。
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以上です。またこの続編を機会があれば行いたいと思います

グーグル、アマゾン化する社会

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