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2005年3月27日 (日)

違ったタイプの曲を作った方がやりやすい

先週から取り組んでいた2曲、バラード風曲1曲(題名まだ決まらず)と愛犬といっしょに癒される曲"Pet Musicーふれあいのテーマ(仮題)"がとりあえずだいたい書き終え打ち込みも終了、あとは微調整と完全なTDをやり終えれば終わり。木曜日から殆ど突貫工事の感じだった。mixiもお休み状態

それにしても結構同じようなタイプの曲だけに結構やり辛かった。人によっても違うだろうが実は同じような感じの曲を同時進行で作るというのはやりにくいものだ。寧ろ”癒し系”の曲をやりながら"ダンスミュージック"もてがけたり、「悲しい曲」をやりながら「楽しい曲」も作るといった感じの方がかえってやり易い。

実は作曲をする時、全く違う感じの曲を同時に作るということは珍しくはない。古い話ではベートヴェンの「運命」交響曲と「田園」交響曲は全く同時に書かれ、ほぼ同時に完成されている(初演も同じ日)あの苦闘するような、重厚な感じの「運命」と自然にふれあう喜びにみちた「田園」、お互い全く似ても似つかない曲だが、その両曲をベートヴェンは驚くべき早さでほぼ同時に書き終えている。

こういう例は他にもある。モーツアルトの交響曲第40番(モーツアルトには珍しい哀愁を帯びたメロデイー曲名は知らなくてもメロデイは聴いたことがあるはず)と41番(ジュピターと呼ばれる荘厳な交響曲)はほぼ同時に書かれているしブラームスの大学祝典序曲(陽気な学生歌とブラームスには珍しい派手なオーケストレーション)と悲劇的序曲(重く渋い曲)もほぼ同時に書かれている

ロックに目を向けるとQueenのアルバム"News of the World"での"We will Rock you"と"We are the champion",レッドゼッペリン(日本ではツエッペリンというが英語ではゼッペリンという)の"Rock'n Roll" と「天国への階段」などがほぼ同時期に書かれている。

作曲家が全く違ったジャンルの、違った感じの曲を書くのを 不思議に思う人がいるようだが、それは決して珍しいことでは ない。特に映画や劇伴音楽を書いている人などは、全く違う ジャンルやスタイルの曲を仕事ごとに変えるのは珍しいことではないのだ。

たとえば映画音楽の大御所、エンニオモリコーネを見てみよう ご存じ「ニューシネマパラダイス」のノスタルジーあふれる 名曲を作ったかと思えば「遊星からの物体X」のような不気味 で音楽とはいえないようなフィルムスコアも作っている。
いわれないと同じ人が書いたとは思えないだろう。
そういう芸当ができないと映画や劇伴の音楽は書けないので ある。

2005年03月27日掲載

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2005年3月10日 (木)

なんだ防空

実は本来の作曲,編曲,演奏以外の仕事で僕が経営して いる会社は音コンテンツの制作の仕事をしている。 音コンテンツとは音楽、音響、音声をCGのシミュレーターや ゲームのための音ファイルを制作、CD等ではなくPC用の ファイルとして納品される。(殆どのゲーム音楽はそう やって納品される)

その中で今、東京九段にある「昭和館」の仕事をしている 昭和館は東京都が運営する昭和の時代についての資料館で 展示映像の中に3Dの映像を映写するドーム劇場がある。(現在は別プログラムをやっています)

今回の仕事はいわゆるその「昭和ドーム」の仕事で、その 時代にまつわる生活音や、BG(戦前の音楽のアレンジ)の制作等を行っている

その中で空襲が来た時の訓練のために作られた曲で「なんだ防空」という曲がある。それは空襲をテーマにした曲なのに異様に明るい曲なのだ。♪「警報だー空襲だー」という出だし が異様に明るく元気でまるで空襲を楽しんでいるかのようなイメージで思わず「なんだこれは」と思ってしまう。

 実はこの時代、マイナーコードの曲ー短調の曲は厳しく制限されていたという。暗い曲は士気の低下につながると いうことで禁止されていた。何とも馬鹿馬鹿しいことである。

 この時代の日本はちょうど今の北朝鮮のような社会だったといえる。今我々は北朝鮮の放送のアナウンサーを見て思わず苦笑してしまうが、よく考えたら日本人もついこの間まで 似たような社会だったのだ。あまり笑えない話である

 折りしも今日は「東京大空襲」の60周年、「なんだ防空」 のような異常な曲を作らされる日々が来ないことを祈るばかりだ。

 ちなみにこの昭和館は3人のナレーターを使う。3人が当時の人間になりきって昭和の暗い時代を再現する。

(2005年03月10日掲載)

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