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2005年4月12日 (火)

モーツアルトの幻の交響曲

僕は仕事柄、いろんなジャンルの音楽事務所とのつきあいがあるがそのなかにクラシック系の事務所もある。新東京室内楽オーケストラの常任指揮者前田二生(まえだつぐお)氏の事務所でこことのつきあいはもう10年以上続いている。うちのCD製作事業にもかかわってもらっているし、かなり親密なつきあいが続いているがその中で時々ちょっと変わった仕事をする。

前田氏はウイーン楽友協会の監修のもと大作曲家の「隠れた名曲」や忘れられた作曲家の作品を日本初演する等のユニークな活動を行っている。日本初演どころか、100年以上演奏されていない曲をやるのだから当然レコードも過去の音源もない。誰も実際の音を聞いたことがないのでどんな曲かわからない。そこで僕は楽譜をもらいmidiで打ち込んでいわばシミュレーションの音源を作るのだ。また僕の場合通信カラオケよろしくmidi打ち込みでもSC-88のようなGS音源は、音がショボイので使わない。仕事場にあるemuのサンプラーとpro toolsのプラグインを使う。その方がより本物らしい音になる(それでも「らしい」だけどね)それが好評なのかわからないがほぼ毎年、年に1-2度こういう仕事が来る。この仕事をこなすにはDTMとクラシック音楽の知識、とりわけクラシックのオーケストラの楽譜を読む力が要求される。

今回のコンサートの目玉は昨年ウイーン楽友協会がオークションで落札した「モーツアルトの交響曲」と書いてある曲。今回もその楽譜を打ち込んだ。とはいっても本当にモーツアルトの作品という確証はないし、別の地方の作曲家の作品という説も捨てきれない。コンサートの司会を勤めた音楽評論家の海老沢敏はモーツアルトが書いたとすれば8-9才頃の幼い時、成人の作曲家が書いたのであれば地方の三流作曲家の作品といっていたが、この「幻の交響曲」とやらに興味があったのかNHKのテレビの取材も来て、クラシックコンサートとしては割と注目されたコンサートのようだった。

果たして本当にこれはモーツアルトの作品なのか?詳しい検証は音楽学者とやらに任せるしかないし、まあはっきりいって僕は別にどっちでもよい。

しかし実際にmidi打ち込みをしてみた印象からいうと、僕的には「たぶん」モーツアルトではないような気がする。まずはっきりいって曲としては全然面白くない。それ以外に次のような理由がある。

理由1
たとえ幼い時に書いたとしても、習作だったにしても天才の作品であればどこか「光る」部分ー天性の筆致ーがあると思うのだがこの作品を聞いて正直あまりそれは感じられなかった
理由2:
第二楽章のアンダンテーつまりゆっくりとした楽章はマイナーコード、つまりニ短調の曲だが子供というのはあまり短調を好まない。うちの子供を見てそれは感じる。8-9歳の子が自ら進んで短調の「悲しい感じ」の曲を書くだろうか? 子供が書くにしては不自然である。

そんな理由で僕はこの曲は「モーツアルトではない」と思うが別に当たっても賞金もらえるわけじゃないので、まあどっちでもいいということにしておこう。
2005年04月12日掲載

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